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湯山玲子さん〜競争原理とは距離を置き、心を平静に保てるような生き方を模索することの意義
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投稿者 rei 日時 2015 年 6 月 08 日 12:56:06: tW6yLih8JvEfw
 

WISDOM 
未来授業〜明日の日本人たちへ
湯山玲子さん〜競争原理とは距離を置き、心を平静に保てるような生き方を模索することの意義

2015年06月05日
 今回の講師は、著述家の湯山玲子さん。先ごろ、新刊の『男をこじらせる前に〜男がリアルにツラい時代の処方箋〜』(KADOKAWA/角川書店)を発売。女性が変化を遂げるなか、実は男性にこそ、それ以上の大変革が起こっているのではないかと問いかけています。

 では、いま男性は、女性はどうあるべきなのでしょうか? そして、両者の関係性は? そのことについて、考えをお聞きしました。

男の人と競争社会


 『男をこじらせる前に〜男がリアルにツラい時代の処方箋〜』を書くにあたり、男友だちや、周りの人にリサーチをかけたことがありました。その結果、改めて気づいたのは、男の人は競争原理が血肉化しているということ。血液のなかに、競争という要素が入り込んでいるような、なかなか大変な状態です。ちなみにいま、「大変」といったことには理由があります。

 日本人のいまの社会には、歴然と学歴の競争というものがあります。東大を中心とした学歴ヒエラルキーがあって、みんなそのために受験勉強をするわけです。「東大というキャリアだけあれば、あとは安泰」というような考えは、戦後の昭和時代に大衆に染み渡りました。しかし、働いている人は実感があると思うのですけども、いまはもう実力社会になっていて、東大を卒業したからといって順当なキャリアが約束されてはいない。逆に学歴のない人でも、ものすごく仕事ができて重要なポストに就いたりします。これは、同窓会なんかに行くと、本当にこういうことになっているし、自分の実感もそうです。にもかかわらず、学歴競争の渦中で自分に「負け組」というラインを引いてしまって、そのコンプレックスで可能性を潰してしまう男性は本当に多いのです。
 
 もちろん女の人も、学歴競争のなかにいますし、ほかにも社会には様々な競争はあります。しかしそれでも女の人は、それほど競争社会を血肉化しません。仕事以外にも「子どもを産んで、専業主婦でも充実している」というような、ラインがいくつかあるわけです。そして、どのラインを選択するかというのは、べつに良い悪いの話ではなく、自分の生き方をひとつに定めなくてすむということです。つまり女性は「こっちがダメでもこっちがあるさ」と競争から距離を取りやすいわけです。しかも、女性は私生活も充実させたい方なので、会社に身も心も捧げる、という”熱気”からクールでいられる。しかしながら、男性はそうではないということです。
 
 競争社会で勝ち組になり、いい会社に入ってバリバリ働くということに対して「それでいいのか?」と男性たちも気がつき始めていて、違う生き方を模索していると感じます。では、どうやって生きればいいのか? この問いについては、「隣にいる女の人を見なさい」といいたいのです。競争に負けたら友だちと楽しく過ごしてもいいし、とにかく足を動かして、おのれの勝ち負けがまだ決定していない分野にどんどん行ってみたらいいと思います。
 
 そのひとつで、すでにそういう男性が増えているな、と思うのは、村上春樹的な「カフェ男」。自分が「気分がいい」というものを自分の周りに置き、そういう生き方をするということ。それはコーヒーかもしれないし、好きな音楽かもしれないけど、自分が気に入るようなことだけを享受し、徹底的に追求して味わい尽くして、生きていきたいというライン。よくカフェで、眼鏡をかけた草食系男子が本を広げて自分の時間を過ごしているじゃないですか。ああいう人たちを見ると、彼らは「そうじゃない生き方」を実践しているようにも思えます。
 
 先の競争の話でいうと、勝ち組は1人か2人で、残りは全員が負けるというのが競争のシステムです。ですから、負けるということを真剣に考えてはダメ。「負けた俺」とコンプレックスを持つような回路が、日本の教育では小さいころから男の子の脳にインプットされてしまう。それを、意志の力で断ち切ることです。負けてもいい、2番手でもいいのです。
 
 実は、仕事で成功した私の友人は男女の差にかかわらず、全員が一度は負けています。負けて勝ってきたというか、負けの体験がないと、その先の勝利は得られないのです。ところが競争社会では、最初から「負けたくない」という方向に進んでしまいがちです。となると、負けることが怖くなるから、自分から能動的な動きをしなくなる。ことなかれ主義というのでしょうか。周りの空気を読んでおとなしくしているという、ブレーキばかりが強い人生になってしまうと、生きていてあまり楽しくないだろうし、皮肉なことに絶対に「勝ち」を得ることもできません。確かに「ことなかれ主義」で出世することはある。しかし一時でしょうね。それほど、日本の会社は順風満帆ではないですから。そういうタイプを何人も知っていますが、名刺の力が大好きで、実力ある人間に関して非常に嫉妬深い。つまり「嫌な奴」であり、こういう人は定年後に辛い人生が待っているでしょうね。

