05. 2013年6月05日 10:23:26
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日本顔負け。アメリカの「超学歴社会」 アメリカは学歴による「階級社会」の国 山田 順:ジャーナリスト2013年6月5日 日本人はどうやって日本人になるのだろうか? そんな誰もが意識したことがないことを、グローバル化という視点でとらえていくとどうなるだろうか? 21世紀のグローバル化が私たちに突きつけている問題は、国際標準語(英語)を話す国際人になることではない。日本人という確固たるアイデンティティを持って、世界を舞台に活躍できる人材になることだ。 しかし残念ながら、日本で日本人の両親から生まれ、日本の教育を受けて育つと、真の日本人にならない。一人娘をアメリカと中国の教育で育てたジャーナリストが、その経験を基に、日本人とは何かを問いかける。アメリカは、ハーバード大などのアイビー・リーグを頂点とする、日本以上の学歴社会である(写真:Getty Images) アメリカは学歴による「階級社会」の国 安倍政権は、成長戦略のひとつとして「教育改革」を掲げ、「海外でも働けるグローバル人材の育成」のために留学生の数を現在の6万人から倍の12万人にするとアピールしている。そのために今後は、奨学金を大幅に充実させていくという。 そこで、今回から2回に分けて、娘をアメリカに留学させた親として、また、この「東洋経済オンライン」のメインテーマが「グローバルエリート」なので、日本ではあまり知られていないアメリカの高等教育(大学・大学院)の本質について書いてみたい。 というのは、単に「英語力をアップさせたい」、あるいは海外で「自分探しをしてみたい」などという考えで、安易に留学するケースが目立つからだ。最近では、就活のための「箔付け」として留学する学生も増えている。しかし、そういう意識からのアメリカ留学は、たいていは実を結ばない。なぜなら、アメリカ社会というのは、日本以上の「超学歴社会」であり、学歴による「階級社会」だからだ。 かつて日本が豊かだった時代は、娘をアメリカに留学させているというと、まるで遊びに行かせているように思われた。特に女子学生の場合、「留学」というより「遊学」のイメージが強かった。実際、日本の受験勉強に失敗した富裕層の子供たちが、アメリカの大学に留学するケースがしばしば見られた。また、留学とは呼べない「語学留学」は、一般の留学とは比べられないほど多かった。 そのせいか、「アメリカの大学は、入るのはやさしんですよね」とよく言われた。しかし、それは4000校以上も大学があるアメリカでの下位校の話にすぎない。 全米各地にあるコミュニティカレッジとか、誰でも入れる私立大学、レベルの低い州立大学とかの話で、アメリカのトップクラスの大学は「入るのも出るのも難しい」うえ、入ったら入ったで、レジャーランドの日本の大学とは大違いで、本当に猛烈に勉強しなければならない。 学歴は階級を勝ち取る手段 では、なぜ、アメリカは日本以上の「超学歴社会」なのだろうか? まずは歴史的に考察してみたい。19世紀、新世界アメリカを旅したフランスの政治家トクヴィルは、著書『アメリカにおけるデモクラシー』の中でこう書いている。 「民主主義国家ほど市民が取るに足らない存在である国はない」 この言葉が意味するとろころは、誰もがひとかどの人物になるためには最大限の努力をする必要があるが、裏を返せば、誰一人として重要でないということだ。 これが、アメリカ社会の本質だ。王も貴族もいない市民だけの国だから、全員が社会の階段を上るゲームに参加する。それがアメリカという国なのである。こういった社会では「機会均等」(ゲームに参加する権利)が確保されれば、際限のない競争が続き、その結果、自分が所属する社会階層が決まることになっている。 つまり、アメリカは競争による階級社会の国で、その階級は初めから存在するものではなく、勝ち取るものなのである。この階級を勝ち取る手段として、能力と努力の結果得られる「学歴」が大きな決め手になる。 ただ、学歴と言っても、それは日本人が言う学歴――つまり、どの大学を出たかということとは大きく違っている。現在のアメリカでは、ただ大学を出ただけでは評価されず、どの大学やどの大学院で何の学位を取ったかが重要になる。この点でも、アメリカのほうが日本よりいっそう熾烈な「学歴社会」と言えるだろう。 このことを知らずに留学すると、世界中から集まった学生との競争に付いていけず、落ちこぼれになって帰国することになる。 はるかに充実した奨学金制度 先日、朝日新聞に「アベノミクスによる円安で、海外留学をする学生たちが悲鳴を上げている」という記事が載った。円安で留学費用が高騰して留学できなくなった学生や、生活費が高騰して困っている留学生が多いというのだ。 確かに、アメリカの名門一流大学はほとんどが私立だから、授業料はべらぼうに高い。しかも、大学は基本的に寮生活だから、その費用も含めると、年間で最低でも4万〜5万ドル(400万〜500万円)はかかる。