http://www.asyura2.com/12/test28/msg/1183.html
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(回答先: Re: てすと 投稿者 初心に帰るお天道様に恥じない生き方 日時 2013 年 12 月 28 日 07:22:10)
【緊急事態】中国から北朝鮮の張成沢系工作員がゴッソリ消える!!!マスゴミ・朝鮮総連ら在日勢力がパニック状態か…なんと張は9月から軟禁状態だったらしい 2ch「TBSの張本もサンモニから姿を消した」「マジか?」「在日もタダでは済まないんだな」「朝日新聞にも帰国命令が出てると嬉しい」
2013.12.15 News U.S.
中国で北朝鮮の張成沢系貿易関係者100人余りが姿消す(1)
張成沢(チャン・ソンテク)の失脚・処刑を前後して中国内の北朝鮮人脈が姿を隠している。以前まで筆者と簡単につながっていた人たちとまったく連絡がつかない。
脱北して10年ほどになる筆者は8日に中国行きの飛行機に乗り込んだ。韓国メディアで3日に張成沢失脚説が報道された後だった。張成沢の人脈とは5日から事実上電話通話が不可能となった。そこで急きょ中国に向かった。3日に私が知るある北朝鮮消息筋は、「張成沢は労働党舎にそのままいる」と話した。ところがすぐに状況は急変した。北朝鮮消息筋とはどうにか電話ができたが、中国の張成沢人脈は異なる状況だった。9日には「張成沢5日処刑説」が出され、私の心はさらに落ちつかなくなった。
北京だけでなく瀋陽や広州の張成沢人脈もほとんど消えた。一部は潜伏、一部は召還のためのようだ。まず携帯電話が切られている。北京ではさまざまな縁で知り合った北朝鮮の貿易関係者が働く建物を訪れてみた。北朝鮮労働者で混み合っていた部屋は3つともまるごと空っぽになっていた。代わりに見知らぬ人たちが守っていた。近くで長く待ち続けたが見覚えのある人たちは現れなかった。全員連れて行かれたのだろうか。いつも接触する中国の消息筋は、「チームがまるごと潜伏したのだ。守っている人たちは逮捕組とみられる」と説明した。1日中電話をかけ、事務室をずっと見守っても効果はなかった。振り返れば5日に北京の人脈と電話した時から尋常ではなかった。韓国に来る考えをしているという感じも受けた。
そこで他の仲介者を探した。おかげで潜伏した一部の人脈とどうにか連絡を取った。張成沢が責任を持つ政府傘下貿易機関の中央党指導員クラスの経済関係者は、「私は逃げた。他の人も多くそうしている」と話した。合わせて「どうすればいいのかわからない。他の国に行くべきか悩んでいる」と話した。彼は米国や欧州を考えているようだった。しかしどれだけ多くの人が逃げたかとの質問には「わからない」と答えた。
これまで接触してきた中国人の友人の助けも受けた。そのうちの1人は、「みんな恐がってどうしていいかわからず絶望に陥ったようだ。北京だけで30人の北朝鮮関係者がいたがみんな消えた。瀋陽や深センにいた友人も姿が見えない」と話した。「彼らが自発的に帰ったのかはわからない」とも述べた。この中国人は、「私たちは助けようと連絡をしたが…」として言葉を濁した。消えた人たちはほとんどが張成沢に関連した機関で外貨稼ぎをしていた中央党の指導員クラスだ。韓国で言えば課長・局長クラスだ。彼らは貿易機関に所属して働き稼いだ金を北朝鮮に送金してきた。中国人の友人とこうした話を交わした。
――消えた人たちはみんな逮捕されたのか。
「北から逮捕組が出てきたと聞いた。それを見れば全員自発的に帰ってはいないだろう。引っ張られて行った人もいるだろうがほとんどは潜伏したとみている。その友人たちは張成沢銃殺後、これ以上なにも期待できないという考えだろう」
――消えた人たちは主にだれか。
「北京、瀋陽、広州、深センの北朝鮮の人たちだ。特に広州で潜伏したチームは金正日(キム・ジョンイル)の長男である金正男(キム・ジョンナム)の面倒を見ていたものと知られていた。数十人いた。張成沢とつながっていたようだ。金正男も今年初めから広州に来ていたと聞いたがもう他の場所に行ったかもしれない。北京まで合わせればそうした人は100人近いだろう」。
