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株式日記と経済展望
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アメリカにとって朝鮮半島と日本の戦略的価値はまったく違うのです。
アメリカは日本からの撤収の意を示したことは一度もありません。
2013年4月11日 木曜日
◆米国が韓国に愛想を尽かす日 4月11日 鈴置高史 日経ビジネス
http://business.nikkeibp.co.jp/article/report/20130409/246395/?bv_ru
米国は、どれだけ本気かは疑わしいものの核を振り回して恫喝して来る北朝鮮――ストーカーを振り払いたい。さらに、北の恫喝をきっかけに米中二股外交などと恩知らずなことを言い出す韓国にも辟易し始めた、という構図ですね。北朝鮮の大戦略が奏功したと見ていいのでしょうか。
半島にかかわるつもりはなかった米国
木村:北朝鮮がそこまで大きなグランドデザインをもって今の事態を演出しているかには疑問の余地があります。でも、今の状況を続ければ、やがて愛想を尽かしたアメリカが朝鮮半島から手を引いてしまう、ということもあり得る情勢です。
結果として、北朝鮮としては朝鮮半島からアメリカの存在を払拭する、という、最も大きな戦略的目標を達成することになりますね。
米国が南北双方に愛想を尽かして半島から軍を撤収するなんてあり得るのでしょうか。
木村:過去の歴史的経緯を振り返ってみるといいかもしれません。大事なのは、そもそも朝鮮戦争勃発以前、アメリカは朝鮮半島に本格的にかかわるつもりなどなかった、ということです。実際、アメリカは1949年には朝鮮半島からいったん兵を引いています。
朝鮮戦争が勃発して、アジアだけではなく欧州でもドミノ現象が起こりそうになったので、やむを得ず、朝鮮半島に復帰した、というのが当時の実態だと思います。その後も、ベトナム戦争後の1970年代後半にも、韓国からの全面撤兵を議論するなど、アメリカは過去に幾度も朝鮮半島からの撤収の意図を見せています。
わかりやすくいえば、アメリカにとって朝鮮半島と日本の戦略的価値はまったく違うのです。例えば沖縄の基地への執着に表れているように、アメリカは日本からの撤収の意を示したことは一度もありません。
日本は戦利品だが
背景は大きく2つあります。1つは太平洋戦争の経験です。アメリカにとって、日本は戦争で膨大な犠牲を払って獲得した貴重な「戦利品」であり、またこの戦争の経験から、万一敵に回った場合、日本が厄介な相手だということもわかっている。
だから手放したくないし、自分の手元においておきたい。でも韓国は違う。そもそも守るつもりはなかったのに、行きがかり上、巻き込まれてしまった。だから、きれいに清算できるなら撤退したい。(中略)
忘れたい戦争
アメリカ人は朝鮮戦争のことをよく、「忘れられた戦争」と言いますが、本当は「忘れたい戦争」なのかもしれません。ベトナムでもアメリカは勝てませんでした。でも、ベトナムは自ら進んで介入した戦争ですから、やむを得ない、という理解がある。
一方、朝鮮半島では、やりたくもない戦争に巻き込まれてしまった。だからこそ、もう1度同じことは繰り返したくない、という思いがある。
鈴置:米国人の対韓国観は韓国人もよく知っている。ことに冷戦期には韓国人から「米軍は韓国を守るために韓国にいるのではない。日本を守るためなのだ」とこぼされたものです。
ただ、冷戦の最中は「資本主義の韓国が米国に見捨てられたら他の同盟国が動揺するだろうから、まあ大丈夫」と思うこともできました。
でも、地政学的な利害得失でモノを考える時代になって「米国にいつ見捨てられるか」という恐怖感が増しています。それがまた、米国離れを引き起こし、さらには米国の対韓不信感が増す、という悪循環が始まっています。
木村:それでも冷戦期のアメリカには朝鮮半島で発生する問題を何とかしようという考えがあった。でも、6カ国協議が行われる頃になると、朝鮮半島の北半分、つまり、北朝鮮は中国に任せてもよい、という姿勢になった。
未整理の戦線
そして今、韓国ではアメリカよりも中国を頼む声が出てきている。だったら、朝鮮半島を全部中国に任せてしまえば、という考えが出てきても不思議ではありません。なぜならそれでもアメリカは、かつて自ら設定したラインに戻るだけなのですから。韓国が自らそれを望み、中国も歓迎するなら、ある意味彼らにとっては「ハッピーエンド」とさえ言えるかも知れない。
鈴置:「大陸勢力」対「海洋勢力」という構図で見れば、大陸の端の半島の国家が海洋側に属しているのは非常なコストがかかります。そもそも、韓国が米国側にいることが不自然な形とも言えるのです。
木村:そうですね。先ほど言えなかった、アメリカが朝鮮半島から撤収する2つ目の理由は、正にそこにあります。そもそも第二次世界大戦終焉直後から、アメリカは一貫して世界最大の海軍国であり、多数の空母機動部隊を軸とする海軍力は圧倒的です。
これに対して、陸軍はと言えばもちろん、世界有数の力を持っているけれども、圧倒的というほどでもない。だからアメリカはできれば、陸軍力ではなく海軍力で勝負したい。
そのようなアメリカにとって、アジア大陸の片隅に留まり続けるのは、戦略的に見て合理的とは言えない。だからこそ、アメリカは繰り返し朝鮮半島から日本まで撤兵して前線を単純化しようと試みている。
