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「悪玉なのは反体制派の方」? シリア内乱を巡る誤った言説を正す 
http://www.asyura2.com/12/warb10/msg/198.html
投稿者 MR 日時 2012 年 9 月 25 日 02:10:18: cT5Wxjlo3Xe3.
 

JBpress>海外>中東・アフリカ [中東・アフリカ]
「悪玉なのは反体制派の方」?
シリア内乱を巡る誤った言説を正す
2012年09月25日(Tue) 黒井 文太郎
 9月17日、CNNは元シリア国営テレビの著名な女性キャスター、オーラ・アッバスさんのインタビューを放送した。アッバスさんは2012年7月に反体制派への合流を宣言して国外に脱出。現在はパリ在住である。彼女はこう語る。

 「これ以上、嘘の言葉を語ることで、自分自身が殺人者と同じだと感じることに、耐えられませんでした」

 「それまで1年半近く離脱を決断できなかったのは、怖かったからです」

 彼女は婚約者と家族を本国に残したままだそうである。苦渋の決断だったことだろう。独裁政権の下で生きるということは、こういうことだ。

なぜか存在する「アサドは悪玉ではない」という認識

 現在、シリアで続いている内戦は、独裁政権に対する民衆の叛乱である。


政府軍と戦闘中の自由シリア軍兵士。撮影場所不明。9月13日画像公開(写真:Local Coordination Committees of Syria)
 当初、非武装の街頭デモを行っていた群衆を、アサド政権は銃弾で弾圧した。あまりにも苛酷な弾圧が続いたため、部隊を離脱し、反体制派に合流する兵士が出てきた。彼らを中心に反政府武装組織が結成され、やがてそこに一般住民の男たちも加わっていった。こうして反体制派のゲリラ部隊「自由シリア軍」が誕生し、政府軍との血みどろの内戦が開始された。

 以上が、筆者が認識するシリア内戦の基本的な構図だ。筆者は2011年3月の民衆蜂起以後はシリア国内の取材を直接行なっていないが、それなりの情報収集と分析でこのように判断している。

 筆者の情報分析の元データとなっているのは、基本的にはシリア国内に今も住む知人たち、隣国レバノン取材で出会った活動家たち、メディア業界の知人たち、さらには様々な人脈を辿ってコンタクトした地元および国外の情報源から、スカイプやeメールなどを通じてもたらされる情報で、それにSNSやユーチューブで収集した現地情報、各種メディアの報道などを総合的に突き合わせるという作業になる。ジャーナリズムでは一般的な手法だ。

 だが、こうした筆者の認識とは異なる認識に基づく、下記のような論調をときおり見かける。

 「ネットに流れる情報など信用できない。ユーチューブで流されている虐殺映像は捏造だ」

 「アサド悪玉論は欧米に創作された虚構イメージだ」

 「シリア内戦は宗派間の権力抗争。政府側も反政府側もどっちもどっち」

 「自由シリア軍や反体制派は外国の傀儡。シリア内線は外国の代理戦争だ」

 「反体制派の主流はイスラム過激派。自由シリア軍はスンニ派で、アラウィ派を殺戮している」

 大雑把に言えば、筆者がアサド悪玉論なのに対し、反体制派悪玉論を主張する声が一部にあるということだ。

 この認識の違いはどうして生じるのか?

 最大の原因は、シリア政府が海外メディアの自由な取材を一切認めていないため、この国の内部で何が起きているのかを外国人が知る術が限られているということだろう。

 通常の紛争であれば、中立的な立場の外国メディアが大挙して現地に入り、取材競争を繰り広げる。それなりの数のメディアが参画すれば、それだけ多くの情報が外部に伝えられ、自ずと現実が見えてくることになる。

 しかし、アサド政権はそれを許さない。「事実」を隠したいということだが、それによって情報収集の手段が限られる国外の人間は、漏れ伝わる情報のうち、どれを重視するかで分析が異なってくるのである。

アサド擁護論の3つのタイプ

 アサド政権を擁護する見方には、大まかに次の3つのタイプがあるように見える。

 まず、シンプルに「反米」を基準とするタイプだ。「アメリカが裏で糸を引いている」という陰謀論に陥りやすい考えで、この立場に立つと、自然に「アメリカと敵対するアサド政権は正しい」「アサド悪玉論はアメリカの陰謀だ」となる。これは個人の主義・信条の問題なので、そもそも情報分析の問題ではない。


