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【カイロ前田英司】シリア中部ホウラで25日発生した「集団処刑」事件は、イスラム教恒例の金曜礼拝で男性が不在の間にアサド政権系民兵らが村に侵入して女性や子供の殺害に及んだ可能性の高いことが30日、分かった。複数の地元住民が毎日新聞の電話取材に証言した。
ホウラの反体制派は北部に向かう幹線道路をしばしば封鎖しており、周辺にはアサド大統領の出身母体であるイスラム教アラウィ派の村もあるため、事件前から政権側は鎮圧の機会を狙っていた模様だ。ホウラは中部の主要都市ホムスの北約20キロにあり、政府軍の検問所などで四つの村に分断されている。
証言を総合すると、「集団処刑」の現場はタルダウ村。25日は多数の住民が集まる金曜礼拝に合わせて反体制デモが開かれ、政府軍は昼前後に銃撃を始めた。離反兵士団体「自由シリア軍」が応戦して政府軍側に死者が出ると、激しい砲撃が始まったという。
タルダウ住民のアブジャーファルさん(33)によると、村の多くの男性はモスク(イスラム礼拝所)に出かけ、家には女性や子供が残っていた。男性らは負傷者を救助していたところ、「午後3時過ぎに『シャビハ(政府系民兵)が村に侵入した』と連絡があった」という。
家族の元に戻ろうとしたが、普段なら10分で着く距離が「砲弾の雨」のために1時間近くかかった。現場では悲鳴と銃声が錯綜(さくそう)していた。殺されると思い身を隠したが、約40分後、シャビハが立ち去るのが見えた。
ドアが開け放たれたままの近くの家をのぞくと、玄関近くで負傷した女性が倒れていた。奥で大人2人と子供11人が死んでいた。多くは頭を銃で撃ち抜かれたり、のどを刃物でかき切られたりしていたという。
アブジャーファルさんは「生存者がいないかと叫んだ。(アサド政権は)我々を人間扱いしていない」と声を震わせた。
アサド政権は反体制派弾圧の際、軍とともにシャビハを展開する。メンバーは主にアラウィ派といわれるが、実態は明らかでない。国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)によると、ホウラの犠牲者108人のうち、34人が女性、49人が子供。アサド政権は関与を否定している。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120531-00000006-mai-int
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