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「孤独死」深刻化、「臨終プラン」で葬礼するNGO=日本:このようなソーシャルネットワークは今後急拡大
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/397.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 7 月 18 日 21:09:01: Mo7ApAlflbQ6s
 


「孤独死」深刻化、「臨終プラン」で葬礼するNGO=日本

中国メディアが見る日本

 平井さん(65:女性)はかつて大手メーカーに勤務していた。仕事に熱意を持ち、生涯独身ですごした。両親が亡くなり、平井さんは自分の将来について迷い悩み、恐れを感じた。しかし今では開き直り晩年生活を楽しみ、働いていた時のように元気いっぱいで毎日を過ごすようになった。平井さんのこの大きな変化の理由は何だったのか?香港紙「文匯報」が伝えた。

 平井さんは先日、病気や緊急時にどのような支援を受けたいかを記した資料をあるNGOに送付した。NGOは、会員が提出した資料に基づいて臨終プランを策定し、親族に代わって死後の諸事を行い、気楽な余生を保証することを約束している。

 NGOは民間慈善機構であり、その主旨は民間の力を組織して身寄りのない一人暮らしのお年寄りを支援し、日本で深刻になるばかりの高齢化問題を緩和することにある。

 日本が長寿世界一となり20年以上が過ぎたが、不景気と少子高齢化が進む中、多数の高齢者が晩年に一人暮らしとなり、相応のケアやパートナーもない。とりわけ近年、「孤独死」問題が日増しに深刻になっている。東京都庁の統計によると、過去10年間で毎年、多いときで5千人を超える65歳以上の一人暮らしのお年寄りが、パートナーがいない状況の下、一人寂しく自宅で亡くなっている。

 日本政府は過去、幾度にもわたりお年寄りの「孤独死」問題解決を表明、「介護保険制度」「シルバー人材センター」などの政策推進により、お年寄りが自助努力で老後を過ごせるよう図ってきた。社会環境を改善、地域の医師、郵便配達員、宅配業者など各業界に介護サービスを呼びかけ、訪問看護、健康チェック、安全確認などを行っている。しかしこれらの対策では高齢化、「孤独死」問題の根本的解決にはなっていない。

 身寄りのない人達の中には、このNGOが開催する説明会に参加する人もいる。このNGOを通して「臨終プラン」を策定し、落ち着いて死と向き合いたいと考えている。会員の死後をNGOは支援、死亡届の提出から葬礼までが含まれ、一人暮らしのお年寄り達の安心感は増した。同時に、NGOはお年寄り達と地域のお年寄りの交流を仲介し、人間関係を構築している。「今後10年から20年で、国内の一人暮らしのお年寄りは増加を続ける。こうしたお年寄りは、家族に代わり面倒を見てくれる人や同世代との交流を必要としている」。NGO代表は語る。

 NGOは会員らのために共同墓地も設け、すでにおよそ20人の会員が弔われた。自分の選んだ墓地を見学した平井さんは「皆さんとご一緒ですから、助け合えます。今は与えられた余生を思う存分楽しむことだけを考えています」と語った。(編集HT)

「人民網日本語版」2013年7月18日

http://j.people.com.cn/94473/8331849.html


 

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コメント
 
01. 2013年9月20日 14:19:31 : niiL5nr8dQ
JBpress>日本再生>国民の健康を考える [国民の健康を考える]
人と人とのつながりでつなぐいのち
若者と中高年男性を自殺から救え!(3)
2013年09月20日(Fri) 谷所 由紀子
 失業や就職失敗とそれを取り巻く様々な要因を抱え自殺する多くの中高年男性と若者。彼らを救う有効策は何か。

 日本の自殺対策への取り組みは、他の先進国と比べ遅れているとしばしば指摘されてきた。そのため、こうした反省を生かそうと、日本の自殺に関する学会や行政関係者は、海外の自殺対策プロジェクトについて多くの調査研究を行い、日本の自殺総合対策大綱に取り込むなどの努力をしてきた。

 その結果、日本の自殺対策は、全国「画一的に」行われてきたことが指摘できよう。もちろん、海外の例を参考にして日本の自殺対策に適宜反映させることは、重要なことであろう。しかし、海外の成功例を真似るだけで日本社会における自殺問題を解決することはできるのだろうか。

 ようやく最近になって、日本各地で草の根レベル、地域レベルでの活動が活発になり始めた。それらの活動事例を応用することもまた、日本社会における自殺対策の重要な要素であると考える。

