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株式日記と経済展望
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北朝鮮の軍事的重要性について「昔の陸海戦中心の戦争と異なり、近代戦では
空中戦が中心となる。北朝鮮は地理的理由で戦略的価値の必要性はなくなる」
2013年4月1日 月曜日
◆<北朝鮮>無関心から一転 米メディアの関心、急速にアップ 4月1日 毎日新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130401-00000000-mai-kr
【ワシントン白戸圭一】北朝鮮が3月30日に「南北関係は戦時状況に入る」との特別声明を発表するなど、米国や韓国に向けた挑発的言動を強める中、北朝鮮に対する関心が米メディアの間で急速に高まっている。主要な新聞、テレビは北朝鮮の動向を連日詳しく報道し、記者会見では北朝鮮に関する質問が相次いでおり、米国では異例の事態だ。
米メディアは元々、北朝鮮の動向にあまり関心を払わず、北朝鮮による昨年4月と12月の長距離弾道ミサイル発射は、事実関係だけが短く報道された。原則として月〜金曜日に開かれるカーニー大統領報道官の記者会見の質疑は、これまで財政赤字など内政問題が中心。外交分野は内戦状態のシリア、イランの核開発など中東関連が多い。今年2月12日の3度目の核実験の翌日の会見では、北朝鮮に関する質問が出なかったほどだ。
ところが、3月29日付の米紙ウォールストリート・ジャーナルは、北朝鮮の挑発的言動に関する記事を1面に大きく掲載。ワシントン・ポスト紙は同30日、南北間で偶発的軍事衝突が起きることへの米高官の懸念を1面で伝えた。CNNなど主要テレビは連日、金正恩(キム・ジョンウン)第1書記の映像を放映し、軍事力などを解説している。カーニー報道官の会見では3月に入ってから、北朝鮮に関する質問が相次ぐ。28日のヘーゲル国防長官の記者会見は、冒頭から北朝鮮に関する質問が集中する異例の展開となった。
背景には、北朝鮮による「挑発の言動が従来よりも激しい」(ワシントン・ポスト紙)ことに加え、米本土が北朝鮮の長距離弾道ミサイルの射程に入る事態が現実味を帯び始めていることへの不安もあるようだ。
ただ、オバマ政権は北朝鮮による限定的攻撃を警戒しつつも、米軍基地へのミサイル攻撃を示唆した北朝鮮の言動については「緊張を高め、他者を威嚇するいつものパターン」(ホワイトハウスのアーネスト副報道官)と一蹴している。
オバマ大統領は3月13日のABCテレビのインタビューで「我々が現在試みているのは悪い行為に見返りを与えないことだ」と、挑発が続く間は一切の交渉に応じない考えを明言した。CBSテレビは同30日、米高官の「北朝鮮は戦争しない」との見方を報じており、北朝鮮に取り合わないことが米側の戦略となっている。
◆「中国が北朝鮮を見放せば、東アジアは混乱に陥る」=北京大教授が懸念―中国紙 3月13日 レコードチャイナ
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=70248
2013年3月12日、環球時報(電子版)によると、中国北京大学国際関係学院の陳峰君(チェン・フォンジュン)教授は、北朝鮮の核実験強行を受けて「国内外で“北朝鮮放棄論”が拡大している」と指摘し、「軍事的重要性が低下し、独裁体制による中国への背信行為が問題視されているためだ。しかし、北朝鮮を見放せば東アジア地域は混乱に陥る」と語った。
陳教授は北朝鮮の軍事的重要性について「昔の陸海戦中心の戦争と異なり、近代戦では空中戦が中心となる。北朝鮮は地理的理由で軍事的に重視されてきたが、空中戦ではその必要はなくなる」と指摘した。一方で、「辺境地域を支配したものが大陸を制する」との理論通り、朝鮮半島の戦略的価値は今後も大きいと説明。「最新科学技術と地域的コントロールの両方を手にした場合、世界の覇権を握ることができる」と述べた。
一方で、陳教授は“北朝鮮放棄”後に想定される弊害は不透明だと指摘。もし朝鮮半島で衝突が起きた場合、無数の難民が国外に流出し、東アジア地域は混乱に陥ると予測。「単なる好き嫌いを理由に放棄を急いではならない」としている。(翻訳・編集/AA)
(私のコメント)
毎日新聞とレコードチャイナの記事を紹介しますが、アメリカから見ても中国から見ても朝鮮半島の戦略的な価値は低くなり、北朝鮮があれだけ暴れてもアメリカや中国の危機意識は薄い。双方にとってはどうでもいい地域となり、北朝鮮や韓国を米中が「お前が面倒を見ろ」と言い合っているような状況だ。