政府軍の大弾圧の中、ハサカで行われた住民による反政府デモ。9月14日(写真:Local Coordination Committees of Syria)
 次に、「メディア情報をそのまま鵜呑みにしてはいけない」と考えるタイプだ。実際、国際紛争関連の報道・言説には偏向的なものがしばしば見られるので、シリア情勢に詳しくない人にとっては、メディアを疑うという姿勢はむしろ健全だと筆者も思う。

 シリア問題でも、様々な視点の解説がメディア上には存在する。情報の受け手は、それらの情報からどれを優先して分析材料とするか取捨選択しなければならない。

 報道の主流はロシアのメディアや一部のWebサイトなどを除いて世界的にもアサド悪玉論だが、それを否定する少数派の情報を重視すると、「アサド悪玉論は操作されたものだ」という見方になる場合がある。これは情報分析の問題と言える。

 3つめは、それなりの情報収集の過程で、むしろ反体制派悪玉論の情報を多く入手するタイプである。筆者の場合、自分なりの情報収集でアサド悪玉論を裏づける情報を多く収集しているが、むろん現地にも様々な立場の人がいる。親アサド派、あるいはアサド政権の監視下ないし強い影響下にある現地の人々に情報ルートがある人は、アサド善玉論を裏づける情報を多く収集することになるし、現地の政府系メディアを主な情報源とすれば、自ずと反体制派に対するネガティブな情報に重点的に接することになる。これはどちらかというと、情報収集の問題と言っていいだろう。

偽情報の比率は圧倒的に政権側が多い

 1つめの反米バイアスについては、これは分析以前の問題なので放置するしかないが、残る2つに対し、インテリジェンス分析の観点から反論を試みたい。

 まず、「ネットに流れる情報など信用できない」「ユーチューブで流されている虐殺映像は捏造だ」という指摘について考えてみよう。

 理論上、匿名で誰でもアップできるネットの情報は、信憑性が担保されない。適当な誤情報、あるいは悪意を持った偽情報が流される可能性はあるし、実際に流されてもいる。

 ただ、誰でも情報発信できるメディアであるがゆえに、ネットが有益な情報の宝庫であることも事実である。特にシリアのような情報統制国家では、マスメディアは政府のプロパガンダを発信するだけの道具だが、ネットには政治に統制されない住民の生の声が溢れている。当然、その中には悪質な成りすましもあるが、むろんそんな輩ばかりではない。シリアではネットも政府当局の管理を受けてはいるが、ユーザーの数が多すぎて、とても完全な監視には至っていない。実際、反体制運動の拡大の原動力になったのは、ネットでの自由な言論空間である。

 シリア関連の情報は、ネット情報だけでなく、政府系のマスメディアや反体制派組織の発信する公式発表を含めて、政府側と反政府側が真っ向から対立している。特にネット情報では、親政府系ではアサド大統領支持コメントと反体制派批判、それにアメリカやサウジアラビアなど敵対している外国およびアルジャジーラやアルアラビーヤなど湾岸諸国系メディアへの批判、さらに反体制派による暴力に関する情報が大半を占める。対して反体制側は、デモ情報、政府側の弾圧による被害状況とその現場映像の紹介、反政府コメントが多い。

 いずれの側にも、誇張、誤情報、偽情報が含まれるが、特に偽情報の比率は圧倒的に政権側が多い。

 「反政府活動は一部のテロリストのみだ」「弾圧ではなく、テロリストから住民を守っているのだ」といったプロパガンダは、洪水のように発信される現場映像の山に完全に凌駕されている。「情報」だけなら外部の人間には判断が難しいが、「映像」の証拠性は非常に高い。

 それに比べて反体制派の側は、実際にデモや弾圧が頻発していたこともあり、偽情報は格段に少ない。ただ、特に2011年秋頃までは、「××の政府軍部隊が反体制側に寝返った」という誤情報がしばしば流された。希望的観測から来る噂の垂れ流しなのだろうが、事実であれば映像が発信されるはずなので、こうした未確認情報は一両日中に誤報と確認された。「映像」は政権側の嘘を暴露するだけでなく、反体制側の誤情報の確認にも有効だった。