 今回は、各地域での自殺の背景や状況を入念に分析したうえで、その地域の実情に即した自殺対策に力を入れてきた東京都足立区と秋田県の事例を紹介する。

つなぐシートとパーソナル・サポーター(東京都足立区)

 足立区は、2006年に東京の市区町村で自殺者が最も多くなった事実を受けて、2009年から区の現状に沿った自殺対策を進め、「都市型自殺対策モデル」を打ち立てた。

 そのモデルは、第6回で紹介したライフリンクの平均4つの自殺に至る危機要因を重要視し、その連鎖を断ち切るため、自殺に至る問題を上流までさかのぼり、それぞれの要因を総合的に解決していくというものである。

 足立区のような人口の多い都市は秋田県などの人口の少ない地方と違い、行政、民間の自殺対策の関係者が住民全戸を訪問するアウトリーチ型の対策は難しい。

 その一方で、都市部ならではの強みもある。区内には、法律相談機関や福祉事務所、保健総合センターなどの専門相談窓口は豊富にある。それぞれの職員が各窓口で足立区民のSOSを受け止め、問題に応じた関係機関と連携することによって課題解決に導こうというのが、都市型自殺対策モデルの大きな特徴である。

 まず、区の自殺データの詳しい分析を行い、失業した人に自殺者が多いことを把握した。失業した人が抱えがちな自殺のリスクとして、生活苦や多重債務、うつ病などがあるため、ハローワークだけでなく、福祉事務所、弁護士や保健師が連携して、1カ所で相談に応じられる「総合相談会」を定期的に開いている。

 また、区の職員に対して、自殺を考えている人の些細なサインに気づくための「いのちの門番・ゲートキーパー」の研修を行っている。ゲートキーパーは、相談窓口で区民の自殺の危機要因となり得る悩みに「気づき」、その悩みの解決のために必要な専門相談員などに「つなぐ」という役割を果たしている。

 ゲートキーパー育成は、その他の地域でも近年行われ始めているが、足立区では職員全員が研修を受けていることに他地域との違いがある。そして「つなぐシート」という紹介状があり、窓口で相談者が複数の悩みを抱えていることに気づいたゲートキーパーはこのつなぐシートを使い、他の相談機関との連携を行う。

 しかし、ゲートキーパーが単に相談者に相談機関を紹介するだけでは、その相談者が実際に紹介先に行くかは分からない。

 そこで、確実に紹介先の相談機関に行ってもらうよう、必要に応じてゲートキーパーとは別に「パーソナル・サポーター」が相談者に同行し、一歩踏み込んだ「寄り添い支援」が行われている(図1)。足立区役所自殺対策課の担当者は、少しお節介なくらいの介入が必要であると話す。


資料:足立区役所ウェブサイト
 足立区ではこのような情報をYouTubeや、区のウェブサイトなどを活用し、区民に向けて発信している。その結果、足立区では2009年からの過去4年間、男性の自殺者数を確実に減らしている(図2)。一方で女性の自殺者は増加しており、今後の課題であると言えよう。


注)自殺者の自殺日居住地(発見地ではない) 資料:足立区役所ウェブサイトおよび内閣府自殺対策推進室
秋田こころのネットワーク(秋田県)

 秋田県は、2012年まで18年間連続で、全国で最も自殺率が高かった。しかし、自殺者数は2003年の519人をピークに総じて減少傾向にあり、2012年の自殺者数は293人へと減少した(前年比マイナス53人)。では具体的にどのような取り組みがされてきたのだろうか。

 行政側では、2001年には「2010年までに自殺者約3割減少を目指す」(健康秋田21)という具体的な目標を立てていた。特に重点を置いていることは、人と人とのつながりを広げていくことであり、自殺予防リーフレットの全戸配布を行うなど地域住民を巻き込むアウトリーチ型の取り組みを行ってきた。

 また、2001〜2006年にかけて、県内の6つの町において、自殺に関する啓発活動と正しい情報の提供、心の健康に関する基本調査や、地域において気軽に相談ができる「ふれあい相談員」というボランティア育成などを住民と連携して行う自殺予防モデル事業を実施した。

 県では、家族や友達だけでなく、地域の人々が、自殺を考えている人を相談窓口につなげられるような地域作りを目指してきたのである。

 国の対策とは違い、県はより現場に近いところにあるため、具体的で実効性の高い取り組みを隅々にまで広げていける。この点がとても大事なことである。

 一方、秋田県では、民間主体での自殺対策運動も活発である。知人、友人の自殺など、多くの県民にとって自殺は身近な問題であるという状況のなか、様々な民間団体が立ち上げられていった。