イ・グムリョン自由北朝鮮放送本部長(中央SUNDAY第353号)
ソース:中央日報日本語版<中国で北朝鮮の張成沢系貿易関係者100人余りが姿消す>
http://japanese.joins.com/article/447/179447.html
◆【スクープ最前線】北朝鮮が日本で粛清決行の恐れ 潜入中の張氏一派を狙い暗殺部隊派遣か
2013.12.19 zakzak
北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が、日本国内に暗殺部隊を送り込むとの見方が浮上している。銃殺された叔父の張成沢(チャン・ソンテク)前国防委員会副委員長は偽名で何度も日本に入国しており、張一派の潜入工作員が巨額の資金を日本国内で隠蔽しているというのだ。ジャーナリストの加賀孝英氏が驚くべき張一派の対日工作を暴いた。
罪状は「国家転覆の陰謀行為」。北朝鮮の最高指導者、正恩氏が情け容赦なく見せしめで下した、張氏への残虐な処刑が世界を震撼させている。旧知の北朝鮮ウォッチャーが指摘する。
「正恩氏が国内の動揺を恐怖心で抑え付けるため、一層の強硬策を取る危険がある。すでに中国と韓国の軍・公安当局は『北朝鮮が韓国に対して軍事行動に出る』と、激しく緊張している」
「張氏が銃殺される前、彼の腹心、李竜河(リ・リョンハ)党行政部第1副部長と、張秀吉(チャン・スギル)副部長が公開処刑された。今後、張一派を根絶やしするために1000人規模の粛清が行われる」
血で血を洗う独裁国家の権力闘争だ。
だが、驚かないでいただきたい。その残忍な粛清が北朝鮮国内だけでなく、日本国内で実行される恐れがある。
実は、今だから明かすが、張氏は過去に何度も偽名で日本に入国していた。これは私(加賀)だけではなく、外事警察も確認している。
正恩氏の異母兄、つまり張氏のおいで、現在、中国国内に潜伏しているとされる金正男(キム・ジョンナム)氏も偽名で何度も入国し、東京ディズニーランドや、美人揃いの赤坂のコリアンクラブに入り浸っていたのと同じだ(外事警察は正男氏を泳がせて徹底的にマーク。2001年5月、偽造旅券で身柄を拘束、国外退去処分にした)。
張氏が日本で会っていた在日朝鮮人経営者は「張氏は日本では『北朝鮮国営商社の社長』という名刺を使っていた。複数の政治家や財界人と密かに会い、協力者に仕立て上げようとしていた。鉱物利権がエサだった。日本滞在中は正体不明のSPが24時間付き添っていた。日本人女性が大好きで、吉原などにお気に入りの店(=ソープランド)があった」と明かす。
一体、張氏は日本で何をしていたのか。以下、複数の外事警察幹部から得た、驚愕の情報だ。
「張氏は中国との深い関係で知られるが、実は対日工作の責任者の1人で、日本に潜伏した数百人の工作員を動かしていた。正恩氏の父、金正日(キム・ジョンイル)総書記時代、その対日工作費の私物化と不正蓄財が発覚し、正日氏から『クーデター資金か』と疑われ、窮地に陥った」
「危機は2度あった。最初は1997年、金ファミリーの隠し資産を管理していた黄長●(=火へんに華)(ファン・ジャンヨプ)元朝鮮労働党書記が韓国に亡命したとき。『張氏は黄氏とクーデターを企てた』といわれた。次は2010年前後。この時、張氏が『処刑を恐れて亡命を画策している』という情報があった」
そして、今回の処刑をこう分析している。
「正恩氏は父、正日氏が残した遺訓に忠実に動いている。その遺訓の中に『裏切り者、張氏の処刑』があったようだ」
実は、その張氏の不正蓄財の一部が、今でも日本に隠されているという。公安関係者は次のように語る。
「日本に潜入している張一派の工作員が管理しているようだ。正恩氏は巨額資金の奪還と、張氏に近い工作員を粛清するため、近々、暗殺部隊を日本に派遣するという情報がある」
日本を舞台に北朝鮮の工作員同士の血みどろの戦いが始まるのか。外事警察当局には、厳重警戒を求めたい。
