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日本が抱えるロシア、中国との領土問題   米国は傍観 日本は自力でプレーするしかない
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投稿者 MR 日時 2012 年 7 月 18 日 18:42:40: cT5Wxjlo3Xe3.
 

【オピニオン】
日本が抱えるロシア、中国との領土問題
2012年 7月 17日 17:54 JST

 先週、カンボジアの首都プノンペンで開かれた東南アジア諸国連合(ASEAN)外相会議では南シナ海の領有権をめぐって東南アジアの国々と中国が衝突したが、より危険かもしれないゲームが日本列島の両端で進行している。長きにわたって論争となってきた領土問題をめぐり、日本政府は中国やロシアとの新たな緊張関係に直面している。外交関係は硬直化しつつあり、3カ国すべてが互いを威嚇するために、これまでよりもずっと大きな役割を軍に与えている。


AFP/Getty Images
11〜13日にカンボジアで開かれたASEAN外相会議
 尖閣諸島(中国名:魚釣島)をめぐる日本と中国の対立は、この数週間で劇的に高まった。1972年以来日本によって管理されてきた尖閣諸島は広大な海底天然ガス・油田にまたがっており、重要な漁場にもなっている。今回、緊張が高まるきっかけを作ったのは、個人所有者からの尖閣諸島の購入を4月に提案した石原東京都知事である。

 これにより野田首相は今月、尖閣諸島は日本政府が購入するという約束をせざるを得なくなってしまった。日本政府が尖閣諸島を国有化するプロセスを進めているということを中国に伝えた玄葉外相もこうした立場を繰り返し強調した。これに関して迅速な反応を示した中国外務省は、日本政府に中国の領土を購入させるわけにはいかないと述べた。

 中国政府は尖閣周辺の日本の領海に3隻の漁業監視船を侵入させたりもした。その3隻は日本の海上保安庁の巡視船とにらみ合いとなり、南シナ海で起きていたことが繰り返された。中国とフィリピンのスカボロー礁での対峙は1カ月にもわたり、先日収束したばかりだった。中国の国営メディアはいつものように火に油を注いだ。中国共産党機関紙、人民日報系の環球時報は、あらゆる挑発は「重大な結果」を招くことになるという警告を日本政府に発することを中国政府に求めている。こうした過激な言動は、公海上で起き得る事故や意図せぬ衝突の収束を難しくさせる。日本政府は15日に丹羽駐中国大使を一時帰国させた。

 日本のあるシンクタンクと中国のある新聞によって実施された世論調査では、日本の回答者の84%、中国の回答者の64.5%は相手国に否定的な感情を抱いているという結果が出ており、日中関係が悪化しているのも当然と言える。中国ではいまだに、第2次世界大戦当時の日本軍の残虐行為に関するドキュメンタリーやドラマがテレビで頻繁に放送され、プレーヤーが日本から魚釣島を守る「iPhone(アイフォーン)」用の新しいゲームアプリも存在する。互いに最大規模の貿易相手国である日本と中国は、基本的なレベルの信頼関係さえ築けていないというのが実情である。

 一方、ロシアと日本のあいだでは、北方領土の問題がより大きな争いの種になってきている。1945年からロシアの実効支配が続いている南千島列島(北方四島)については日本が領有権を主張しているが、今月3日、ロシアのメドベージェフ首相(元大統領)が2度目の国後島訪問を果たした。玄葉外相はこの訪問について、問題解決のために行われてきたハイレベル協議に水を差すものだと批判した。これに対し、メドベージェフ首相は北方四島がロシアの領土であることを重ねて強調し、日本の苦情には「全く無関心だ」とも述べた。

 それに追い打ちをかけるかのように、ロシア連邦軍参謀総長のニコライ・マカロフ大将は、ミストラル級ヘリコプター空母を派遣するなどしてその海域の軍事力を増強するだろうとコメントした。昨年、メドベージェフ首相はこうした島々に攻撃ヘリコプター、防空システム、対艦ミサイルを配備することを約束した。日本へのけん制策との見方もある。

 ロシア政府によるこうした動きは、日本政府にとって大きな戦略的課題となる。というのも、近年、中国の海・空軍の活動が活発化している西南諸島に防衛力をシフトするという新しい安全保障政策が昨年発表になったばかりだからだ。それでも、19世紀と同じように、日本は北部から完全に軸足を外すことはできないのである。

 これにより、日米同盟が引き続き重要だということが浮き彫りになった。この地域に友好的なパートナーがいない日本は、平和を維持してくれる存在として米国を頼り続けざるを得ない。日本政府は現在、米国政府がアジアに軸足を移した結果、日本の安全保障のニーズが軽視されてはいないかと憂慮している。

 米国政府は軍事基地で日本を頼っているが、日本政府と近隣諸国の領土問題、特に尖閣問題に巻き込まれることを警戒している。2010年に同じような問題が持ち上がったとき、米国務省は尖閣諸島が日本との相互防衛条約の規定に該当するということを再確認したが、日本政府と中国政府が交渉によって解決することを望んでいるということも明確にした。北方領土問題に対する支持はなおさら小さくなる。より大きな見方をすると、防衛費の大幅な削減に直面している米国防総省にとって、台湾の侵略といった最も重大な問題以外で紛争に関わるのはかなりのリスクとなるのだ。

 つまり、こうした島々をめぐる危険なゲームにおいて日本は自力でプレーするしかないのである。しかし、あらゆる近隣諸国が領土権を主張するようになっても困るので、それをやすやすとあきらめるわけにもいかない。日本政府は自力でうまくバランスを取る必要があるが、アジアでますます力を増している中国をより重視していくことになるだろう。

(筆者のマイケル・オースリン氏はアメリカン・エンタープライズ研究所の日本部長で、wsj.comのコラムニストでもある)

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http://jp.wsj.com/Opinions/Opinion/node_479092/?nid=NLM20120718


#当たり前の話だが、基本、米国はあまりあてにはならない
 

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コメント
 
01. 2012年7月19日 17:10:02 : rc7yQDOGDC

これは、核武装せざるを得ないな。


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