陰謀論を吹き飛ばす膨大な映像の数々

 反体制派は最初から、ユーチューブでデモや弾圧の場面を発信することに力を入れていて、2011年3月の蜂起の早い段階から映像が発信されてきた。それに対して私たち外部の人間が初めに戸惑ったのは、「これらの映像は本物なのか?」という点だった。

 筆者はその最初の段階から主な映像発信をリアルタイムでフォローしてきたが、初めの頃は確かに真偽不明の映像がいくつもあった。明らかにイラク戦争の映像が混じりこんだこともあった。

 しかし、結果的にはそれは、ほんの一部の例外的なものだった。デモや弾圧の現場は日々大量にアップされ、その場所や日付も現地の人々によって確認された。圧倒的な数の「証拠」に、政権側の主張は崩壊した。量が、勝負を決めたのである。


8月26日、ダマスカス近郊で政府軍が320人を「虐殺」したと反体制派が発表。ユーチューブに投稿されたシリア・ダラヤの病院で手当てを受ける順番を待つ女性。(c)AFP/YOUTUBE 〔AFPBB News〕

 しかも、それは地元の人しか知ることのない情報であり、結果的に「ネットの情報発信者は国外居住者ばかり」との政権側の主張も崩れることになった。

 だが、政権側はそれでも「映像は捏造されたものだ」と主張。中には「カタールの撮影所で撮られたヤラセ映像だ」などという陰謀論もあった。筆者はそうした主張のいくつかの根拠を追跡したことがあるが、ほとんどのケースでは、1つの偽映像の存在を、あたかも映像全体のことのように拡大解釈しているか、あるいはもともと出所不明の未確認情報を根拠に偽映像説を拡大再生産していた。陰謀論でよく使われる手法である。

 インテリジェンス分析のセオリーでは、「情報は無数にあり、どんな仮説でもそれを裏づける情報が存在する」と考える。数々の仮説を組み立て、そこから蓋然性の高い仮説の順位をつけるのがインテリジェンス分析の基本だが、それを無視して自説に都合のいい情報だけを繋ぎ合わせると、どんな仮説でも組み立てられる。甘い果実だけを拾い集めるという意味で「チェリーピッキング」と呼ばれているが、この場合はその典型例と言える。たとえ3つか4つの偽映像が存在したとしても、同時に300も400もそれを覆す映像が存在すれば、何が現実に起きているのか疑う余地はない。

 もっとも、こうした情報戦の攻防は、2011年春の早い段階ですでに決着が着いていたもので、国際メディアなどは、反体制派が発信する映像を「自分たちは映像の信憑性を確認していない」との注釈付きで放送した。理論的に100%の責任は持てないものの、本物であると判断したということだ。

 それでもBBCやアルジャジーラなどの著名な国際メディアでも、ごく稀に誤った映像を確認ミスで放送してしまうことがある。それで現在に至るも「アサド悪玉論は外国メディアに創作された虚構イメージだ」という見方があるが、数を比較すれば、そんなものは誤差程度ということが一目瞭然である。

アサド支持者も多くが反政府派に

 アサド善玉説には、過去の古い情報が先入観(アンカリングと言う)となっているケースもある。初代独裁者の死後に権力を世襲した現大統領が、古株の腐敗した幹部を追放したり、社会の改革開放を進めたりしたため、かつてはそれなりに国民に支持されていたのは、筆者の過去の取材経験でも、おそらく事実である。しかし、それはあくまで過去の話だ。

 しかも、その「国民の支持」などというものも、強力な秘密警察国家の枠内での支持だということを考慮する必要がある。冒頭に紹介したオーラ・アッバスさんの例もそうだが、恐怖体制下にある人々が本音で話すことはあり得ない。民衆蜂起が始まった後も、政権の強い影響下にある人々は本音で話すことはない。