これでは、とてもではないが、日本の一般的な家庭の子供はアメリカの名門一流大学には行けないことになる。 ところが、アメリカは日本よりはるかに奨学金制度が充実している。国や州をはじめとして、大学独自のものから企業、機関、個人にいたるまで、それこそ何千種類もの奨学金があり、これをうまく利用すれば、学業成績などの条件をクリアすれば留学は可能だ。 ハーバードなどの名門一流大学は、学業成績さえよければ、申請すればほとんどの学生に奨学金を出す。留学生でも申請できる奨学金が数多くある。私の友人の一人は、ほぼ無一文で大学の寮に住み、学費もタダで卒業している。 私の従姉の息子もブラウン大学で奨学金をもらっていた。それでも生活が苦しければ、大学側がアルバイトの面倒もみてくれ、たとえTA(ティーチング・アシスタント)をやらせてもらえば、ギャラが出るので、勉強しながら生活できるようになっている。 学業が優秀でなくてももらえる奨学金もある。州立大学なら、州民なら誰でももらえる奨学金がある。もちろん、これを留学生は利用できないが、卒業後に月極めで返すローン返済型なら、留学生でも申請できる。安倍政権がつくる奨学金制度がどのようなものになるかはわからないが、まずは目指す大学の奨学金制度を十分に調べるべきだ。 アメリカの伝統的「エリート・コース」 それでは、アメリカの学歴社会はどのような構造になっているのか、説明してみたい。アメリカの大学といえば、一般の日本人がまず思い浮かべるのがハーバード大学であり、ハーバードを筆頭とするアイビー・リーグの名門大学だ。ここがアメリカの高等教育ピラミッドの頂点であるのは間違いない。しかし、歴史的に見ると、アイビー各校は留学生など受け入れていなかったのである。まして、私たちのような東洋に住むイエローは論外だった。 なぜなら、アイビー各校はいわゆるWASP(ワスプ:ホワイト・アングロサクソン・プロテスタント)の師弟の高等教育機関として作られたからだ。したがって、いくら成績がよくてもWASP以外は入学を拒否された。第2次大戦以前は、アメリカ人でも、ユダヤ系はもとよりカトリック系の後発移民のイタリア系、スペイン系、ポルトガル系、それにポーランドなどの東欧系、ケネディ家を出したアイリッシュ系などの子供たちはほとんど入れなかった。 しかも、アイビーリーグに入るためには、いわゆるプレップスクールの卒業生でなければならなかった。これらの学校はみな私立の全寮制学校であり、ニューイングランド各地に点在している。つまり、プレップからアイビーへの進学が、アメリカの旧世代の「エリートコース」だった。 アメリカを代表する名門プレップとして有名なのが、ヴァンダービルド家、モーガン家、メロン家などの師弟が通ったセント・ポールズ、フランクリン・ルーズベルトが卒業したグロトン、ブッシュ親子が卒業したフィリプス・アンドーヴァ、それにエクセターやチョート・ローズマリーなどだ。ケネディ大統領は1930年のチョート(当時はローズマリーと合併していない)の卒業生だが、ようやくこの頃から、プレップもアイビーもWASP以外の子供を受け入れるようになった。 つまり、この頃までのアメリカは、現在のような実力による学歴社会ではなく、人種、家柄による階級社会と学歴社会が並立していた。この伝統は今でも残っていて、東部の名門一流大学に留学するなら、こうした伝統の中に放り込まれることを意識すべきだ。 私の娘もその友人たちも、当たり前だが、このようなWASPの子弟のインナーサークルからは相手にされなかった。同じ学生として友人にはなれるが、それ以上の関係は難しい。現在は多少は違っているだろうが、この壁が厳然と存在することを意識するのとしないのでは、留学生活は大きく変わってくると思う。 第2次大戦後の新設大学設立ラッシュ では、なぜアメリカの学歴社会は変わったのか? それは、第2次大戦以後、中流以下の人々の強い上昇志向が、教育の民主化、自由化を推し進めたからである。つまり、「大学卒」というタイトルを人々が争って求めるようになり、新設大学が次々と作られたからだ。その多くは州立大学や公立大学で、これらの大学はあらゆる階層の人々を受け入れ、さらに、女性が大量に大学に進学するようになった。 こうなると、アイビーなどの名門大学も、すべての階層に門戸を開き、高等教育競争(優秀な学生の獲得)に勝ち残る必要があった。 ハーバードの例で言えば、1952年の入学者はその10%がプレップの卒業生だったが、1960年には入学者は、全米各地のパブリックスクール(公立高校)の卒業生に分散するようになった。それとともに、入学の基準になるSATスコアも上昇した。 こうして、アメリカは現在のような実力による学歴社会に大きく変わったのである。その結果、全世界から留学生が集まるようになった。私たち日本人も受け入れられるようになったわけだ。 ただし、大学数が飛躍的に増えたために、高等教育のインフレ化が進んだ。 フィスクが暴露した高等教育のインフレ この高等教育のインフレ化を暴露したのが、今でもアメリカの大学進学のバイブルとして有名な『ザ・フィクス・ガイド』(The Fiske Guide to Colleges)だ。