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<はたらく>非正規職員の相談員ら ハローワークで大量雇い止め
http://www.asyura2.com/12/social9/msg/324.html
投稿者 gataro 日時 2013 年 3 月 25 日 09:12:32: KbIx4LOvH6Ccw
 

これはブラックジョークかと思えるほどのパラドックスである。ハローワークの目的からはまったく逸脱している。


<参照>


求職者に仕事紹介するハローワーク非常勤職員2,200人が失業-理不尽な官製ワーキングプアの実態(連合通信からの転載記事)
http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-11485147659.html


==============================================


http://www.tokyo-np.co.jp/article/living/life/CK2013032202000174.html


<はたらく>非正規職員の相談員ら ハローワークで大量雇い止め
東京新聞 2013年3月22日


 雇用の安定を目指すはずのハローワーク(公共職業安定所)で、相談員などとして全国で働く非正規職員のうち、約一割に当たる二千二百人が、この三月末で職を失う。突然「雇い止め」を告げられた職員たちは、業務で失業者の相談に乗りつつ、自らも勤務時間外や休暇に職を探す事態となっている。四月以降、窓口が混乱しないか懸念する声も上がる。 (稲田雅文)


 「窓口を訪れた人の中には、雇用保険や職業紹介以外の福祉サービスが必要な場合も。制度の知識と経験が求められる職場なんです」。東海地方のハローワークで、受け付け業務を担う非正規職員の五十代女性は訴える。二月下旬に突然、上司から「任期の更新はしない」と言われた。


 職に就いて三年半。雇用保険の給付や職業紹介、訓練など、多種多様な制度への理解をようやく深めたところだった。案内をした人が帰り際に会釈をしてくれると「人の役に立てた」と感じる。退職金や賞与、夏季休暇もなくてもやりがいのある仕事だっただけに、雇い止めを告げられたときは「涙が出た」。


 一年単位で任用される職員は、更新されない可能性があると頭では理解していた。だが「仕事も忙しいし、働き続けられると思っていた」という。今は土曜日に開いているハローワークの窓口で、仕事を探している。


 東京の非正規職員たちは昨年九月、待遇改善などを求めようと労働組合を結成した。書記長の戸田輝美さん(57)は「雇い止めにされる人と働き続けられる人をどう決めているのか、基準はあいまい。再任用する際のルールの確立と透明化が必要だ」と訴える。


 同じく雇い止めとなる四十代の女性は「行政として、雇用の安定や正社員化を促す施策を進めているのに、自分は説明もなく、雇い止めにしているのは横暴」と批判する。四月からは職業訓練を受けるつもりだ。「不安定な非正規はこりごり。じっくりと正社員の仕事を探したい」


 今回は更新となった別の四十代女性は「民間企業で働く人は法律で守られているのに、非正規の国家公務員は法の隙間にいて守られていない」と訴える。民間企業が非正規労働者を採用する際は、労働契約法やパート労働法で規制され、雇い止めには歯止めがかかっている。一方で公務職場の非正規職員の場合は、国家公務員法などに基づいて「任用」される。一年単位で任用する非正規職員を保護する規定はないため、法的に守られていない。「毎年、一月、二月になると更新されないのではないかと、びくびくしています」


     ◇


 厚生労働省によると、二〇一二年度の全国のハローワークの職員は三万一千七百六十五人。うち、非正規職員が二万百七十六人と全体の63・5%を占める。部署によっては、正規職員の十倍以上の非正規職員がおり、主なサービスの担い手となっている。


 〇八年度は一万二百二十一人だった非正規職員は、リーマン・ショック後の〇九年度に一気に一万七千八百七十人にまで増員。一一年の東日本大震災後も増やされた=グラフ。


 一三年度は約二千二百人減の一万八千人程度に絞り込まれる見込みだ。同省の担当者は「リーマン・ショックと東日本大震災で増えた業務量も落ち着いてきており、財務省の査定も厳しくなっている」と説明。減員分は業務の簡素化などで対応するという。


 減らされる現場からは不安の声も。ある正規職員は「職場が回るかどうか。利用者に迷惑を掛けるかもしれない」と話す。


 非正規職員千三百人が加入する全労働省労働組合は「被災地などでは、まだ多くの業務がある。大幅に減らしていいのか」と批判。雇い止めになる職員に労働行政にふさわしい、きめ細かな対応を取るよう求めている。


