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オスプレイ導入「最良でない」 海兵隊将校ら07年に論文で指摘
2012年7月15日
【米ワシントン12日=松堂秀樹本紙特派員】垂直離着陸輸送機MV22オスプレイの導入をめぐり、米軍内からも異論が出ている。海軍大学院大学(カリフォルニア州)に在籍していた海兵隊将校らが2007年に「傾斜式回転翼(ティルトローター)かヘリコプターか」という論文を発表。オスプレイと英海軍などが使用するヘリコプターのEH101との性能や費用対効果などを詳細に比較し、オスプレイの航続能力などを疑問視し「総合的に判断し、海兵隊が必要とする中規模輸送機として最良の選択ではない」と結論付けていた。
論文は海兵隊のストーザー、空軍のザモラ、海軍のデイ氏の3人の少佐の共著。経営学修士(MBA)の評価法を用いて「先入観を排除して」オスプレイ導入が最善の選択か、分析することが目的としている。
日本政府はオスプレイ配備について「(CH46ヘリと比べ)速度は2倍、搭載量は3倍、行動半径は4倍と高性能。抑止力が高まる」(玄葉光一郎外相)とし、脅威が高まっているとする中国や北朝鮮への抑止力を高めるとの認識を示している。
防衛省も同機の行動半径が尖閣諸島や台湾、中国まで達する図を作成。オスプレイが沖縄から近隣諸国に直接飛行するかのような印象を与えている。
だが、米軍幹部は論文でオスプレイのスピードを評価したものの、行動半径については「ヘリによる作戦はほとんど基地の直近で行われる」と指摘し、オスプレイの特長とされる長い行動半径を最低値で評価。さらに、オスプレイが飛行中に機体に付着する氷を取り除く除氷装置の不具合で過去に緊急着陸したことを挙げ「危険を避けるためオスプレイは長い行動範囲の航続力は活用せず、強襲揚陸艦で運ばれている」と指摘し、航続力が十分に活用されず、通常のヘリ同様、強襲揚陸艦に頼っていることを明らかにした。
幹部はオスプレイとEH101の機動力、生還能力、保全性、取得費などをMBA独自の評価法を用いて比較。スピードでオスプレイが勝るとしたものの「それで得られる効果はわずか」と指摘。兵員や貨物の搭載能力に類似性があるEH101は、英国やカナダ、イタリア軍などで運用されており、米大統領専用ヘリ「マリーン・ワン」に選ばれた(現在は予算高騰で計画中止)ことを挙げ、「スピードは信頼性や保全性に相殺される。オスプレイは最良の選択ではない」と結論付けた。
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【関連記事】
(沖縄タイムス 7月15日)
(琉球新報 7月15日)
(沖縄タイムス 7月15日)
オスプレイ配備に広がる反発/「安保の土台揺るがす」 [2012.7.15](しんぶん赤旗)
http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-07-15/2012071502_01_1.html
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http://www.jcp.or.jp/akahata/aik12/2012-07-15/2012071501_02_1.html
オスプレイ事故調に米軍圧力 機体不調の報告、変更迫る(朝日新聞)
http://www.asyura2.com/12/warb9/msg/569.html
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