夢を見てはいけない理由

 いまは女子の環境も、男子に負けず劣らず大変です。私たちの時代は、女の人が働くこともまだまだ難しかったのですが、その一方には「嫁に行っちゃえば、働かなくてもいいじゃない」というような能天気な空気も漂っていました。バブル期の少し前のことです。けれど、いまの30代は、まず働いて税金を納めることを国から強く期待されています。
 
 しかしその一方、女性の場合は結婚して家庭をつくり、子育てをしなさいともいわれる。また、少子高齢化の「高齢」の方も忘れてはいけない。つまり、先に待っているのは親の介護です。そういうものが30代女子のもとに、ドカドカと押し寄せているのです。
 
 実はいま、数字で見ると専業主婦はあまりいません。多くの人がパートをやっていますし、つまりはみんな職業婦人なのです。旦那のお金だけで、「今日はオペラだ」「今日はフランス料理のランチだ」というようなことができる王侯貴族みたいなことはないわけです。
 
 仕事がきつくて先が見えないので、「だったら主婦に」と考えるような方向性は、若い女性はシンデレラの夢物語として語っているフシがある。安倍政権下では「女性の登用」が政策として掲げられていますが、そこにまだまだ、「女に上に立たれるのは不愉快だ」という感情からも来る “ガラスの天井“があったり、やはりその先の「働き方」が女性にとってあまり魅力的ではない部分があります。「仕事で自己実現する」というような、70年代ごろ、つまり私たちの時代にあったようなことのメッキが、現在の会社社会においては剥がれてしまい、普通の男性サラリーマンが持っていた絶望と悲哀を、女性も感じるようになったわけです。
 
 私は「未来設定型」の人間ではありません。「ヴァイオリニストになりたい」というような専門がある人以外の個人にとっては、夢は実は危険だと思うのです。見ない方がいいと思う。なぜならば、夢はそれに着手しない限りは、ずーっと夢心地でいられるから。それよりも、20代(30代、40代もそうですが)の女子がやらなければいけないことは、とにかく「楽で得を取らない」こと。資本主義社会に住んでいる以上は、時間を潰して、お金を出せば簡単に手に入る快楽がものすごく多いわけです。でも、そこにハマってしまうと、「ちょっと小金を使って楽を取れる」ということだけで人生を埋めてしまえる。だから、気がついたときにはもう中高年、ということにもなってしまう。
 
 だとしたら、多少きつかったとしても、「これがおもしろいな」と思ったような人生の賭けをしてみた方がいい。手を付けておくと、知っておくと、人生が豊かになるかもしれない特定のジャンルというものがあるじゃないですか。もしかしたら、そこで仕事が発生するかもしれないと思えるような。たとえば人によっては飲食業だったり、スポーツだったり。仕事をしながらでもいいから、土日やアフター5を使ってそういうものに足を突っ込むことが大切です。そうやって、チャンスというか、現場に足を運んでいくことを絶対に止めちゃダメだと思います。
 
 それから、飲み会は絶対に断っちゃいけませんよ。今後、仕事のチャンスというものは、「◯◯の資格を取って面接を受けました」というような「受験的なターム」では訪れません。間違いなく、人間関係からチャンスが来る。私にも「湯山さん、今度新しくネットマガジンをたちあげるんだけど、いい子いないかな?」なんていう依頼が来ます。そのときに「あの子なら間違いがない」というのは、たいてい飲み会でおもしろい意見を述べていた子。ですから履歴書を回すだけじゃなく、人間で担保を取らなければダメだということです。そういったことが夜遊びの場であったり、いろんな会合、いま流行っている読書会みたいなのでもいいでしょう。そういう、不特定多数の知らない人たちが集まるようなところへ足を運ぶというのは、非常に良いことだと思います。
 
 しかし、そこで20代、30代の女子(男子もそうですが)の心は萎えてしまうわけです。そういう場へ行ったとしても、自ら進んで行動しなければ、「たいした奴はいなかった」とつまらないまま終わってしまう。けれど、たとえば落語の名人会は、必ずしも100%良いパフォーマンスが体験できるわけではなく、ある1回がすごければ、それが一生の体験になるということ。なので、とにかく足を止めないことが大切。1回や2回だけ行ってみて、「ああ、これは違う、飽きた。行く意味がない」と決めつけ、家のなかでネットをやっていたりする。その方が楽でしょうが、それではダメなのです。好きではない、逆にそれだからこそ、無理して足を運ぶと、心と運の筋力が鍛えられますよ。


許し合う関係の訓練


 若い人が恋愛をしなくなりました。私はもう今後、若い世代で恋愛は起こらないんじゃないかと思っています。いままでなぜ男女ともに恋愛をしたかというと、異性をゲットして、イチャイチャして、いい関係になりたかったからです。しかしながら、いまはAV動画がインターネットにいっぱいあるじゃないですか。ということは、そこで「あ、こんなかわいい子がこんなことを!」というような一種の欲望が、そこで完結してしまう。生身の男女同士、気持ちがワクワクしたり、その後におつきあいをして、懇ろな関係になっていくということを面倒だと捉えるということが、いま本当にいろんなところで頻発していると思います。
 