■加賀孝英(かが・こうえい) ジャーナリスト。1957年生まれ。週刊文春、新潮社を経て独立。95年、第1回編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム大賞受賞。週刊誌、月刊誌を舞台に幅広く活躍。一昨年11月、月刊「文藝春秋」で「尾崎豊の遺書・全文公開」を発表し、大きな話題となった。
http://www.zakzak.co.jp/society/foreign/news/20131219/frn1312190731000-n1.htm
◆張成沢氏の親族数百人が逮捕、政治犯収容所送りか―英メディア
2013年12月23日 レコードチャイナ
2013年12月21日、英デイリー・テレグラフ(電子版)は韓国メディアの情報として、処刑された北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)前国防委員会副委員の親族数百人がすでに逮捕され、政治犯収容所に送られたと報じた。参考消息網が23日付で伝えた。
韓国メディアは北朝鮮消息筋の話として、「張氏が処刑された翌日、つまり12月13日午後10時ごろ、張氏の親族が多数暮らす地域に武装した国家安全保衛部員が入り、数百人を連行した。連行者には張氏の直系だけでなく遠縁も含まれている」と伝えた。(翻訳・編集/NY)
http://www.recordchina.co.jp/group.php?groupid=80866
◆叔父を処刑し唯一独裁者となった金正恩
朝鮮半島の歴史から見る張成沢粛清劇の狙いと影響
2013.12.26(木) JB PRESS 矢野 義昭
各国にはそれぞれの歴史があり、長年の歴史の中で培われてきたその国家なり民族固有の行動パターンがある。それは「国柄」あるいは「国民性」と言うべきかもしれないが、なかなか変えられないし、変わらないものである。
今回の北朝鮮での、張成沢(チャン・ソンテク)という人物の粛清劇にも、その一面が表れているように思われる。朝鮮の歴史を見ると、いくつかの特色があり、その特色が今回も当てはまるのではないだろうか。
一、脇枝は、削ぎ落とさなければならない。
王統を継承する独裁者は1人でよい。それに対抗する王族や臣下は、その能力、功績にかかわらず、いずれ粛清しなければならない。
王位継承を巡る骨肉の争いは、歴史上どこの国でも見られる事象である。ただ、ひとたび王位が確立した後の、潜在的に王位を脅かし得る地位にあるものに対する対応には国柄が表れる。
朝鮮では、王位を脅かし得る地位にあるものは、厳しく粛清されあるいは排除されてきた。大国中国に隣接する小国としては王権の統一が何よりも優先されたためと思われる。
金日成(キム・イルソン)が、南労党派、延安派、ソ連派を次々に粛清し、独裁権力を作り上げた歴史は有名である。金正恩(キム・ジョンウン)は、就任当時から金日成に姿かたちから身振りまで似せようとしており、粛清という独裁権力確立の手法も真似ているのであろう。
血のつながらない、それでいて海外、特に中国との経済利権を握っていた張成沢が粛清の対象になったのは当然と言える。いずれ起こることであった。
その意味では、総政治局長の崔竜海(チェ・リョンヘ)も次の対象になり得る。また異母兄の金正男(キム・ジョンナム)、同母の兄の金正哲(キム・ジョンチョル)も王位を脅かし得る立場にあり、粛清の対象になり得る。
今回は、金正哲が「護衛司令部と保衛部要員を指揮して粛清の主な役割を果たした」(イ・ユンゴル北朝鮮戦略情報サービスセンター所長)との見方もあるが、自らの地位の危うさに先手を打って行動し、金正恩への忠誠を示したとも取れる。
金正男は中国に保護されており、北朝鮮国内での政治的影響力もないとすれば、生き残り、中国の後押しで復帰し後継指導者に祭り上げられる日が来るかもしれない。
女の戦いも朝鮮王朝の歴史では熾烈であった。金正恩の妹・金汝貞(キム・ヨジュン)と余命幾ばくもない金正日の実妹・金敬姫(キム・ギョンヒ)、張成沢により金正恩に引き合わされたといわれる妻の李雪主(リ・ソルジュ)の間の戦いが今後熾烈になると見られる。