 NPO法人「蜘蛛の糸」は、中小企業経営者とその家族の自殺防止に取り組んできた。理事長の佐藤久男氏は、経営する会社が倒産し自身も自殺を考えたこともあったという。そして知人の経営者の自殺をきっかけに、2002年に「蜘蛛の糸」を立ち上げた。

 2000年設立の「心といのちを考える会」は、地域住民を対象に自殺対策に関わる講演やディスカッションの機会を設けたり、あるいは、「コーヒーサロン〜よってたもれ〜」を毎週火曜日に開催するなど、地元住民の人々が気軽に立ち寄って話すことができる場を提供している。

 彼らはこのように、地域住民がそれぞれのつながりを強めより良く「生きていく」ための活動をしている。

 2006年、これらの民間団体は「秋田こころのネットワーク」を形成し、以降、連携を強めてきた。当初の参加は9つの民間のみの団体だったが、2010年には秋田県や市などの行政、また医師会などを巻き込んで動かし、「秋田ふきのとう県民運動実行委員会」を発足させた。

 地域での地道な民間団体の活動が、行政を巻き込む成功例と言えよう。

 また、「ふきのとうホットライン」という相談網が設置され、秋田県の公式サイトで相談窓口の情報提供を公開している。この相談網では60以上もの相談機関(2013年9月11日調べ)が設けられ、電話やメールですぐに相談できるようになっている。

 様々な分野の相談窓口をネットワーク化し、例えば、失業や就職関連の悩みを持つ人々に対しては、失業や就職の問題の改善や解決を図るとともに、心の悩みや苦しみの緩和など、その他の関連する問題の解決ができるようしたものである。

 相談網には、いのちの電話の秋田支部も含まれる。前回(第6回)、いのちの電話はつながらないことが多いと指摘したが、つながらない場合はその他の相談窓口という選択肢があることを明示している。

 このように、様々な民間団体が連携して役割分担を行い、また、民間団体が行政の足りない部分を、行政が民間団体の足りない部分を補うようにして、草の根レベルに活動が広がっていくことが重要なのである。

 秋田県の自殺対策のその他の特徴に、『原因のわかる「経済問題」の対策を先行させる』として、経済問題での自殺を減らす取り組みに力を入れてきたことが挙げられる。

 図3を見ると、「健康問題」や「家庭問題」による自殺者数はほぼ横ばいで推移している一方、「経済・生活問題」の自殺者数が2003年のピーク時の204人から2010年には58人へと、72%減少した。

 この「経済・生活問題」による自殺者の減少率は全国平均(前々回、図5)を上回った。上記の2002年から活動を続けている「蜘蛛の糸」の経営者のための相談窓口の設置というような取り組みが大きく影響を与えた可能性は十分に考えられる。


資料:特定非営利活動法人 蜘蛛の糸
 秋田県と足立区の例にあるように、行政や民間の複数の相談窓口が連携して自殺対策を促進していくこと、そして「人と人とのつながり」を重視して取り組むことは、日本全国に共通して必要な自殺対策の要素なのではないだろうか。

 これまでの3回の連載を通して、失業や就職失敗から派生する経済・生活問題が原因の多くを占める日本の自殺問題について考えてきた。自殺の要因は複雑であり、経済・生活問題のみならず家庭問題等も含んでおり、その解決は容易ではない。

 しかし、失業や就職失敗と関連した経済・生活問題を抱える人々の自殺は、適切な対応で数を確実に減らすことができるのではないだろうか。

 まず、多様な相談の窓口の拡充、早い段階で予兆に気づき自殺予防のキーパーソンとなるゲートキーパー育成、一歩踏み込んだサポートを提供するパーソナル・サポーターの拡充、官民連携による各相談窓口の連携体制の強化が必要であろう。

 その際、各地域の自殺の背景や要因を分析・把握し、その地域の事情に合致した自殺対策を各地域、草の根レベルで広げていくことが求められる。

 そして、社会全体として検討すべきことは、正規・非正規の失業給付格差の解消や、新卒一括採用制度の見直しなど、失業や就職失敗をした際のセーフティネットを充実させることである。

 それによって、何度でもやり直しができる社会、つながりのある社会を実現していくことが必要ではないだろうか。
http://jbpress.ismedia.jp/articles/print/38689