 さらに、こうした環境下に置かれた人々が、惰性でアサド支持を公言することもある。長年の強制的なアサド支持が身体に染みついていて、それが急には抜けきらないのだ。

 実は筆者のシリア人の知人でも、最初から全員が明確に反アサドを自覚していたわけではない。しかし、国民の大規模な蜂起と、政権の残虐な弾圧を目にして、2011年夏までには全員が反アサドに転じている。これは筆者の周辺のほんの小さなサンプル内でのことだが、いろいろ情報を集めると、こうしたケースは実際に非常に多い。

 もちろんシリア国民にも様々な立場・主張の人がいて、現在もアサド支持派は存在するが、ここで重要なのはやはり数の比率だ。あらゆる情報ソースを検討しても、親アサド派はいまや明らかに圧倒的少数派である。

国外メディアの想像が生んだ「宗派間抗争」説

 「シリア内戦は宗派間の権力抗争。政府側も反政府側もどっちもどっち」「自由シリア軍や反体制派は外国の傀儡。シリア内戦は外国の代理戦争だ」といった見方も、「思い込み」から来ている。


キリスト教徒が結成した反政府部隊「神の信奉者旅団」。9月18日(写真:The Syrian Revolution 2011)
 アサド大統領は少数宗派のアラウィ派の出身であり、政権幹部もアラウィ派が中心だから、反体制運動は多数宗派であるスンニ派による宗派闘争だと考えたくなる気持ちはわからなくはない。だが、現地から伝わる反体制派情報には、宗派対立を伺わせるものは非常に少ない。筆者の情報収集・分析では、シリアの主要な対立軸は宗派間抗争ではなく、「アサド一族と側近グループ vs その他の国民」である。

 付随的な対立項目としては、地域によっては宗派間抗争も多少は生じているようだが、現地からの情報では、むしろアサド政権側がアラウィ派を焚きつけているケースが多い。

 親アサド派はさかんに「反体制派はスンニ派の過激派であり、アラウィ派を虐待するに違いない」との情報を流しているが、実際のところ、情報が出ている事件は、ほとんど政府軍かアサド派民兵によるスンニ派住民の虐殺であり、スンニ派側によるアラウィ派一般住民の虐殺例はない。

 シリア内戦を宗派抗争とする見方は、筆者の見るところ、ほとんどが国外メディアの想像から出ている。隣国イラクが各宗派の過激派陣営による殺し合いになってしまった例が、先入観の原因になっているようだ。

 もちろんシリアの反体制派には、モスレム同胞団やサラフィスト(イスラム復古主義者)も含め、スンニ派色の極めて強い勢力が存在する。また、親族や友人を殺害された人の中には、強い復讐心を持つ人も少なくない。しかし、少なくとも現時点までのところ、反体制派サイドからアラウィ派一般住民の排撃を主張する声は高まっていない。

 ただし、反体制派が同じスンニ派のサウジアラビアやカタールから支援されていることは事実である。しかし、外国の思惑のためにシリア国内の反体制派は叛乱をしたわけではない。宗派対立の下地は確かにあるが、現時点でそれは回避されていると言っていい。

「シリア人同士の戦い」か、「外国の代理戦争」か

 サウジやカタール、さらには欧米からの支援などがあるため、反体制派、特に自由シリア軍をそうした外国の手先だと決めつける見方もときおり見かける。だが、これも前述したチェリーピッキングの典型例だ。

 現地からの情報を分析すれば、反体制派に対する外国の支援の総量は、住民自身の叛乱のエネルギーに比べれば、微々たるものでしかないことが分かる。例えば、自由シリア軍の貧弱な武器のレベルを見れば、一目瞭然だ。

 他方、アサド政権はロシアとイランに支援されているが、それも限定的なものに留まる。反体制派の一部が主張するような、ロシアやイランの支援によってアサド政権が保たれているかのような分析も間違っている。


トルコとの国境を掌握する自由シリア軍。9月19日(写真:The Syrian Revolution 2011)
 シリア内戦では、敵対する両サイドにそれぞれ外国からの支援があるのは事実だが、そのウエイトは非常に小さなもので、基本的にはシリア人同士の戦いである。「シリア内戦は外国の代理戦争」という見方は、現実の中の一部分が先入観となってアンカリングされ、全体像に拡大解釈されるという分析ミスの結果である。