私も娘がハイスクールに入ったときから、この本を徹底的に読んだ。そうして、アメリカの大学のランキングを知った。 たとえば、公立大学でもUCバークレーはアイビークラスの一流名門大学であること。校名に州立がつく州立大学のほとんどは、レベルが低いこと。さらに、その校名に「北」Northとか「南」Southとかの方角がつけば、もっとレベルが落ちることなどだ。 『ザ・フィスク・ガイド』は、1982年、当時『ニューヨーク・タイムズ』紙の教育担当記者だったエドワード・B・フィスクが、取材・調査によって初めて全米の大学を格付けした本である。フィクスが採用した方式は、ホテルやレストランに使われていたミシュラン方式の「五つ星から一つ星まで」の格付け法だった。つまり、彼は、それまで誰もが漠然と感じていたことを数値化してしまったのである。 このとき、フィスクが「五つ星」をつけた主な大学は、アマースト、ウィリアムズなどのリベラルアーツの一流校、ハーバード、プリンストンなどのアイビー・リーグの一流校、それにスタンフォード、シカゴなどだった。そして、「四つ星」にはボードウイン、ヴァンダービルトなどが入った。ところが、「三つ星」をつける段になって、フィスクはあることに気がついた。それは、学問・教育レベルから見て「三つ星」をつけられない大学が過半数に達しているということだった。 学歴で大きな差がつく初任給 フィスクは、信念を持ったジャーナリストだった。だから、彼は自分の調査結果に基づき、「二つ星」「一つ星」大学を実名で公表した。すると、「二つ星」「一つ星」がついた大学、たとえばタスキーギ大学、テンプル大学、オハイオ・ウェスレヤン大学などから、猛烈な抗議が来た。しかし、こうした抗議にひるまず、『ザ・フィスク・ガイド』は今でも刊行されている。 1960年代の初め、アメリカの大学進学率は約10%だった。それが、半世紀後の今は50%を軽く超えている。しかし、フィクスの格付けから見ると、今でも本当の進学率は10%と考えられる。 なぜなら、50−10=40で40%の学生は、じつは大学とは呼べないフィスクの「三つ星」以下の大学に行っているからだ。これが、高等教育のインフレ化現象である。 だから、グローバルエリートを目指すなら、少なくとも「三ツ星」以上の大学を目指すべきだ。当のアメリカでも「二つ星」以下の大学の卒業生は、就職やその後のビジネスキャリアでは大きなハンデがある。同じ「大学卒」でも、学位を取った大学や大学院によって、収入が大きく変わってくるからだ。 たとえば、4年制大学卒の平均初任給は、NACE(National Association of Colleges and Employer:全米大学経営者協会)の資料によると、一流大学卒と最下位大学では約2倍の開きがある。これが、人気の大学院卒業資格であるMBAになると、ハーバードやMIT(マサチューセッツ工科大学)などの超一流大学MBAと州立大学MBAではもっと差が開く。 ただし、アメリカで学歴が通用するのは、入社時のみだ。その後は「成果主義」だから、名門一流大卒だろうと成果を上げなければ、州立大卒に追い越されてしまう可能性がある。こうして、アメリカ社会では競争はずっと続く。 ところが日本では、どんな大学を出ようと初任給に差はない。これは、高等教育のレベルの違いを無意味化する悪しき平等主義と言えるだろう。 ※ 6月12日(水)掲載の次回記事で、さらに詳しくアメリカの学歴社会を解説します 12 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:08:10.56 ID:4/lyila/0 ただし入試はユルク、卒業するのはキツイ。
13 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:08:16.57 ID:aj9KZhA50 日本は学歴社会じゃなくて階級社会になってるだろ BとかKとかナマポとか・・・・ 14 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:08:19.96 ID:A2nUClJH0 大学どころかアメの場合、高校の段階ではっきりした カーストが出来るレベルになってんじゃん。 15 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:08:36.74 ID:rY4fsz6x0 競争しなくても生きていける社会の方がずっと住みやすいと思うけどね 共産主義は嫌いだけど、過剰な資本主義には吐き気がする 16 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:08:44.81 ID:feSQMyGOP 日本でも留学生は大金貰ってるでしょ政府からw 17 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:09:11.49 ID:8LLLD5kS0 自由の国w 18 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:09:17.83 