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マーケットは依然不安定、押し目買い控える海外の長期投資家[ロイター]
http://www.asyura2.com/12/test28/msg/563.html
投稿者 さそり座 日時 2013 年 5 月 27 日 19:28:38: skGvs8zjwBMFM
 

ロイター記事より
http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYE94Q04O20130527


[東京 27日 ロイター] - マーケットは依然不安定だ。日経平均は1万4000円付近、ドル/円は101円付近で下げ渋っているが、個人投資家からのドル売りや、海外勢からの日本株売りが出れば、再び株安・円高が連鎖的に進む可能性があるとみられている。

日本の景気回復やデフレ脱却への期待は根強いものの、高いボラティリティを嫌い海外の長期投資家が買いを控えているという。

<高いボラ嫌う海外長期投資家>

連日1000円以上の振れをみせていた日経平均.N225は週明けの市場でも一時、500円を超える下落となったが、1万4000円付近では下げ渋り、上値は重いものの徐々に下げ幅を縮小させる動きも見せた。急落直前の23日高値から12%程度の下落であり、昨年11月半ばからの上昇率84%に対して調整幅としてはまだ小さいが、この3日間、日経平均は乱高下するなかでも、1万4000円付近に来るといったん下落が止まる傾向を見せている。

ただ、きょうは米国と英国の市場が休場。海外勢の動きは鈍く、1万4000円を再スタートの起点として押し目買いを入れてくるかはまだ見えない。市場では「海外勢の売りはそれほど出てないが、海外長期投資家の買いの手が引いている。相場が落ち着けば1万4000円付近で押し目買いを入れてくる可能性もあるが、これだけボラティリティが高いといったん様子見にならざるを得ないようだ」(大手証券トレーダー)との声も出ている。

日経ボラティリティ指数は23日の43ポイントからやや下がったとはいえ、38ポイント付近と依然、欧州債務懸念でリスクオフが進んだ昨年10月以来の高水準となっている。「恐怖指数」と呼ばれるVIX指数は13ポイント台と低く、市場心理全体がリスクオフに傾いているわけではないが、高いボラを嫌う海外長期投資家の日本株への投資は「小休止」となる可能性がある。昨年11月半ばから日本株を買い越してきたヘッジファンドなど短期筋の利益確定売りはおさまりつつあるものの、国内の個人投資家などは低位株の押し目買い中心で、相場全体を押し戻すパワーは乏しい。

<個人投資家からのドル売りに警戒>

ドル/円も101円付近が堅くなっているが、もう一段、下落する可能性は残っているという。

米商品先物取引委員会(CFTC)が24日発表したIMM通貨先物の取組によると、5月21日までの週の円ショートポジションは9万5186枚と昨年12月11日の9万4401枚を抜き、「安倍相場」のなかで最大を記録した。2日後の23日に日本株が急落し、ドル/円は103円半ばから前週末には100円後半まで下落したため、投機筋の円ショートポジションはだいぶ巻き戻されたとみられている。

しかし、個人投資家のドルロング・円ショートポジションはかなり厳しい状態にあるとの指摘が出ており、個人投資家の投げが円高を加速させる可能性があるという。「ドル/円が下がったところで逆張りに動いたため、ポジションが膨らんでいる。評価損も出ており、このまま下落すれば、投げさせられるおそれもある。大台割れがあるとはみていないが、100円30、40銭までの下落はありそうだ」とFXプライム取締役の上田眞理人氏は話す。

日本株とドル/円は連動性を高めており、いったん円高が進めば、株安とスパイラル的な動きをみせるおそれがある。

<歴史的な上昇なら調整も歴史的か>

ただ、日本株に関しては、経済のファンダメンタルズや企業業績が変わったわけではないとして、長期では海外投資家の日本株買いが期待できるとの見方も多い。米緩和の早期縮小観測が、流動性縮小への警戒感を高め、過熱感の強かった日本株の急落につながったが、米緩和縮小はドル高/円安要因であり日本株にはプラスだ。米国の景気・雇用拡大による米緩和の縮小であれば、米需要拡大を示すポジティブ材料とも受け取れる。

ゴールドマン・サックス証券は24日リポートで、米国長期債利回りとTOPIXが今も正の相関を示していると指摘。さらにデフレ脱却兆候の高まりは日本企業の収益に好材料であり、日本の長期金利上昇もマクロ経済のファンダメンタルズに完全に合致するとした。日本株はスピード調整で、1─3カ月のレンジ取引が予想されるが、中期の強気スタンスは不変との見方を示している。

東証の投資主体別売買状況によると、外国人投資家は「安倍相場」が始まった昨年11月第2週から5月第3週までに約9兆8800億円買い越している。急上昇後の急落で、様子見気分が広がっているが、2003年から07年まで続いた小泉政権下での強気相場では、海外勢は約37兆円買い越しており、余力がなくなったとはいえない。

三菱UFJ投信・戦略運用部副部長の宮崎高志氏は「移動平均線からのかい離などをみると1953年以来、戦後2度目となる過熱感があった。歴史的な上昇に対し、歴史的な調整が起きているということだろう」と指摘。そのうえで「日本株をここ10─20年手がけていなかった海外勢が参戦してきている。彼らの買いはまだ続く可能性が大きい。これだけの急落があると高値を回復するのに通常、3カ月から半年はかかるが、今回はもう少し短くなりそうだ」と話している。
 

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