 なお、反体制側にはリビア人などの義勇兵、政権側にはイラン人の軍事顧問が参画しているのは事実だが、それらも数としては非常に少ない。特にアサド政権が盛んに「反体制派の中心は外国人テロリスト」と煽っているが、典型的なプロパガンダである。

 アサド政権はさらに、盛んに「アルカイダ系のテログループの浸透」を強調しているが、その真偽は確認できていない。自爆テロが数回起きていて、それに対して政権側は「反体制派のテロ」と主張し、反体制側は「アサド政権の自作自演」と主張している。これは状況を考えると、反体制派の主張の方に根拠がない。可能性から言えば、アルカイダ系かどうかは不明だが、反体制派の中のサラフィスト勢力によるものと考えるのが自然だ。しかし、いずれにせよそういった勢力は反体制派の中ではごく少数である。

明らかにアンフェアな「どっちもどっち」という主張

 反体制派悪玉論の中には、反体制派による暴力を指摘する声もある。「アサド政権による弾圧は非難されるべきかもしれないが、反体制派の暴力も同じように非難されるべきだ」というのは、ロシア政府の常套句だが、国際的な人権団体などもしばしば同様の主張をしている。

 現在、シリアでは政権側と反体制側の内戦状態にある。その中で、政権側は住民への無差別爆撃を繰り返しており、さらには一般住民の大量処刑も行っている。これに対し、反体制派も、一般住民を虐殺した政府軍兵士や政権側民兵の捕虜に対し、拷問や即時処刑を行った例がいくつか報告されている。それを根拠に「反体制側も酷い」という主張がある。

 反体制側によるこうした暴力は確かにあったようだが、これも数の比率の問題である。内戦の混乱の中で数回行われた捕虜虐待と、毎日数十人もの一般住民が殺害される大量殺戮を同列に扱い、「どっちもどっち」と主張するのは、明らかにアンフェアな印象操作である。

 最近は、欧米や湾岸諸国系の国際メディアが政権側支配エリア以外の場所を、数多くリポートするようになっている。こうした報道からも、シリアで起きている現実は明らかだ。

 また、勇気を持って語り始めたオーラ・アッバスさんの言葉にも、嘘はまったく感じられない。ちなみに彼女はアラウィ派である。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/36156  

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コメント
 
01. 2012年9月25日 06:44:52 : l1NPjWZAfD
わかっちゃいない黒井文太郎(苦笑)。
アサド悪玉論はそれがおまえさんが必死に打ち消そうとする反体制派悪玉論と入れ子の構造になっていると何で気がつかない?
シリアでいわゆるアラブの春の影響とされる反政府デモが起きた去年3月から既に一年半が過ぎた。
なるほど、黒井が言うようにYOUTUBEには反体制派と巷間言われる連中が自分たちの戦果、アサド政権の攻撃が及ぼす市民への影響被害の様子がこれでもかとアップされている。
アップされているのだがそれが真実かは実のところわからない。
事実であり真実なら、もうアサド政権は潰えているだろう。
いかに強固に情報を制限し諜報で体制を維持したところで、シリアは至るところ全て隣国と接しており、国外勢力が入り込むことが可能だ。
実際、入り込んでいる。
そして国民が見限った政権なら国民が立ち上がればそれこそ最後に残った柱を折るように簡単に政権は倒れよう。
ところが一年半経ってもその兆しは無い。
これはアサド政権が国民にそ強力な制限を武力と情報の遮断で押さえ込んでいるからか?
否、そうではない。
国民すらシリアで起きているこの一連の「革命」の動きを捉えきれないでいるからこそ、安易に尻馬に乗らないのだ。
乗れ乗れとけしかけている連中はシリアが情報の孤島だと決め付けている。
たとえばアル・ジャジーラがいかに偏向しているか、アル・ジャジーラに勤務している者が抗議の辞任を申し出ている事態が出ている事実は書かないでアル・ジャジーラの報道は捏造だと決め付けアサド擁護派を批判するのは、同じ意味で不遜ではないのか?
シリアに自由な取材が許されないから真実が分らない、これは確かにそうだ。
だが自由な取材とは何を意味するのだ?たとえばリビアだ。リビアで起きた政変は逐一、西側で言う自由な報道により反体制側と政府側の攻防が伝えられたかのように思われていた。
ところが一般的に我々が目にし耳にしてきた西側の情報はかなりバイアスがかかったものであることが西側メディアからの告発により明らかになっている。
しかし問題はこうした告発の声が圧倒的な一方通行のアラブの春是認論報道にかき消され取り上げられないことにある。
自由な報道とは自分たちに都合の良い情報を思う存分垂れ流すことを意味するのか?
それとも都合の悪いことは情報のシャワーで隠し通してしまうことを意味するのか?
いずれにせよ、こうした情報の一方的なバイアスは政治体制の独裁がもたらす情報遮断と大して変わらない、いや、それどころか自由を標榜している分性質が悪い。
大体、情報というものは無地でないからこそ情報を扱う媒体がいくらでも名を変えて世界中を飛び回り、いまやネットを飛び回り様々な色がつくことを前提であることぐらい黒井に教えてもらわなくても結構だ。
何度も指摘しているようにこのアラブの春が決定的におかしいのは何故か世俗主義体制(イランは世俗主義ではないが、選挙により大統領が選ばれたれっきとした民主主義国家である)の国家ばかりが狙い打たれるというところにある。
そしてそれはいみじくも黒井が指摘しているように、かつて反米体制を強固に採ってきたか現在採っている国ばかりであるということだ。
欧米お得意の二重基準の言い換えに「アラブの春」を使いまわしているだけだ。
馬鹿げた話だ。
だがその馬鹿げたことで今日も死ななくていい人々が死に追いやられている。
ジャーナリストならそこを問題にすべきだ。
くだらん善悪論の高説など聞きたくもない。


