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小沢氏裁判の実態は何なのかをすべての国会議員は考えるべきだ。
2012/03/10 :(日々雑感)
政治資金規正法に基づく収支報告書に署名押印を求められているのは会計責任者だけだ。政治家たる代表者の署名欄も押印欄もない。つまり収支報告書は政治家の関与を当初から求めていない、政治資金団体の会計責任者だけの判断と記載で十分だとしている。しかも収支報告書で求められている記載の会計学的精度は企業会計が従うべき会計原則とは大きく異なり、官公庁が適用している歳入・歳出の単式簿記よりももっと簡易な金銭出納長程度のものに過ぎない。
そもそも政治家が収支報告書を会計責任者から取り上げて自分で提出前にチェックしていたとしても、署名押印が義務つけられていない限りその証拠は法的にはどこにもないことになる。ましてや収支報告書が求めている政治家の関与は会計責任者に正しく記載させるように求める、とするものでしかない。
そして指定弁護士が「問題だ」としている本質的な訴因に関しても違法性は全く存在しないと言わざるを得ない。
いわゆる「期ズレ」とは何だろうか。小沢氏が莫大な自己資金を持っていることが「犯罪に相当」しない限り、4億円持っていようが10億円持っていようがいちいち他人に説明しなければならないことではない。それは国税査察部の問題であって、彼らも「陸山会事件」の一環で強制捜査により押収した書類の精査に動員されたようだから、すべて洗い尽していると考えるべきだろう。それで「脱税」の違法性を指摘されていないことは、税に関して国税査察と比較するまでもなく実務能力で劣る指定弁護士がわざわざ「巨額な個人資金」と書く必要もないだろう。国民の劣情を刺激して「小沢氏=巨悪」を刷り込もうとする根拠なき記述に過ぎない。
その「巨額な個人資金」を隠すために「期ズレ」を秘書たちと打ち合わせて実行した共犯者だ、と断定するとは噴飯ものだ。
そもそも「期ズレ」にしようと小沢氏の個人資金は収支報告書に記載され、官報に掲載されて公表されている。何処に「隠す意図」があったのだろうか。隠す意図があれば収支報告書に当初から全く記載していなかったのではないだろうか。
つまり借受金は収支報告書に記載すべきとはされていない。小沢氏の個人的な貸付金「土地購入資金の一時的な貸付金」に過ぎず、記載しなくても全く問題ではなかった。ただ、当該土地登記簿に04年10月になされた仮登記の要件として金銭の授受が記載されている事項との整合性は欠くことになるが、政治資金収支報告書の要件としては問題にならない。
そして実際に土地の所有権移動の登記をした05年1月に銀行融資を「陸山会」が受けて小沢氏に土地購入資金相当を返金している。その事実をバカなSというテレビ番組MCが声を裏返して「小沢氏は20億円もの違法操作をやっている」と「陸山会収支報告書」に記載されたカネの出し入れすべてを合計して叫んでいたが、+もーも分からない、絶対値の総合計に会計学的に何の意味があるのだろうか。
そうしたプロパガンダを大手マスコミは繰り返し行ってきた。指定弁護士の「事実認定」は大手マスコミのプロパガンダをなぞったものに過ぎない。彼らも法に仕える者なら少しは恥を知るべきだろう。刑事被告人は「法と証拠」によって裁かれるべきであって、国民に刷り込まれた大手マスコミの執拗なプロパガンダを是認し、「推定」と「思い込み」により禁固3年を求刑するとは言語道断だ。言うに事欠いて小沢氏を「規範意識が鈍磨」とは何事だ、そっくり指定弁護士たちに法に仕える者として「規範意識が鈍磨」しているとお返ししよう。
小沢氏一人の問題ではない。国会議員はこのような「法と証拠」に基づかない、前近代的な「思い込み」法廷を今後とも延々と続けるのを芝居見物と決め込んで放置するつもりなのだろうか。検察や司法当局が「排除すべき政治家だ」と認定すれば誰でも司法当局により「刑事被告人」とされる。こうした暗黒裁判を見ていて何等行動を起こさない政治家たちは「他人事」と思っているか、もしくは「官僚の下請け」と化して検察・司法官僚による捏造疑惑事件に巻き込まれる心配がないと思っているかのどちらかだ。そして、そのどちらにせよ、検察・司法官僚の暴走に無頓着な政治家はこの国に必要ない。
日本が主権在民であり、すべての国民の基本的人権が尊重され、何人も「法と証拠」に依らなければ罪に問われない法治国家であるなら、すべての国民は小沢氏の茶番というよりも検察・司法官僚の悪意に満ちた裁判を直ちに批判し「公訴棄却」を求めるべきだ。
元記事リンク:http://km2295.iza.ne.jp/blog/entry/2621445/
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