今回の粛清劇でも、夫張成沢との不仲を伝えられ、麻薬中毒とも言われていた金敬姫が、夫の粛清に了解を与えたと見られる。粛清理由に、女遊びや麻薬中毒が挙げられているのが、そのことを示唆している。
しかし金敬姫自身も麻薬中毒と言われ、重病を患い認知症ともかねて報じられている。李雪主も今年、セックススキャンダルが取りざたされ一時公衆の面前から姿を消していた。今後金敬姫と李雪主の影響力は失われ、金汝貞が台頭する可能性が高い。
二、周辺大国の干渉を招く事大主義と内紛防止、王権強化の必要性
民生の安定は歴代の王の課題であったが、国内での権力闘争に妨げられ、それができずに終わった例が多い。李氏朝鮮末期の惨状は、その結果であった。
また半島国家の宿命として、周辺の大国、とりわけ中国の意向に従い、国家運営を行わねばならないという制約も背負ってきた。
例えば、国号の命名から王位の継承、元号の制定までいちいち中国の皇帝に報告し、そのお墨付きを得なければならなかった。
また国内での内紛に際し、各勢力が自らの立場を有利にするため、めいめい別の大国の支援を得ようとして争い、大国の干渉を自ら招き入れる結果になるという傾向も見られる。
このような事大主義は、朝鮮半島の近現代史にも継承されている。このような内紛を防止し統一を保つためには、独裁的な王権が確立されなければならなかった。
金日成は延安派の粛清は容赦しなかったが、中国の助けにより朝鮮戦争を戦い抜けたことから、比較的親中的であったとされる。
金正日(キム・ジョンイル)は中国嫌いであったことが知られている。その影響下にあり、母親が在日であったことから、金正恩も中国には警戒心を持っていると見られる。
むしろ、就任当初、ディズニーランドまがいの遊園地で家族とともに遊ぶ姿が報じられるなど、スイスへの留学経験もある金正恩は、本来は米国好きであろう。
また日本にも何度か、母親とともにお忍びで来ているはずであり、対日感情も表面的な言動とは別に、悪くはないはずである。しかし一般には、核開発問題が解決しなければ日米との抜本的な和解は困難と見られている。
他方北朝鮮は、食糧、エネルギーの大半を中国に依存しており、その傾向は、核開発問題で国際的な経済制裁を受け、ますます高まっている。中国が嫌いでも、中国への依存は避けられないというジレンマが北朝鮮にはある。
中国も北朝鮮を米韓に対する緩衝地帯として必要としており、核開発を進めようが、崩壊させるわけにはいかないというジレンマがある。中朝は決して一枚岩ではないが、互いに離れられないという、ジレンマに満ちた隣国関係である。
しかし近年の中国の北朝鮮経済支配は行き過ぎていると、北朝鮮指導部は警戒心を強めているに違いない。韓国との間の開城工業団地との貿易を除けば、対外貿易のほとんどを中国が独占している。
特に中国は、北朝鮮国内の世界的にも豊富な鉱物資源の利権を買い漁っており、そのことが北朝鮮指導部の危機感を募らせてきた。また経済特区についても、北朝鮮側に圧力を加え、中朝国境地帯に作らせて、自国の経済進出をするための拠点として利用してきた。
なかでも、羅先(ラソン)経済特区では、中国は、日本海への進出拠点として大規模な投資を行い、中国の東北地区と結ぶ港湾、空港、鉄道、高速道路などのインフラ開発を進めている。
中国との共同開発などの北朝鮮側の窓口となってきたのが張成沢と目されており、彼の粛清理由として、鉱山の利権や金と羅先経済特区の土地の売却が挙げられていることから、張成沢と中国側との癒着、汚職の疑惑があったことが推測される。
張成沢が権力を持ち、中国側から見れば御しやすい権力の分散状態にあることは、北朝鮮側から見れば独裁権の弱体化であり、大国中国に伍するためには避けねばならない事態であった。今回の粛清の背後には、大国中国の過大な影響力の封じ込めという狙いもあったと見られる。
また金正恩側にも、張成沢の助言なしで、自らの思いのまま経済再建に取り組みたいとの思いがあり、その意思と能力を今回の粛清により明示したと言える。
特に、北朝鮮の唯一の統治者は自分であり、経済利権に関わる事項も含めてすべての決定権限を一手に掌握したことを中国に知らしめることが、今回の張成沢の粛清劇の大きな狙いであったと見られる。
