16. 2012年4月15日 10:37:45
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4月11日の日刊ゲンダイに、「鳩山のイラン訪問 そんなに間違ったことか」という記事が載った。 この時期に 日本政府を代表して、イランまで行って、イランの指導者たちと会談(4月8日)して来た鳩山由紀夫は偉いと思う。それをアメリカの手先の日本のテレビ、新聞はいつもの通り、例によって袋叩きにしたようだ。 鳩山由紀夫は、今の政権与党の「外交担当の最高顧問」としてイランを訪問したという。駐日アメリカ大使(ジョン・ルース)が、「行くな、行くな」と牽制し、愚か者の野田佳彦首相も、電話で「行かないでほしい」と鳩山に再三、要請したという。 鳩山は、首相になった(2009年8月末の民主党の大勝利により)瞬間から、あれだけアメリカに足をひっぱられ、いじめられ、痛めつけられたのだから、内心の激しい怒りを私は視察できる。最後は、日本のオール霞が関の官僚どもの、クーデータがあって、アメリカからの脅迫があって、たったの8か月で、首相を辞任させられた。無念であったろう。 だから、こういう緊張した時にこそ、世界基準(ワールド・ヴァリューズ world values )で行動してみせて、衰退するアメリカアメリカ帝国に向かって昂然(こうぜん)と振る舞い、日本国の平和国家としての信念を世界に向かって示すことは大事なことだ。 以下の日刊ゲンダイの記者の文にもあるごとく、卑屈極まりない、アメリカのポチ公の犬にしかなれないような、人間たちは、すべて奴隷根性の持ち主だ。福沢諭吉先生 が説いた独立自尊(どくりつじそん)ということが分からない人間どもだ。 今の私たちの国には、そういう卑屈な人間たちがたくさんいる。敗戦以来、アメリカに屈従することしか知らず、歪(ゆが)んだ人格のまま、いい歳になった者たちだ。 そのくせ、「日本は核武装するぞ。憲法を改正するぞ」だけは、勇ましく叫ぶようになってきた。おまえたちは、アメリカ様(さま)の許可はもらったのか(笑)。 イランの核施設を、おそらくこの10月には、攻撃するだろう。イスラエル空軍、とそれを空中給油機で支援するとか、帰り道の確保をしてあげる役割を分担するアメリカ空軍の動きについても、アメリカとヨーロッパ諸国の政府は、イランの核開発ばかりを非難する。世界のお役人さまである、米・英・仏・露・中の五大大国は、国連の常任理事国(じょうにんりじこく パーマネント・メンバー permanent members )である。この5大国以外には、核兵器を持たせない、というのが、現在の世界体制(ワールド・オーダー)である。 それでも インドとパキスタンは、勝手に持ってしまった。今も認められていない。 ところが、この他に、イスラエルが秘密で持っている。いや、半ば公然と持っている。イスラエルは、核弾頭(ニュークレア・ウォーヘッド)を200発持っている、と世界の政治研究者や軍事研究者の間では常識である。本当は、さらに50発多くて250発持っている。それでだ。どうしてイスラエルは核を、国際社会に無許可で持ってよくて、イランは持ったらいけないのだ。答えることのできる者がいたら、答えてみろ。 このイスラエルに金玉(きんたま)を握られた、哀れな帝国であるアメリカの、さらに哀れな属国(ぞっこく)である日本は、ひたすらアメリカに屈従する、洗脳された国民の国だ。独裁国家の北朝鮮と全く同じじゃないか。 在日アメリカ軍は、日本のテレビに、盛んに戦争指揮室(ウォー・ルーム)まで公開して、北朝鮮のミサイル(ロケットと言っても同じだ)実験の脅威を煽(あお)りながら、米軍が居るから日本は安全なんだ、といつもの恩着せがましい、日本国民への脅迫プロパガンダをやっている。 だから日本は、アメリカにカネを出せ、貢(みつ)ぎ続けろ、という日本国民への洗脳を続ける。リチャード・サミュエルズという日本(とイタリア・ファッシズム)研究の極悪(ごくあく)学者が敷いた対(たい)日本戦略である。 北朝鮮のロケット実験は、13日の午前7時40分ごろ失敗したそうだ。よかった、赤っ恥、ざまあ見ろ、と思った保守派の日本人が多いだろう。だが、本当の日本民衆の深い深いところでの、北朝鮮に対する感情は、そうそう単純なものではないだろう。 