 この間、『テラスハウス』というテレビ番組が映画化されました。それがなんとロードショー公開後1週間で、興行収益が10億を突破したそうなのです。これはすごいことです。『テラスハウス』は普通の男女が共同生活をするなかで、恋心が生まれてしまってどうなるのかな…、ということをセミ・ドキュメンタリーの手法で映している番組です。このヒットを読み解けば、もう若者たちは結婚や恋愛という「つがい」ではなく、「男女が一緒に集まれる、ひとつのサークルみたいな居場所が欲しい」という方が、恋愛よりも強いような気がしたのです。
 
 カップルになってもいいし、ならなくてもいい。けれども、数人の男女が一緒に集まってご飯を食べて、「おいしいよね」と話したりするような、「友情以上恋愛未満」みたいな、甘やかな共同体というような。そういうことを、ずっとやりたいのでは? という気がしました。結局、「男女共学の学校の教室」をずっとやっていきたいというのが、実は日本における男女関係の基本の快楽なのかもしれないですよ。
 
 実際の異性はわがままもいうし、ネットの恋人たちと違って手間がかかるものです。「自分がコントロールできない相手だけど、好きな相手」という、「愛してるんだけど、憎たらしい」という二律背反みたいなことというのは、現場においては、実は辛いだけではない。心のなかにダイナミズムができるのです。そういう喜びが人生に必要だったりするので、生の人間関係におけるエネルギー交換の熱さを、積極的に取り入れるべきだと思います。そのときは辛いかもしれないけど、人生は長いですから。その筋トレが、以後80、90歳まで生きていかなければいけないとき、どれだけ人間関係を豊かにするか。そのことを信じるべきだと思います。
 
 日本人は国民性として、グレーゾーンが嫌い。寿司屋のカウンターにもパーンっとライトがあって、影がない。「白黒はっきりしろよ」と、すっきりするのが好きなんだと思います。
 
 白黒はっきりさせるというのは、どちらかというと子どもっぽい。ヒーローがいて悪者がいて、悪者が倒されて「バンザーイ」みたいな、「勧善懲悪」という価値観があるじゃないですか。子どもにとってはわかりやすく、やがて大人になるとだんだんそれじゃ単純バカだよ、というようなストーリーテリングですが、日本人はずっとそこで止まっているんじゃないかと思います。
 
 だから悪いことや、相手の気に食わないことも受け止めたり、寛容になることが、いまの世の中にはありません。でも、たとえば男女の間にしても、おならをしちゃったり、体臭があったり、嫌なこともあるわけです。しかしそれをいま、カップルは別れる原因にしたりしてしまう。
 
 そうではなく、相手の嫌な面は置いておいて、良い部分により目を向けて受け入れてあげるべきなんです。逆に自分が相手に対して嫌なことをしているかもしれませんし、「許し合う関係」の訓練に、恋愛はすごくいいと思います。


(FM TOKYO「未来授業」2015年4月20日(月)〜4月23日(木)放送より)


(2015年6月5日公開)

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コメント
 
1. 2015年10月21日 08:13:42 : jXbiWWJBCA
社会貢献でメシを食う。NEXT 竹井善昭
【第143回】 2015年10月20日 竹井善昭 [ソーシャルビジネス・プランナー&CSRコンサルタント/株式会社ソーシャルプランニング代表]
「ハイスペックな美女」はなぜモテないのか?
 おかげさまで、前回記事「誰もが勘違いしている、福山雅治が結婚したホントの理由とは?」は大きな反響を呼び、記録的なPVを達成した。もっとも、アクセスが多いだけなら「それは福山人気に便乗しただけ」と言われても仕方がないだろう。

 しかし、あの記事で特筆すべきは「PV数」ではなく、「いいね!」の数だ。現在、5200を超える「いいね!」をいただいている。これはダイヤモンド・オンライン(DOL)の記事としては突出した数だと思う。僕が知る限り、DOLでこんな数字は見たことがない。さらにツイート数は約400と、「いいね!」の数と比べると極端に少ない。

仕事に打ち込む「頑張り女子」から
寄せられた賛同の声


 当連載は、開始から7年目、すでに140回を超えているが、これまでの経験で言えば、共感が多い記事のときは、文字通り「いいね!」が多く、Facebookで多くシェアもされる。逆に、批判が多い記事のときは、Twitterで「ツイート」されることが多い。よって、今回の記事は圧倒的に共感を得たことが推測される。

 実際、Facebookでシェアされた投稿や、僕のもとに寄せられたコメントも、賛同の声が多い。多くの働く女性、とくに20代、30代の女性から「よく言ってくれた」「そのとおり」「泣いた」「救われた」といった声をたくさんいただいている。

