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【北ミサイル失敗】
猛毒燃料「ヒドラジン」を搭載 専門家強い毒性を指摘
2012.4.13 19:16 [核・ミサイル事情]
北朝鮮が「人工衛星」と称した長距離弾道ミサイルには「非対称ジメチルヒドラジン」と呼ばれる毒性の強い液体燃料が使われていた。今回は空中で爆発し洋上に落ちたとみられるが、専門家は「陸地の上空で爆発していたら毒性の強い燃料が降り、大変なことになっていた」と指摘する。
ヒドラジンは、皮膚に付着すると激しいやけどを引き起こす。気化したガスを大量に吸うと神経系が侵され死亡する可能性もあり、日本では毒劇物取締法により劇物に指定されている。
元海将補で軍事技術専門家の田口勉氏は「酸化剤の二酸化窒素と混ぜるだけで激しく燃焼する特性があり、常温で保管できる。燃料点火に機器がいらずエンジン構造を単純化できるため、弾道ミサイルによく使われてきた」と解説する。
ただ取り扱いが難しく、漏れるとすぐに爆発する。1986年には旧ソ連のヤンキー型原子力潜水艦に搭載された大陸間弾道ミサイルからヒドラジンが漏れて爆発。96年に中国のロケット「長征3B型1号機」が打ち上げに失敗し墜落した際は、村落に飛散し被害が拡大したとされる。日本のロケットH2Aの燃料はヒドラジンでなく液体水素と液体酸素を使っている。
化学物質の人体への影響に詳しい京都大の高野裕久教授(環境医学)は「今回は空中で爆発しており、周辺海域への影響は少ないとみられるが、燃料タンクがそのまま落下していれば危険だ」と話している。
http://sankei.jp.msn.com/politics/news/120413/plc12041319180043-n1.htm
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