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2012.11.27
米上院 在沖縄海兵隊のグアム移転費計上へ 13会計年度で調整へ
カテゴリ米軍再編出典 毎日新聞 11月27日 朝刊
記事の概要
在沖縄海兵隊のグアム移転費について、米上院が審議中の13会計年度(12年10月〜13年9月)予算案への計上を認める方向で調整していることが26日、分かった。
前年度予算では全額削除したが、オバマ政権が進めるアジア太平洋重視の国防戦略でグアムを戦略拠点と位置づけ今後計画が具体化することから、容認する方向に転じた。
13会計年度予算で政府要求通りのグアム移転費2600万ドル(約21億円)を認める判断を下している下院との間で、支出の条件などをめぐって協議を本格化させる。
米議会筋が明らかにした。
グアム移転費をめぐっては、日米両政府が今年4月、米軍普天間飛行場の移設と海兵隊のグアム移転とを切り離す方針で合意。
これを受け、米上院軍事委員会は5月の国防権限法案の採決時、移転費を認めない一方で、グアム移転費の支出にあたっては、「普天間移転の進展」を条件とはしない方向に転じ、海兵隊のアジアでの分散配備の具体的な計画や費用について説明するよう求めていた。
議会側が求めていた海兵隊による分散移転計画や、第三者による評価報告書などはすでに提出済み。
こうした新たな材料からも、「グアム増強」の方向性を容認すべきだとの判断に傾いてきた。
一方、現在の普天間飛行場については、移設実現のめどが立っていない現状を踏まえ、飛行場の長期的な修繕費用について検討しており、固定化の懸念が一層高まっている。
コメント
本年度は在沖海兵隊のグアム移転費が全額削除されてていたので、来年度も無理かと思っていた。それが一転、グアム移転予算がついた。
なにしろ、根底にはグアム移転費を総額約100億ドル(それを日本側が6割で米側が4割の負担割合)と見積もっていたら、そんなものでは済まないことがことがわかり、再び計算し直すと総額が約300億ドルに膨らんだという経緯があった。
そのことにで海兵隊のグアム移転計画がずさんと米上院軍事委員会が噛みついた。今は国防費削減の大ナタを振るう大事な時期に、こんないい加減は許されないと上院は移転予算を凍結した。
そして今回、米政府が要求したグアム移転費用はこの記事にあるように2600万ドル(約21億円)である。確かに、これを上院は認めたことになる。
ちょっと金額のケタが2ケタほど違わないか気にかかる。
しかし米海軍と米空軍が基地を置くグアムで、今の在沖海兵隊がグアム移転に必要なことは「計画規模の見直し」作業である。
そのための調査費用と思えばこの金額は理解できる。まず優先的にグアムの現地の事情を考量して、次ぎに在沖海兵隊のグアム移転規模を決める。その次ぎに、移転のためのインフラ整備の経費を見積もるという変更である。
そこでグアムに収容しきれない在沖海兵隊は、ハワイやダーウィン(豪)や米本土に移転するという計画見直しだ。結果、沖縄に常駐する米海兵隊は極めて小規模な米軍基地維持管理部隊(数百人)だけとなる。
これから沖縄における米海兵隊の任務(有事)は、米軍嘉手納基地の警備と防衛ということだろう。(有事に緊急移駐し、嘉手納基地を防衛する)
いままで在沖海兵隊が担ってきた朝鮮半島有事や台湾有事の担当から外されることになる。もはやそのような任務を考える必要がないのである。
当然ながら、普天間飛行場の米海兵隊航空部隊はグアムやハワイの飛行場に移転する。ただし朝鮮半島有事に備えて、岩国基地(山口県)に米海兵遠征軍(約4万人規模)の司令部だけを設置する可能性が高い。司令部要員だけだから常駐の規模は300〜500人程度となる。
これが米海兵隊が描く米軍再編で、海兵隊は日本に定期的な訓練で来て、富士や北海道や九州の演習場で自衛隊(陸自)と共同演習を行うことになる。
これらの案を日本政府が米側に示し、この方向で普天間問題やオスプレイの危険を解消するように働きかけるべきと思う。
このことが理解できないのは日本の外務省の軍事オンチの頭で、米国防総省や防衛省(自衛隊)なら理解できる解決案なのである。
新しく、外務省は普天間のオスプレイがグアムで飛行訓練する場合、そのグアム訓練に必要な往復の燃料の3/4を日本が負担と合意したが、とにかく日米安保に絡まる日本の予算額を増やしたいだけの頭しかない。外務省の米軍基地利権を得るためである。
こんどの12月の選挙の結果で、再びインド洋で海自による燃料補給の業務を再開させるという話しがある。これも日米安保にかかる予算額を増やしたいという一部政治家と外務省の発想が根底になる。
まったく困ったものである。日本の国防を我が儘な強欲でへし曲げてしまうからだ。
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