 

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コメント
 
01. 2013年3月25日 20:57:28 : GnRfb4ci8o
ハローワークの非正規職員「雇い止め」 予算削減で2200人が「職探し」に追い込まれる
2013/3/25 19:37
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全国のハローワーク(公共職業安定所)で相談員などとして働く非正規職員のうち、約1割にあたる2200人が、2013年3月末で解雇(雇い止め)される。
厚生労働省によると、ハローワークは全国に545か所。2012年度の職員数は3万1765人で、このうち非正規職員は2万176人と全体の63.5%を占めている。すでに雇い止めを告げられた職員らは、仕事で失業者の相談に応じながら、自らも勤務時間外や休暇時間に「職探し」に勤しんでいる。
雇用は原則1年のきまり
ハローワークの非正規職員は、2008年度は1万221人だったが、リーマン・ショック後の2009年度には景気の悪化などにより、一気に1万7870人にまで増やした。2011年の東日本大震災後も増員した。
それを2013年度は、2万176人から約2200人を削減して1万8000人程度に絞り込む計画。13年1月半ばに予算の削減が決まり、厚労省はそれ以降、「(雇い止めの)対象者には任期を更新しない旨を説明してきました」としている。
ハローワークの非正規職員は、各ハローワークで公募して選考。採用が決まれば、原則1年の契約期間で相談員などとして働く。「毎年、予算がつかないと公募できませんし、予算がつけば、雇用延長(再雇用)できます」と話す。
今回の雇い止めについて、厚労省は「現在の非正規職員は、リーマン・ショック後の景気悪化と、11年の東日本大震災後の対応のために増員したもの。それらの業務が落ち着いてきたこともあり、(予算の)削減が決まりました」と説明する。
雇い止めになる人、雇用を延長する人を決めるのは、各々のハローワーク(労働局)に任せている。
厚労省は「相談員といっても職業紹介や雇用保険の給付、職業訓練の案内などの、さまざまな役割がありますから、たとえば部署ごとなくなったり、縮小したりするケースではその部署の人が(雇い止めの)対象となります」という。
雇い止めについては今のところ、「不満がある人はいるでしょうが、丁寧に説明していますし、大きな混乱もありません」と話す。2013年度の減員分は、各ハローワークが業務の効率化、簡素化などで対応する。
お役所には非正規職員雇用を保護する規定がない
しかし、アベノミクス効果で景気回復に明るさがみえてきたとはいえ、ハローワークに足を運ぶ失業者はなお少なくない。
毎日の仕事が忙しいこともあって、契約期間が1年であることをわかっていても、「まだ(ハローワークで)働き続けることができると思っていた」人も少なからずいたようだ。
人手不足から4月以降に窓口が混乱したり、手続きが遅れたりしないか、懸念する声もないわけではない。
一方、民間企業の非正規労働者の雇い止めは、労働契約法やパート労働法で規制され、一定の歯止めがかかっている。ところが、公的な職場の非正規職員の場合は国家公務員法などに基づくため、1年ごとで「任用」する非正規職員の雇用を保護する規定がないこともわかった。
厚労省は、「たしかに民間企業ではありませんから、労働契約法やパート労働法などの適用外です。しかし、人事院の規則に則って運営しており、問題はありません」と説明する。
新たに採用する場合も、ハローワークに求人募集して、改めて選考し直すとしている。
http://www.j-cast.com/2013/03/25171023.html?p=all


 


【ネットトレンド】立場が逆転、ハローワークの非正規社員の1割が雇い止めに
  [2013/03/25]
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就職の支援、雇用促進などを目的とするハローワーク。安定した職業や働き口を求める人と相対するのは窓口の職員になるわけだが、そこには見えないラインで区切られたあちら側と、こちら側の明確な境界線が見え隠れしているような空間でもある。

今月までに全国のハローワークで働く相談員など、非正規社員のおよそ1割りに相当する2,200人が、雇用期間の満了につき、雇い止めになるという。今月末には2,200人が現在の職を一斉に失うことになり、平日の日中はこれまで通りの仕事をこなしつつ、営業時間外や休日に職探しを模索する者も少ないという。


