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子ども9人を含む十数人が3月11日、米兵により殺害された。これを受け、アムネスティ・インターナショナルは、アフガニスタンに駐留する多国籍軍は市民から死傷者を出したとき、説明責任を必ず果たさなければならないと述べた。
近隣の米陸軍駐屯地所属の二等軍曹(38歳)は、11日未明にカンダハル州パンジワイ地区の二つの村に入り、16人を射殺した。いくつかの遺体には火がつけられていたという。北大西洋条約機構(NATO)は、この虐殺についての調査をすると述べている。米国当局は、「この事件は兵士の単独行動であり、組織は無関係である」としている。
「陰惨な襲撃により、女性と子どもを含む16人が犠牲になりました。米国はただちに行動を起こし、独立性を担保した、信頼できる透明な調査をしなければなりません」とアムネスティのアジア太平洋部長サム・ザリフィは述べた。
「また米国政府は、殺害の犠牲となった家族に対して、適切な補償をする必要があります」
「米国はこの虐殺な事件を、十分に釈明できていません。この事態が、『多国籍軍はアフガニスタン国民のことを考えず、行動は法を逸脱し、説明責任を果たさない』という意識をたきつけ、助長しています。とくに死傷者が市民の場合は、ひときわです。タリバンやその他の反政府勢力は、宣伝活動においてこの反米意識を巧みにあおっています」
国連アフガニスタン支援ミッション(UNAMA)によれば、2011年の武力衝突で3000人以上の市民が死亡した。そのうち少なくとも14パーセントは、多国籍軍とアフガニスタン軍が引き起こしたと言われる。これら民間人のほとんどは、民家の空爆と夜間の襲撃で死傷している。
「アフガニスタン市民の犠牲者の大多数は、タリバンや他の反政府グループの犯行です。しかしだからと言って、多国籍軍とアフガニスタン軍が説明責任を放棄してよいわけではありません」とサム・ザリフィは言った。
「多国籍軍およびアフガニスタン軍は今後、市民の被害者を最小限にしなければなりません。また、戦時国際法に違反した容疑者を起訴できる、迅速で徹底した捜査体制、および国際的な軍事行動で死傷した市民への体系的な補償制度を、築かなければなりません」
「人権法と国際人道法を含む国際法の遵守、および多国籍軍を含むすべての関係者による法の尊重が、アフガニスタンに治安もたらすためには不可欠です」
カンダハル州では過去5年間に多国籍軍と反政府勢力との最も激しい戦闘が何度か行われている。パンジワイは、衝突の中心地である。
アムネスティ発表国際ニュース
2012年3月12日
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=1065
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