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大学合格実績が週刊誌に取り上げられる春になると決まって世間を騒がす学校がある。東大理科3類 合格者数27名 、国公立の医学部への現役合格率24.6%の、ご存じ兵庫県の灘高校だ。日本中の高校生が医学部を目指すようなご時世の中、圧倒的多数の医者の卵を輩出する灘校とはいかなるところか。卒業生が在学時代の思い出あらたに書き綴ってみた。
■灘校には社会 (性)がない!?
灘中学/高等学校でまず思いだされる事は、御存じの方も多いというが、なぜか入学試験に社会がない事だ。平成25年度の入学試験を見て頂いても分かるように中学入試は国語、算数、理科、高校入試は国語、算数、英語、理科 のみである。 入学試験の影響か、入学した後の灘校生は面白いくらい社会や国語に興味がない。入学の段階から卒業まで理数系に特化してしまっていると言っても過言ではないだろう。
筆者自身、6年間を通じて 数学の問題や物理/化学について友人と熱い議論が繰り広げた事は数えきれないくらいあったが、残念ながら政治経済分野について議論をしたことは記憶にない 。
ちなみに肝心の数学の授業に関しても、各自が与えられた問題集を思い思いに解き進めるというだけなのだが。時々解法の発表会があった気がするが、それは高校2〜3年生になってからである。
2003年のイラク戦争の最中に フセイン大統領をして 「フセイン!?誰それ??」 と言っていた生徒もいたといえば、灘校生がどれくらい ”社会” に興味がないかお分かり頂けると思う。もしかしたら 今なおオバマ大統領すら知らない灘校生がいるかもしれない?
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