・条件のいいとこはこいつらが押さえるんだろどうせ
・昨日まで同僚だった奴に就職の相談か、胸熱
・ハロワさえ非正規
・あいつら偉そうだったからざまあとしか思わない
・お前ら相当恨み持ってたんだな…
・ありがとう自民党
・ゴミブラックばかり紹介した報いだな
・なんかシュールだな


あちら側から一転、こちら側に。

【記事:猫またぎ】
参考元:東京新聞:<はたらく>非正規職員の相談員ら ハローワークで大量雇い止め:暮らし(TOKYO Web)

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第9回:非正規雇用者がIT操作超えてコア業務も
2013/03/25 00:00
木崎健太郎、富岡恒憲
出典: 日経ものづくり,2010年7月号 ,p.46 (記事は執筆時の情報に基づいており,現在では異なる場合があります)
 リーマンショック前の好景気のころ、多くの企業で技術者が不足し、設計開発の現場でも派遣など非正規雇用の形で活躍する技術者が増えた。3次元CADの運用に関しても、『日経ものづくり』の調査によれば約半数の企業が「正社員も非正規雇用者も、区別なく3次元CADを使っている」と回答している*。つまり、非正規雇用者は社員の指示に基づいてモデリングだけをこなしているわけではなく、実質的な設計作業を担当している実態がある。

* 『日経ものづくり』2010年6月号「数字で見る現場」での調査(回答数577)で、正社員と非正規雇用者の役割分担をCADについて聞いたところ、48.0%が「特に区別なく利用している」と回答した。

 むしろ社員は管理業務に回り、本質的な設計業務は専ら非正規雇用者、という設計現場が珍しくなくなっていた。その結果、社員にノウハウが蓄積できず、非正規雇用者の雇い止めや退職とともにノウハウが失われる、という問題が起こっている。

オペレーターか、技術者か

 もともと3次元CADに関しては、自動車メーカーなどを中心として、操作を専任で担当する職種(オペレーター)がある。細かいCADの操作を設計作業から切り出して付帯的業務として分離し、これを専任の担当者に任せるという考え方だ。非正規雇用者をCADオペレーターとして採用するのなら、ノウハウが失われるとしても、それはCADの操作に関することだけである。

 ただし最近増えてきているのは、オペレーターではなく、技術者不足のために非正規雇用者の助けを借りる企業だ。非正規雇用の技術者の側にも、3次元CADの操作だけではなく、もともと設計の能力を持つ人材が増えている。このような場合、以下のような状況が発生する(図)。


図●アイデア出しには正社員と非正規雇用者の区別はない
イラスト:モリナガカツトシ
 例えばプロジェクト制で製品開発を進める場合、プロジェクトリーダー(おそらく正社員のベテランが務める)が概念設計で方針と仕様を決めた後は、製品を構成する個々のユニットや部品ごとにプロジェクトメンバーに任せることになる。この段階でプロジェクトリーダーが必要とするのは、良いものにするための設計上のアイデア。このアイデアを得る上では、非正規雇用だからといって本来能力のある人の仕事を制限すると、かえって不利になる。

 非正規雇用者はむしろ、社員に比べて社内外に対する調整業務がない分、業務に集中して成果を出しやすい。しかし、コアな業務まで任せると、将来的にノウハウの流出というリスクを負ってしまう。どうしたらよいのか。

 本当に技術者不足に悩む企業の場合は、非正規雇用者を正規雇用に切り替えることが合理的な解の1つだ。それが急には無理な場合は、製品仕様の決定といった本当にコアな業務で一線を引いて、そこだけは社員が担当するようにするしかない。

 しかし、そこまで技術者が不足しているのではない場合には、ITの活用で正社員を設計業務に集中させる、というシナリオが考えられる。例えば、熟練者が必要とされる仕事の中には、その仕事のために社内外からデータを素早く取得してくるのに知識とノウハウがいる、という種類のものがある。この情報収集手続きをITシステム化すれば、ノウハウがなくてもその仕事をこなせる可能性が出てくる。そのような仕事を非正規雇用者に任せて、正社員にはコアな業務を中心とした仕事を担当させる、というシナリオだ。

http://techon.nikkeibp.co.jp/article/FEATURE/20130220/266840/?ST=print
 

 