 もちろん、少ないとはいえ批判、というかディスっているツイート、シェアされた投稿に憎々しげなコメントをつけている人もいる。そういう人はおおむねご高齢の男性、つまりジジイだ。そして興味深いことに、結婚適齢期の若い男性からはほとんど無反応である。

 僕はここに、いまだに日本に根づいている大きなジェンダーバイアスを感じるが、同時にこれが少子化対策という意味でも、国際的な課題である女性の活躍推進という意味でも、大きな問題があると思っている。

 つまり前回の福山記事は、要するに「自分の仕事に打ち込む“頑張り女子”をもっとリスペクトしよう」と言っているわけで、だからこそ多くの働く女性たちから絶賛されたわけだが、逆に言えば、いまの日本でこの頑張り女子たちがどれほどの苦悩を抱えているかが分かった。

 僕が事務局長を務めている女性支援プロジェクト「Girl Power」の活動を通じて、そのような頑張り女子の苦悩、不満の声を聞いていたつもりではいたが、その僕からしても予想を超える大きな反響だった。

「かまってちゃん」と
「ハイスペック女子」の違い

 ちなみに、高学歴・高キャリアのいわゆる「ハイスペック女子」は、「気が強くて一緒にいても癒やされない」と思っている男性も多い。しかし、たとえば激務のために残業続きでデートもままならないとか、結婚していても毎晩深夜の帰宅になるといった場合でも、そうした状況を理解してくれるのは、夫や彼氏に依存している女性ではなく、自分も仕事に打ち込んでいる頑張り女子である。

 もし、あなたが勝負のかかった大きなプロジェクトを抱えていて、休日出勤も続いてデートもままならないとき、「大変だけど頑張ってね」と笑って許してくれるのは、ハイスペック女子のほうなのだ。もちろん、「仕事と私とどっちが大事なの?」などといった、くだらない、もとい、男性を悩ませる古典的な欲求を突きつけてきたりもしない。

 反対に、関係性を常に気遣う必要がある「かまってちゃん」と、男性の仕事に理解を示してくれる「ハイスペック女子」、どちらが男性にとって気が楽か、考えてみれば分かる話だ。

 また、「美女」に関しても、世間の男性は大きな誤解をしている。それは、「美女はイケメンが好きだろう」という誤解だ。ましてや、「ハイスペック美女」ならなおさら。「彼女たちなら、社会的にも成功しているイケメンしか恋愛や結婚の対象にしないだろう」と思っている男性も多い。せっかくどこかでハイスペック美女と知り合うことができても、最初から「自分は彼女たちの恋愛対象ではないから…」と引いてしまう。

 とくにハイスペック美女は、同世代の男性から見れば余計ハードルが高く、気後れしがちだ。知人の某一流大学大学院の美人大学院生も「デートに誘ってくるのはひと回り以上年上の男性ばかり。同世代の男の子からはまったくモテない」と嘆く。

美女は必ずしも
イケメンが好きなワケではない

 そんなことが重なり、ハイスペック美女には意外と「彼氏なし」が多い。しかし、(これも僕の知る限りだが)ハイスペック美女に「面食いなし」である。実際、街中をよく観察してみると「こんな美女がどうしてこんなブサメンと?」と思うようなカップルが意外と多い。それは美人、とくにハイスペック美女は、男性の容姿にあまりこだわらない人が多いからだ。

 なぜなら、美女というものは自分が美しいことをよく知っている。なので、相手に依存しない。「私の彼って超イケメン。友達に自慢しちゃおう♪」とはならないのだ。美女のプライドはあくまで自分の美しさにあるのであって、彼氏や夫のイケメンぶりではない。もちろん、美女がイケメンを好きじゃないのかというと必ずしもそうでもないが、そこに強くこだわっているわけでもない。イケメンは単にイケメンとして、評価しているだけの話だ。

 そうは言っても「イケメン好きの美女もいるじゃないか?」と思う読者もいるかと思うが、そうではない。イケメンが好きなのは、美人ではなく、カワイイ女性だ。「美人」と「カワイイ」は明確に違う。世の中にはヘンな顔だがカワイイという女性はいるが、ヘンな顔した美人はいない。そして、自分をカワイイと自覚している女性はおおむねイケメンを狙うが、最初からイケメンを狙う美人はあまりいない。

 一方、「男は顔じゃない。お金よ!」という価値観の美女もいる。しかし同じ美女でも、ハイスペック美女にはそうした価値観はあまりない。なぜなら、ハイスペック美女にとっての美しさとは、自分の魅力の一部やキャラクターの一部でしかなく、それが売り物のすべてではないからだ。「たしかに私は美人ですけどそれがなにか? 勉強も仕事も頑張ってきましたよ。むしろそっちを評価してほしいんですよ」というのがハイスペック美女の価値観だ。美しさしか売り物がないような女性が、自分を高く売ろうとして男に金を求めるのとは大きく違うワケだ。

