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イランによるテロの脅威増大−米国務省が報告書
2012年 8月 1日 10:55 JST
【ワシントン】米国務省は31日、2011年のテロリズムの動向に関する評価報告書を公表し、国際テロ組織アルカイダがシリアに浸透し始めたことや、イランによるテロの脅威が増大していることに懸念を表明した。
報告書は、同年に米特殊部隊がアルカイダの指導者ウサマ・ビンラディン容疑者を殺害したことについて、「テロ対策にとって画期的な年になった」と自賛し、「アルカイダは退潮の道を歩んでおり、反転させるのは難しいだろう」と分析した。
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Associated Press
爆弾攻撃を受けたイスラエル大使館の車両、大使館員の妻らが負傷した
その上で、米国が直面している脅威は、パキスタンにいるアルカイダの指導部がもたらすものから、各地域のアルカイダの分派によるものに移行しつつあるとの見方を示した。こうしたテロの脅威の拡散は、「アラブの春」と呼ばれるアラブ・北アフリカ諸国の民主化や、西側諸国とイランとの対立への不安の高まり、さらにはアルカイダ指導者の殺害を受け、国家安全保障上の構図が変化していることを反映していると述べた。
ダニエル・ベンジャミン国務省テロ対策調整官は、イランと同国の支援を受けるレバノンのイスラム教シーア派武装組織ヒズボラが過去1年間テロ活動を強化しているようだとし、「19990年代以降で最も活発に活動している」と指摘、「我々はイランのテロ支援とヒズボラの活動に対する懸念を強めている」と述べた。
米国は、イランはワシントンでサウジアラビア大使の殺害を企てたほか、アゼルバイジャンやタイ、インド、ケニアでイスラエル人などを標的にしたテロ計画を支援していると非難。イスラエルは、最近ブルガリアで起きたイスラエル人観光客に対するテロを実施したのはヒズボラだと断じている。
報告書はまた、イランはアルカイダがイラン国内を通過して南アジアに資金や工作員を送るのを認めていると指摘した。
一方、米政府は31日、イランの核開発計画をめぐって石油化学部門を対象にしたイランへの追加経済制裁措置を発表した。議会も週内に、エネルギーや金融、輸送部門のイランとの取引に関する罰則を大幅に強化する法案を可決する見通しである。
米政府当局者は、これまでの対イラン制裁は大きな効果を上げており、イランは日量100万バレル超の原油輸出を失っていると述べ、同国は四半期ベースで約90億ドル(7000億円)の収入源に見舞われているとの推定を示している。
報告書はまたアラブの春について、アラブの一部諸国の政情を不安定にしており、アルカイダがイエメンで実現したように勢いを付ける恐れがあると警告。さらに、「11年末にかけアルカイダのイラク支部がシリアへの影響力を拡大し、アサド政権に対する反体制派の蜂起を利用しようとしていると思われる」と述べた。
報告書によれば、11年に敢行されたテロ攻撃は70カ国で1万0283件に上り、死者は1万2500人超に達した。テロ件数は前年比では12%の減少だった。
記者: Siobhan Gorman
http://jp.wsj.com/World/node_486893?mod=WSJWhatsNews
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