http://www.asyura2.com/12/test28/msg/401.html
Tweet |
(回答先: Re: test 投稿者 高橋是清会 日時 2013 年 4 月 05 日 01:36:13)
とある、良き反原発運動家の苦悩を物語り形式で書いていきたいと思います
山本○○。
チベット仏教を専門とする、とある私立大学の助教授である。
ふだんは学生たちに講義をしているかたわら、
週末になると、官邸まで行き、反原発を訴えている反原発運動家である。
山本には子供がいない。
妻の直子と二人での、家庭だった。
妻の直子は35歳。
芸能人でいうと、松たか子のような感じの女性であった。
山本 「じゃ、今日も行ってくるぞ。」
直子 「気をつけてね。」
そう言って、山本は首相官邸へと向かった。
官邸に到着する前に、腹が減っては戦はできぬと、
山本がいつものようにある屋台に寄った。
「いらっしゃい 今日もデモかい。」
(宮島おやじ)という名前の店主が営んでる、ここの屋台は、
東京では珍しい、焼き牡蠣を売ってる露店だった。
宮島おやじは、小学校を3年で中退した、大正生まれの老人で、
今では貴重な戦前の生き字引である。
宮島おやじ 「どうよ あんた、こんなことしてて2年経つだろ まだ飽きないのか。」
山本 「私は自分がやってることは使命だと思っているので。」
宮島おやじ 「先生よ 前も言ったけど、反原発運動もいいけど、他にもやることがあるんじゃねえのか。」
山本 「TPPのことですか。」
宮島おやじ 「そのことで、こないだある記事を見つけたんで、ちょっと読んでみな。」
宮島おやじはそう言って、プリントした記事を出した。
なぜ、「マスコミ」と「財務官僚」はTPP参加を熱烈に支持してるのか それは「医療財政」を抑制させるため
http://kishakurabu.web.fc2.com
山本 「これですか、ありがとうございます。でも、私も、こうみえてけっこう多忙な人間なので、時間のあるときにでも。」
宮島おやじ 「そうだな これ長いから読むのに20分くらいかかるから。」
「だけど先生よ そんな多忙だったら、そろそろ反原発運動なんかも、やめたほうがいいんじゃねえのか。」
そのときだった。
「やっぱり、単に反原発に喧嘩を売りたかっただけなんですね。」
と、ある子が出てきた。
この子は、1年くらい前から、なにかとこの宮島おやじに突っかかってくる、どらみという女子大生だった。
いっけんまともそうで、支離滅裂なことを言うので、
宮島おやじも手を焼いていた。焼き牡蠣屋だけに手を焼いていた。
宮島おやじ 「また君か おじさんも忙しいから、あまり商売の邪魔をしないでくれな。」
「それより、先生。 はい、いつもの焼き牡蠣とライスのセット あと今日は景気づけに俺からのビールのおごり。」
山本 「そうですか、ありがとうございます。では、いただきますね。」
食べ終わった後、山本や反原発運動家たちは、官邸の前で抗議をしたが、
山本自身、以前と比べて、熱というものが感じられなくなっていた。
そして、そこにいつものようにある男が現れた。
「先生 今日も、反原発運動ですか。」
この男は金子といって、キャリア組の警察官である。
名は体を表すかのように、すべての面において、俳優の金子賢に似ていた。
父親は経営者で、裕福な家庭の在日4世の帰化人である。
金子 「先生 あの爺さんが言ってたように、そろそろお止めになってみては。」
山本 「そんなことは私が決める。」
金子 「先生さ、俺、前も言ったよな。 反原発運動なんか正義でもなんでもないと。 原発というものをもうちょっと考えてみてくださいよ。」
「ライオンやトラに追っかけられりゃ、右翼でも左翼でも逃げるでしょう。 それと同じだ。」
山本 「ふむ。。」
金子 「なにがふむですか。 前も言ったでしょ。 反原発に、右翼、左翼、善人、悪人、関係ないと。」
金子の言うことは、まんざら間違いでもないのだが、
それよりも、山本は、この金子というインテリのうえにヤンキー気質のキャリアの警官が嫌いだった。
金子 「先生 もう終電もありませんから、家までお送りしますよ。」
山本 「結構ですよ。それに他の方だっているでしょう。」
金子 「先生は特別じゃないですか。」
人の誘いに断ることが苦手な山本は、致し方なく、金子の車に乗った。
都心から、1時間ほどして、山本の家に着いた。
直子 「おかえりなさ〜い。 あれ、こちらの方は。」
金子 「あ、私、警視庁の金子と申します。 先生をこちらまで。」
