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(回答先: TEST 投稿者 妹之山商店街 日時 2012 年 4 月 23 日 06:46:46)
酒井啓子:「アラブの春」と「ウォール街」と「3.11」をつなぐもの
http://www.youtube.com/watch?v=_V4Ihjj1-1Q
http://www.veoh.com/watch/v31145111jd8gDhbx
酒井啓子女史はアラブ研究の第一人者だ。
イラン・イラク戦争中の1980年代のイラクでの経験を述べている。
「いかに独自に情報を得て、いかに正確に分析するか。
それは戦時下のイラクの人々にとって、死活問題である。
お上からの情報が信頼できなかったり、限られていたりすれば、
ただそれを盲信するようなことはなく、
自分たちなりに事態を総合的に把握し、さまざまな視角を得ようとする。
独裁政権の下では庶民が情報統制で洗脳されているのではと思われがちだが、
実際は間逆だ。信用できない情報しかないと知っているからこそ、
さまざまな情報を知ることに貪欲になる」
「その姿は、ただ「物知り」になるために国際情勢のニュースを
漫然と聞いている日本の庶民とは、全く違っていた。
自分で情報を集めることが自分の生き死ににどれだけ直結したことであるか、
イラクの人々と普通の日本人とではその感覚が大きく異なっていたのである」
ただし、
「政府の大本営発表に惑わされず、自助努力で事態を把握しようとしている
震災、放射能被害の当事者たちを除けば」
確かに紛争真っ只中の庶民と『平和』な日本の庶民との
“日常感覚”が異なることは当然だとも思う。
しかし、その日本でも、福島の事故により、
「自分で情報を集めることが自分の生き死に直結したこと」になってしまった。
「お上」の情報が信頼できない者にとっては、
好むと好まざるとにかかわらず、そうせざるを得なくなってしまった。
「新しい情報テクノロジーがどういう点で彼らの意識を変えたのか」
「社会の側が国家とは別に情報を持ちうるのだ、ということが、
国家と社会の関係を決定的に変えたといえる」
つまり、「お上」の情報が信じられないなら、
別の情報源から情報を収集すればよい。
それがネットからの情報だ。
ネット情報は玉石混交で、非常に有益なものもあれば、ゴミ情報も多い。
情報を自分自身で取捨選択する力も求められる。
「お上」の線量情報が信じられなければ、
自分で線量計を購入し、自分で計測する。
しかもそれをネット上にお互いに情報交換する。
原発再稼働の動きに対しては、デモや集会を行い、抗議し、座り込む。
現状はここまで進んだと思う。
それは画期的な進歩だと思う。
しかし、それでも阻止できなければどうすればよいのか。
それは次に問われることだと思っている。
酒井啓子女史は、このように結んでいる。
「自分たちを見捨てるシステムに安住することは、
それは自分たちの生き死にを脅かすことなのだ、という新しい意識が、
先進国でも途上国でもともに芽吹いたのが2011年だった。
それが、それぞれの環境で次にどのような行動となって現れるのか。
あるいは危機を体験したことで得た、知識と情報が
身に染みる「他人事じゃない」という感覚が、
危機が喉元を過ぎたことで再びただの「物知り」に戻ってしまうのか。
それはアラブ世界だけの話でも、ウォール街だけの話でもない。
私たちの震災後の世界の話なのだ」
「アラブの春」と「ウォール街」と「3.11」をつなぐもの
http://www.msz.co.jp/book/magazine/201203.html
アラブの春とウォール街と3・11をつなぐもの
http://www.taji-so.com/my_tajiso/article.php?all=108
「遅ればせながら、日本もまた、震災と原発事故を経て、お上に牛耳られて
いるものに疑問を投げかける契機が生まれているのではないだろうか。
お上が調べないものを自分たちで調べ、自分たちで対処する。
複数の情報を自分たちなりに分析し、納得のいく対応をとろうとする。
それはおそらく過去数十年の間で日本で初めて、どういう情報を持っているか、
どういう知識を持っているかが人々の生き死に直結する事態が発生したからだ」
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