02. 2013年9月24日 11:26:15 : niiL5nr8dQ
【第46回】 2013年9月21日 降旗 学 [ノンフィクションライター]
「異性と交際するのが怖い」「声のかけ方がわからない」
厚生労働白書「若者の結婚に関する意識調査」より
 ふ〜ん、そーなんだー。へぇ〜、最近の若い人はねー。
 と、思わず唸ってしまうような報告書を読んだ。

 厚生労働省の年次報告『厚生労働白書』である(平成二五年度版)。その第一部『若者の意識を探る』の第二章第二節『結婚に関する意識』に目を通し、私は、ふ〜ん、そーなんだー、と思ったのである。

 というか、ちょっと驚いたのである。若い人たちの恋愛意識・結婚観にも驚いたが、結婚に関する私の“考え方”が古いことを思い知らされ、驚いたと言ったほうがいいかもしれない。

 まず、NHKが行なっている世論調査「日本人の意識調査」で、“人は結婚するのが当たり前と考えている”との質問に賛成した人は、全体の約35%だったのだそうだ(二〇〇八年実施)。

 ということは、いまの日本では、既婚者未婚者を問わず、結婚はすべし、と考えている人は三人に一人しかいないということだ。ただし、“結婚するのが当たり前”に“結婚はしたほうがいい”との考えを加えると、その割合は一気に64.5%に増加するのだが。

 しかし、それでも、残りの35.5%(約三人に一人)は、生涯にわたり結婚はしなくてもいい=個人の自由と考えているということだ。割合で言うと、二〇〜三〇代の60%以上が結婚は個人の自由と考えて、四〇〜五〇代は50%台、六〇代以上が約30%前後という結果だ。

 もちろん、結婚は個人の自由だ。自由には違いないのだが、独身の後輩に、結婚はしたほうがいいぞ、と言い続けてきた私は、もう古いタイプの人間ということなのだろう。そーか、日本人の三人に一人が、べつに結婚なんかしなくてもいいんじゃないの、と思っているのか。内縁関係はどうなんですかね。

 ちなみに、諸外国で同じアンケートを行なったところ、韓国は75.9%の人が、結婚はすべき、もしくはしたほうがいいと応え、アメリカは53.4%、スウェーデン、フランスでは、結婚はすべき・したほうがいいと応えた人は四割以下だったそうだ。

 しかし、である。厚労省が行なった調査では、若い人たち……、と言っても、対象は一九歳〜三九歳の独身男女なのだが、六割以上が、結婚する・しないは個人の自由と応えているものの、彼らの結婚願望は、高い。

 二〇一〇年の調査で、いずれ結婚するつもり、と応えた男性は全体の84.8%、女性は87.7%だ。対して、一生結婚する気はないと応えたのが、男性10.4%、女性8%だったとのことだ。

 男女ともに、ある程度の年齢になるまでは結婚するつもり(55%強)、理想の相手が見つかるまでは独身でいい(45%弱)と考えているようだ。プランどおりにいけばいいけど……、というのはおじさんの嫌味だね。

 白書が載せている次の設問は、独身にとどまっている理由だ。こちらは年代別に分けられているのだが、一八〜二四歳の男女の回答はこうだった。

「まだ若すぎる」(と応えた男性は全体の473.%。女性は41.6%)
「まだ必要性を感じない」(男性38.5%。女性40.7%)
「仕事(学業)に打ち込みたい」(男性35.4%。女性39.4%)

 この三つが上位に来て、そのあとに、適当な相手に巡り会わない、と続く。

 これが、二五〜三四歳になると、回答が若干変わり、男女ともに独身理由の順位に変動が表れる。男性の回答は、こうだ。

 46.2%「適当な異性に巡り会わない」
 31.2%「まだ必要性を感じない」
 30.3%「結婚資金が足りない」

 二五〜三四際女性の回答はというと――、

 51.3%「適当な異性に巡り会わない」
 31.1%「自由さや気楽さを失いたくない」
 30.4%「まだ必要性を感じない」

 三五〜三九歳の回答(順位)も、男女ともに二五〜三四歳と同じだ。ただ、一位の適当な異性に巡り会わない、の割合が跳ね上がるが。

 ちなみに“交際相手がいない”と回答した割合は、男性が62.2%、女性では51.6%だったそうだ。独身男性の三人に二人は彼女がいなくて、独身女性の二人に一人は彼氏がいないんだね。何てもったいない。私が独身だったら。