直子 「そうですか。ご丁寧にありがとうございます。」
山本 「送ってくれたのはありがたいけどね。 わるいけど早速帰ってもらえないか。」
直子 「あなた、せっかく送ってくださった方に失礼でしょ。 そうだ、ご近所さんから頂いたあれを。」
直子は、家から、スイスのチョコレートを持ってきた。
直子 「これ、召し上がってください。」
そう言って、直子が金子に渡そうとしたとき、
金子のごつい手と、直子の繊細なきれいな手がぶつかった。
「ありがとうございます。頂きますね。それでは、おやすみなさい。」
そう言って帰った金子だったが、このとき金子の獣の(略
それから数日経ってから、とある日の午後。
「こんにちわ。」
直子 「ああ、こないだの警察の方。 先日は主人がお世話になりました。」
金子は山本の自宅に来たのであった。
直子 「今日はどうされたんですか。」
金子 「いや、ちょっと近くに寄ったものですから、先生はいらっしゃるかなと思いまして。」
いらっしゃるかなって、山本は今、学生に講義をしてる最中である。
直子 「あいにく主人は大学に。」
金子 「ああ、そうですよね。まだこんな時間だし。 では、またの機会に。」
直子 「でも、せっかく来られたのだから、麦茶でも飲んでいってください。」
そう言って、直子は金子を家に入れた。
金子 「小ぎれいなお家ですね。」
直子 「とんでもないです。」
金子 「いやぁ、奥さんがきちんとした方だと、家全体が明るいですよ。」
「ところで、こないだ頂いたスイスのチョコレートおいしかったですよ。」
直子 「あぁ、ご近所さんから頂いたものなんですけどね。」
金子 「今風の甘さ控えめで、上品な感じの味でした。」
上品といえば、この直子も、もともと良家の娘であり、品のある30代女性であった。
直子 「そうでしたか。それはよかったです。」
金子 「ところで、山本さんのところは、お子さんは。」
直子 「あぁ、うちはまだなんですよ。 わたしもあと5年で大台に乗るのにね。。」
金子 「大丈夫ですよ。 あのテレビの青○とかいうアナウンサーも最近生んだとか言ってましたから。」
直子 「そう言われると、ちょっと安心しますけどね。」
わずか、数分のたわいもない会話であったが、
キャリア警官という、インテリながらも、夫とは違う屈強さと、不良のかおりがする金子に、
直子の心に変化が生じた。
そして、時が経つに連れて、会話はさらに弾み、
直子は、徐々に、金子に惹かれていった。
けっきょく、男女の間がらというのは、フィットする者同士が結ばれるのである。
(それから、数週間経って)
山本 「今日は、早めに帰るから。」
そう電話を入れて、山本は家に向かった。
予定が変わって、特別に早めに帰宅したのであった。
山本 「ただいま。」
直子 「おかえりなさい。」
そう返事をした直子であったが、なにか調子がちがう。
すこし落ち着きがないような、なんというか。
山本 「どうしたんだ なにかあったか。」
直子 「そんなことないですよ。 それより、あなた、うがいと手洗いしてこないと。」
山本 「ん、ああ、そうだな。」
と言って、洗面所に行った山本は、うがいと手洗いをした。
だが、
周りを見ると、いつも閉まってるはずのシャワー室のドアが開いていた。
ためしに中に入ってみると、まだ夕方にもなってないのに、
湿気があった。
山本は、それからいろいろと考えた。
「ライオンやトラから追っかけられりゃ、右翼だろうが左翼だろうが、逃げる。 それと同じだ。」
「反原発に、右翼、左翼、善人、悪人、まったく関係ない。」
山本 「そのとおりだ。」
山本 「そして、その逆もまた関係ない。」
山本はさらに思い出した。
あの焼き牡蠣を売ってる大正生まれの老人が言ったことを。
『基本的には良い生活をしてる人ほど原発のことに関心がある。生活に困窮してる人は原発どころじゃない。』
山本 「爺さん、そのとおりだな。」
そして、反原発をうたってる者には、
金はあっても、醜悪な人間が少なくないことも、
山本は思い出した。
山本 「俺はなにをやってきたのかな。」
山本はそうつぶやいて、マッカランをぐいっと飲んだ。
(終わり)
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
アマゾンカンパ 楽天カンパ ▲このページのTOPへ
★阿修羅♪ > テスト28掲示板
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。