ハイスペック美女が
一番大切にするもの

 では、ハイスペック美女が恋愛や結婚に求めるものはなにか? イケメンでもお金でも社会的地位でもないとすればそれはなにか? それは、やはり「リスペクト」である。

 昔の女友達に、一流の女子大を卒業して某大企業に就職、入社2年目で社長直轄の大きなプロジェクトのリーダーに抜擢された非常に優秀な女性がいた。学生時代にはバイトでモデルもやっていた美女だが、彼女が学生時代に付き合っていたのが、10万人に一人とも称される将来を嘱望された若き心臓外科医。しかもイケメン。まさに絵に描いたようなハイグレード男子だった。

 しかし、彼女が最終的に選んだのは彼ではなかった。結婚したのは普通のサラリーマン。彼女はその理由をこう語った。「ああいう、おおらかな生き方ができる男性っていいなと思って」。つまり、彼女はイケメンでもなく、エリート医師という社会的ステイタスでもなく、「おおらかな生き方」という彼女にとっては新たな、「リスペクトできる価値観」を求めて結婚を決めたのだ。

 前回の記事でも述べたように、ハイスペック女子が恋愛や結婚に求める、最も高い価値は「リスペクト」だ。たしかにハイスペック女子はハイグレード男性と結婚している率も高いかもしれないが、それは彼女たちがリスペクトできるような男性は、仕事ができて社会的に成功する確率が高いから。社会的スタイタスが高いから恋愛したり結婚したりするわけではない。話が逆なのだ。

 それなのに世間では、「ハイスペック女子は、金や社会的スタイタスがある男性やイケメン男性しか狙わない」と誤解している男性も多い。そして、そのことが、ハイスペック女子たちを恋愛・結婚市場から疎外している。

 いま、国も行政も企業も、少子化対策として、保育所の拡充や産休、育休制度の充実に力を入れている。それはもちろん大事なことだが、ハイスペック女子の本音は「それ以前に、まずモテなきゃ、結婚も出産もできないじゃないのよ!」というものだ。

 気の利いた企業経営者やダイバーシティ関係者は、女性が活躍する社会の実現のためには、実は「見えない壁」があるのではないかと気づき始めている。その見えない壁とはまさに、「ハイスペック女子はモテない」という現実だ。

 ハイスペック女子は、男性の立場から見て、決して付き合っていて疲れる存在でもなければ、四六時中叱咤激励ばかりしてくる怖い存在でもない。頑張る男性のことを本当に理解し、支えてくれるのは、むしろハイスペック女子のほうなのだ。

 そのことを男性が理解することこそが、実は少子化対策にとっても最も重要なことではないか。と、最近僕は強く思う。
http://diamond.jp/articles/-/80182


2. 2015年10月21日 08:52:29 : jXbiWWJBCA
「毒になる男」は今すぐ捨てよ「秋山ゆかりの女性キャリアアップ論」

ジョヤンテ 代表取締役 川崎貴子さん対談(後編)

2015年10月21日(水)秋山 ゆかり

女性で管理職に就いている30代、40代の女性に、「成果を出し」「人に影響を与えるように動き」「組織内でキャリアアップする」ために身に付けておくべき考え方を紹介していく本連載。前回に続き、女性のための人材コンサルティング会社社長で、著書『愛は技術』が話題になっている川崎貴子さんとの対談をお届けします。後編では、既にパートナーを選んでしまった人のために、「毒になる男」の捨て方やいいパートナーの育て方、家族との付き合い方などについて聞きました。

川崎貴子(かわさき・たかこ)
1972年生まれ。埼玉県出身。97年に働く女性をサポートするための人材コンサルティング会社ジョヤンテを設立。女性に特化した人材紹介業、教育事業、女性活用コンサルティング事業を展開。 女性誌での執筆活動や講演多数。著書に『私たちが仕事を辞めてはいけない57の理由』(大和書房)、『愛は技術 何度失敗しても女は幸せになれる。』(KKベストセラーズ)、『上司の頭はまる見え。』(サンマーク出版)。2014年よりninoya取締役を兼任し、ブログ「酒と泪と女と女」を執筆。婚活結社「魔女のサバト」主宰。女性の裏と表を知り尽くし、フォローしてきた女性は2万人以上。「女性マネージメントのプロ」「黒魔女」の異名を取る。10歳と3歳の娘を持つワーキングマザーでもある。(写真:北山宏一、以下同)
秋山:ハイキャリア女性には、乙女チックな柔軟な男性がパートナーとして向いていると伺いました。既にパートナーがいらっしゃる方も多いので、「選択を間違えちゃった?」と思う場合はどうしたらいいでしょう。夫を育てるか、夫を取り換えるか。2つの選択肢しか思い浮かびません。

 もうこれは絶対育てられないから見切った方が楽になるというケースもあると思いますが、具体的な育て方を是非伺いたいです。

川崎:どうにもこうにも育たないから見切る、というのもあるとは思うんですけれども、見切るかどうかを判断する場合、「毒になる」というのがひとつのキーワードだと思うんですよね。その毒というのは、自分の精神がそれによって何度もダメージを受ける、もしくは、子供にとって害を及ぼすたぐいのものです。