2013/3/25 15:40

小野・生活保護「適正化」条例案 市会委員会で可決

 生活保護や児童扶養手当などの受給者が、パチンコなどで過度に浪費することを禁じ、受給者の不正や浪費の情報を市民に求める「小野市福祉給付制度適正化条例」案が25日、市会常任委員会で全会一致で可決された。27日の本会議で原案通り成立する見込みで、施行は4月1日。

 条例案は不正や浪費の情報提供を「市民の責務」と明記。兵庫県弁護士会などからは「監視社会を招く恐れがある」といった懸念の声が上がっている。

 条例案は生活困窮者の情報提供も市民に求めており、この日の委員会で蓬莱務市長は「(問題が起きる前に対処する)『先手管理』に取り組んできた小野市にしかできない条例をつくろう」と議員に呼び掛けた。

 委員長を除く7人の議員から反対意見は出ず、全員が「異議なし」と賛成し、可決した。

 市によると、22日現在で全国から約1700件の意見が寄せられており、うち6割強が賛成意見という。

 市の生活保護受給世帯は120世帯。人口に占める生活保護受給者数を示す生活保護率は0・29%で県内の市町で2番目に低い(いずれも2月1日現在)。(高田康夫)

 【小野市福祉給付制度適正化条例案の骨子】

 一、生活保護や児童扶養手当、そのほかの福祉制度の給付金の受給者、受給しようとする人を「受給者」とする

 一、受給者は不正のほか、給付金をパチンコ、競馬など遊技、遊興、賭博などに費消し、生活の維持を図ることができないような事態を招いてはならない

 一、市民および地域社会の構成員は要保護者を発見した場合や、不正受給、(受給者に)常習的な浪費を認めるときは、情報提供を責務とする

 一、市長は適正化推進員を置き、市民から不正受給や過度の浪費が疑われる情報提供があった場合、その実態を調査させる
http://www.kobe-np.co.jp/news/shakai/201303/0005843684.shtml


02. 2013年3月25日 22:09:28 : txKoq6KBVw
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130325-00000019-asahi-pol
生活保護通報」小野市条例案が成立 反響1700件
朝日新聞デジタル 3月25日(月)12時44分配信

議員からの質問に答える蓬莱務市長=11日、兵庫県小野市
 【広川始】生活保護や児童扶養手当を受ける人たちがパチンコやギャンブルに浪費しているのを見つけた市民に通報を義務づける兵庫県小野市の市福祉給付制度適正化条例案が、25日の常任委員会で全会一致で原案通り可決された。27日の本会議で成立する見込みで、4月から施行となる。蓬莱務(ほうらいつとむ)市長(66)肝いりの条例案に1700件超の意見が寄せられたが、6割は賛成の内容だ。

 「生活保護に対する無関心を改め、意識改革を図りたい」。蓬莱市長は11日の本会議でこう述べた。浪費だけでなく、保護が必要な人の通報も求めていることから「(生活困窮者の)監視ではなく、見守りの強化が目的。受給者の増加はあり得る」と主張する。

 条例案をめぐっては市議会で(1)保護費の使い道の規制に踏み込むことは妥当か(2)通報によって受給者のプライバシーを侵害する恐れはないか、が主な論点。市側は(1)には「現行法が不明瞭なままにしている(受給者の)生活上の義務規定を、部分的に明文化したものに過ぎない」、(2)には「罰則規定はなく、強制力を伴うものではない。通報するか否かは個人の自由意思に任されている」と説明した。市議会(16人)で反対の議員は1人だ。
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03. 2013年3月27日 19:41:49 : GnRfb4ci8o
全都道府県で人口減少へ 国研究所が推計
3月27日 17時37分

27年後の2040年にはすべての都道府県で2010年より人口が減少するとともに、65歳以上の高齢者の割合も30%を超え、全国で人口減少と少子高齢化が進むとした推計を国の研究所がまとめました。

