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カイロで数万人規模のデモ−大統領の権限拡大に反発
2012年 11月 28日 8:38 JST
【カイロ】エジプトの首都カイロでは27日、モルシ大統領による最近の権限拡大に反発する市民数万人が市中央部でデモを行った。
市内のタハリール広場には世俗派やリベラル派の多くの人たちが集まり、イスラム原理主義組織ムスリム同胞団出身の大統領が批判をかわそうとして26日に出した声明を批判した。
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Reuters
催涙ガスの弾筒を投げ返そうとする反政府デモ参加者
ヤセル・アリ大統領報道官は国営テレビを通じて、大統領に絶対に近い権限を与えた憲法令は一時的なものであり、大統領の最高レベルの決定にしか適用されないと述べた。世俗派などの市民は、同報道官の説明は大衆を管理しようとする馬鹿げた試みで真の譲歩ではないとしている。
デモの参加者らは広場に数十のテントを張り、モルシ大統領が憲法令を撤回するまで広場にとどまるとしている。この動きは現在停滞している反政府運動を結束し、再び活発化させそうだ。多くの市民が広場に集まり、民主化を要求してから2年近くがたつが、アラブ世界で最も人口の多いこの国は新しく権力の座に就いた指導者らとまだ折り合いをつけられないでいる。
革命的なスローガンや叫びでやかましく、またカーニバルのような雰囲気のこの光景は、2年ほど前にムバラク大統領を打倒した暴動の象徴的瞬間を思い起こさせる。広場の中央に置かれたプラカードには「エジプトは全エジプト人のためのものだ」と書かれていた。
モルシ大統領と、大統領がかつて指導者だったムスリム同胞団は、以前からの存在感と極めて保守的なエジプトでの既成の求心力を背景に、権力の座に就いた。モルシ氏が6月に大統領に選ばれて以降の一連の政治的行動によって、同胞団とこれを母体とする政党「自由公正党」は現在、軍部や立法部門を支配し、最近では司法権も無力化するに至った。
政治的権限に向かう同胞団の過激なアプローチによって、その支持者の中にも民主化の約束に疑問を抱く者が出てきた。
モルシ大統領は22日、イスラム系政治家が支配する憲法起草委員会の解散を司法が命じられないとする大統領令を発表した。イスラム系政治家の支配に反発するリベラル派の委員20人以上がこの2週間に委員会から身を引いた。
憲法起草委員会への司法の干渉を排除する大統領の姿勢にエジプトの司法界は怒りをあらわにし、大統領の態度はエジプト人が昨年初めに退陣に追い込んだ独裁者を思い起こさせると述べている。著名な人権法律家であるニガド・アルボラエイ氏は「われわれは新しいムバラクを望んでいないということだ」とし、「われわれが強く怒っていることを示し、現大統領や他のいかなる大統領にも、われわれは彼らが何を望もうとそれをしないということを分からせなければならない」と強調した。
カイロ中心部は27日午後、同国の過去の反政府運動を思わせる様相をみせている。タハリール広場に集まった世俗派の活動家やアーティスト、知識人らはムスリム同胞団やモルシ大統領に反対するプラカードを掲げ、近くのシモンボリバル広場では、若者が棒や石で警備の警官隊を攻撃し、警官隊は催涙ガスなどで応戦した。同日夕刻までに、デモ参加者の1人が催涙ガスを吸い込んで死亡したと報じられている。
記者: Matt Bradley、Sam Dagher
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