 遺伝子上の父ということではなくて「父親」としての自覚がない人は見切る対象になります。親というものはやっぱり、遺伝子をつないで終わりではありません。奥さんと一緒に家計をやりくりして子供の世話をし、教育もする。子供にとっていい成育環境をつくる役割がある訳です。それを放棄しているのは毒以外の何者でもありません。

秋山:努力はしているけれども、ポイントがものすごくずれているという人もいると思います。

川崎:います。それは、育て方が甘いですね。奥様の方はもう少し工夫が必要です。よっぽどダメな人じゃない限り、日本語が通じれば育てられるので。

秋山:そうなんですか。私の友人たちの話を聞いていると、「この人ホントに育てられるの?」と思うケースがたくさんあります。

川崎:まあ、素質もありますけど、やっぱり指示出しが甘いですね。あともう1つの見切る対象というのは、『愛は技術』にも書いたんですけど、支配的な人。

秋山:経営者に多いタイプですよね。

川崎:多いです、すごく。非常に魅力的だったり、仕事ができたりするんですけど、そういう人といると、基本的人権を失ったり、廃人になったりしますので、早々に見切られた方がいいかと。

秋山:私は超パワフルなワンマン社長の直下で働いていた期間が長いので、「仕事は楽しいけど、この人と一緒に生活すると大変そうだな」ってよく思っていました。

川崎:実際に離婚率も高いですね。

秋山:経済力があるので、1回や2回離婚しても大丈夫なんですよね。

川崎:ありますね。だからより横柄で支配的な性格になってしまう。


秋山ゆかり(あきやま・ゆかり)
1973年生まれ。インターネット・エンジニアのキャリアを重ねた後、ボストン・コン サルティング・グループの戦略コンサルタントを務める。GE Internationalの戦略・事業開発本部長、日本IBMの事業開発部長等を歴任。2011年には、全IBMの社員の中から40人のリーダーの1人に、日本人女性で唯一選ばれた。
秋山:煩わしくなったらお金を払ってでも解消しようとする「経営者タイプ」は意外と多いです。業界用語で、私たちは、離婚をダイベスチャー(企業が資産の一部あるいは全部を第三者に売却すること)と呼んでいます。業界用語になっているくらいなので、離婚とビジネスを同じような感覚でとらえている方も多いんでしょうね。

使えないパートナーは細かい「指示出し」で育てる

秋山:一番いいのは自分から察して動ける男性を見つけてパートナーにすることですが、そういう人はそれほど多くないので、育てる必要があります。

川崎:家事がうまい女の人から見ると、「何で分からないの?」「どうしてできないの?」と思うらしいんです。家事に参加するものの、察して動けない、臨機応変に対応できない夫にイライラして、結局「私がやった方が早い!」と言って取り上げてしまう。

 でも、ハイキャリア女性たちは、そんな仕事のできないお局様のような育て方を夫にしてはダメなんですよ。仕事で身につけたスキルは家庭の中でも生かして、嫌みを言わず、目標設定をして、ちゃんと褒めて、任せてみる。

秋山:途中で男性がくじけたりしないですか。

川崎:1年目は、やることがこれぐらいあります、2年目はこれぐらいあるらしい。だからこれぐらい手が掛かるよねという、子育ての中の今は何合目にいるのかということや責任の所在が分からないと、やる気をなくすらしいんですよ。子育てというのは、毎年毎年いろいろなことが変わってきて、どんどん楽になったり、逆にもっと大変なことも増えたりするんですけれども、今どの辺、あと何年これをやるというのが分かっていると、モチベーションが落ちにくいようです。

 ちょっとは家事を手伝ってよというあいまいな指示に動ける男性は、ほとんどいないです。「ちょっとは手伝って」って、何をどこから始めてどのぐらいするのか? 夫は察して動くことができないので混乱するんですね。

秋山:そうなんですね。私が、最近びっくりしたこんな話があります。私の友人が、ご主人に小さいお子さんを3時間見ておいて、おむつはここ、ミルクはこれと言って外出し、3時間後に帰ってきたら、子供がギャン泣きで、おむつは替わってないし、ミルクもあげてなかったそうです。「見ていてと言ったでしょう!?」と言ったら、ご主人は「見ていた」と言って、本当に赤ちゃんの前に3時間ずっと立っていたそうです。「こんなバカなことがある?」と話題になりました。

川崎:それは本当にひどい例ですが(笑)、私も実際に同じような話を聞いたことがあるので珍しくはないんですよね。で、このような応用力の無い男性にとって、これだとかなりあいまいな指示なんです。「赤ちゃんが泣いた場合、可能性は5つあります。最初に試すのはこれ、それでダメだったら次はこれ、それでもだめだったらこの手があります」と、そこまで言わなきゃダメです。

秋山:でも仕事で事細かに指示すると「指示待ち族」になってしまいますよね。それに、「受付を見ていてね」と言われたら、そこに人が来たら対応しますよね。子供に対してもそういう対応すらできない人は、仕事をしっかりやっている人なんでしょうか。

