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どこも報じていない朝鮮半島の核緊迫 [春名幹男 「国際情報を読む」]
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2012/5/17 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
北朝鮮住民が李明博・韓国大統領の顔をつけたネズミの人形を棒で叩けば、一方の韓国人は金正恩第1書記の大ポスターを切り裂く。この程度であれば、漫画のような話だが、軍事面はそれで済まなくなってきた。朝鮮半島に核危機再来の危険が忍び寄っている。米国は、韓国に米国の核兵器を再び持ち込むべきかどうかの検討を本格的に始めようとしている。
米下院軍事委員会はこのほど、2013会計年度国防支出権限法案の修正項目で、韓国への核兵器再配備に関して国務・国防両省に報告するよう求めることを可決した。
米国は、ブッシュ(父)元米政権時代まで戦後33年間、韓国に核兵器を配備していた。その数は最大時1000発。朝鮮戦争時には核兵器の使用を検討したことさえある。
しかし、1991年、ゴルバチョフ・ソ連大統領の呼び掛けに応じて、韓国配備の核兵器をすべて引き揚げた経緯がある。
北朝鮮はミサイル発射に失敗したが、次は核実験準備を進めているようだ。実験場の咸鏡北道豊渓里で掘削した土砂が積み上げられているのが衛星で確認された。米安保当局は今、核抑止力に腐心している。
金第1書記は2月、朝鮮人民軍総参謀部直轄の第842軍部隊を視察した。核兵器と中・長距離弾道ミサイルの管理・運用を担当する部隊である。彼が「核の統制権」を引き継いだに違いない。
こうした動きに対して韓国国会では与党ハンナラ党の鄭夢準元代表が、北朝鮮の核の脅威に対抗するために米戦術核兵器の再配備を求めるべきだと表明した。米国家安全保障会議(NSC)のセイモア大量破壊兵器担当調整官は韓国紙に「韓国が米戦術核兵器の再配備を要求すれば、米国は応じるだろう」と述べた。
米軍が韓国に核を再配備することになれば、数年後、配備予定のF35戦闘機にB61戦術核弾頭を搭載する可能性がある。あるいは核弾頭搭載の原子力潜水艦を韓国に定期的に寄港させることも可能だ。
それにしても、「核兵器のない世界」を目標に掲げるオバマ政権が核抑止力を強化するのはどうなのか。可決された修正項目では、「韓国への配備」ではなく「西太平洋への配備」とされている。日本近海で核搭載原潜の活動が活発化し、それが反核運動を刺激する恐れがある。
◇春名幹男 早大客員教授。1946年、京都市生まれ。大阪外大卒。共同通信ワシントン支局長、特別編集委員を経て現職。95年ボーン・上田記念国際記者賞受賞。「秘密のファイル―CIAの対日工作」など著書多数。
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