中国から見れば、韓国が中国の手に落ちつつある以上は、北朝鮮は緩衝地帯としての価値が低くなる。アメリカにとっても軍事費削減が緊急課題であり在韓米軍を維持していくには費用がかかりすぎる。だからアメリカとしては「朝鮮半島は中国に任せる」といった意見が出てくるようになる。オバマ大統領の北朝鮮への無関心ぶりは新聞記事になるほどであり、北朝鮮は放置するようだ。
中国にとっても北朝鮮が暴れるので持て余していますが、北朝鮮が潰れれば難民が押し寄せるといった関心しかない。韓国にしても北朝鮮と同じようにアメリカのお荷物になりつつあり、カーター政権の頃も在韓米軍の撤収論が出ましたが、取りやめになったことがある。朝鮮半島で戦争が始まればアメリカにとっても中国にとっても負担になるだけだからだ。
日本から見れば朝鮮半島は中国との緩衝地帯であったのですが、ミサイル戦争の時代では直接中国からミサイルが飛んでくるから朝鮮半島を押さえてもたいした戦略的な価値があるわけではない。韓国が友好国であり友好的な外交が出来ればそれに越した事はないと言った国であり、昔のように韓国を抑えておかなければ軍事的な脅威になると言うわけでもない。
アメリカにとっても米ソとの冷戦時代は、朝鮮半島の奪い合いが焦点でしたが、ロシアにとってもミサイル時代となっては朝鮮半島はどうでもよくなった。だからロシアは北朝鮮を見放してしまった。それに対して北朝鮮や韓国は、絶えず周辺国に外交的な攻撃を仕掛けて経済援助や外交的利益を得ようとする。それに対して日本は韓国に大して無関心であり、国民も韓国の事を知らなかった。
アメリカにとっても毎日新聞記事にもあるように、「米メディアは元々、北朝鮮の動向にあまり関心を払わず、北朝鮮による昨年4月と12月の長距離弾道ミサイル発射は、事実関係だけが短く報道された。原則として月〜金曜日に開かれるカーニー大統領報道官の記者会見の質疑は、これまで財政赤字など内政問題が中心。外交分野は内戦状態のシリア、イランの核開発など中東関連が多い。今年2月12日の3度目の核実験の翌日の会見では、北朝鮮に関する質問が出なかったほどだ。」と言う事であり、アメリカの関心の9割はイラン問題に割かれている。
北朝鮮が長距離ミサイルを開発して核実験を行なって核兵器を持つようになって、ようやくアメリカも北朝鮮に関心が向き始めましたが、アメリカはイラクやアフガン戦争はまだ終わってはおらず、中東とアジアの二正面作戦は出来ない。必然的に朝鮮半島のことは中国に任せるといった意見が出てくるのは時代の流れだ。出来れば日本からも米軍が撤退してくれれば日本も自主防衛にならざるを得なくなる。
アメリカは朝鮮半島情勢には関与したくないから、韓国で哨戒艦が撃沈されても韓国領土が砲撃されてもアメリカは反撃しなかった。北朝鮮の金正恩が戦争状態を宣言しても、軍事訓練を行なうだけで北朝鮮は口先だけだと見透かしている。アメリカも韓国も何の報復もしないから北朝鮮の挑発はエスカレートする一方ですが、朝鮮半島を統治するには中国がしてきたように力で抑え込むしかないのだろう。
今や六カ国協議も有名無実になりましたが、中国もアメリカも北朝鮮には関わりたくないと言ったことが原因だろう。戦前において朝鮮半島が日本に併合されたのは、戦前においても朝鮮半島は厄介な存在であり、長い間中国の従属国であり、日清戦争によって中国の支配から逃れると大韓帝国として独立しましたが、従属国としてしか国家を運用する能力がないから、直ぐに行き詰ってしまった。だから朝鮮半島は日本に統治が押し付けられたと見るべきだろう。
中国にしても韓国にしても、経済発展すれば洗練された民主国家に生まれ変わると見られていましたが、なかなか民主政治や法治国家として先進国になりきれない。日本は戦前においても莫大なインフラ投資をして朝鮮や中国(満州)を近代化させようとしましたが、なかなか自立的な発展は出来ずに来た。韓国や中国の経済発展も外資による投資と技術供与によるものであり、流れが止まれば経済発展もストップしてしまう。
問題はアメリカの出方ですが、朝鮮半島で戦争が起きるのは困るし、挑発行為はエスカレートさせてはならない。こうなれば米中が話し合って金王朝を崩壊させて、改革開放政策をとらせて少しは民主的な国家に変えた方が米中にとっては都合がいい。しかしなかなか金王朝は崩壊せず独裁は収まらない。こうなると再び日本にお鉢が回ってきて朝鮮半島の統治は日本がしろと言う事になるのだろうか? これだけは避けなければならない。
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