川崎:新婚や、初めての赤ちゃんの場合、夫は本当に新人なんですよ。新人教育だと思ってやらないと絶対無理です。まずはOJTから。

 自分と対等な大人と思ってはいけません。受付も新卒だったら対応できないでしょう。ほかに誰かいないかな、ここで話しておけばいいのかな、内線ってどうやってかけるんだろうかと思っちゃいますよね。なので、新卒と思うことが大事。

 あとですね、ハイキャリアな女性達がやってしまいがちなのが、過干渉なんです。どうにも信用ならないから、やり方をずっと見ていて、いちいちダメ出ししてしまう。

 新卒はまだメンタルが脆弱なので、そんな人に、小姑のように、「そんなやり方だとダメなのよ」とか言っちゃうと一気に退職してしまいます。ですから、「1カ月後にはこれができるようになればいいよ」などと言ってあげる。例えば、皿洗いであれば、最初は皿を洗えていればいいんですよ。やり方とか、合理化とか、スムーズな導線とか、そういうのができるのは2年目、3年目の話(笑)。

スポーツカーを売ってアウトソース費用を捻出

川崎:相手が有能じゃないということであれば、育てるしかないじゃないですか。あとはほかから調達するかです。適性のない旦那を持った場合、ハイキャリアの人だったらいろいろ教えてくれるようなベビーシッターさんを雇うとか、そういうことも視野に入れるとだいぶ楽になりますよね。

秋山:大変になる前にアウトソーシングを使うというのは大事ですよね。うちも出産前までは、夫は絶対に人を家に入れたくないというタイプで、家事のアウトソースは全くしていませんでした。けれど、彼がほとんど家事をしなくても、私だけで回っていたんですね。

 それが、私が妊娠して切迫早産で寝たきりになり、全く戦力にならなくなった。そこで夫は、自分で家事を全部やったら、できなくはないけど、結構キツイ。使えない妻がいる上に、子供が生まれたらさらに大変になるから、どうしよう? そうだ、アウトソースしよう。だったらお金がいる。じゃぁ、数年間は貯金を切り崩してでも、なんとかしようと考えたそうです。ものすごく大事にしていたスポーツカーを売って現金化してきたときには驚きました。

川崎:考え方が柔軟ですね。うちも夫が実家暮らしだったので家事を全くやったことがなくて。でも、「働かざる者は食うべからず」が信条のうちに来てから、だしの取り方から全部教えました。そうしたら、半年で私より料理上手になってしまいました(笑)。

川崎:うちは「3・11」のときに、夫が「放射能教」になっちゃったんです。毎日放射能の分布図とかを調べる放射能教。

 九州の方に、親戚の方に行きたい、移住したい。長女の給食も食べさせたくないし、マスクも3重ぐらいにしないといけない。

 放射能を気にするのは大切な時期でしたが、とにかく異常な状態だったので詳しく話を聞いてみたら、放射能というのはきっかけで、彼は自分のアイデンティティーを何かに持っていきたかったのね。仕事を辞めてもう5〜6年たって、家族にとって何かの指針になるようなことをやっているのかと。ただ単に生活を回しているだけなんじゃないかと。その中には私の尊敬が足りないとか、そういうのもあったんでしょうね。自分のアイデンティティーの持ち場がなくなってしまっていた。

 彼はそれまでダンサーだったんですけど、ダンサーと家庭をなかなか両立できないので、家庭に入ったんです。それによるいろいろなもやもやがあったので、放射能を毎日調べるという行動によって、家族に指示が出せたり、認めてもらえたりすれば、自己承認欲求を満たせると。

秋山:そうしたカウンセリング能力は、仕事でも生かせますよね。家庭で身に付けた能力は仕事にも生きる。

川崎:これからのマネジメントは、指示というよりは、どちらかというとそういう、カウンセリング能力というか、コーチングスキルが生きてくると思いますね。特に女性はうまい人が多い。強力なリーダーシップを発揮するというよりはカウンセラー的な能力で部下のマネジメントをするのが非常にうまい人が多いので、ぜひそれは夫にもやっていただきたいなと。


捨てられたくなければ、フランス人に学べ

秋山:女性の視点でお話を伺ってきましたが、今パートナーがいる男性の読者に向けて、捨てられないようにするためには何をしたらいいか秘訣を教えてください。

川崎:少子化対策に成功したフランスは、大胆に政策を変えましたよね。税制優遇だったり、子供を産んだら助成してくれたりとか。その代わりどんどんキャリアを積まなきゃいけない。フランスには、ママでいながらハイキャリアな女性たちも多い。

 先日、ジャーナリストの白河桃子さんと対談したときに聞いたんですけど、フランスの男性は何もしないらしいんです。一生懸命働くわけでもないし、一生懸命子育てに参加するわけでもない。もちろん買い物ぐらいは行くんですけど、結構いい加減らしい。それでも許されているわけが、リップサービスなんですよ。

