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アラファト議長に毒殺説浮上 謎を解く鍵は遺体の調査
2012.07.05 Thu posted at: 10:16 JST
(CNN) 2004年に死去したパレスチナ自治政府のヤセル・アラファト議長(当時)の遺品から高濃度の放射性物質ポロニウム210が見つかったが、専門家からは、これだけではアラファト議長が「毒殺」されたと結論づけることは出来ないとの見方が出ている。謎を解く鍵は、遺族が求めている遺体を掘り起こしての調査となりそうだ。
スイス・ローザンヌの研究所がアラファト氏の遺品から放射性物質ポロニウムが検出されたことを明らかにしたことを受け、アラファト氏の妻スーハ・アラファトさんは4日、遺体を掘り起こして調べるよう求めていると述べた。パレスチナ自治政府も同日、遺族の承諾が得られれば掘り起こしには反対しないと表明した。
検査はローザンヌの放射線物理学研究所が今年2月から6月にかけ、スーハさんの依頼を受けて実施し、アラファト氏の歯ブラシ、衣類、同氏のトレードマークだった白黒模様のスカーフなどを調べた。その結果、高濃度のポロニウム210を検出。特に衣類などに付着していた汗や血液などの体液から検出された濃度が高かった。
ただ、同研究所の研究者は今回の結果について、これだけではアラファト氏が毒殺されたと結論付けることはできないと指摘する。
研究者は、アラファト氏の診療記録に記された症状がポロニウム被曝(ひばく)の症状と一致しない部分もあるといい、「この謎を解く唯一の方法は遺体を調べることだ」と話している。スーハさんは「どのような結果であれ、真実を知る手がかりとして重要だ」と語った。
放射性物質の検査は、最初の検査で一般的な毒物が検出されなかったことから、遺族の要請で行ったという。衣類などは8年前に遺族に返還されて以来、スポーツバッグに入れたままになっていたとされる。
米国の専門家によれば、ポロニウム210を保有しているのは米国、イスラエル、ロシアなどごく少数の国のみ。アラファト氏が毒殺されたと考えた場合、「容疑者」は絞られるといい、「ポロニウムを使うとすれば、犯行を隠すのではなく公言する意図があったとしか考えられない」という。
「わざわざポロニウムを使う理由が分からない。密かに誰かを殺害したいのであれば、もっと好都合な薬物はいくらでもある」とこの専門家は話している。
一方、パレスチナ解放機構の幹部は、アラファト氏の暗殺を疑う見方は以前からあり、パレスチナ人の大部分は暗殺説を信じていると指摘、「私も個人的にこの説を信じる。私は同氏と共にいて事態を目の当たりにしたが、確かに不自然だった」と語った。
パレスチナ自治政府のアッバス議長はアラファト氏の死にまつわる真実を解明するため、報告の内容を検証し、アラブ諸国および各国の専門家の助言を求めるよう調査委員会に指示した。
パレスチナ自治政府の当時の発表によると、アラファト氏は血液疾患の治療を受けるためにフランスを訪れたが同国の軍の病院で死去した。75歳だった。
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