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シリア国民連合、国際会議をボイコット 国際社会の対応に抗議  AFP
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/719.html
投稿者 ダイナモ 日時 2013 年 2 月 24 日 09:41:58: mY9T/8MdR98ug
 

【2月24日 AFP】シリア反体制派の統一組織「シリア国民連合(National Coalition of Forces of the Syrian Revolution)」は23日、国際社会がシリア国内での大量殺害を止めようとしていないとして、今後の国際的な協議をボイコットすると発表した。

 シリア国民連合は28日にイタリア・ローマ(Rome)で開かれる「シリアの友人たち(Friends of Syria)」会議への参加を取りやめる。

 シリア国民連合のアフマド・モアズ・ハティブ(Ahmed Moaz al-Khatib)代表は、バッシャール・アサド(Bashar al-Assad)シリア大統領の野蛮で攻撃的な政権について明確な決定がなされない限り一切の外国訪問をしないと述べ、同代表が予定していたロシア・モスクワ(Moscow)と米国への訪問も取りやめた。

 これに対して英国外務省は「まだ交渉を諦める時ではなく、英政府はローマでの会議でシリア国民連合への支援拡大を提案する方向で準備している」という声明を発表してシリア国民連合に再考を促したが、シリア国民連合側は「本当の友人だというのならシリア国民が虐殺されている事態を止めるのに力を貸して欲しいものだ」と反論した。

 シリア国民連合はかねてから国際社会に武器の提供を求めていたが、イスラム過激派の影響力が強まることを恐れる西側諸国は武器提供をためらっている。

 一方、シリア国民連合は22日、シリア北部の「政府軍から解放された地域」に政権を樹立する計画を発表した。内閣の顔ぶれは来月2日、トルコ・イスタンブール(Istanbul)で開かれる会議で決められるとみられる。

 専門家らは、政権樹立は反体制派への信頼を高めて国際社会から一層の支援を引き出す狙いがあるとみており、反体制派による政権ができれば、イスラム武装勢力の影響力が拡大しているシリア国内に生まれた権力の空白が埋められるとみられている。(c)AFP


http://www.afpbb.com/article/war-unrest/2930543/10335700
 

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コメント
 
01. 2013年2月25日 00:31:45 : Zag6oDNMIo
シリア:国家の死
2013年02月25日(Mon) The Economist
(英エコノミスト誌 2013年2月23日号)

崩壊しつつあるシリアは、中東全域を危険にさらしている。世界は手遅れになる前に行動しなければならない。


激しい戦闘が続くシリアは、国家としての機能を失いつつある(写真はシリアの首都ダマスカスの中心部で自動車爆弾が爆発した現場跡)〔AFPBB News〕

 シリアは、第1次世界大戦後にオスマン帝国の残骸から切り離された。第2次世界大戦後には独立を勝ち取った。現在荒れ狂っている戦闘の後には、国家としての機能を失うかもしれない。

 世界が傍観する(あるいは目をそらす)中、トルコ、レバノン、ヨルダン、イラク、イスラエルと国境を接するシリアは、崩壊へ向かっている。

 バシャル・アル・アサド大統領の現体制は、恐らく大混乱の中で崩れ去るだろう。アサド体制はしばらくの間は、無数の武装組織がひしめく国の最大の武装組織として、要塞化された飛び地を拠点に戦いを続けるかもしれない。

 いずれにせよ、シリアが、反目し合う軍閥やイスラム主義者や武装集団の犠牲になる可能性はますます高まっている。地中海東岸地域の真ん中で崩壊していく第2のソマリアである。

 そうなれば、無数の命が失われる。分裂したシリアは、世界で聖戦(ジハード)を巻き起こし、中東の暴力的対立をかきたてるだろう。アサド大統領の化学兵器は、今はまだ安全に守られているが、いつ危険人物の手に落ちてもおかしくない状況に陥る。その破滅的影響は、中東全域に、そして中東を超えて広がることになる。

 それでも、米国をはじめとする世界は、ほとんど何の援助もしようとしない。

ダマスカスからの道

 欧米が行動をためらっている理由の1つは、2011年に民衆蜂起が勃発した当初から、アサド大統領が暴力という戦略を取ってきたことにある。大統領はアラブの春を戦車と戦闘機で攻撃し、平和なデモ隊を武装組織に変えた。都市を砲撃し、自国民を追い立てた。

 仲間のアラウィ派に多数派のスンニ派を虐殺させて、聖戦主義者たちを引き寄せ、自分が失脚したら恐ろしい報復を受けるという恐怖を盾に、他宗派のシリア国民に忠誠を強いてきた。

