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2012年06月26日 2人の大物官僚について
2012年06月26日 :(闇株新聞)
2人の大物官僚について
本日(6月25日)の日本経済新聞朝刊は、小沢一郎氏の消費増税関連法案への反対・離党は「理解できない」が53%もあるとの世論調査結果を一面に大きく載せています。
まあ先週末から本誌に頂いているコメントだけ見ても「理解できない人が53%もいる」とは思えないのですが、本日は直接その話題ではありません。
最強の官僚組織である財務省と検察庁(法務省)のトップの2人についてです
まず「影の総理」である財務省事務次官・勝栄二郎氏は、7月から異例の3年目に入るようです。既に完全に「前・10年に1人の大物次官」の斉藤次郎氏(現・日本郵便社長)や「準・10年に1人の大物次官」の武藤敏郎氏(次の日本銀行総裁の有力候補)を上回る存在感となっています。
本日発売の週刊現代に、財務省キャリアの話としてこう紹介されています。
「造反議員が何人出ようが、そんなことどうでもよい。最終的には勝(栄二郎)さんの思惑通りに進む」、「政治家が財務省に勝てるはずがない。もともと(財務官僚の方が)頭が良くて、集団で戦うから」、「勝さんのガバナンス(統治)は完璧で、あんな優秀な事務次官に出会えて幸せ」(紙面の関係で少し省略してあります)。
まあ財務官僚の傲慢さは今に始まったことではないのですが、特に勝栄二郎氏の財務省での存在感を見事に表しています。
同じ記事の中で(べつに興味も無いので知らなかったのですが)勝栄二郎氏が東大法学部卒でも早稲田からの学士入学であり、入省の時の成績が下から2番目だったとも書かれています。
ちょうど大蔵省の過剰接待事件があった時に「汚れ仕事」を引き受けたことや、「腰が低くて誰にでも丁寧に対応する」「マスコミ対策がうまい」など、入省時の経緯からか、よくあるエリート官僚タイプとはかなり違っていたことが成功の理由のようです。
週刊現代をずいぶん勝手に引用してしまったので、出来るだけ買って読んでみて下さい。
国民の負託を受けていない官僚が、国家を我が物顔で動かす「弊害」は今に始まったことでありません。何度か書いているのですが、日本の官僚組織は大宝律令の制定された701年から1300年以上にわたって「時の権力者」を裏から操ってきたのです。
そして現在の「影の総理」である勝栄二郎氏は、藤原不比等級の「大物官僚」なのかもしれません。感心しているのではなく「向こう100年(1300年とは言いませんが)にわたる日本の根本的仕組みに手を加えられるかもしれない」と警戒心を強めているのです。
次は検察庁の笠間治雄検事総長についてです。
検察庁は法務省に所属しているのですが、トップは法務事務次官ではなく検事総長です。そして笠間氏は一昨年の年末に、件(くだん)の証拠改竄事件の責任を取って辞任した大林宏検事総長の後任として就任した「現場派としては2人目」の検事総長です。一昨年12月29日付け「官僚組織について その3」に書いてあります。
これはあくまでも検察批判がある間の「つなぎ」でしかなく、実際に笠間氏はほとんど表に出ることがありませんでした。そして来月、予定通りに「赤レンガ派」のエースである小津博司・東京高検検事長に禅譲するはずです。
来月というのは、小津氏が本年7月12日に検事長の定年である63歳になるため(検事総長だけ定年が65歳)、その前までに禅譲しなければならないのです。
というのは同じように検察批判のあった時期に「つなぎ」で検事総長になった「現場派」の吉永祐介氏が微妙に居座ったため、「赤レンガ派」のエースだった根来安泰周氏が定年になってしまったことがあるのです。
ただ根来氏は定年後に公正取引委員会委員長や日本プロ野球コミッショナーを歴任し、検事総長だった吉永氏(現弁護士)より明らかに厚遇されています。
検察庁は1年半の笠間氏の「つなぎ」終了後、何事も無かったように「赤レンガ派」の支配に戻ります。笠間氏の辞任(定年前なので辞任です)でもって、陸山会事件の検察審査会への虚偽報告についても軽微な行政処分(10%減俸を1ヶ月程度)が下されて幕引きとなるはずです。
投稿者コメント
予想がどうなるのか、見守りたい。
元記事リンク:http://yamikabu.blog136.fc2.com/blog-entry-493.html
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