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21日、カイロでの記者会見で、満足げな表情を浮かべるハマスの指導者マシャル氏=今村実撮影
ハマス「勝利宣言」ガザ停戦合意(東京新聞)2012.11.23【カイロ=‥今村実】
イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配する
イスラム原理主義組織ハマスの停戦合意は、
イスラエルの地上侵攻を回避し、ガザ封鎖の緩和も獲得したばかりか、
アラブ諸国の支持を広げて実効支配の正統性を印象付けるなど、
ハマス側にとり政治・外交上の大きな得点となった。
指導者マシャル氏は二十一日、カイロで記者会見し、
「敵の陰謀は完全に失敗した」と”勝利”を宣言した。
■実効支配正統性印象づけ
「偉大なモルシ大統領が率いる、偉大なエジプトに感謝する」マシヤル氏はこう述べ、停戦を仲介したエジプトのモルシ政権に、最大級の賛辞を贈った。
最終局面まで難航した交渉で、ハマスは合意の条件として、
イスラエルのガザ封鎖策の解除を要求。
マシャル氏は、エジプトがイスラエルの説得に尽力したことを示唆した。
イスラエルが譲歩し、ガザ境界の検問所の開放や人や物資の移動を容認。合意にこぎ着けた。
■イランの武器供与認める
二〇〇七年からの実効支配開始後もハマスは「テロ組織」として国際的に孤立していた。
こうした状況は、「アラブの春」を受けて今年六月、
ハマスの母体であるエジプトのイスラム原理主義組織ムスリム同胞団が、モルシ政権を誕生させたことで、一変した。
空爆の最中に、エジプトはガンディール首相をガザに派遣して連帯を誇示。
これをきっかけに、ハマスはアラブ諸国やトルコなど、約十力国の外相級の代表団も迎え入れた。
また、マシャル氏は、「イランの支援を決して忘れない」と述べ、武器の提供を受けたと公式に認めた。
イラン製の長距離ロケツト弾は、イスラエルの商都テルアビブなどに到達。
攻撃能力の向上が有利な合意を導いた、との認識を示した。
一方、イスラエル側は、空爆により既にハマスの拠点に大規模な打撃を与えており、地上侵攻に踏み切れば、自軍や民間人の犠牲者が増え、ネタニヤフ政権が国内外の支持を失う危険があった。来年一月の議会選への影響を考慮して、最終判断したとみられる。
カイロ大のハッサン・ナフア教授(政治学)は、「事実上のハマスの勝利だ。今回の合意は双方が継続を望んでおり、エジプトと米国が関与した事実は重い」と指摘。
停戦合意は当面、維持されるとの見方を示した。
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