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憲法記念日:普天間・辺野古問題をきっかけに「日本軍と原爆保有」の議論をする必要あり
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平成24年5月1日 武田邦彦(中部大学)
2012.05.01 武田邦彦 「日本軍と原爆保有」の議論をする必要あり
普天間基地を辺野古に移す問題が民主党政権下で頓挫したのですが、これを「悪いこと」と考えず「この際、日本が軍隊を持つべきか、また原爆を保有するべきか」の議論へと発展させるのが良いと思います。
今の日本の大人は、政治経済の首脳から庶民に至るまで「原発の電気は欲しいけれど、高レベル廃棄物、低レベル廃棄物(1キロ100ベクレルまで)はイヤだ」とまるでいいところ取りだけの子供のようです。
同じように「北朝鮮のミサイルは自衛隊に落としてもらいたいけれど自衛隊は軍隊ではない」とこれも子供ではないか?・・・もう、大東亜戦争から70年になろうとしている今、日本人はこの2つの難しい問題に正面から取り組まなければならないところに来ています。
原発の方はかなり議論をしてきましたので、「原発を再開するなら電気をもらうところが、原子炉も廃棄物も引き取る」という原理原則を貫くようにすると、自然と「原発再開は原発が安全になってからにしよう」と言うことになるでしょう。「自分だけが良ければ」ということでも、「利得と被害の両方を引き受ける」というだけで、原発を推進しようとしている人の腰が引けると思うからです。
でも、軍隊に関してはかなりの議論がまだ残っています。まず、私は今のところ次のように考えています(これは議論のきっかけにしか過ぎませんが)。
1) 日本は独立国だから軍隊がいる。アメリカ占領軍が70年もいるのは異常、
2) でも多くの日本人が軍部を作ると暴走して戦争になると懸念している、
3) そこで、軍部が暴走しないように、(軍部ではなく)政府に特別の機関(戦争可否委員会)を作る、
4) 外交情報、海外情報をそのまま伝えるダダ漏れ機関を作る、
5) 軍と戦争に関する学問の自由、表現の自由に関する特別立法をする。
このうち1)は多くの人に合意が得られると思いますが、問題は軍隊が出来たときに、「国家機密」を盾にして、軍部が暴走するのではないかという危惧が現在の日本が自衛隊から軍隊に踏み出すことを躊躇している原因と思います。
そこで、(やや無理を承知で)軍部の暴走を防ぐ手段を先に作ってみて、自衛隊のもと・・・軍部を作らない前に・・・しばらく試験をし、うまくいったら軍隊を作るというプロセスはどうかと思っています。軍部の暴走を防ぐには政府に戦争に関する特別の委員会を作り、そこを完全にオープンにしておくのです。つまり「ダダ漏れ機関」です。
もともと軍事情報は「マル秘」が普通ですが、私は「マル秘」が国家間や国内の不信感を増して、戦争になってしまうと思っています。外交交渉も、他国との関係もできるだけオープンにして、それをそのまま国民に伝えれば、国民に他国に対する憎しみなどの感情がわかないと思うからです。
マル秘にするのは「日本がどのぐらいの性能の軍備をしているか」ぐらいですが、それもこの時代にはオープンでも良いと思われます。敵の情報網から考えると、どんな形にせよ、日本の軍事機密、武器の状態は相手国に伝わると思うからです。この点については機会があったら、軍事の専門家に聞いてみたいと思っています。
この際、日本が国際社会に先駆けて「ダダ漏れ軍隊」を作り、それによって「ダダ漏れ抑止力」を発揮するのもかなりの可能性があるように思います。
また、戦争や軍事に対する表現の自由、学問の自由について、憲法ばかりではなく、具体的にそれを守る法律が必要でしょう。私の経験によると、ごく普通のこと、たとえば「地球が温暖化しているか」ということでも異論を述べると厳しくバッシングを受ける社会ですから、戦争の気分が蔓延してくると、さらに虎の胃を切る狐(政府側の御用学者や評論家)が出てくると思います。
このような人を「憲法」だけで規制するのは難しいので、憲法で定められた事由を元に活動する人をバッシングできないか、あるいは匿名では批判できないなどの具体的な規則が必要と思います。
軍隊を作る前にこのような準備をして、自衛隊とアメリカ軍という独立国ではあり得ない体制の中で準備をするのが良いと思うのです。また原発再開問題と深く関係している日本の核武装の問題はさらに踏み込んだ議論が必要です。
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