 いまや、シリア国民の血が大量に流れ、宗派間の遺恨がくすぶりつつある。戦闘は何年も続くかもしれない。最近では、軍事基地が次々と反政府軍の手に落ちている。反政府軍は北部と東部の大部分を支配し、大都市でも戦いを続けている。

 だが、反政府軍を構成する各勢力は、同盟関係にあると同時に互いに敵対している。彼らは政府軍だけでなく、互いを標的にし始めている。


戦いに勝つ見込みのないバシャル・アル・アサド大統領だが・・・〔AFPBB News〕

 アサド大統領には、たとえ国を制御できなくなっているとしても、戦いを続ける理由がある。大統領は、アラウィ派の一部にはまだカルト的に崇拝され、失脚後を恐れるシリア国民にも渋々ながら支持されている。

 5万人前後の完全武装した忠実な軍隊を指揮し、そのほか、それほど忠実ではなく、訓練もされていないものの、さらに数万の兵を握っている。ロシア、イラン、イラクから、それぞれ資金や武器、助言、人的資源を受けている。レバノン最強の武装組織ヒズボラも、戦闘員を送り込んでいる。

 アサド大統領がこの戦闘に勝てないのはほぼ確実だ。だが、思いもよらない運命の一撃がなければ、大統領の敗北はまだずいぶん先になるだろう。

 シリアではこれまでに、戦闘により7万人以上が死亡し、数万人が行方不明になっている。アサド政権により投獄された人は、15万〜20万人に上る。200万人を超える人がシリア国内で家を失い、食糧と身を守る場所を見つけるのに苦労している。およそ100万人が、国境を越えてみじめな生活を送っている。

 これほど多くの人々が苦しんでいる現状は、到底看過できるものではない。それは、20世紀後半に傷を残した多くの大虐殺や内戦から得た教訓だったはずだ。

軍事行動をためらう米国

 にもかかわらず、米国のバラク・オバマ大統領は、人命を救うことだけでは軍事行動を起こす十分な理由にならないと主張している。アフガニスタンとイラクの経験から、強制的な平和の実現がどれほど難しいかを知った米国は、アサド大統領が生み出した混乱に巻き込まれることを恐れている。

 オバマ大統領が再選されたのは、国内での経済を巡る戦いに勝つためだ。疲弊した米国はこれ以上国外の災厄に近づくべきではないと、オバマ大統領は信じている。

 その結論は、どれだけ理解できるとしても誤っている。世界の超大国である米国は、どのみちシリア問題に巻き込まれる可能性が高い。オバマ大統領は、たとえ人道主義者の主張に抵抗できたとしても、国益を無視することは難しいだろう。

 内戦が長引けば、シリアは崩壊し、争い合う領地の寄せ集めになるだろう。米国が中東で達成したいと思っていること――テロの封じ込め、エネルギー供給の確保、大量破壊兵器の拡散防止――はほぼすべて、今よりもさらに難しくなるはずだ。

 例えば15年に及んだレバノン内戦などとは違い、シリアの崩壊はこれらのすべてを危険にさらすことになる。

 反政府軍の2割程度は、聖戦主義者だ。非常に良く組織されているグループもある。スンニ派を含む穏健なシリア国民にとって、彼らは危険な存在だ。また、無法地帯となった地域を、国際的なテロの拠点として利用する可能性もある。

 彼らがゴラン高原を挟んだイスラエルを脅かせば、イスラエルは猛烈な自衛行動に出て、それがアラブ世界の世論を刺激するのは間違いない。シリアが分裂すれば、アサド派がレバノンにいる支持者を扇動し、レバノンも引き裂かれる可能性がある。貧しく不安定なヨルダンは、難民とイスラム主義者により、さらに不安定になるだろう。


バラク・オバマ大統領がいくらシリアを避けたいと思っても、シリアの方が追いかけてくる〔AFPBB News〕

 シーア派が多数を占める産油国のイラクにしても国の結束を保つのは至難の業だ。イラクのスンニ派が騒乱に引き込まれれば、イラクの宗派間対立はいっそう深まるだけだ。

 シリアが崩壊すれば、化学兵器をはじめアサド大統領が維持してきた危険物への対応が必要となり、イランの核兵器開発を阻止する取り組みが面倒なことになるかもしれない。

 オバマ大統領はシリア問題を避けたいと思っているものの、シリアの方が追いかけてきて、大統領を捕まえることになる。

何もしないのも1つの策ではあるが・・・

 本誌(英エコノミスト)は昨年10月に、飛行禁止区域の設定により、アサド大統領の空軍を抑え込めと主張したが、今のシリアは当時よりもさらに危険度を増している。

 シリアの戦火が自然に燃え尽きるのを待つというオバマ大統領の方針は、失敗に終わりそうだ。オバマ大統領は事態の悪化を見守るのではなく、行動を起こさなければならない。

 米国が目指すべきは、シリアに残されているものの保護だ。そのためには、アサド大統領の周囲にいる者たちを説得し、破滅的な敗北を待つか、アサド一派を捨てて反政府軍との対話を始めるかの2つに1つしかないことを分からせなければならない。

