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◆3月6日
オバマ大統領とネタニヤフ首相との会談では、イランの核問題に対する両者の意見の相違は平行線のままだったようだ。イラン攻撃に関するオバマの何らかの積極的な支援の言質を引き出せなかったとすれば、、これはネタニヤフの負けである。実はネタニヤフはオバマを脅したとも言えるのだが、オバマはその脅しに乗らなかった、という結果となったのだ。
これでイスラエルはイラン問題では、結局「孤立化」したことになったと言えよう。後はイスラエルが単独ででもイランを軍事攻撃するか、結局できぬまま、せめてイラン内での工作を強化し、イランから勇み足でもさせて結果的にアメリカをイラン攻撃に踏み切らせるよう工作する、というようなことが考えられるだけだ。
しかもロシアではプーチンが大統領となり、ユダヤ勢力から散々嫌がらせを受けてきた彼がイランにさらに強力に肩入れすることが考えられる。契約を破棄したS-300防空ミサイルシステムの代わりにS-400を供給するかもしれない。しかもそのロシアは、イランへの攻撃はロシアに対する間接的攻撃である、と明言してきているのだ。
イスラエルは自国が核保有国であることを隠然たる恐喝の道具として利用し、中東でお山の大将を演じ続けたいと考えているため、イランが核兵器保有国になれば、それが今までどおりには行かないことを恐れている。ただし、以下の論文で言っているような、「ユダヤ人国家の破壊を呼びかけているイラン・・・」というのは嘘である。この点については既に何回もこのブログで示してきた。
イランでは選挙で大統領派が負けて、ハメネイ師の意向を受ける勢力が強くなったというから、本当にイランは核兵器を作ろうとするかもしれない。あるは少なくとも、必要ならば極く短時間で作れる体制を作ろう、とするかもしれない。しかも今回の騒乱問題を乗り越えたシリアが、イランとの連携を強め軍事的にも強化され、これにプーチンのロシアが後押しするかもしれない。
いずれにせよ、このようにオバマ大統領は明確にイラン攻撃には「反対」なのであり、勿論、ロシアのプーチンも反対である。そしてそのことが、このブログで「ロシアにはプーチンが大統領になること」、アメリカでは「オバマが大統領に再選されること」が必要、と書いた理由の一つである。世界平和のためには、そうでなければ困るのだ。
そしてアメリカが動かねば、イスラエルはロシアのプーチンに支援されているイランを攻撃することは差し控えざるを得ない、という結論に至るであろう。そして、それがイスラエルの存続のためには、必要なのだ。そのほうが身のためなのだ。
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●イラン核問題でアメリカとイスラエルは平行線
http://www.thenews.com.pk/Todays-News-1-96274-Obama-Netanyahu-give-no-sign-of-narrowing-gap-on-Iran
【3月6日 The News International】
オバマ大統領はネタニヤフ首相に、イランの核計画に対しての制裁をもっと続けることを訴えたが、イスラエルの首相は軍事行動を控えるというそぶりは見せなかった。
仲のよくない二人は、イランの核問題での手詰まり状態に対して一致した見解を出したいと願っていた。しかし、彼らの声明は、イランが核兵器を開発するのを阻止する方法で違いを見せた。
アメリカとイスラエルの重大な首脳会議で、オバマとネタニヤフは長引く不一致については何も語らなかったが、イスラエルがイランの核施設を数ヶ月内に攻撃することをアメリカは恐れている。
オバマは二段構えの考え方を示し、一つはアメリカが軍事行動という選択肢は保持しているし常に「イスラエルの支援」をしてきているが、同時にイスラエルに対して、イランに対しては制裁を課し外交的な働きかけが功を奏するよう忍耐をもって対応するよう要請した。
ネタニヤフは、歴史的観点から「自らの運命の主」であるというユダヤ人国家の決意を語って、イランに対して自国を防衛する権利をイスラエルは保持しているという点に集中して話した。イスラエルはイランの核計画を自国の存亡にかかわる脅威であると見ている。
「我々は、まだ外交的解決を目指すための窓があると考えている」とオバマは語り、イランに対しアメリカは固い決意を持っていることをネタニヤフに納得させようとした。
イランとの新たな国際的外交努力に対して警戒しながら、ネタニヤフは欧米諸国に対してイランに時間稼ぎをさせるような「罠」にはまらないよう警告した。月曜日に行われた会談からは、オバマの厳しくなったイランに対する言い方とイスラエルへの自制要請が、ユダヤ人国家の破壊を呼びかけているイランに対するイスラエルによる攻撃を遅らせるに十分である、ということを示すものは何もない。
それにもかかわらず、二人の首脳の様子からは、2011年5月に行われたホワイトハウスでの会談とははっきりとした違いを見せていた。あの時は、ネタニヤフはオバマにユダヤ人の歴史を講義し、イスラエル・パレスチナの和平へのアプローチを批判したのだった。
今回は、オバマとネタニヤフはお互いに微笑みながら、時にはうなずいて見せるなどして、礼儀正しくかつビジネスライクであった。オバマは最近、イランに対しての彼の考え方を強めていて、彼とネタニヤフは、軍事行動の期限が近づいているという点で両者の見方に違いが出て、この会談ではそれが変わることはないように思われた。
イランに超えさせてはならないというはっきりとした核の「レッドライン」について両者は意見を異にし、軍事行動が必要となるかもしれない時期では、これからの問題として残った。
オバマのネタニヤフとの今回の会談は、一番親密な中東の同盟国の信頼を繋ぎ止めるためには重要と考えられた。その同盟国はイランを効果的に攻撃する時間が少なくなってきていることを恐れているし、オバマはユダヤ人国家を支援する面で共和党のライバルらが疑問視する声が上がる選挙の年に対応しなければならない。
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