そうした地政学的な観点から言えば、米国にとって朝鮮半島は冷戦期以来続く、数少ない「未整理」な戦線なのです。逆に言えば、ここで韓国が米国離れしてしまえば、アメリカの戦線は一挙に「整理」されてしまう。
ここからは少し大胆な整理になりますが、そのことは東アジアの国際秩序が、中長期的にかつての、そして本来の地政学的な状況に戻ることを意味しています。(後略)
(私のコメント)
朝鮮半島の戦略的な価値について、何度か書いてきましたが、国境を接する中国にとってはそれなりの価値があるのでしょうが、アメリカや日本にとっては釜山港に中国国旗が立っても、韓国も中国の反日国家だから大して変わりがない。韓国だからといって竹島も返してくれないような状況であり、2000年来韓国は中国の属国だった。
逆に朝鮮半島で戦争になれば、中国アメリカのみならず迷惑この上ない。なぜならば大量の難民が周辺諸国に押し寄せるからだ。朝鮮半島を一番欲しがっているのはロシアなのかもしれない。ロシアはウラジオストックでは海峡にふさがれるから、釜山港や済州島に海軍基地が欲しいかもしれない。それでも日本列島線を突破しなければならない。
スターリンが金日成に命じて朝鮮戦争が始まりましたが、朝鮮半島はアメリカの防衛ラインの外側だったからだ。だから北朝鮮の電撃作戦であっという間に釜山港周辺を残して制圧されてしまいましたが、北朝鮮は大陸側から補給が陸路で出来るが、韓国は補給を船でしなければならない。だから朝鮮戦争は米軍にとっても苦しい戦争となり、中国軍の人海戦術に苦しめられた。
中国にとっては朝鮮半島は攻めやすく守りやすい場所であり、アメリカにとっては朝鮮半島は攻めにくく守りにくい。中国軍はトラックで補給できるのにアメリカ軍は海から補給しなければならない。ベトナム戦争も同じであり、北ベトナム軍は自転車で補給して戦い、アメリカ軍は飛行機や船で補給しなければならなかったから負けた。
現代戦は補給戦であり、大東亜戦争も補給戦で負けたのであり、大日本帝国陸軍は百戦錬磨でも補給がなければ戦う事もままならず負けた。元々日本軍は輜重兵を「蝶々トンボも鳥のうち」といって補給を馬鹿にしていた。近代戦を知らぬ大馬鹿者でしたが、地政学とは補給戦を主要な課題としている。その点から見れば朝鮮半島は中国の属国支配の構造から逃れる事はできない。
たとえ韓国が核武装しても中国は陸と海から包囲する事ができる。古代でも百済は新羅と唐の連合軍に滅ぼされましたが、日本軍は白村江で唐の水軍に敗れて百済は滅んだ。陸と海から挟み撃ちされては守る事は非常に難しい。このように歴史から見ても朝鮮半島は中国に支配されてきましたが、アメリカが韓国を見放せば韓国は中国に服従しなければやっていけなくなるだろう。
アメリカが北朝鮮の核開発やミサイル開発に無関心なのも、アメリカには関係がないと言ったことからですが、経済制裁以上の事までするつもりは無い。北朝鮮を攻めるのはたやすいが後々の面倒が大変だ。2000年にわたる属国の歴史から自主独立の国家運営をしたことがほとんど無い。大陸文化はやるかやられるかの闘争の歴史であり、小国は大国に従う事で生き延びるしかない。
北朝鮮も韓国も小国であり、天然資源もなく農産物も豊かではなく、なかなか強力な国家を作る事が難しかった。イタリアやスペインも半島国家でしたがローマ帝国やスペイン帝国などの世界帝国を作ってきましたが、朝鮮半島にはそのような栄光の歴史がない。中国王朝と言う超大国が隣にあり負け続けて来た。
北朝鮮が困窮してしまったのも、ロシアや中国からの援助が冷戦の終了で途絶えてしまった事であり、ロシアからも中国からも見捨てられてしまった。それに対して韓国はアメリカや日本からの経済援助で先進国となりましたが、韓国人は日本もアメリカも大嫌いであり経済援助や技術援助などしても感謝される事はない。だからアメリカも日本も、韓国を見捨てる事になる可能性が高い。
夫婦喧嘩は犬も食わないと言いますが、南北朝鮮の喧嘩もアメリカも中国もありがた迷惑なのですが、北朝鮮の狂犬は周囲に吼えまくっている。不可解なのは韓国の態度であり「民族統一」と言いながらも、経済的に疲弊した北朝鮮を、西ドイツが東ドイツを併合したように出来ないのはなぜなのだろうか? 韓国は人口が5000万人となりGDPでも15位の経済大国になった。北朝鮮との格差は明らかですが、韓国が北朝鮮を併合できないのは情けない。
併合できない理由は山ほどあるのでしょうが、アメリカや中国の顔色ばかり伺っているから出来ないのだ。そもそも朝鮮半島が南北に分断されたのも、日本との独立戦争を戦った英雄がいなかったからであり、中国の毛沢東やインドネシアのスカルノやビルマのアウンサンやインドのボーズのような独立の英雄がいない。そのような英雄がいなかったから現代の韓国大統領が英雄気取りで反日運動をする。
ノムヒョンでもリミョンバクでもパククネでもかまわないが、北朝鮮に攻め込んで国家統一の英雄になろうと言う韓国の大統領が出てこないのが不思議だ。北朝鮮の金正恩は毎日のように韓国に宣戦布告しているが攻め込む様子が見られない。攻め込んでわざと負ければ南北朝鮮の統一が出来るのにやる気がない。これでは朝鮮統一の英雄が現れないのは仕方のない事なのかも知れない。
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