 なんて不埒なことは考えないが、驚くべきことに、

「そもそも、異性との交際を望んでいない」

 と応えたのが、男性では28.0%、女性では23.6%もいたということだ。

 私が興味深く読んだのが、恋人を欲しいと思わない理由だった。男性の回答の上位五位までは――、

 一位:自分の趣味に力を入れたい
 二位:恋愛が面倒
 三位:仕事や勉強に力を入れたい
 四位:異性と交際するのが怖い
 五位:異性に興味がない

 女性の回答の上位五位はというと――、

 一位:恋愛が面倒
 二位:自分の興味に力を入れたい
 三位:仕事や勉強に力を入れたい
 四位:異性に興味がない
 五位:異性と交際するのが怖い

 との順位になっている。さらに、異性と交際するうえでの“不安”についての回答はというと、男性は――、

 一位:異性に対して魅力がないのではないか
 二位:異性との出会いの場がわからない
 三位:どのように声をかけていいかわからない
 四位:どうしたら恋人になれるのかわからない
 五位:恋愛交際の進め方がわからない

 だそうだ。女性は――、

 一位:異性に対して魅力がないのではないか
 二位:異性との出会いの場がわからない
 三位:自分が恋愛感情を抱けるか不参
 四位:どのように声をかけていいかわからない
 五位:恋愛交際の進め方がわからない

 と応えている。さて、これをお読みの独身のあなた、いかがですか?

 これら回答を見て、なんだそりゃ、と思ってしまうのは私がおじさんだからなのだろう。異性との交際が怖いという人は、何が怖いのか……、もしかしたら、恋のABCを知らず、ステップアップのノウハウを知らないから不安で、それが怖いのかな。

 あるいは、自分に自信がなくて、ただ恋に怯えているだけなのだろうか。
 それとも、失恋が怖いのかな。恋に破れて落ち込む自分を見たくない、とか。
 恋の成就から遠ざかり、自分は誰からも求められてないと思いたくないとか。

 厚生労働白書は、こう書いている。

『かつては男女交際があまり活発ではないものの、ある程度の年齢となると、職場や親戚の斡旋によって結婚相手の候補となる異性に出会える機会(お見合い)が多かった。現在では、男女の交際機会の増大や自由化により、個人のコミュニケーション力に依るところが大きくなっており、結果として異性の友人すなわち結婚相手の候補がいない男女が増加しているものと考えられる』

『異性との交際に対して、男女で不安を持ちつつも、消極的な理由として、男性では異性との交際の始め方に戸惑っており、女性ではそもそも恋愛に対する関心が薄れているという違いが伺える』

 だそうですよ。若い人たちの恋愛傾向を、お役人さんたちはこんなふうに分析しています。

 私は、若い子に会うと……、それが女性だとセクハラ扱いされそうだから控えるが、男性には、必ずと言っていいほど、きみ、カノジョいるの? との質問を浴びせる。マスコミの後輩ともなれば、通過儀礼のごとく問い詰める。

 いる――、と応えた子は、大丈夫だ。
 いない――、と応えた子も、彼女と別れて一年以内なら、まだ大丈夫と判断する。

 が、ときおり、彼女いない歴三年とか五年というやつがいて、それはもうダメなのです。言っておきますが、マスコミの人間のことですよ。彼女いない歴×年のあなたのことじゃありません。

 何故、彼女いない歴が長いやつがダメかというと、女も口説けないやつが取材相手の懐に飛び込めるか、という理屈が成り立つからです。取材というのは、異性を口説く行為に似ているんですよ。ほとんど同じと言っていいくらい。

 相手に、自分が怪しい者ではないことを伝える。そして、相手の信頼を勝ち得て、教えてほしいこと、相手の気持ちを聞き出す。相手のハートを引き出すのと同じです。

「ねえきみ、好きな人、いるの?」
「そんなこと言えないわ」

「××さんに収賄の疑いがあるので探っているんですが」
「そんなこと言えるか」

 前者は、異性へのアプローチ、後者は取材でのやり取りだけど、どちらも、相手に関心を持ち、自分に関心を持ってもらうところから始まるからです。そこで思うことがあるのですが、どこで、とツッコまないよーに。

 ここ何年か、若い子と話していて感じることがある。いまの若い子は、自分のことはよく喋るのだ。ぼくは頑張っているんです、ぼくはデキルんです、認めてください的なアピールは一生懸命。