北朝鮮と創価学会と日教組が、とにかく大嫌い、という日本の保守本流の経営者、小金持ちたこそは、複雑な心理をしたひとたちだ。民衆、大衆は常に、政治問題から、顔をそむけて、自分の政治意見など言わない。それが、難なく生きて行くための賢い生き方だ。 北朝鮮は、すでに4発の核弾頭を持っている。ただし、これがちきんと飛ぶかどうか分からない。だから、危険なんだよー、と日本人の多くは無意識の部分で感じているのだろう。 オバマ大統領が、北朝鮮の人工衛星ロケット(これを、弾道ミサイルと言ってもおなじことだ)の実験の発表があったら、忙しいスケジュールを縫(ぬ)って、4月の頭?に、韓国の北との停戦ラインの板門店(はんもんてん)まで来て、「打ち上げ実験をするな」と北朝鮮に警告した。あの様子を見ると、アメリカの国家安全保障(こっかあんぜんほしょう)の最高段階判断(プライマリー・アジェンダ)に、他国による核兵器の打ち上げの危険、というのがあることが分かる。 おそらく沖縄の嘉手納(かでな)の巨大な米空軍基地に住む一万人ぐらいの軍人とその家族のことを、米大統領は、自国民の安全問題として最優先的に心配しなければいけない立場なのだろう。だから、板門店にまで急に行った。 北朝鮮がオンボロの弾道ロケットの実験をする、と言うだけで大騒ぎする。どこの国にも、ロケット実験をする権利はある。どうして、こんなに日本国民を、脅かすために、こういう「北の脅威」を煽ることばかりするのだ。東アジアの各国の指導者たちで、見た朝鮮を入れて、アメリカ抜きで! 話し合いをすれば済むことだ。 「アジア人どうし戦わず。アジア人どうして、再びの仕組まれた戦争だけはしてはいけない」 以下の日刊ゲンダイの記事では、鳩山由紀夫が、「IAEA(アイ・エイ・イー・エイ 国際原子力委員会)は、二重基準(ダブルスタンダード)の(おかしな)判断をして(イランばかりを非難している)」とイランでアフマディネジャド大統領に言った、と報じている。 この「二重基準」について、記事の中に、優れた外交官で、日本で唯一と言っていいぐらい世界基準の外交理論を持っている 元外務省国際情報局長の孫崎享( まごさき うける)氏の解説を、載せている。曰(いわ)く、「 IAEAは(加盟国の)核開発をやめさせることだけではなく、核保有国(すなわち 五大国他)に対しても武器を他国への“脅し”の手段にしてはいけないと求める役割がある」 と説明している。ホントだよ。 IAEAの今の事務局長は、天野(あまの)で、アメリカに尻尾を振ることしかしない、愚劣な男だ。「私は、何があってもアメリカの言うことを聞きます」と、IAEAの事務局長(=専務理事、マネージング・ダイレクター)の選挙の前に極秘で発言したことを、ジュリアン・アサンジのウイキリースクスが、アメリカの国務省の外交文書の漏えい文として、2年前に載せた。 本当は、沖縄の普天間基地と辺野古崎(へのこざき)の両方に、アメリカの70年代の古い核兵器(「メースB」という)、その小型飛行場=対戦車ヘリコプター用の滑走路の下の頑丈なサイロの中に格納されているのだ。沖縄の人たちは知っている。本土のヤマトンチューたちは、この事実に知らん顔をする。 弱小国家で、チビコロ国家が、ピストルを持つと、途端に、ジャイアン・アメリカは、脅えだす。どんなに小さくても、核兵器さえ持てば、アメリカは自分を対等に扱ってくれる。アメリカは、脅えて、自分の国と対等に交渉する。経済援助でもなんでも要求通り、卑屈になって、やってくれる。 図体だけ大きいくせに、アメリカ(人)というのは、臆病者なのだ。「それなら、私も核を持つか。今は、ずいぶん安く出来るらしい」と、小国の国王や、大統領たちが思うにきまっている。それが本当の国際社会だ。生(なま)の外交交渉だ。 「なぜ北朝鮮が核実験をしたらいけないの。核をもっていいのは、5大国だけだなんて、どうして決めたのよ」とはっきり書くのは、日本では優れた女性であるデヴィ夫人だ。 デヴィ夫人は、インドネシアのスカルノ大統領の正式の第四夫人だった人だ。イスラム教では四人まで奥さんを持てる。デビィ夫人は、伊藤忠が仕切っていた(今も)インドネシアの国有石油会社のプルタミナの政治的な重要性のために、日本とインドネシアとの懸け橋になるために差し出された公女(こうじょ)である。