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3月9日付け声明文で、アムネスティ・インターナショナルは、リヤドで「怒りの日」の抗議行動から一年、今なお、その計画に関与したとして少なくとも男性6人が拘置所で苦痛の日々を送っていると伝えている。
「サウジアラビアの“怒りの日”:1年後」の中で、アムネスティは2011年3月11日の唯一の抗議者だと考えられていたカーアルド・アル・ヨハニの他にも4人の男性がその日に拘束され、拘禁されたままだと伝えている。6人目は、既に2011年3月4日に逮捕されていた。
アムネスティは、捕まったうちの5人は逮捕されて以降、起訴されるわけでもなく、法廷に立たされるわけでもなかったようだと述べた。
アムネスティの中近東・アフリカ担当の臨時ディレクターフィリップ・ルーサーは、以下のように語った。「抗議しようとしたという理由だけで人を一年間も拘留するのは、全く良識に欠ける。しかし、サウジの当局が治安維持という名の下でやっていることは、まさにそういうことであろう」
「我々が、4人の拘禁を最近知ったということは、昨年の抗議運動の時期に一斉逮捕された人々の中に、行方不明の人がいるのではないかということが、本当に懸念される」
「サウジの当局は、誰が抗議で捕らえられ、その理由は何か早急に明らかにすべきである」
2011年3月11日に逮捕されて、今まで勾留されている5人は、カーアルド・アル・ヨハニ、ファドヘル・ニムール・アエド・アル・シャムアリ、バンダール・ムハマド・アル・ウタイビ、サマール・ナワフ・アル・エジ、アーメド・アル・アブドル・アジズとされる。ムハマド・アル・ワダーニは、3月4日に逮捕されている。
カーアルド・アル・ヨハニとムハマド・アル・ワダーニは、アル・ハヤ刑務所に拘禁されているらしいが、他の4人の拘禁者はリヤドのアル・マラス監獄に捕らえられている。
アムニスティはアル・マラスの少なくとも1人が、拘束後に拷問か、虐待を受けたことを示す詳細な情報を持っている。
内務省の捜査統括管理課に拘置されている間、その男性はうとうとする度に水をかけられ3日間、一睡もできなかったという。それに加えて、彼の手を8時間も鉄の棒にくくり付けられことがあり、その間、座ることもできず、ただ打たれるしかなかった。
この被拘禁者は明らかに、必要な治療を受けることも許されなかった。刑務所の医師による、3ヵ月前、打たれたことによるらしい背骨の傷を治療するために病院に移送すべきだと勧めたにもかかわらず、彼は専門医の手当てを受けることなく刑務所に入れられたままだ。
アムネスティが知る限りでは、彼らが逮捕されて以来その年内に裁判を受けたのはわずか1人である。
今年の2月に、カーアルド・アル・ヨハニは、テロで拘束された者を裁くために2008年に設置された特別犯罪裁判所に連れ出された。その裁判所は、彼の裁判を4月初めまで延期した。
公判の審問の中で、検察長官は彼に対する罪状のリストを読み上げた。その中には、抗議行動を支援したこと、抗議行動の場所にいたこと、外国のメディアとサウジアラビア王国の評判を損なうようなやり方でコミュニケーションをしたことが含まれている。
アムニスティは、サウジアラビア当局に対して、 彼らの表現と集会の自由の権利を平和的に行使したというだけで捕らえられているカーアルド・アル・ヨハニと他の被拘禁者を即時、無条件で釈放するように求めている。その他の被勾留者は、認知されるような犯罪的な違法行為に問われていない限りは釈放されるべきで、そして早急に国際的に公平であるような公判の基準に完全に従うような法的手続きのなかで裁かれるべきである。
アムネスティは、また、サウジアラビア当局に、カーアルド・アル・ヨハニに対する国際的な人権基準にそぐわない罪状による告訴を取り下げるように強く求めた。
「サウジアラビア当局は、報告を受けた拷問や虐待に関して直ちに独立した捜査を開始しなければならない。またこのような権力の濫用した者は裁かれるべきである」とフィリップ・ルーサーは述べた。
サウジアラビアで昨年の抗議運動に関連して逮捕されたのは、6人の男たちだけではない。治安部隊は、特に国の東部で、政府の政策に抗議したか反対の意志を表明したという理由で、何百人もの人々を逮捕した。
捕らえられたうち大多数の者は、罪に問われることはなかった。その他の者は、罪なく拘禁され裁判も行われていない。また、あいまいな治安関係の罪やその他の犯罪に問われている者もいる。
アムネスティ国際発信ニュース
2012年3月9日
http://www.amnesty.or.jp/modules/news/article.php?storyid=1066
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