 だものだから、ちょっと褒めてあげたときなどは、顕著なほどによく喋る。

「そーなんですよ。ぼく、そーいうところが得意なんです。こーいう方面はずっとやってきたんで、はい、得意なんです」

 とか何とか。難しい言葉で言うと、奥ゆかしさがなかったりする。
 それでいて、他人のことには興味を持たない。周囲を見渡す能力がない。

「あいつのこと、ちょっとケアしといてくれ」
「えッ、××さん、何かあったんですか」

 仲間のひとりに覇気がなく、様子がおかしかったことに気づかなかったりする。

 数人で集まったあと、同席した女性がどんなイヤリングをつけていたかと訊いてもわからないと応え、それどころか女の子が着ていた洋服の色もあやふやだったりする。私が何を食べ、何を飲んだかを訊いても、まったく覚えていない若造もいます。

 それがマスコミの後輩なら、きみたちの注意力はどこについているんだ、と小言を言うこともあるのだけど、本当に何も見ていないんだな、と感じる若い子はたくさんいます。こういうことを言うと、私はおじさんになったのだな思わずにはいられないが。

 だから、おじさんの戯言として読んでもらってもいいが、自分のことには一生懸命で、認めてもらおうと躍起になっているくせに、周囲を見渡せず、他人に興味も持たず、相手の心理も読めないやつに、恋なんてできないんじゃないか、とちょっと思っていたりする。

 ダメなやつには、気配りの心がないからね。困りものなのが、ちょっと注意をするとふくれる、腹を立てるやつ。あなたの周りにはいませんか、すぐ根に持つタイプの男性が。おそらく、彼女はいないと思います。

 出会いの場がわからない、異性にどのように声をかけたらいいのかわからないという人は、スタンダールの『恋愛論』を読みなさい。アベ・プレヴォーの『マノンレスコー』、デュマ・フィスの『椿姫』、ヴィクトル・ユーゴーの『レ・ミゼタブル』、O・ヘンリーの『賢者の贈り物』に代表される短編の数々を読みなさい。

 日本にも、中河与一の『天の夕顔』や、中勘助の『銀の匙』といった名作がある。

 カレシカノジョがいないあなた、これらの一冊でも読んでますか。中世に書かれ、二一世紀のいまでも読まれているのは、恋愛が不変なものだからです。男が女を愛し、女が男を愛すのは、自然な心の趣きなのだもの(異性に興味がない人を除く)。

 ハウツー本に学ぶより、こうした名作を読んだほうが、よほど愛について学べられると思いますよ。不器用な男の愛を知りたいなら『シラノ・ド・ベルジュラック』もいいね。

 結婚するしないはもちろん本人の自由であり、決して強いるものではないけれど、でも、私は、知りあいには結婚を勧めるよ。

 家に帰れば、部屋には明かりが灯り、自分を待っていてくれる人がいる。自分が先に帰れば、同じ家に帰ってきてくれる人がいる。休む前におやすみと声をかけ、目が覚めたとき、おはよう、と声をかけるのは、世界でいちばん好きになった人だ。

 一日の始まりと終わりに、好きになった人との会話がある。たったそれだけのことで、心が安らぐ。それが結婚だよ。私は、とてもいいものだと思う。

 その、とてもいいものを手に入れようと頑張るも、放棄するも、もちろん本人の自由です。でも、自分のことには一生懸命だけど他人に興味を示さず、周りを見渡す力のない人には、それを手に入れるのはちょっと難しいかも。


03. 2013年9月25日 02:03:04 : niiL5nr8dQ
2013年9月24日
日本の自殺率は長期的には高くなっていない
[橘玲の日々刻々]
日本の年間自殺者数はようやく3万人を下回ったものの、自殺率(人口10万にあたりの自殺者数)でみれば、あいかわらずロシア・東ヨーロッパなど旧共産圏の国々と並んで世界でもっとも自殺の多い国になっています。「小泉政権のネオリベ的改革で経済格差が広がったからだ」といわれますが、こうしたわかりやすい説明はほんとうに正しいのでしょうか?
 精神科医の冨高辰一郎氏は『うつ病の常識はほんとうか』で、「長期的には日本の自殺率は高くなっていない」と論じています。
 たしかに日本の自殺者数は1900年の約1万人から現在の約3万人まで、時代ごとの増減はあるものの右肩上がりで増えています。しかしこれだけで、「日本は自殺大国になった」と決めつけることはできません。元になる人口そのものが増えているからです。
 1900年の日本の人口は約4000万人で、現在は1億2000万人です。それを考えれば自殺者の実数が増えるのは当たり前で、そのため県別や国別の比較では自殺率を使うことになっています。