国立社会保障・人口問題研究所は国勢調査に合わせて5年ごとに全国の自治体別の人口推計を行っていて、今回は3年前の国勢調査を基に東日本大震災の影響も考慮し2040年までの人口を推計しました。
それによりますと、2040年の人口は、すべての都道府県で2010年よりも少なくなると推計しています。
この30年間に最も人口が減る割合が高いのは▽秋田県で35.6%、次いで▽青森県が32.1%、▽高知県が29.8%となっています。
市区町村別では、全体の95%に当たる1603の自治体が2010年の人口を下回り、2割以上人口が減少する自治体が70%に上るとしています。
また、2040年の65歳以上の高齢者の割合は、2010年には20%前後だった大都市圏や沖縄県で大幅に増加し、すべての都道府県で30%を超えると推計しています。
最も割合が高いのは▽秋田県で43.8%、次いで▽青森県が41.5%、▽高知県が40.9%となっています。
市区町村別では▽65歳以上の人口の割合が40%以上を占める自治体の割合は、2010年の5%から2040年には50%に増えるとともに、▽14歳以下の人口が10%未満の自治体の割合は、2010年の11%から2040年には58%に増えるとしています。
国立社会保障・人口問題研究所の鈴木透部長は、「昭和40年代の高度経済成長期に地方から大都市圏に移り住んだ人たちがそのまま子どもを産んで定着したため、地方では人口が減少し大都市圏では高齢化が進んでいる。
高齢化の速度が早い自治体では、人口が増えることを前提にした政策は難しくなるので、財政や行政サービスをどう維持するかが考える目安にしてほしい」と話しています。

[関連リンク] 
◇  女性が日本を救う?  クローズアップ現代 (10月17日)
◇  NHKスペシャル 産みたいのに 産めない〜卵子老化の衝撃 NHKオンデマンド (6月23日)


ピックアップ@アジア 「プーチン流出生率向上策」2013年01月28日 (月)
石川 一洋 解説委員
生めよ、増やせと
国民に呼びかけるプーチン大統領
「ロシアでは三番目の子供が標準であるべきだ。専門家は困難だ、不可能だという
大丈夫だ、できる。腕をまくり上げてこの目的に邁進し、人々を支援すれば、達成できる」
代理母出産や卵子提供を認めるなど
出生率向上にさまざまな優遇策を取るロシア
人口の減少にプーチン大統領はどう対処しているのか。
その対策を見ていきます。
 
 「プーチン流出生率向上策」

ここからは石川解説委員とともにお伝えします。
Q)ロシアの人口問題はそんなに深刻なのですか
A)その通りです。
 







面積で見ますとロシアはこちらの地図のように面積は日本の45倍以上の世界最大の国家です。しかしこの広大な国土に住む人口は世界第9位、日本の45倍以上の広大な国土に人口は日本よりも1千万人多い1億4千万人しか住んでいません。
しかも問題は人口の高齢化が進み、今後も減少を続けるとの見通しがあるからです。
 





ロシアの国家統計局による2012年の人口グラフです。右が男性、左が女性、縦軸は年齢を表しています。ロシアの人口グラフは典型的な壺型。つまりロシアは若年層が少なく人口が高齢化し、減少する社会を示しています。
それでは今後どうなるかと言いますと、2030年に向けて一年ごとに変化させてみましょう。そうしますと人口減少と高齢化の傾向はさらに進むことが分かります。その傾向が2030年ではさらに進み、悲観的な予想では人口はさらに1500万人ちかく減少する恐れもあるとされています。






 
Q)プーチン大統領はどのような対策を取っているのですか
A)プーチン大統領も第一期目の時から人口減少問題の克服を最重要な課題ナショナルプロジェクトとして二人目の子供への補助を手厚くする対策を取ってきました。
 







二番目の子供が生まれましたら育児の補助金母子手当を親に支援します。インフレなどを考慮して毎年その額は増えており、今年は40万ルーブル、日本円で120万円近くに上ります。こうした経済的な支援とともに出産を奨励するための様々な最新の医療技術を使える措置を法律で定めています。
たとえば卵子の提供は法律で認められていて、すでに事業として行われています。また日本ではまだ倫理上問題があるとして認められていない代理母出産も法律で公式に認められています。さらに特徴的なのがこうした生殖医療の利用が広い範囲で認められていることです。双方の同意があれば正式に結婚していない男女でも利用できますし、あるいは独身女性でも子供が欲しい場合、生殖医療の利用が法律で認められています。
 
