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再生可能エネルギーシフトに横槍入れる役人ども お前らの役目は終わった (世相を斬る あいば達也)
http://www.asyura2.com/12/test25/msg/382.html
投稿者 メジナ 日時 2012 年 3 月 14 日 06:55:06: uZtzVkuUwtrYs
 

再生可能エネルギーシフトに横槍入れる役人ども お前らの役目は終わった
 2012年03月14日 :(世相を斬る あいば達也)

 昨日の地熱発電が、我が国の「ベースロード電源」となり得るなるコラムに多くのコメントが寄せられた。賛成が殆どだが、反対の多くも消去選択による原発再稼働容認であり、未来永劫の電源ではなく過渡的エネルギーと認識しているようだ。枯渇性エネルギーに比べ、再生可能エネルギーは国家安全保障の観点からも、絶対的に有利だ。戦争の多くが石油を求めて勃発した歴史を忘れてはならない。ついでだが、原爆をアメリカ様に2発も落とされた国だという事も忘れないでおこう。

 世界の政治情勢や投機により、常に高騰のリスクを抱える石油やLNGに頼るのは、日本のように石化燃料の乏しい国にとって、常に死活問題となる。上述のように、戦争に突入する強い原因になるものだ。食料も同じだが、此処では食料への言及は避けておく。ドイツのメルケル首相のように、国家のエネルギー政策とか、食料政策を考える時、技術的検証だとか、経済効率だとか、いずれにせよそう云うレベルで議論をすると、常に間違いが生ずるのが世の常である。国家の最高レベルの政策を決定する時は歴史、国土、文化、倫理、道徳と云った“哲学レベル”で論じるのが賢明だ。

 故に、霞が関がしつらえた、ありとあらゆる審議会や委員会には、その道の専門家が集い、喧々諤々なのだが、結果は常に持続可能性だとか、費用対効果とか、科学的具体性と云った類に落とし込まれ矮小化した政策が打ち出される。人間としてとか、人類にとってとか、民族にとってとか、地球にとってと云う概念が欠如しているのが常だ。野田と云う馬鹿に言いたいが、こう云う問題こそ大局で俯瞰すべきなのだ。100年安心の、エネルギー政策とか打ち出してみろ、コラムでヨイショしてやるぞ!

 こう云う問題を解決するには、橋下徹方式が良い。大方針を語り、その実現にこそ、IQの誉れ高い霞が関官僚に有意義な汗を流して貰うのである。そう云う“丸投げ”は善なのだ。何せ目標値は決まっているのだから、異なる着地点になるわけがない。ご説明など聞く耳を持たず、政策目標丸投げ作戦が有効だ。概ね小沢一郎の手法も同じだろう。それに異を唱える官僚は辞表を出して貰えば済む話だ。問題は政治家の哲学、勇気であり、責任感の問題だ。それが一番嫌だから、小沢は霞が関から狙われる。橋下ももうチョット頭角を現せばやられるだろう。

 あぁ又横路に逸れたようだが(笑)、将来的に我が国のエネルギーが再生可能エネルギーにシフトするのがベストである事に異論を持つ者は、生粋の原発マフィアくらいのもので、ガラパゴスのウミイグアナのようなものである。それでは、一気に原発が発電した2800万キロワットを再生可能エネルギーに替える事は非現実的だ。例えば、東電の福島第一、第二と柏崎刈羽を合わせると1700万キロワットの電力が失われる。

 勿論、各電力会社は、その発電容量の詳細を開示しないので、現存の火力発電所の容量等を勘案すれば、昨夏のように、脅しとは裏腹に、電力需給が充足されるカラクリはある。しかし、石油や石炭に頼る火力発電は、地球温暖化対策上も、高騰のリスク、老朽化を含めて、直近の別途発電方法を探る必要がある。原子力発電電力がゼロでも、何とか間に合うのが、現実の電力事情だが、万全とも言えないので、小型発電の道が急がれる。そこで俄然注目されるのが東京都が100万キロワット計画の「ガスタービン・コンバインド発電」である。「ガスタービン・コンバインド発電」はLNG天然ガスが中心だが、石油よりも若干安く、環境にも若干優しい。

 この方式だと、小型化も可能で、10万キロワット程度の発電所を地産地消的に導入する手もある。現存の火力発電を永らえさせ、「ガスタービン・コンバインド発電」に当面の補充を行わせ、再生可能エネルギーへのシフトを鬼気迫る勢いで国策政策として行えば、日本人の熱意は報われる。太陽光発電、風力発電も発電にバラツキはあるだろうが、蓄電技術の進歩ひとつで大バケもあり得る。しかし、「ベースロード電源」は“地熱”だ。地域の特性を生かす最たる国家的モデルになるだろう。細かな技術論に与するつもりは毛頭ない。これこそ哲学的見地だ。ところで、現代ビジネスのサイトに参考になるコラムが掲載されているが、地熱発電を阻止する霞が関の障壁を糾弾する内容だ。長いが、敢えて参考までに掲載しておく。