02. 2012年9月25日 14:56:39 : cqRnZH2CUM

>悪玉なのは反体制派?

まあ、実力もないのに強圧的な国家権力に楯突けば、殺されることになるのは必然

悪ではないが愚かということだな


03. 2012年9月25日 16:08:16 : g8w4gs1b86
JBpress=無名の新人黒井文太郎=電通企画アメリカン朝鮮支配による日本洗脳乗っ取り侵略。

アムネスティ、ヒューマンライツウオッチ等の”有色人種差別ペテン団体”が駄目なら、今度は”従米マスコミのネット部隊”JBpressで「アサドは悪者だぜ」への”誘導洗脳広告”って訳だ。

そもそも2011年に突如始まる動機不明、リーダー不明の不可解なテロに対して何の非難もナイ、アメリカ政府、西側マスコミは、始めから「テロ支援国家、企業」であることに変わりがナイ。

どれだけ能書きを垂れようが、テロを容認している時点で「テロ支援者」であり、世界から非難を浴びるのみである。

その点、イランのアフマディネジャドなどが如何に真っ当であるか、又ロシアのプーチンも、アメリカの謀略に対峙出来る世界で希少な存在である。

これは言い換えれば、ロシアやイラン等が、政治では世界の先端を行っているという事であり、米植民地の日本などは政治的には三等国以下である事を意味する。だからこのJBpressの様な「従米ゴミ組織」がゴキブリの様に湧き出て来るのだ。

かつて世界の警察などとホザいていたアメリカこそが、実は「凶悪犯罪国家」であったことが、もはや世界の常識となっている。

google グーグル、facebook フェイスブック等を使ったアメリカ政府による諜報工作、その日本支社下部雑魚部隊のJBpress等で、いくら洗脳しても無駄だ。

アメリカが行ってきた謀略、悪行、陰謀という史実は、この世から消える事は絶対にナイ。今後その”事実”が公となり、世界中の教科書に載る。

「2011シリア騒乱は、アメリカ政府による侵略戦争」
「テロを行って来たのは、実はアメリカ政府軍だった」と。


04. 2012年9月25日 17:58:58 : Wg3S07Yplk
MR・・浅ハカ投稿癖のオッチョコチョイかと思いきや!!
コテコテの・・ユダヤでした!
MR・・の御用達情報源は 日経BP/ロイター/JBpress/ダイアモンド/ユダヤ・インテリジェンスの教授連です。

もう少し投稿ソースを工夫すればいいものを・・
ユダヤ・セクショナリズムの常・・

馬脚を現しスベリ投稿の連発です!!
阿修羅の読者を半年は騙せても・・賞味期限は騙せません!!


