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件名:奨学金の返済 苦境の滞納者に救済を
日時:2013/05/06/(京都新聞)
引用:http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/index.html
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学生を支えるはずの奨学金が、卒業後の人生に重くのし掛かってしまう。
学費値上げや長引く不況を受けて、大学生の半数が奨学金を利用していると言われる。家計の事情で進学を諦める人を出さないために、奨学金は日本の教育を支える大事な礎だ。しかし、卒業しても就職できなかったり、低収入で返済できない人が急増している。
奨学金事業の大半を担っているのは、日本育英会などが独立行政法人化した「日本学生支援機構」だ。2011年度の滞納者は約33万人、滞納額は過去最悪の876億円に達する。10年前の2・5倍に急増した。
同機構は、滞納者問題に対応するため、いわば「ムチ」を強化してきた。裁判所を介した11年度の支払い督促は1万件を超え、一定の条件で延滞者を個人信用情報機関に登録している。クレジットカードやローンの利用が制限される「ブラックリスト」に載りかねない。
事態の深刻さに、弁護士らが今春、「奨学金問題対策全国会議」を立ち上げた。設立集会では、連帯保証人が滞納しているとは知らず、卒業から15年以上たって延滞金を含め200万円以上の支払いを求められ自己破産した人など、切実な訴えが相次いだ。
なかでも滞納者を苦しめているのが、延滞金が年利10%と重いことだ。文部科学省は、延滞金利を5%程度に引き下げる方針を固めた。金利の緩和は、賛成だ。さらに返済猶予を拡大するなどし、滞納者が無理なく、少しずつでも返済できるよう、厳しい取り立てから方向転換してほしい。
機構の調査では、滞納者は失業者や年収300万円以下で、非正規雇用の人が多い。猶予制度を知らなかった人も目立つ。奨学金制度を根本的に見直すことも必要だろう。有利子の奨学金は返済能力をほとんど査定せず、学校任せで認めてきた。学校に将来の借金リスクを説明させるのは限界がある。
大学進学率が高まり、就職難や若者の不安定雇用が一気に解決しそうにはない。借りた金を返すのは当然だが、社会の現状を見据えねばならない。卒業しても数百万円の借金を返していくメドが立たない構造はゆがんでいる。
欧米で奨学金とは主に返済義務のない「給付型」を指し、貸与型は「学資ローン」と呼ばれ区別されている。学ぶことが貧困を生むのではなく、将来の希望につながるよう、高等教育を支える基盤を見直すべきだ。
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//Memo
//Hitokoto
借りることで支配される若者たちがいる。
彼ら彼女らを出口なしに追い込むのは止めにしませんか。
せめて学問くらい、何の心配もなく学ばせてやりたい。
彼ら彼女らには、自由の空気をめいっぱい吸って、真理の日差しを存分に受けて欲しい。
それでこそ開花する精神の輝きがあるはずです。
ほんとうの豊かさとは何なのか、問い直さないといけない。
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