≪ 羊頭狗肉の規制緩和  地熱発電を阻む環境省のレンジャー魂
 全国の原子力発電所が相次いで運転を停止する中で、自然再生可能エネルギーの隠れた本命として見直し機運が高まっていた地熱発電の育成が風前の灯になってきた。
 まるでプロパガンダに協力するかのように主要メディアは実態を伝えないが、環境省の自然環境局は、事業者の要望を無視して、発電所建設に必要な国立公園と国定公園の規制緩和を拒む姿勢を固めた。  
 結果として、すでに地元との調整が始まっていた全国の9地域のうち、6地域の計画が暗礁に乗り上げる見通しという。             問題の自然環境局は一般的な中央官庁の組織とは異質の存在で、本来は国立公園に駐在して現場を管理・監視することを使命とする自然保護官(レンジャー)の牙城。日頃から、環境省の中からも「独立王国のようだ」(環境省関係者)と苛立つ声が絶えなかった。今回も再生可能エネルギーの振興という省の方針を無視しているという。
 東京電力・福島原子力発電所の大惨事を受けてエネルギー戦略の歴史的転換が急務であるにもかかわらず、国益の変化とは無縁のレンジャー部隊に国策 を委ねることの弊害が改めて浮き彫りになっている。
 まず、有力メディアの報道を紹介しよう。
 「国立公園で地熱発電後押し 環境省、設置規制緩和へ」(2月14日朝日新聞デジタル)
 「地熱発電 国立公園内の基準緩和へ 特別採掘に限り容認」(2月15日毎日新聞)
 「環境省、地熱発電所の要件緩和 『斜め掘り』容認へ」(2月14日47News共同ニュース)
 と、自然環境局の打ち出した「斜め掘り」の解禁方針を前向きに評価する報道一色となっている。
 しかし、斜め掘りの解禁は、本当に地熱発電の振興に役立つのだろうか。 まず、「地熱資源開発が計画されている地域」というリスト(*省略)を見ていただきたい。現在、全国の事業者が進めている地熱発電所の建設計画を、資源エネルギー庁がヒアリングしてまとめたものだ。
 計画は全部で11あり、このうち地元との調整が始まっている9件の具体的な内容がリストアップされている。
 ところが、の6件が、今回の環境省の規制見直し方針に失望し 「すべて事業化を断念する可能性が高い」(資源エネルギー庁関係者)という。
 残りの3件も、今後の調査の行方次第では、環境省の規制がネックになって断念せざるを得ないとみられている。
 つまり、今回の自然環境局の見直しは、有力メディアが伝えたニュアンスほど実効性は高くない。

■押しつけられる2倍のコスト
 では、何がいけないというのだろうか。 *注:図解省略
 ポイントは、地熱発電に使う高温の水蒸気が溜まっている「貯留槽」の真上から「垂直掘り」(下図では「ケースA」)をする場合と、離れた地点から斜めに掘る「斜め掘り」(同「ケースC」をする場合のコストの違いだ。
 6地区の開発事業者がかねて要望していたのが、この垂直掘りだ。逆に、自然環境局は、斜め掘りしか認めないと主張していると考えてもらえば良い。
 垂直掘りの採掘距離を1800mと仮定すると、標準的なコストは4億円強。一方、ケースC地点まで離れて40%ほど長い2500mの距離を掘ると すると、そのコストは2倍の8億円程度に跳ね上がってしまう。
 実際の調査では、20ヵ所ぐらい採掘することが多いので、斜め掘りは、事業計画上の調査コストが80億円から160億程度に跳ね上がる原因になる。
地熱発電所は、環境アセスメント手続きなどもあり、8年から10年程度の開発期間が必要。この間、採掘コストも回収できないため、投資リスクを負う事業主体がいなくなるという。 *つまり、主要メディアが持ちあげた環境省の見直し方針はコストを押し上げる問題があり、羊頭狗肉の規制緩和に過ぎないのだ。むしろ、メディアは「環 境省、公園内での垂直掘り要望を拒否 地熱発電の事業化難しく」と報じるべきだったと言える。
 地熱発電は、再生可能エネルギーの中でも稼働率が高いのが特色だ。現在運転中の設備の稼働率をみても、太陽光(12%)、風力(20%)を大きく 上回り、地熱のそれは70%に達している。
 晴れないと発電ができない太陽光発電や、風がないと発電できないうえ、風車の回転部分や方向を変える部分の故障が多い風力発電と比べて、地下の熱源から噴出する水蒸気は安定しているからだ。
 ところが、国内の地熱発電所は現在、18ヵ所しかない。
 1974年に、当時の環境庁が通達を発出、それ以前に操業していたか、すでに建設工事が始まっていたものを除いて、「当分の間、国立・国定公園の景観及び風致維持上支障があると認められる地域においては新規の調査工事及び開発を推進しない」としたうえ、1994年の通達でも「開発を目的とした調査井掘削を含めて個別に検討し、その都度開発の可否の判断を行う」として厳しく制限してきたからだ。
 富士箱根伊豆国立公園内の「普通地域」(5区分ある中で一番規制の緩い地域)にある八丈島発電所が2001年に運転を開始したのを最後に、過去13年間にわたって新たな地熱発電所は1つも建設されていない。
 その結果、全国で潜在的には2,357万kW(大型原子炉の23.5基分)の発電所建設が可能とされているにもかかわらず、実際の発電容量は合計で54万kWにとどまっている。潜在的な熱源の9割以上は、全国に29ある国立公園、同じく56ある国定公園などの自然公園の特別地域などに集中しているが、こうした地域での建設が環境省によって厳しく規制されてきたからだ。

