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シリアのアレッポ大学で爆発、80人以上死亡
【ベイルート】シリア北部の都市アレッポの大学で15日、2つの爆発があり、学生を中心に80人以上が死亡した。政府と反政府勢力はいずれも相手方の仕業と非難し合っており、シリア最大の都市アレッポをめぐる戦いが再び激化する公算が大きいと活動家たちはみている。
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AFP/Getty Images
爆弾が爆破したアレッポ大学外
アレッポ大学の爆弾攻撃に関する説明はまちまちで、報道に食い違いがある。こうしたことは複雑な内戦で状況が不透明なシリアでは異例ではない。反政府活動家側は、今学期の最終試験の初日である15日午後早い時間帯に、政府軍の戦闘機が少なくとも2回キャンパスを攻撃したと述べている。これに対し政府側は、反政府勢力が大学に向けてミサイルを2発発射したと反論している。大学は政府が支配する地域にある。
大学キャンパスは治安部隊が厳重に警備していたが、そこへの攻撃のタイミングや動機をめぐっては疑問が多く、情報は混乱している。爆発は最近数カ月間続いているアレッポをめぐる攻防で最も悽惨な事件になった。市の電話線はどうやら攻撃の数時間後に遮断されたようだ。電話による住民たちの反応は得られていない。
ロイター通信はロシア外務省の発表として、アレッポのロシア領事館は攻撃後に閉館したと伝えている。
昨年7月にアレッポの政府軍に対する攻勢を開始した反政府勢力は、アサド政権が反政府勢力シンパを罰しようとしているようだと述べている。アレッポ大学周辺の地域は同市東部の戦闘から逃れた数千人のシリア人の居住地となっている。同市東部は現在、反政府勢力の支配下にある。ただし大半の住民は依然として、反政府勢力が市を破壊し多数の死者をもたらしたと反発している。
アサド政権支持者はもとより、一部活動家でさえも、大学攻撃が政府軍と仕業だったとすれば、なぜ政府軍が自らの支配地を爆撃してこの地域の住民の支持を危うくするのか分からないと述べている。住民たちは他の地域での戦闘にもかかわらず、ここで日常生活を続けようとしているからだ。アレッポ大学キャンパスの北側は軍事情報・軍事治安ビルなど国家治安関係機関のビルで囲まれている。
ある活動家は「もはや何も正確なことは分からないが、政権側があらゆる犯罪行為にもかかわらず、なぜこの大学の寄宿舎を爆撃するだろうか」と問い掛け、大学を攻撃したのは政府軍の戦闘機だったとの広く流布している反政府活動家側の説明に疑問を呈した。アレッポ出身で現在外国に住んでいるこの活動家は「反政府勢力のミサイルがそれたのかもしれない」と述べた。
反政府活動家の説明を収集し追跡している在英監視団体「シリア人絹監視団」は、今回の爆発事件の相反する報告の真偽を突き止めることはできないと述べ、爆発が空爆によって引き起こされたとの証拠ないし目撃者証言は一切ないと語った。同監視団はまた、死者の数は83人で、身元が判明するにつれてさらに多くなる公算が大きいと語った。
ロイター通信によると、シリアのバッシャール・ジャファリ国連大使は国連安保理の会合で、攻撃の結果、少なくとも学生82人が死亡し、162人が負傷したと述べた。同大使はテロ対策に関する討議で、「卑怯なテロリストの行動は、中間試験のために集まっていたアレッポ大学の学生を標的にした」と非難した。
活動家がネット投稿したビデオ映像では、最初の爆発があった大学の寄宿舎と工学・建築学部の間の敷地を映し出していた。寄宿舎の正面は完全に吹き飛ばされ、机や引き出し、コンピューター部品、衣類などが完全に爆破された床から垂れ下がっていた。あるビデオでは頭のない胴体ががれきの中に横たわっていた。
2番目のビデオ映像では、爆発の煙が立ちこめる中で、本を携えた学生たちがキャンパスを走り回っていた。ビデオ開始の数秒後、2発目の爆弾が炸裂し、撮影者の撮った画面が不安定に揺らぎ、人々が走り、叫ぶ姿が見られた。ビデオの中の爆音からは、どのような攻撃だったのか分からない。
シリア国営メディアは、2発の「ロケット砲弾」による攻撃で多くの学生が死亡したと述べた。ただし死者の数は特定していなかった。
http://jp.wsj.com/article/SB10001424127887324050504578244413655354002.html
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