確か千葉の木更津の漁民の娘である。 デヴィ夫人は、パリの社交界の正式のメンバーである。大統領夫人ということは、プリンセス(宮さま)の称号を持っている、ということだ。 パリの社交界にも二つあって、表の立派な国王やヨーロッパ貴族たちや、大統領たちが作っている表の社交界だ。それに対して、やや下品とされる裏の社交界がある。そして、歴史的に、本物のヨーロッパ社交界は、この裏の社交界の方である。そうに決まっている。 ここに集まるヨーロッパ旧貴族たちこそは、世界の諸真実を、堂々と話す人たちだ。デヴイ夫人は、ここの正式のメンバーである。だから、世界基準の真実を知っている。私たち日本の庶民とは、初めから情報に質とレベルが全然違うのである。 デヴィ夫人は、本当のことを、時々、書き、発言する。それで、ビックリされて、ゲテモノ扱いされる。それでも彼女は、ひるまない。自分の家の周りを、拡声器でうろついた バカ右翼の街宣車に、「うるさい」と、二階から、花壇の花を花瓶ごと投げつけた。そして、自分から出て行って、右翼と掴(つか)み合いまでした。私は、本当にこの女性は偉いなあ、と尊敬する。堂々とした立派な日本女性だ。 それに比べて、台湾人の華僑ムスメの 桜井よしこ のほうは、いよいよ見苦しい。お前ごときが、大和撫子(やまとなでしこ)のふりをして、日本女性のものである、和服なんか着るな。 (転載貼り付け始め) イランを“電撃”訪問した鳩山由紀夫元首相が新聞テレビから袋叩きされている。アフマディネジャド大統領との会談で、国際原子力機関(IAEA)の対応を「二重基準」と鳩山が批判した――とイラン大統領府が8日に公表したことを受け、「国益を害した」「『利用される』懸念的中」などと非難囂々(ごうごう)だ。だが、この報道には違和感を覚えるのだ。 鳩山は民主党の「外交担当」最高顧問としてイランを訪問したのだが、訪問予定が判明した時から批判的な意見ばかり報じられていた。ルース駐日米大使が野田首相周辺に訪問自制を求めたことや、野田自身が電話で訪問中止を再三要請したことばかり取り上げられ、「訪問=悪」みたいな雰囲気が出来ていた。 だがイランは日本にとって最重要な国だ。イランが経済制裁に抗議してホルムズ海峡を封鎖すれば、どうなるか。輸入原油の8割以上がこの海峡を通る日本は大きなダメージだ。日本経済はパニックである。鳩山が最悪の事態を避けるためにイラン訪問を思い立ったのは別に悪いことではない。 それなのに新聞テレビは帰国後も「日本外交にマイナス」「イランに誤ったメッセージを送る」と大騒ぎだからワケが分からない。なぜ外交チャンネルをつくることがいけないのか。鳩山の言動はそんなに国益を損ねたのか。元外務省国際情報局長の孫崎享氏がこう言った。 「まずホルムズ海峡が封鎖されれば最も被害を受けるのは日本です。だからイランとの協議は日本として当然やるべきです。米国は訪問自制を求めていたようだが、彼らは英仏独中ロと一緒にイランと協議している。行くなというなら、日本もこの協議に参加させるべきで、参加させてもらえないのだから、日本が独自協議するのは当たり前です」 まったくだ。新聞テレビは、イラン訪問の「本質」を一切伝えないばかりか、鳩山個人の“宇宙人”的な資質問題を歪曲化して報じている。しかも、その批判も的外れが多い。 「鳩山氏がIAEAの『二重基準』を批判したかどうかが問題になっているようですが、発言の有無はともかく、指摘自体は間違っていません。IAEAは核開発をやめさせることだけではなく、核保有国に対しても武器を他国への“脅し”の手段にしてはいけないと求める役割がある。しかし、米国は04〜05年にイランへの核攻撃を計画し、イスラエルも核攻撃をにおわせている。日本の外務省は60年代、核保有国が武器を“脅し”の手段にしないよう求めていて、鳩山氏の指摘は当然なのです」(前出の孫崎氏) 鳩山を首相辞任に追い込んだ09年の普天間基地移設問題の報道といい、今回のイラン訪問の報道といい、日本の新聞テレビは、米国がちょっと文句を言うと、たちまち思考停止して、米国ベッタリになる。日本の外務省ともども、米国のポチだ。 いっそのことワシントンに引っ越した方がいいんじゃないのか。 (日刊ゲンダイ2012年4月11日掲載) (転載貼り付け終わり) |