 アサド大統領の空軍を抑え込み、ミサイルの一部を破壊するためには、やはり飛行禁止区域も必要だ。それはアサド大統領の支持者に対して米国の決意を示す大きく明快なシグナルになるだろう。シリアの反体制派から選ばれた暫定政府を承認する必要もある。

孤立無援のシリア穏健派勢力と関係構築を

 反政府軍の中でも聖戦主義者とは一線を画す者たちに、一定数の対空ミサイルなどの武器を提供することも必要だろう。フランスと英国は、たとえほかの欧州諸国が支持しなくても、米国の行動を支持するはずだ。

 ロシアがアサド大統領を支持しているのは、1つにはオバマ大統領の邪魔をするためだ。欧州と米国は粘り強くロシアを説得し、アサド大統領を見捨てさせなければならない。解放後のシリアでの利権を約束するのも一策だろう。

 この方針がうまくいくという保証はない。だが少なくとも、聖戦主義者を除く反政府勢力との結びつきはできる。アサド大統領が権力の座にとどまり、混乱が続くことになれば、米国はそうした勢力と手を結ぶ必要がある。今のところ、そうしたシリアの穏健派は、自分たちは孤立無援だと感じているのだ。


02. 2013年2月25日 19:13:54 : otIFfJfb0Y
>>01のエコノミスト記事は噴飯ものでしかないのでアホらしくて取り合う気も起きないが、ダイナモ氏が上げた本記事には反論しておこう。

シリア国民連合は北部に支配地域を広げたのだと力説する。しかしその割りに国際社会(この場合、アメリカやイギリス、フランスを指す)は力によらず、外交でアサドを退陣に追い込む非現実策にシフトしつつある。
シリア国民連合の望んでいる武器の供与要請、資金支援についてそれらが遅れ、あるいは滞っている現状は武力によるシリア現政権打倒に実現のメドが全く立たないことをアメリカが認めざるを得ないことを如実に示したものである。
翻ってシリア国民連合の力説する北部地域の支配は言葉とは裏腹であり、いかにも国際社会にアピールし、武器支援や資金援助を引き出したいための方便ともいえなくはない。
ところで先にアメリカは武力によらず外交によってアサド退陣を非現実策にシフトしたと書いたが、今まで散々自分たちの子飼いのテロリストたちを使って武力による政権打倒を企ててきたのに今さら外交でアサド退陣を促す策を講じろとは、自分たちがいかにアサド政権に打つ手がなくなったかを吐露しているようなものだ。
上のエコノミストの記事につなげれば、FSAをはじめとする反アサド派にあきらかにアメリカにとって都合のよろしくない連中(アルカイダの思想的支柱のサラフィー派など)が占め、アサド体制崩壊後自分たちの思うままに動かしたい傀儡政権を揺るがしかねないと危惧を抱いたアメリカが武力路線から外交路線に移ったということであるが、シリア国民連合の代表は穏健派のイスラム教イマームと副代表ともども穏健派の活動家が名を連ねているとはいえ、武装闘争路線を改める気はこれっぽっちもない武器支援を要請している以上、アメリカにとってアルジェリア≠マリの悪夢が繰り返される愚は避けねばならず、かといって外交でアサド政権が倒れる可能性は万分の一もない。
なにより、ここまでアサドについているシリア軍の軍人たちにアラウィー派とスン二派、あるいはキリスト教徒の宗派対立による仲間割れが起きていないことも含め、国民もアサドを見限って反体制派と共に起って共闘する気配すらない。
難民の数は増える一方だが、内戦による生活の困窮が深まれば政権に跳ね返り不満が国民上げて革命に向かう気配もない。
つまりシリア国民連合の望んだようにはなにも進んでいないということを、誰よりもアメリカ、イギリス、フランスは知っているということ。
だからこそ、シリア国民連合はありとあらゆる手を使って自分たちは優位だとふれまわっている。
だが現実はその逆なのである。


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