張成沢の部下の粛清、当人の逮捕、特別軍事法廷での即決裁判、迅速かつ残虐な死刑執行のいずれもが、入念に組み立てられたプロパガンダである。
ことさらに、張成沢逮捕の瞬間などの劇的画面を写真として国内外に広く配信した狙いは、金正恩が唯一無二の北朝鮮の指導者であることを国内外に知らしめること、特に中国に示すことにあったと見られる。
しかし張成沢の粛清が、今後の北朝鮮の経済政策に影響を及ぼすかと言えば、そうはならない可能性が高い。
その理由は、誰がトップになっても現在の北朝鮮の経済を立て直すには、中国に近い改革開放政策を採らざるを得ないことが明らかなことにある。
金正恩自身も、小さい頃から、北朝鮮の発展が世界から遅れていることを自覚し、経済の立て直しをしなければならないと述べていたと伝えられていることからも、経済再建の必要性を痛感していると見られる。
したがって、張成沢が育て率いてきた経済テクノクラート層に粛清が及ぶかと言えば、一部の指導層以外はその可能性は低く、むしろ張成沢なき張成沢路線が継承され、今後経済改革に拍車がかかるのではないかと見られる。
誰が北の指導者になっても、中国への過度の依存を回避する努力はできても、中朝の経済的な依存関係を完全には断ち切れない。また、北朝鮮の経済改革の現実的なモデルが中国型にならざるを得ないことも変わらないであろう。
北朝鮮の「朝鮮経済開発協会」幹部は、12月15日、今回の粛清により経済開発計画は影響を受けないと発表している。また、開城工業団地でも粛清後も平常どおり業務が進められている。これらは、今後も経済改革が進められる兆候と言える。
中国との関係も悪化することにはならず、中国側としては、今回の粛清劇は北朝鮮内部の権力闘争として冷静に対応すると見られる。
張成沢は確かに中国とのパイプ役を務めていたとはいえ、その窓口が金正恩に一本化されたとしても、中朝双方の経済利益が一致する限り、今後も、中朝関係は経済面を中心により進展する可能性が高い。
ただし、中国に対し警戒心を持つ金正恩の独裁権力が強化されたとすれば、中国側に対する北朝鮮の交渉力は強化され、北朝鮮の経済政策の自由度は拡大し、対中依存軽減策が追求されると見られる。中国から見れば、これまでよりも御しにくい北朝鮮になるとはいえ、内紛が生起し、それに巻き込まれるよりはましと見ているかもしれない。
むしろ中国は今後、金正恩の未熟な政策により北朝鮮の混乱が深まり、中国に波及する恐れがないかに注目すると見られる。もし混乱波及の恐れがあれば、中国は軍事力の行使も含めた干渉に乗り出す可能性もある。
特に、北朝鮮の核などの大量破壊兵器とミサイルの管理保全には、中国も万全の体制を採ると見られる。この点では、米国とも利害は一致しており、米中間に北朝鮮内部崩壊時の核施設、ミサイルなどの保全と安全管理についての何らかの合意があってもおかしくはない。
三、両立の困難な中国からの自主自立の維持と中国による侵略の抑止
経済の再建は大きな目的であるとしても、そのためには国家の独立と安全が保障されなければならない。その際の最大の脅威が、地続き国境を抱えた中国であることは、歴史的にも地政的にも変化はない。
海洋国家米国が脅威となったのは、第2次世界大戦の勝利と米国の歴史上かつてない巨大な国力に支えられた海空軍力がもたらしたものであった。米国の国力が最盛期にあった当時でも、地上戦闘では米韓軍は決定的な勝利を得られなかった。その対抗力は、中国の介入によりもたらされた。
中国に対する独立維持の切り札は、現代では核ミサイルである。
北朝鮮は米大陸に届く核ミサイルを最終目標にして核とミサイルの開発を進めてはいるが、仮にそのような米大陸に届く大陸間弾道ミサイル(ICBM)を保有したとしても、米国の巨大な核戦力に対し相互確証破壊態勢を確立する能力はなく、米国が朝鮮半島での戦争に介入することを抑止しあるいは拒否することができる程度の最小限抑止段階に留まるであろう。
