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http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130217-00000002-pseven-cn
NEWS ポストセブン 2月17日(日)7時6分配信
ならず者の暴挙と見るだけでは足りない。中国の情勢に詳しいジャーナリスト・富坂聡氏が、核をめぐって緊迫する日本と中国、北朝鮮の関係について解説する。
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北朝鮮の三度目の核実験が強行された2月12日以降、日本国内には北朝鮮の脅威を伝えるニュースが再びあふれかえった。
報道の中身は、2006年の第1回の核実験以降何度も繰り返し行われてきたことの繰り返しなのだが、とくに強調されているのは「今度こそ世界も堪忍袋の緒が切れたのではないか」といった内容だった。なかでも注目されたのが中国の反応だった。
核実験が強行された当日、中国の楊潔チ外相は北朝鮮の駐中国大使を呼び、「強烈な不満と断固たる反対」を伝えたとされる。これを「先例のない強い抗議だ」と日本の各メディアは伝えているのだ。
この裏ににじむのは「いよいよ中国も北朝鮮を見放すのか」という淡い期待だ。日本に根付いている「中国が本気で経済すれば北朝鮮などすぐに干上がってしまう」という見方がそのベースとなっているのだろう。
だが、残念ながら現在のところ中国の対応に大きな変更が起きているとは考えにくい。西側と歩調を合わせる必要があるため強い口調で抗議はするものの、相変わらず西側に対しては自制を求めているからだ。
そもそも日本でよく聞かれるこの発想には違和感を覚える点が少なくない。例えば、日本が望む解決のためになぜ中国がリスクを冒す必要があるのかということだ。
国際社会の駆け引きは、何もしないで利益だけ得られるのが理想なのだ。その反対の行動をする国があるはずはない。
第2に、たとえ中国が本気になったとしても経済制裁をしたくらいで北朝鮮が核保有を諦めるはずはないということだ。日本人の発想のなかで抜け落ちているのは、中国にとって北朝鮮の核武装は、日本以上に深刻な脅威だという視点だ。外交に永遠の友も永遠の敵もないという原則からすれば当たり前の話なのだが、それ以上に中国にとって頭が痛いのは、北朝鮮が核武装をすれば次には必ず日本が憲法の桎梏から解かれることが予測され、下手をすれば核武装の道も開かれてしまうかもしれない、ということだ。
そうなければ中国のこの地域で有している圧倒的アドバンテージが失われることは避けられない。この事実を中国がどう受け止めるかである。つまり、北朝鮮の核武装は中国にとって看過できる問題ではなかったのである。
だが、その核武装を中国は止められなかった。これこそが中国の北朝鮮に対する影響力の限界なのである。日本人はそのことを頭に刻むべきだろう。
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