衆院選報道、中国も手厚く　安倍政権に関係打開を期待
朝日新聞デジタル　2012年12月17日1時26分
http://www.asahi.com/international/update/1216/TKY201212160108.html

　【北京＝林望】尖閣諸島を巡って日本と対立する中国は、「右傾化」を懸念し、強い関心で衆院選を見守った。

　国営新華社通信（英語版）は投票終了直後の午後７時４分（日本時間同８時４分）、日本の報道を引用して自民党の単独過半数獲得が確実だと速 報。安倍首相誕生の見通しを報じた。

　公約で憲法改正や自衛隊の国防軍化などを掲げた安倍氏には「掛け値なしのタカ派」（国営中央テレビ）と警戒感が強い。しかし、この日の報道 では「安倍氏には経験と柔軟性がある。首相就任後は国益を踏まえ、現実的な判断をする可能性がある」（中国社会科学院日本研究所の高洪副所長）と、政権交 代による日中関係の局面打開への期待も示した。

　一方、政府シンクタンク幹部は「自民の圧勝で、安倍氏は協調する相手の選択肢が増えた。日中関係の行方は連立の中身次第だ」とみる。

　新華社も論評で、新しい政権の枠組みは「未知数」と指摘。改憲などを巡る安倍氏の主張は、尖閣問題の「火付け役」の石原慎太郎氏と近いと し、日本維新の会との連携に懸念を示した。その上で「自民党が本当に『日本を取り戻す』には、歴史と向き合い、戦後の国際秩序を尊重し、極右勢力の膨張を 阻止し、長年培ってきた平和の根を守る必要がある」と注文した。

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