 要は女に愛される能力を強化したんです。従来の「男らしさ」を捨てたんですね。それでいろいろな責務から免れているらしいんですよ。簡単に言っちゃうとホストみたいな感じなんです(笑)。

 家事はもう全部彼女にかなわないから、彼女の指示通り動く方がいいことなんだと、腹をくくってるっていうか、万歳降参したっていうか(笑)。「男らしさ」「マッチョイズム」を全部脱いで、「このバラが綺麗でキミにとても似合うと思ったから買ってきちゃった」みたいな、そういうリップサービス。サービス業で生きているらしいんです(笑)。

 そこまで徹底できないとしても、その10分の1でも何かしてあげることが大切です。「あれっ、今日髪型変わった?」と妻のちょっとした変化に気付いてあげたり、毎日、家を出るときにハグしたり、新しい洋服を買いに行ったら、「似合うね、きれいだね」と褒めてあげたり。

 サービス業のプロとはいわないけれども、花に水をやるぐらいの感覚で、女性に対する愛情表現を日常の中にちりばめられたら、捨てられないんじゃないかなと思います。

秋山:家事は何もしなくても、愛情や感謝の気持ちを言葉にして伝えるだけで捨てられる確率が低くなるわけですか。

川崎:男性は、打ち上げ花火のように、盛大な感謝を一年に一回やればいいと考えがちです。例えば、誕生日や結婚記念日にちゃんとやればOKだろうと。でも、それではダメなんです。

秋山:ダメです、ダメです、絶対ダメです。1年も待てません。できれば週に2〜3回ぐらい必要ですよね。

川崎:何もお金をかけなくてもいいんです。デイリーに感謝する、愛情表現をする、というのが大切です。私は石田純一のペルソナを着けろと言っているんですけど(笑)。

秋山:石田純一になると嘘っぽいなと思いますけど(笑)。

川崎:それぐらい、息を吸うように、愛情や感謝の気持ちを言えるようになると、女性は「私にとってかけがいのない人」と認識します。私はリーマンショックのときに、専業主婦の女性が夫を見切ったのも見ましたし、夫を助けようと思って立ち上がった主婦も見ました。その差って、実は日々の夫の愛情表現だったというのが印象的でした。

 例えばおいしい料理を妻が作ってくれた。その際「うまい!」だけじゃなくて、そのプロセスに思いを馳せてあげる。「ああ、これ、手間が掛かったでしょう」、というふうに、その過程を褒めてあげる癖が付くとすごくいいですよね。

秋山:今週末に、原稿の締め切りがいっぱいあったので、夫が昼間娘の面倒を見ていたんです。原稿を出し終わった後、夜にまとめて家事をやったんですけど、何か1個終わるごとに、「今日、原稿書いて疲れてるのに、料理作ってくれてありがとね」とか、「洗濯も、お皿洗いもやってくれたんだ。ありがとう!」とか言われて、とっても嬉しくなっちゃいました。洗濯物をたたんでしまい終わっって、よく考えたら、「お前はテレビ見てるだけじゃないか! 乗せられた!」と思ったんですけど、とってもいい気持ちで次々と家事をこなしていったんで、まぁいいかと(笑)。

川崎:それは、旦那さんうまい!

秋山:こっそり川崎さんの研修を会社で受けたんですかね。後で聞いてみます(笑)。

*   *   *

 川崎さんとの対談で、ハイキャリア女性だからこそ仕事で身につけてきた人材育成のスキルをプライベートでも発揮していくこと、プライベートで身につけた異性との付き合い方を仕事でも生かしていくことで、より快適に仕事もプライベートも回していけるのだと思いました。

 パートナーにどうコミュニケーションを取ればいいのか。相手を強く干渉するマイクロマネジメントをした方が成果が出るのか、目的を共有し、自由度を持った形で仕事を任せるのか。仕事と同じくプライベートでもその点をきちんと見極めた上で、双方気持ちよく一緒に生活しながら、家事・子育て・介護などに取り組んでいけるのが理想だと思いました。

 今回は、川崎さんも私も子育て真っ最中のため、子育て中のカップル向けの話題が多くなりましたが、DINKSの人も、子育て中の人も、プライベートをうまく回していくためのヒントがあったのではないでしょうか。


このコラムについて
秋山ゆかりの女性キャリアアップ論

仕事ができる優秀な女性は日本に数多くいます。しかし、昇進してキャリアアップする女性が少ないのもまた事実です。

組織の中で評価され昇進していくには、自分がどんな価値を会社(ひいては社会)に提供できるかを考え、上司や経営陣に理解してもらう必要があります。ですが、上司、経営層に影響を与えるように動ける女性は多くありません。これが日本で女性幹部が育たない理由の一つです。

本連載では、主に女性で管理職に就いている30代、40代の女性に、「成果を出し」「人に影響を与えるように動き」「組織内でキャリアアップする」ために身に付けておくべきポイント、考え方を紹介していきます。
http://business.nikkeibp.co.jp/atcl/report/15/260984/101500003/


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