05. 2012年9月25日 21:02:25 : l1NPjWZAfD
黒井の浅はかさを日々の感想ブログの主さんが嗤っておるぞ。

シリア:少数派保護を保証する仕組み、首相「勝利は近い」

http://hibikan.at.webry.info/201209/article_26.html

URLを貼ったので本文はそちらで。
このブログ主の思想について俺は全面的に支持しているわけではない。
だが思想の一致、不一致を超えてこのブロガーが丹念にシリアやアラブ問題を追い続ける営為を俺は素直に評価するし尊敬している。
勉強になることが実に多い。
最近、更新が滞ることが増えたので気になっていたが、まさか阿修羅でも取り上げた記事に日々の感想氏が直接ツッコミを入れていたとは知らなかった。
蛇足まで。



06. 2012年9月26日 09:07:46 : B1bxZj9ghI
シリアでイランと米国の代理戦争
自由シリア軍とはアメリカ

07. 2012年9月26日 16:45:36 : CJAyDfCojg
 シリアでの虐殺では「動機」をみたら誰が虐殺しているか一目瞭然。
有利になった方が虐殺している。政府側は兵士もシリア人、自国民を殺すことにためらいが無い訳がない。自国民を殺したらあっというまに政府が崩壊する。
 難民続出で国力をそぐ上でも、プロパガンダの点でも、傭兵側が有利になっている。
 シリア人を虐殺しているのは自由シリア軍という傭兵部隊であることは、よほどのマスゴミ信者カルト野郎でない限りは常識。
 ま、マスゴミ信者カルト野郎が多数派であることは認めるが。

08. 2012年9月26日 22:08:10 : aT9tG7aYrY
シリア情勢は落ち着いてきたようですね。IRIBイランイスラム共和国・国際放送ラジオ日本語のサイトからシリア関連の情報を紹介します。

http://japanese.irib.ir/news/latest-news/item/32035-

(転載開始)

2012/09/24(月曜) 22:25 シリアで武装勢力100名が拘束

シリアで、治安部隊が首都ダマスカス付近で武装勢力100名以上を拘束しました。

シリアの情報筋は、シリアの治安部隊がこの数日、ダマスカス付近にあるリフダマスカス州で、100名以上の武装した人物の身柄を拘束したと発表しました。

23日日曜夜にも、リフダマスカスの複数の地域で衝突が継続されました。

シリアの国営テレビも、同国北西部アレッポの一部の地域でテロリストが掃討されたことを明らかにしました。

シリア軍は、アレッポで、テロリスト180名を殺害しましたが、これらのテロリストの中には、外国国籍を持つ人物が含まれています。

シリアの首相は、シリア危機の収束が近づいているとしました。

シリア政府に反対する15の政党やグループの会合は23日、シリア駐在のイラン、ロシア、中国の大使が参加し、ダマスカスで開催されました。

この会合への参加者は、テロ行為を目的とした外国人のシリアへの入国阻止を強調しました。

シリアでは、2011年3月以来、テログループが外国の支援により、一部の都市で情勢不安を引き起こし、人々や治安部隊を殺害しながら、この暴動の元凶は同国政府であるように見せ、シリアへの外国の介入の下地を整えようとしています。

(転載終了)

●IRIBのニュース解説でも、シリア情勢は終息の目処がついてきたと報じています。

http://japanese.irib.ir/news/item/32011-

(転載開始)

2012/09/23(日曜) 21:56 シリア危機の展望

ナジャフィー解説員

シリア軍は、この国の多くの地域で、秩序や安全を回復させることができています。

実際、シリアの敵やそれに加担するテロリストたちの陰謀、つまり、シリア情勢をシリア政府の手に負えなくするための陰謀は退けられました。このような情勢変化は、シリアの今後の展望が明るいものであることを物語っています。シリア政府は、危機の後の復興の段階に備え、この国の改革を加速する準備を整えています。

