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「NATOや湾岸産油国はシリアの体制転覆を狙い、「政府軍による民主化要求弾圧」を演出しているが、同じ手法を東アジアで緊張を高めるためにも使っている」
(その1)http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201206140000/
(その2)http://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201206140001/
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シリアのホウラ地区で住民が政府軍に虐殺されたという話は間違っている、あるいは嘘だという報告が続いた。犠牲になった住民は親政府派のアラウィー派(大統領を含め、党や軍の幹部に多い)やキリスト教徒で、虐殺しているのは反政府軍(自由シリア軍/FSA)に参加しているスンニ派のサラフィ主義者や外国人傭兵の可能性が高いというのだ。
だいたい、住民虐殺、「人道的」軍事介入、体制転覆というシナリオを最も嫌っているのがバシャール・アル・アサド政権であり、最も望んでいるのがアメリカやイギリスなどのNATOや湾岸産油国。
当初、シリア軍による砲撃で住民は殺されたと言われたが、砲撃が行われたのは虐殺が始まる前のことで、砲撃説はすぐに否定される。次に親政府派の武装集団が喉を切り裂いて殺したという宣伝が始まるのだが、今ではそうした残虐な殺し方を否定する情報が「西側」からも出てきた。現段階では誰が殺したのか不明とされている。
アサドを批判する立場の人たちは、このように主張を変えているのだが、その一方で反政府軍にとって都合の悪い情報も伝えられるようになった。例えば、ロシア人ジャーナリストのマラト・ムシンは反政府軍が親政府派の住民を殺したと報告、ドイツのフランクフルター・アルゲマイネ紙、あるいはローマ教皇庁の通信社であるフィデス通信も同じ内容の話を伝えている。
また、イギリスのテレビ局、チャンネル4のアレックス・トンプソンによると、彼の取材チームは反政府軍の罠にはまり、危うく政府軍から射殺されるところだったという。ホムスで取材していたそのチームを反政府軍の兵士は交戦地帯へと導き、政府軍に銃撃させるように仕向けたというのだ。
シリアの「人権団体」や「反政府活動家」の主張を根拠にして、アメリカのヒラリー・クリントン国務長官、イギリスのウィリアム・ヘイグ外相、国連の潘基文事務総長はバシャール・アル・アサド政権を激しく批判している(嘘は承知だろうが)のだが、こうした批判の根拠を揺るがす複数の情報が流れていると言える。
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アメリカ支配層は第2次世界大戦後の中国を制圧する計画を立て、内戦では蒋介石の国民党を支援していたが、毛沢東らの率いる共産党軍に敗北してしまう。この状況を打開するため、さまざまな秘密工作を開始、その中心にはOPCという極秘機関が存在した。
この機関は本拠地を1949年に上海から日本へ移している。国鉄を舞台とした「怪事件」が起こった年だ。こうした流れの中、1950年6月に朝鮮戦争が勃発する。
1972年2月にリチャード・ニクソン大統領が中国を訪問、東アジアの軍事的な緊張は緩和されるのだが、1970年代の半ばからネオコンが軍や情報機関の好戦派と手を組み、再び緊張が高まる。1983年の秋には米ソ開戦の危機が訪れた。
1998年になると、アメリカ軍の内部では、朝鮮を先制攻撃して体制を転覆させ、アメリカの傀儡政権を樹立させるという作戦OPLAN 5027-98を作成、翌1999年には朝鮮の現体制が崩壊した場合を想定したCONPLAN 5029も作り上げている。この年、黄海で朝鮮と韓国の艦船が交戦した。
2002年にも黄海で朝鮮と韓国は交戦、その翌年にジョージ・W・ブッシュ政権は空母カール・ビンソンを中心とする艦隊を朝鮮半島に派遣、6機のF-117を韓国に移動させ、グアムにはB-1爆撃機とB-52爆撃機が配備させた。こうした動きの中心にはネオコンや戦争ビジネスの代理人たちがいたのだが、こうした動きに当時の韓国政府やアメリカの旧保守派がブレーキをかける。このほか、朝鮮への核攻撃を想定したCONPLAN 8022も存在している。
ネオコンをはじめとする好戦派に都合の良い風が吹き始めるのは2008年。朝鮮半島の緊張緩和を目指していた盧武鉉大統領がスキャンダルで失脚、軍需産業と結びついている李明博が大統領に就任したのだ。
朝鮮と韓国との間には領海問題が存在するのだが、2009年10月に朝鮮は韓国の「領海侵犯」を非難、11月には韓国海軍の艦艇と朝鮮の警備艇が交戦している。2010年3月には米韓が合同軍事演習「フォール・イーグル」を実施している最中、韓国軍の哨戒艦が問題の海域で沈没した。
当初は原因不明としていたのだが、5月になって韓国政府は朝鮮の犯行だと言い始める。それに対し、CIAの元高官で駐韓大使も務めたドナルド・グレッグはこの朝鮮犯行説に疑問を投げかけている。そして11月には問題の海域で軍事演習「ホグク(護国)」を実施、アメリカの第31MEU(海兵隊遠征隊)や第7空軍が参加したと言われている。そして朝鮮軍の大延坪島砲撃につながる。12月には自由貿易協定(KORUS FTA)の締結が合意された。
そして今月、日米韓は合同軍事演習を実施するという。「度重なる挑発行為を続ける北朝鮮を牽制する狙い」などという脳天気な表現をするマスコミは信用しない方が良い。
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