■地熱発電を認めないつもりなのか?
 ただ、1997年に京都議定書が採択されるなど、地球温暖化対策として温暖化ガスの排出削減が重要な課題になったことから、こうした厳し過ぎる規制の見直しを求める声は次第に強まっていた。
 そして、環境省の自然環境局は昨年6月、「地熱発電事業に係る自然環境影響検討会」を設置した。昨年3月の東京電力・福島原子力発電所の事故が規制緩和必要論の高まりに拍車をかけたこともあり、自然環境局がようやく重い腰をあげて建設規制の緩和策の検討に入ったものと受け止められていた。
 ところが、今年2月14日に開催された「地熱発電事業に係る自然環境影響検討会」の第5回会合に示された「基本的考え方」によって自然環境局が示したのが、前述の公園の外か、もしくは「普通地域」からの斜め掘りしか認めないという羊頭狗肉の緩和案だ。
 念のため記しておくと、そこには「坑口を普通地域もしくは公園外の地表部に置き、傾斜掘削によって第2種及び第3種特別地域内の地下深くの地熱資 源を利用する場合には、自然環境保全や公園利用への特段の支障がなく、特別地域の地表部へ影響を及ぼさないと考えられる場合においては許容されるものと判断される」と書かれている。
 これには、環境問題に詳しいエコノミストも「事実上、地熱発電など認めないという意味がある」と呆れ顔でコメントした。
 批判が強いにもかかわらず、自然環境局は1歩も引く構えを見せていない。約30人の国会議員が参加している「超党派地熱発電普及促進議員連 盟」(共同代表 二階俊博元経済産業大臣、増子輝彦元経済産業副大臣)が2月28日に開いた会合で、国会議員や資源エネルギー庁幹部から、「斜め掘り」では不十分であり、「垂直掘り」を解禁するよう迫る発言が相次いだにもかかわらず、環境省の幹部はのらりくらりとかわしたという。
 さらに、行政刷新会議が年度末にまとめる「エネルギー・規制改革アクションプラン」に先立ち、自然環境局は早ければ3月16日までに、新たな通達を出して「斜め掘りの規制緩和」を既成事実化してしまう構えという。

■打ち捨てられる国民感情
 私事で恐縮だが、筆者も釣り好きでこよなく自然を愛する者の1人だ。自然保護の重要性に異を唱えるつもりなど毛頭ない。
 しかし、自然環境局が所管する土地の面積は、国立公園だけでも国土全体の5%を超す広大な地域に及ぶという。
 その一方で、開発事業者が今回、容認を求めた「垂直掘り」の予定地は、すでに地元との建設的な話し合いも行っている地域と聞く。こうした地域の中 には、地熱発電を街興しに活かしたいと積極的なところもあるらしい。
 こうした事情をみていくと、地熱発電所の建設予定地が、5つの保護ランクのうちの3番目、4番目のカテゴリーに属するからと言って、一遍の「通達」によって全国一律に禁じてしまおうという自然環境局の行政手法はあまりにも乱暴ではないだろうか。
 もちろん、再生可能エネルギーの振興を掲げてきた政府の基本方針への造反に他ならないし、福島原発事故以来、再生可能エネルギーへの期待を膨らませている国民感情を無視する行為とも言わざるを得ない。
 最初の配備が1953年と、旧・環境庁の誕生より古くからの歴史を持つレンジャー(自然保護官)の業務への誇りや気概、あるいは伝統は大切にすべきものである。
 しかし、今回のような羊頭狗肉の規制緩和方針を打ち出してやったふりをする行政姿勢、手法は常軌を逸している。
 こうした時代錯誤は、政府の意向を無視して独断で戦線を拡大した戦前の関東軍の行動を彷彿させるものである。  ちなみに、環境省の中堅幹部によると、自然環境局は「レンジャーとしての現場での業務執行が与えられた使命なので、本来は独立行政法人などに移行 すべき組織。ここへきて、省としての環境省の体裁を整えるため局として存続させてきたことの弊害が目立っている」という。
 これ以上地熱発電の育成・振興を妨げ続けるのならば、「環境省の関東軍」にメスを入れる必要がありそうだ。≫

 (現代ビジネス:ニュースの深層:町田徹)


元記事リンク:http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/d2a07111f6256db4bfe78a28e4081580

 

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