ID:FLZ7KJdC0 「united」なんて言葉をわざわざつけなきゃいけないのは ずっとひとつじゃないし、これからもひとつじゃないってこと バッラバラ 19 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:09:32.29 ID:whuWSqq30 アメリカも日本もFラン大は要らないよね 20 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:09:45.40 ID:uNiKPyGu0 東洋経済() 21 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:09:48.92 ID:ImV4EY+L0 >>15 どっちやねん 資本主義を英語で、可π多リズム 22 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:09:55.31 ID:Mo0J64JLO 理系文系ごちゃ混ぜで3つも4つも学位持ってるヤツとかいるもんな 23 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:10:02.48 ID:KVLBH4K6P 一度しか無い80年程度の人生を競争で費やしたければそうすればいい 24 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:10:15.30 ID:p+JClVqj0 別に英語を身に付けるのに海外に行く必要ないんじゃね? 講義の半分を英語にしたら、偏差値60以上ある人間なら 英語がこなせるようになるだろ。 25 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:11:02.26 ID:g501JCRfP そりゃ求職率が減れば減るほど高学歴が有利になるのは当たり前の話しだろう 26 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:11:17.36 ID:ImV4EY+L0 ネイビーのステッカ〜 27 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:11:50.51 ID:kngyyPNe0 なげえ 28 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:12:34.21 ID:78ne0RE50 >>15 それは幻想。 競争しなくても生きていける社会 = 社会(国家)自体が世界での生存競争で圧倒的優位にある、と言う事。 29 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:13:07.09 ID:QWXb6Ci80 学歴社会でないとおかしいだろ。 多人種多価値感の社会ならなおさら基準がシンプルな『学歴』になるのは自然の成り行きだろ 30 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:13:18.85 ID:+HWXz3UY0 その階級社会のピラミッドが細長すぎることが問題 31 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:13:29.03 ID:mqXpTURL0 アメリカは努力すれば見返りがある国 日本は努力しても見返りがないからそこそこの努力で失敗をしないようにする国 留年すると... アメリカは飛び級があるので挽回できる 日本は飛び級がないから一生差がついたまま
32 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:14:07.78 ID:+JFSzaxU0 いまのMARCHは20年前の大東亜帝国レベルなんだろ? MARCHより下は廃校にしていいだろ 33 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:14:16.99 ID:W+N1mL580 入るのは簡単だけど 出るのはむずいってだけ 34 :名無しさん@13周年:2013/06/05(水) 09:14:24.07 ID:evbzJHpf0 なにを今更、こんなの昔からだよ。 学費が高いから金持ちかローン組めるヤツしか大学いけない。 大学卒業は大変、就職は超大変。 未経験者は採らないから、学生時代必死でインターンやバイトでキャリア積む。 金持ちは学費の心配はなし、キャリアもコネで積めるので優秀な成績で卒業。 貧乏人は大学入れても生活で一杯一杯でドロップアウト。 http://uni.2ch.net/test/read.cgi/newsplus/1370390737/
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