シリアの改革の流れは、テロや暴徒が情勢不安を引き起こしたために遅れを取っていました。シリアの危機は、最終段階に入っています。シリアのアサド大統領も、記者会見で、国民にそのことを知らせました。アサド大統領は、シリアの現在の危機と、メディアに対する攻撃に触れ、記者団に対し、「報道活動に規制はない」と強調しました。また、「シリアの現在の危機は終結に近づいているが、その影響はしばらく続く可能性がある」と述べました。

シリア政府関係者は、北西部のアレッポで逮捕した121名を釈放しました。彼らは、武器を携帯しないこと、破壊行動に参加しないこと、シリアの治安を乱すようなあらゆる行動を避けることを約束しました。シリアのゾービ情報大臣も、最近、シリア情勢は回復に向かっており、現在、敵の真の姿が明らかになっているとし、「安全保障の点で、シリア危機の解決が近づいている。その兆しは明らかだ」と強調しました。

このような状況の中、シリアのハイダル国民和解問題担当大臣も、数日前、「反体制派との対話の扉は開かれている」とし、「シリアの政治家は常に、反体制派との対話、開放的な政治を強調してきた」と語りました。シリアでは、昨年3月から情勢不安が始まりました。シリア政府は、この情勢不安の元凶は、外国の支援を受けたテロリストや暴徒であるとしています。

(転載終了)

●帝国主義者が野望を果たせないまま、イスラエルがイランを攻撃するとか情報が飛び交っています。イランに対する帝国主義者陣営のプロパガンダ放送も活発になっており、アメリカによる国際短波放送Radio Farda(イラン向けペルシャ語放送)は強力な電波で日本でも良好に受信できます。イランの若者をターゲットにしているとされ、イラン政府に対する離反を狙っているようです。
http://en.wikipedia.org/wiki/Radio_Farda

Radio Fardaのウェブサイトです。
http://www.radiofarda.com/

●イランイスラム共和国もプレスTVを設立して応戦しています。
http://ja.wikipedia.org/wiki/PRESS_TV
http://www.presstv.ir/


09. 2012年9月27日 03:23:46 : Wl5wrWmHwM
自由シリア軍が悪玉だなんて、そんな事アルカイナ

10. 2012年9月27日 17:17:35 : 4sLgJ6dTRM
http://wldintel.blog60.fc2.com/blog-entry-932.html

(転載開始)

自由シリア軍による政権中枢攻撃作戦。政府軍参謀本部で2回の爆発があり、報道では警備兵4人が死亡、14人が負傷。激しい銃撃戦も起きたそうです。政権幹部たちも、さすがに震え上がっているはず。こういうのを続けて、幹部たちがビビって国外に逃げてしまえばさっさと片がつくのですが・・・。

(中略)

いつまでも陰謀論に付き合っているのもバカらしいので

(転載終了)


11. 2012年9月27日 18:50:21 : DcxDg6lzRM
陰謀論につきあっているw
自由シリア軍の垂れ流す情報をまんま記事にしといて陰謀論も糞もあるものか。
一応情報の吟味くらいしなさいよ。ジャーナリズム標榜するならね。

12. 2012年9月29日 12:04:07 : 6kuobrWeYc
>>05
黒井だけでなくダイナモもそうなんだけど、いやいわゆる「リベラル派」という人たちに共通の問題。「少数派保護」には超越的権力が必要。
「民主主義」という「多数派支配」システムと「少数派保護」の両立の困難さを自覚していない。だから、あるときは「民主主義」を、別のときは「人権保護」を両者の矛盾に気づかず宣伝する。

13. 2013年9月28日 19:20:20 : FEmF8JhwXY
黒井氏のブログのコメント欄の番人みたいな人が、激しく攻撃している「もえ非」の記事から「”従米マスコミのネット部隊”JBpress」で検索して読んでみろ、というのですが、「もえ非」が削除したか何かで見ることが出来ず、直接元記事(ここ)を読みに来ました。

最後のコメントの
“黒井だけでなくダイナモもそうなんだけど”
>>05

が気になり、ダイナモ氏のコメント応酬見たら意外や意外、どう見てもそのコメント欄の番人と同じ人じゃないですか。思想、芸風がまったくいっしょ!もしかしてMR氏も=ダイナモ&黒井氏のコメ番?


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