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2012年9月 4日 (火)
大阪維新は小泉竹中政治の二番煎じに過ぎない
メディアが大阪維新を過剰報道している。
同時に、国民的論議が必要である消費増税の是非を考察する報道は皆無に近い。
8月10日に消費増税法案が参院で可決されて以来、テレビ、新聞の情報空間は、オリンピック、尖閣、竹島に選挙されてきたと言ってよい。
そして今度は自民党と民主党の代表選報道だ。
選挙は衆院の定数是正問題を言い訳に2013年に先送りされるのだろう。それでも、野田佳彦氏に対する問責決議が可決されているから、ずるずると先送りすることは不可能だ。
通常国会冒頭の解散、2月の選挙となるのだろう。
選挙を先送りする最大の理由は、消費増税を次の総選挙の争点としないことにある。この問題を風化させ、別の争点を人為的に浮上させて選挙を行うことが画策されている。
また、脱原発を争点とすれば、脱原発が圧倒的多数に支持されることも明白だ。この問題も、曖昧化して決定的な争点とはならないようにする策略が練られている。
こうした、既成権力の悪計を粉砕しなければならない。
民自公の三党は、消費増税推進、原発推進の方針を維持するわけで、次の総選挙では、これに対抗する、消費増税阻止、脱原発方針確定の方針を示す政治勢力と正面からの戦いを演じなければならない。
既成権力、つまり、米官業利権複合体は、この反消費増税、脱原発の政治勢力に国会議席過半数を占有されないことを最優先課題に位置付けている。
「第三極」騒ぎは、そのための姑息な演出にすぎない。
大阪維新を過剰宣伝して、反消費増税・脱原発国民連合が衆議院過半数を確保するのを阻止しようとしているのである。
その大阪維新が「維新八策」なるものを提示した。
大阪維新サイトがあるのだから、このサイトに掲示するべきところ、不可思議なことに、この「維新八策」が日本経済新聞だけに掲載された。両者は癒着関係にあると見られる。
「維新八策」の詳細な検討はメルマガ版「植草一秀の『知られざる真実』」第335号に記述したので、そちらをご高覧賜りたいが、一言で結論を示すなら、「大阪維新」は小泉竹中政治の二番煎じに過ぎないということになる。
大阪維新の基本方針を要約するなら、
対米隷属
弱肉強食奨励
強欲資本主義
ということになる。
基本において「みんなの党」、「自民党上げ潮派」、「大阪維新」は同種同根である。
2009年8月総選挙においては、「米官業が支配する日本政治」の「主権者国民が支配する日本政治」への刷新を目指した当時の民主党に投票が集中しないように、偽装CHANGE政党の「みんなの党」が創設された。
それでも、政治刷新を求める主権者国民の意思は強く、当時の正統民主党が総選挙に圧勝して政権交代を実現することに成功した。
今回は、民自公とメディアが創出する「第三極」の大阪維新を合わせて衆議院過半数を確保することが彼らの狙いである。
これを阻止しなければならない。そのためには、反消費増税・脱原発の旗を明確に掲げるとともに、この旗の下に集結できる勢力が「統一戦線」を構築しなければならない。
「大阪維新」が明確に対米隷属の方針を示すなら、統一戦線は明確に反TPPの方針を示すべきだ。
脱原発・反消費増税・反TPPの方針は「主権者国民連合」の基本方針であり、この旗の下に集結する政治勢力を「主権者国民連合」が全面的に支援することになる。
「大阪維新」が提示した「維新八策」の問題点を列挙する。
1.統治機構の作り直し
首相公選制は単なる人気投票で首相が決められてしまうリスクが非常に大きい。そのリスクを排除するための具体的な対策が示されていない。
財政力の地域格差が極めて大きいが、これを調整する仕組みが明確でない。
道州制は基礎自治体と国の間に中二階を創設するもので、行政の効率化に反するものである。
2.財政・行政改革
天下り全面禁止が明記されていない。
企業・団体献金の全面禁止が明確に示されていない。
3.公務員制度改革
公務員の天下り全面禁止の文字がどこにも見当たらない。
4.教育改革
「エリート養成」ばかりが強調され、すべての国民の「教育を受ける権利」が軽視されている。
5.社会保障制度
「真の弱者を徹底的に支援」との表現は、支援の対象を切り込むことを示している。
混合診療の全面解禁が実行されれば、日本の公的医療保険制度の根幹が破壊される。
6.経済政策・雇用政策・税制
TPP参加に賛成し、脱原発は脱原発依存に後退した。百万歩の後退だ。
7.外交・防衛
「日米同盟を基軸」、すなわち、対米隷属の基本姿勢が鮮明である。
8.憲法改正
首相公選導入、第九条改正の方向が明確に示される。
小泉竹中政治を否定するなら、大阪維新を否定するべきだ。
「大阪維新」の本性を明らかにした
をぜひご高読賜りたい。
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- Re: 大阪維新は小泉竹中政治の二番煎じに過ぎない (植草一秀の『知られざる真実』) 祈り 2012/9/04 19:40:06
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