核ミサイルの抑止、拒否の効果は中国に対しても同様に限定的だが、中国の場合はすでに数百発のノドン・ミサイルにより、首都圏の北京・天津地区を狙われている。しかもノドンは搭載量から見て、核弾頭搭載能力をすでに持っている可能性は否定できない。
中国指導部が感じる北朝鮮の核ミサイルに対する脅威感は、ワシントンの受ける脅威感の比ではないと推測される。
その点で、北朝鮮は中国に対し、すでに一定の抑止力と拒否力を保有しているのであり、中国にとって北朝鮮は、いつでも力ずくで意思を強要できる弱小な衛星国ではない。中国の北朝鮮に対する影響力には限界がある。このことは、中国が議長国を務める6者会合の成り行きからも明らかである。
朝鮮には、元、清などの中国の新たな征服王朝からの自立を目指し、無謀な戦いを挑み、国土が荒廃したという苦い歴史経験がある。そのため、歴代の王朝は、対中自立の維持と侵略抑止の両立に腐心してきた。
今北朝鮮が核ミサイルの開発に力を入れているのは、周辺の大国からの自立確保と干渉戦争抑止のための切り札として、決定的な破壊力を持つ兵器を必要不可欠と認識しているからにほかならない。その意味で、金正恩は核とミサイルの開発を決して放棄することはなく、むしろ加速させると見られる。
また、経済建設のためには通常戦力に投ずる軍事予算を抑制しなければならないが、その間の軍事的な抑止力、拒否力を維持するためには、核ミサイル戦力を増強することが、最も経済的に負担が少なく、確実な抑止力、拒否力となる。
その点から見れば、経済建設と核ミサイルの開発の併進路線は、合理的選択と言える。
北朝鮮が、核ミサイル開発を放棄し、国際的な支援を受ければ経済建設は進むが、大国に対する抑止力、拒否力は失われる。どちらを採るかと言えば、体制護持と独立確保のための核ミサイルを採るというのが、金日成以来の3代にわたる独裁者の判断であろう。
経済と安全保障の両立のためにも、核ミサイルの開発は必要であるというのが、指導部の認識であると思われる。
今回の張成沢の粛清理由でも、核とミサイルの開発については言及されていない。核とミサイルの開発は張成沢の指揮下になく、金正恩が直接指揮していたためと思われるが、言及がなかったことは、逆に今後も開発が継続、または加速されることを示唆している。
まとめ: 以上の総括と日本への影響
以上の視点から見れば、今回の粛清劇は、金正恩の独裁権力樹立の過程で必然的に生じたことであり、経済改革路線にも核ミサイル開発路線にも大きな影響はない、
ただし、その推進にあたり意思決定をするのは、金正恩という独裁者のみであるという独裁権力の樹立を内外に示すことに、その狙いはあったと総括できよう。今後、金正恩の独裁下で経済改革と核ミサイル開発配備が進められると見られる。
今後、さらなる権力闘争が再燃するのか、経済再建が成功するのかが注目される。もしも、経済再建に失敗し権力闘争が再燃すれば、金正恩が排除され、中国の影響下にある金正男が復帰するか、全く新しい集団指導体制に移行する可能性も出てくるかもしれない。
拉致問題への影響については、今回の粛清が広範囲に及びその中で拉致被害者の生命に関わる最悪の事態が生ずる可能性もないとは言えない。
ただし、金正恩の独裁が揺るぎないものになり、経済改革が進められるとすれば、過度の対中依存から脱却するため日本からの資本と技術の導入を図るかもしれない。
そのため、北朝鮮側が、日本への代償として拉致問題での融和策を打ち出す可能性もある。特に金正恩は、母親が在日出身であることから、日本の事情にもある程度は通じていると見られ、楽観はできないものの、日本への接近政策を採る可能性はある。
北朝鮮の今後の対応を占う上では、日本人の遺骨収集の受け入れが今後とも継続されるかが1つの注目点となろう。遺骨収集受け入れが継続されるとすれば、拉致問題進展の可能性も出てくると見られる。
日本側としては、核・ミサイル問題について、核開発放棄を追求すべきことは言うまでもないが、北朝鮮側との対話の窓口を開けておき、出方に応じて柔軟な対応を取れる余地も残しておくべきではないかと思われる。