Q)日本とはだいぶ違うのですね
A)代理母出産については「高齢や母体が危険にさらされる場合」など何らかの制限がついている場合が一般的ですが、ロシアではそうした制限は法律上ありません。ただ代理母出産については、ロシア正教会は反対するなど倫理的な問題は解決していませんが、ともかく出産の数を増やすことにあらゆる措置を取っています。そしてプーチン大統領は先月行われた年次教書で大胆な人口増加目標を発表したのです。プーチン大統領は二人目からさらに夫婦二人に子供三人の家族が標準となるよう目指す、つまり子供を三人生もうという大胆な目標を発表したのです。
「女性たちに無理して生めと言っているわけでは無い。彼女たちは自分でいつ出産するのか自分で決めるでしょう。さて2013年からはロシア全国平均よりも人口減少が進んでいる地域では三人目以後の子供についても支援策を行うことを決定した」
 
Q)「子供三人が標準」ですか、それは難しそうですね
A)人口学では都市化が進み、女性の教育レベルが高くなれば出生率は低下するとしています。
ロシアはソビエト時代に都市化が進み、核家族化も進み、女性が高等教育を受けて、働きに出るのもあたりまえです。実際3年前の調査ですが、三人以上の子供を持っている女性は4%以下という結果になっていて、如何にプーチン大統領のお声がかりとはいえ、子供三人を標準とするのは容易なことではありません。
「子供三人政策」にはもう一つのポイントがあります。ロシアの多数派の民族としてのロシア人の割合を維持することが、実質的な目的となっています。
 
Q)どうしてプーチン大統領の三人目政策がロシア人の数を増やすことになるのですか
A)三人目の子供に補助が出るのはロシア中部や極東など人口減少の著しい州や地方についてです。こうした地方はロシア人の多い地域となっています。
 
Q)どうして三人目の子供の補助を中部ロシアや極東と言った特定の地域に限っているのですか。
 






A)こちらの地図をご覧ください。人口増加はコーカサスやタタルスタン、そして極東ではサハなどロシア人以外の民族の多い民族共和国です。その一方中部ロシアや極東などロシア人の多い地域では人口の減少が止まっていません。出生率で見てみましてもロシア人の多い州ではコーカサスに比較しますと大幅に低くなっています。つまりロシア人は減って他の民族は増えていると言うことです。今後はこうしたロシア人の多い人口減少地域に限って3人目の子供の優遇措置も追加するとしたことは、事実上ロシア人の人口を増加させようという方針を示したことと同じです。
 
Q)実際効果は出ているのでしょうか。
 







A)出生数と死亡数を比較しますとロシアは1991年から20年間、減少、つまり人口の自然減が続いていました。プーチン大統領が大統領に就任した2000年からを見てみましても去年までは死亡者数が出生数を上回る状態が続いていました。多い年には自然減が、つまり死亡数が出生数を百万人近くも上回る年もありました。それが去年2012年には速報値ですが、初めてわずかながら増加に転じました。政府の出産奨励策の効果ですが、最初の子供を産むことについてはあまり関係ないという答えが多いのですが、2番目、3番目の出産については政府の支援策を考慮するという人が多く、一定の効果はあるようです。
 
Q)それではロシアも今後人口増加に転ずると
A)そうは楽観できません。現在出生率が増加しているのは、第二期ベビーブーマーの世代が出産適齢期だったことと、ロシアが混乱した90年代に出産を見合わせていた女性が生活の安定とともに出産するいわゆる遅れてきた出産などが組み合わさったもので、今後も持続するのは難しい、との見方が一般的です。特に今後連邦崩壊後に急激に出生数が減少したこの時期の世代が出産年齢に入ると再び減少するという見方もあります。
このためロシア政府としては、出生率向上対策とともに、主に旧ソビエトに多いロシア系の住民を中心に移民を奨励する政策を組み合わせて、人口を維持、増加させる方針です。

http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/450/144812.html



04. 2013年3月27日 19:50:39 : GnRfb4ci8o
全自治体の半数で65歳以上の高齢化率が40%超(03/27 15:22)