 日本の自殺率の変化を見ると、1950年代のなべ底不況といわれた時代と、1997年以降の平成不況の時期が極端に高いことがわかります。このデータに基づいても、現在が戦後でもっとも自殺率の高い時代なのは間違いなさそうです。
 ところが実は、これも正しい統計とはいえません。1950年代と現在では人口構成が大きく異なっているからです。
 当たり前の話ですが、幼い子どもは自殺しません(10歳未満の自殺者は毎年ゼロが1人)。それに対して中高年になるほど自殺は増えていきます。
 2012年の統計では、19歳以下の自殺者が人口比で2.1%なのに対し、もっとも自殺率の高い60代では17.9%です。自殺率は20代から右肩上がりに上昇し、60代でピークになり、70代以降は逆に下がります。他の要因がなにひとつ変わらなくても、少子高齢化だけで自殺率は自然に上昇していくのです。
 人口構成による自殺率の変化を調整したのが標準化自殺率で、長期的な自殺率の変化を論ずる際は必須とされていますが、なぜか日本ではほとんど知られていません。
 標準化した自殺率では、1960年代は10万人あたり25人が自殺していましたが、東京オリンピックと大阪万博の好景気で減少します。1985年のプラザ合意後の円高不況で20人まで跳ね上がるものの、その後のバブル景気でやはり大きく減っています。それが97年の金融危機をきっかけに20人まで増えたことで、自殺が大きな社会問題となったのです。
 “統計学的に正しい”データを見ると、年間3万人の自殺者数はバブル期よりずっと多いものの、戦後の平均的な自殺率とほぼ同じです。日本の自殺率は長期的には漸減傾向で、バブル期にとくに低くなり、不況と失業率の上昇で元に戻ったのです。
 もちろんこれは、自殺問題がどうでもいいということではありません。
 日本はもともと自殺率のきわめて高い社会で、経済的な困難で死を選ぶ(あるいは余儀なくされる)潜在層が膨大にいます。この本質的な問題を無視して自分の主張に都合のいい“犯人探し”をしても、正しい処方箋を導くことはできないのです。
http://diamond.jp/articles/-/42107?page=2


04. 2013年9月26日 13:28:49 : e9xeV93vFQ

【第168回】 2013年9月26日 池上正樹 [ジャーナリスト]
山形県調査でわかった「引きこもりの半数は中高年」
もはや欠かせないない“高齢化・長期化”の視点

 地域の民生委員が把握している「引きこもり」該当者のうち、半数近くの約45%は40歳以上の中高年だった――そんな衝撃的な実態を浮き彫りにするデータが9月24日、山形県の公表した『困難を有する若者に関するアンケート調査報告書』によって明らかになった。

 調査を行ったのは、県の若者支援・男女共同参画課。

「これまで厚労省や内閣府の推計はあっても、実際、どこに誰がいるのか、まったくわからない状況でした。山形県には、どれくらいの引きこもりの人がいるのかを把握したうえで、支援を進めていかなければいけない」(担当者)

 こうして山形県は初めて、県内で引きこもる人たちの実態を探ることになった。

「当初は、若者支援の部署なので、引きこもりに焦点を絞ったわけではなかったんです。ただ、(支援の仕組みを)設計していく段階で、県として調査するのであれば、年齢に関わらず、民生委員さんが把握されている情報を共有しましょうということになりました」(担当者)

 おそらく現場の実情を知る民生委員に協力を求めたことから、40歳以上の引きこもる人たちの数も、現実に無視できなくなったのだろう。

 若者支援の部署の担当者が机上で考えるだけでなく、日頃から当事者に向き合う福祉関係者や保健師などの現場目線を生かした取り組みの重要さは、すでに秋田県藤里町や東京都町田市などの事例が物語っている。

民生・児童委員の43%が
「担当地域内に引きこもる人がいる」

 同課は、今年4月から5月にかけて、県内すべての民生・児童委員等2426人に対し、同県民生委員児童委員協議会を通じてアンケートを配布、回収する方法で実施した。

 調査対象としたのは、<おおむね15歳から40歳まで>と<おおむね40歳以上>で、

<仕事や学校に行かず、かつ家庭以外の人との交流をほとんどせずに、6ヵ月以上続けて自宅にひきこもっている状態の方>

<仕事や学校に行かず、かつ家族以外の人との交流はないが、時々は買い物などで外出することもある方>

 と、2010年の内閣府による定義に沿っている。

 その他にも、民生委員目線で見て「心配な方」や「家族から支援などの相談があったことのある方」も付け加えられた。

 重度の障害や統合失調症などの疾病で外出できない人については、わかりやすいように定義から除外した。

 調査結果によると、受け持ちの地域内に<困難を有する若者>が「いる」と答えた民生・児童委員は、県全体で43%の937人。該当者の総数は、1607人だった。 

 出現率は0.14%。町村部のほうが市部に比べてやや高い。このデータが実態を反映しているものなのか、町村部の民生委員のほうがより詳しく家庭内を把握できているからなのか。いずれにしても、都市部より町村部のほうが「引きこもる率」が高いのは、全国的な傾向とも一致する。