しかし、他方では情勢の急変に備える準備も、常に整えておかねばならないであろう。緊急時の拉致被害者の救出と人命保護には、可能なあらゆる方法を取り、万全を尽くさねばならないことは言うまでもない。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39525
金元弘(キム・ウォンホン)保衛部長
◆張成沢処刑を指揮した金元弘、崔竜海とともに浮上した実力者
2013年12月24日 中央日報/中央日報日本語版
張成沢(チャン・ソンテク、前国防委員会副委員長)処刑後、崔竜海(チェ・ヨンヘ)総政治局長(63)と金元弘(キム・ウォンホン)国家安全保衛部長(68)が北朝鮮の新たな実力者に浮上したことを、国家情報院が23日確認した。
南在俊(ナム・ジェジュン)国家情報院長は国会情報委に出席し、「金正恩(キム・ジョンウン、第1書記)の側近の実力者は金元弘と崔竜海」とし「特に金元弘を通じて内部の取り締まりを強化している」と述べたと、情報委セヌリ党幹事の趙源震(チョ・ウォンジン)議員が伝えた。
金元弘は人民軍大将、総政治局副局長を経て、4月に国家安全保衛部長に任命された。韓国の国家情報院長に該当する。就任直後の4月から張成沢の不正を調査し、金正恩に密かに報告し、12日の張成沢処刑も直接指揮したと、国家情報院は把握している。12日の張成沢処刑以降は、北朝鮮住民を監視し、混乱を防ぐ責任を負っていると、国家情報院はみている。
故金日成(キム・イルソン)主席のパルチザンの同僚だった崔賢(チェ・ヒョン)元人民武力部長(1982年死去)の息子である崔竜海は、すでに実力者としての姿を何度も誇示している。統一部の当局者は「崔竜海が金正恩の代わりに単独で現地指導をするなど、金正恩時代に入り張成沢より強大な力を誇っている」とし「北の住民にも聖骨に挙げられるパルチザン出身の代表的な人物」と説明した。
南院長はこの日、「崔富日(チェ・ブイル)人民保安部長、李光根(リ・グァングン)合弁投資委員長、盧斗哲(ノ・ドゥチョル)副総理、文京徳(ムン・ギョンドク)党書記など張成沢系列に分類された人物は現在、正常に活動をしているが、調査が進行中で、彼らの身上の変動についてはもう少し注目する必要がある」と述べた。
http://japanese.joins.com/article/772/179772.html?servcode=500§code=500
◆北朝鮮の張氏粛清、背後に石炭利権か 韓国政府が調査
2013/12/23 日本経済新聞
韓国の情報機関である国家情報院の南在俊(ナム・ジェジュン)院長は23日、北朝鮮の張成沢(チャン・ソンテク)氏粛清の背景に利権対立があったとの分析を国会に報告した。石炭に関連して張氏の側近が他機関の利権に介入。金正恩(キム・ジョンウン)第1書記が是正を指示したが従わなかったとしている。
粛清は権力闘争が原因ではないため金第1書記の権力掌握に「大きな問題はない」と指摘。側近のなかでは崔竜海(チェ・リョンヘ)人民軍総政治局長のほか、金元弘(キム・ウォンホン)国家安全保衛部長が実力者として浮上しているとの分析を示した。
南院長は張氏が拘束されたのは11月中旬だったとも言及。党からの除名などを決めた12月8日の朝鮮労働党政治局拡大会議で張氏を連行したのは、見せしめのための演出だったと話した。
金第1書記の叔母で張氏の妻、金慶喜(キム・ギョンヒ)朝鮮労働党書記の「健康に異常はない」。金第1書記の長兄、金正男(キム・ジョンナム)氏や張氏側近が亡命したとの見方は否定した。
(ソウル=小倉健太郎)
http://www.nikkei.com/article/DGXNASGM2301D_T21C13A2FF8000/
張成沢一派の粛清が進む北朝鮮 浮世風呂
http://blog.goo.ne.jp/yamanooyaji0220/e/256fd9c5c0dad6e111921e1c729b64bf
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金元弘(キム・ウォンホン)保衛部長
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