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保育・介護・看護の資格を統一?!厚労省が発表
2015/03/23 保育ニュース
厚生労働省は深刻化する保育・介護の人手不足に対処するため、介護施設や保育施設などを1つにまとめて運営できるよう規制を緩和することや、介護福祉士や保育士などの資格を統一することを検討する考えだと発表しました。
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なぜ今、規制緩和&資格統一を検討?
保育や介護などの福祉業界は、慢性的な人材不足。特に地方や中山間地域の福祉施設で人手不足が深刻化し、存続が難しくなるケースが予想されています。そこで今回検討されることになったのが、介護施設や保育施設、障害者施設を1つにまとめて運営するための規制緩和や、介護福祉士や保育士、准看護師などの資格の統一。それにより、建設や維持管理の費用を抑え、かつ1人の職員が介護と保育両方を担えるようになり、職員数が少なくても施設運営が可能になるとしています。
「保育+介護」施設の統合運営は既に行われている
保育園や介護施設等を同敷地内で運営することで子どもと高齢者の触れ合いが期待できる、いわゆる「宅幼老所(地域共生型サービス)」は、平成25年から厚生労働省によって推進され全国各地に広がっています。感染症や安全面での課題はあるものの、高齢者は子どもと接することで生きる張り合いを持つ、子どもは高齢者を気遣う思いやりの心や社会性を育む、といったメリットがあります。
今回の発表により、一本化がさらに推進されるよう、省令による運用改善や法律改正、規制緩和等が検討されると推測されます。
資格の統一に関して課題は山積み
一方、資格の統一は初の試み。厚労省は施設の運用面から「職員が少なくても福祉施設の運営が可能」になると利点をあげていますが、実際に業務を行う方のメリットについてはどう考えているのでしょうか。
保育士、介護福祉士、准看護師は、「子ども、高齢者、障がい者、病人」と対象は違えど、“お世話をする仕事”と一くくりにし、 『人手が足りないからまとめてできる人がいれば便利』という安易な考えなのではないかと思わずにいられません。
確かに似ている部分はあるのでしょうが、それぞれの仕事にはそれぞれの専門スキルが存在します。例えば現在介護福祉士をされている方が、「子どもの発達」等の保育に関する専門知識を身に付け、実践していくのはハードルが高いのではないでしょうか。
「保育・介護・看護」の統一資格となると、要求される知識やスキルの幅がかなり広くなるので、移行するにしても新規に取得するにしてもかなり難しいものになると予想されます。また、求められるスキル、責任、負担にみあう待遇が提示されるのかというのも疑問です。
今後、福祉施設の団体などからヒアリングを始めていくとのことですので、実際に働く方にとってメリットがある形となることを期待します。
(転写完了)
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