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北京の天安門広場で行われた建国60周年記念の大規模軍事パレード。ミサイルと核兵器は世界レベルの性能とされる=2009年10月(共同)
核専門の中国軍秘密部隊「二砲」 突出したエリート集団の実態…
http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20121024/plt1210241826009-n1.htm
2012.10.24 夕刊フジ
中国では初の空母を就役させるなど海軍の動きが活発だ。陸、空両軍も沖縄県の尖閣諸島をめぐってうごめくなか、日米の防衛関係者は陸・海・空とは別に設立された中央軍事委員会直属の存在を注視している。核兵器とミサイルを専門に扱う部隊で、技術力がさほど高くない中国軍のなかでも、突出した戦力を保持しているという。エリート集団が矛先を日本に向けてくる危険はあるのだろうか。
日本の自衛隊や米軍が監視の目を強化しているのが、中国人民解放軍の第二砲兵部隊(二砲)。陸・海・空からは独立した部隊で、選ばれたエリートによって核兵器やミサイルの研究、実験、さらに訓練、実戦配備を行っている。「中国軍のなかで最も秘密のベールに包まれた存在」(防衛省関係者)という。
新著の『中国人民解放軍の内幕』(文春新書)で二砲の実態に迫ったジャーナリストの富坂聰氏によると、司令部は北京郊外にあり、各地に計8カ所のミサイル基地を配置。技術者や研究者を含めた総兵力は約15万8000人にのぼる。
「中国は人口の規模があまりに大きいため、あらゆる分野においてかさ上げを図るのは難しい。そこで、軍では二砲に優秀な人材と予算を集中させ、核とミサイルの開発を進めてきた。五輪の中国代表と同じで、国内全域に競技や種目が広まらなくても、ごく一部を世界で勝てる存在に育てる」(富坂氏)
ロンドン五輪で中国は米国に次ぐ計88個のメダルを獲得し、金は38個だった。ただ、金を獲得したフェンシング(男子フルーレ個人)、射撃(女子エアライフルなど)といった競技が国民に普及しているわけではない。スポーツ同様、世界でトップに立つための「選択と集中」の対象になったのが、軍では二砲というわけだ。
中国では胡錦濤政権下の10年で国防費は3倍に膨張した。軍拡は著しいものの、性能は高くないとされる海軍の空母「遼寧」、開発の進行が疑わしい空軍の次世代ステルス戦闘機「J−20」など、「戦力は所詮“張り子の虎”」(政府関係者)といわれる。
そんななか、「唯一、まともな戦力を誇るのが二砲だ」とは、『国防の常識』(角川学芸出版)などの著書がある元航空自衛隊員の軍事ジャーナリスト、鍛冶俊樹氏。
「対艦弾道ミサイル『東風21D』(射程1500キロ以上)は高速で目標に接近しつつ軌道が変更できるので、迎撃が困難。そのため『空母キラー』とも呼ばれる。大陸間弾道ミサイル『東風41』(射程1万5000キロ)は米全土を攻撃可能なうえ、発射台が移動式なので事前に攻撃するのは難しい。核弾頭の搭載により、日本はおろか、米国を核攻撃する能力を持っている」
二砲が、保持兵器を用いる局面は訪れるのだろうか。
「中国国内の権力闘争と密接に絡んでいる。習近平氏の新政権では二砲出身の軍人が多く重職に就くようだが、陸・海・空軍に対して力の誇示が必要と判断する場面となれば、手持ちの兵器を使うこともあり得る。関係が悪化した日本は最大のターゲット。いきなり本土を狙うことはないにしろ、日本の海にミサイルを撃ってくる危険はある」(鍛冶氏)
前出の富坂氏は、中国で最大の力を持つ「人民」の動向を注視すべきと指摘する。
「中国における最強パワーは13億人超の人民。その人民が束になり、軍に対して攻撃を迫るような事態に陥れば、軍は実力行使に出ざるをえない。軍に向けては現在、インターネット上で『軍人はコスプレで軍服を着ているだけ』といった批判もある。人民という、普段は眠った土佐犬のような存在が、目覚めて軍部の背中を押す事態になるのか。注意深く見守る必要がある」
中国では貧富の差の拡大による不満の増大が深刻化している。核とミサイルを握る最強軍団の動きは、ほかならぬ中国人民が左右する。
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