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ライセンス国産で性能を向上させた航空自衛隊のF15戦闘機
【ニッポンの防衛産業】ライセンス生産F15、米国より高性能!
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20120522/plt1205220723001-n1.htm
2012.05.22 夕刊フジ
装備品の説明を受けると、「これはラ国です」と紹介されることがある。「ラ国」とは「ライセンス国産」のことで、つまり他国から装備品の製造技術を購入し、自国で生産することを意味する。
装備品が高精度化した昨今はブラックボックスも多くなり、事実上は単純輸入に近くなっているとも言われる。それゆえ、今後は「共同開発」だという流れはあるものの、これまでのわが国はこの「ラ国」によって防衛産業の技術を成長せしめてきたことも事実だ。
防衛技術だけではない。自衛隊の運用にも大きく寄与している。どういうことかと言うと、単純輸入の場合は、故障などがあったら生産国に送って修理をする場合が多く、それもなかなかスムーズにいかないため長期にわたって訓練ができないなどの弊害があるが、ラ国であればそのリスクが軽減されるからだ。
もちろん、デメリットもあり、いつまでもラ国のままがいいというわけではない。いずれは国産化を目指すべきで、日本にはその能力が十分にあるのだ。
さて、では「ラ国」の自衛隊装備品とはどんな物があるのだろうか。
分かりやすいメジャーな例を挙げると航空自衛隊のF15やF4戦闘機、そして、先般の北朝鮮の衛星(と称するミサイル)事案で脚光を浴びた地対空誘導弾PAC3、海上自衛隊のP3C哨戒機などなど数多い。
F15戦闘機は1980年代から本格的に運用されるようになったが、これまでの近代化改修で能力を向上させ、また同時に、年月をかけ「日本のF15」を確立することに成功している。
「米軍のF15よりも性能は勝るらしいです」
そんな評判まで聞かれるほどで、まさに「出藍の誉」である。
これは何より「可動率」の高さ、つまり高い割合で故障せずに常に運用できていることが大きい。運用側の空自と企業による努力の連携で支えているのだ。単純輸入よりもラ国の方がいいとされるのは、この点にある。
さらに言えば、「ラ国」をしていれば、いずれ国産技術に化ける!?可能性があるが、買っているだけではそうはいかない。
韓国などは、今、色々な装備品をラ国し必死に国産技術を磨こうとしている。日本のように潜在的な技術がありながら、「今はその技術がない」「輸入の方が安い」という理由でわざわざ能力や可能性を手放そうというのは、世界の常識からすればアベコベな考え方で首をかしげられるだろう。
どうもわが国では「ラ国」はいまひとつ理解されてないように思われる。しかし、実はこのしくみがもたらす効果は大きい。
■桜林美佐(さくらばやし・みさ) 1970年、東京都生まれ。日本大学芸術学部卒。フリーアナウンサー、ディレクターとしてテレビ番組を制作後、ジャーナリストに。防衛・安全保障問題を取材・執筆。著書に「誰も語らなかった防衛産業」(並木書房)、「日本に自衛隊がいてよかった」(産経新聞出版)など。
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