 同じように該当者の性別についても、男性が64%。女性が20%。無回答16%で、男性が女性の3倍以上を占めた。

45%が40代以上の中高年
「ひきこもり期間」5年以上は50%超に

 そして、今回の調査で最も注目したいのは、該当者の年代だ。

 40代の389人、50代の233人、60代以上の95人を合わせると、計717人。実に該当者の半数近くの約45%が、40代以上の中高年だった。

 ちなみに、15歳から39歳の該当者は855人で、全体の約53%。無回答が35人で約2%だった。

 さらに、<ひきこもっている期間>が3年以上に及ぶ対象者は計1067人で、全体の3分の2の約67%。そのうち5年以上は817人で、約51%と半数を超えた。10年以上も526人と約33%に上るなど、<長期化が懸念される状況にある>と指摘している。

<困難を有するに至った経緯(複数回答可)>についても聞いたところ、「わからない」がもっとも多い573人だった。

 次に「失業した」が408人で続き、「就職できなかった」と合わせると543人で、約34%。長引く不況によって就労環境が原因で社会から離脱し、再び戻れなくなって地域に埋もれていく「新たな引きこもり層」の一端が、ここでも浮き彫りになった。

どう支援すればよいかわからない
民生委員たちの本音

 一方、民生委員らに<その方への支援の状況>を聞いたところ、圧倒的に多かったのは、「わからない」の907人。現場で長期にわたって引きこもる人たちの存在に直面し、どう支援していいのかわからずに困惑する状況が浮かび上がる。

 今後、民生委員たちに、引きこもる人たちのサポートの道筋を示していく必要がある。

 調査票には、自由記述欄も設けられていて、その主な回答状況も報告書に記載されている。

<個別ケースごとに支援内容も異なる。どこの窓口に支援を求めればよいのか、戸惑うことが多々ある>

<ひきこもり該当者が自ら進んで働けるような環境づくり、就業に向けた支援を行う支援団体をもっと育成すべき>

 こういった支援策に関する提言が出された。一方で、現場ならではのリアルな意見も出されて興味深い。

<民生委員は、障がいのない大人は対象外となっており、実態がわからない。まして、こういう問題は、家の恥として表に出てこないので、行政側からのPRが必要>

<該当者やその予備軍は、学校や職場で何らかのシグナルを発しているはずで、それをキャッチするにはある程度知識をもったボランティアのような人の力が必要>

 実際、秋田県内において家庭内で殺傷事件が起きてから、初めてその家に長年引きこもる高年齢者がいたことを知ったと明かす民生委員もいる。それほど、外部から把握するのは難しい。

 県の担当者は、

「前向きに捉えてくださった方が多かったと感じている。ただ、“甘えだ”などという厳しい意見もあった」

 と説明する。

 それだけ民生委員によっても、引きこもる人に対する意識の違いは相当大きい。今回のデータにしても、「実際は当事者を把握しきれていない」と県は認める。

 自由記述欄には、こんな本音ものぞく。

<これまで該当する方がなく、考えてこなかった分野。アンケートが配布されたことで、より民生委員の役割も範囲を広げねばと考え直す機会になった>

 現場への啓もうという意味では、今回の調査は1つのきっかけにはなったことだろう。

 この事業は、今年度から4ヵ年計画。地域で、福祉、雇用、教育、子育てといったネットワークを作っていきたいという。

 ますます長期化していく引きこもり支援策を進めるにあたって、当事者や家族会からの思いや意向を反映させないのか、担当者に聞いてみた。

「今後は、学識経験者の意見をいただきながら進めていきたい。当事者のヒヤリングは今の段階では予定しておりませんが、これから各地域の検討会議を持ちますので、そういったご意見などがあれば、課題の1つになっていくと思う」

 意見を聞くのなら、学識経験者や検討会議よりも、まずは当事者や家族を思い浮かべてほしい。これからは、当事者の経験や知恵から学んでいかなければ、せっかくのいい調査や民生委員たちの指摘も十分に生かすことができなくなるだろう。


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