| 使い方は?
 2040年に全国の自治体の約半数で、人口全体に占める65歳以上の高齢者の割合が40%を超えることが分かりました。

 国立社会保障・人口問題研究所の推計によりますと、65歳以上の高齢化率が40%を超える自治体は、2010年の87自治体から、2040年には全自治体の49.7%となる836にまで増える見込みです。その一方で、14歳以下の子どもが人口全体に占める割合が10%未満の自治体は、2040年には2010年に比べて約780増え、全国で970自治体になるということです。また、総人口は多くの自治体で減少する見込みで、2040年には全自治体の約7割で、2010年よりも2割以上減るということです。
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05. 2013年3月28日 01:32:12 : GnRfb4ci8o
【第145回】 2013年3月28日 池上正樹 [ジャーナリスト]
求人が増えても就職できない!?
ハローワークに集まる“怪しいお仕事”の実態
 近年、働き盛りの人たちが「引きこもり」状態に陥る事態の背景には、リストラや体調不良、親の介護などで仕事を辞めざるを得ないことや、社会復帰しようとしてもなかなか仕事に就くことのできない、雇用制度の不備も大きく影響している。

 そんな35歳以上の人たちの実態は、『「未来が見えない!」35歳以上「無職・独身者」のリアル』という特集記事として『週刊SPA!』(4月2日号)にも取り上げられるまでになった。

 今年1月の有効求人倍率は0.85倍で、3ヵ月続けて上昇し、求人も増えるなど、このところ改善しつつあるといわれる日本の雇用情勢。ところが、「実態は悪化しているのに、それが数字には反映されていない」と、ハローワークの利用者は言う。

 仕事は本当にあるのだろうか。確かに、全国のハローワークで受理された求人件数は3月26日現在、88万4019件にも上る。

 ハローワークインターネットの求人情報を検索してみると、求人数は40歳のフルタイムで47万1028件。50歳でも43万6613件もあり、仕事は溢れているように見える。

 厚労省によると、2011年度の求人数は、815万7140人。しかし、実際、同年度中に就職できた人は219万810人で、わずか26.9%に過ぎないことがわかった。つまり、これだけの求人数がありながら、4分の1程度しか雇用につながっていないことになる。

200社中面接にこぎつけたのは5社
元教員男性が語る“カラ求人”の内実

「実際に、求人は出しても採用しない“カラ求人”の企業が多いんですよ」

 こう話すのは、本格的にハローワークで仕事を探し始めてから2年半の間に、200社以上応募し続けてきたという50歳代前半の元学校教員のAさん。

「ハローワークの中に求人開拓員という人がいて、開拓はしているそうなんです。地元の企業を回って“無料だから出してください”って。まったく採用する気がないのに、融資や助成金目的で出す場合もあるそうですし、単に、有力者に頼まれたから仕方なく出すということも結構あるようです。よほどいい人材が来れば採用するけど、あまりそういう人はいない。だから、1ヵ月ごとに求人が更新され続けるという、ずっと開店休業のような状態なんです」

 こうしたハローワークの実態は、身近な問題でもあるにもかかわらず、これまであまり触れられることはなかった。

 有効求人倍率だけでなく、失業率などの数字についても、一定のものに保とうとする力がどこかで働いて、現場の実態が数字に反映されていないのではないか。日本の雇用の状況は悪化しているのに、その深刻さがそれほど数字に出ないような仕組みになっているのではないか。

 実際、Aさんがこれまでハローワーク経由で応募して、面接までこぎつけたのは、わずか5社。「50歳を過ぎて、人脈もない営業未経験者は本当に厳しい」という。

 Aさんは、学校に勤務した後、心が壊れて、1年ほど空白期間があったという。

 その後、大手企業などを渡り歩いた後、最終的に勤めていた会社は、人件費削減の流れの中で辞めざるを得なくなった。

 ハローワークで仕事を探しているいまは何の手当てもなく、200万円ほどの貯蓄を少しずつ食いつぶしている状況だという。

「仕事なんていくらでもある」はウソ!?
求人に忍び込む“ブラック企業”

 Aさんが3月9日、都内のハローワークで「東京及びその近隣」の求人を調べたところ、1週間以内に受理された求人は、50歳でもパートを含めて2万832件(フルのみ1万2215件)。1ヵ月以内に受理された求人は、7万1418件(フルのみ4万1733件)あった。

「仕事を選ばなければ、仕事なんていくらでもあるではないか」

 時々、読者の方からも、そんな声が寄せられてくる。

 しかし、Aさんはこう言う。

「じゃあ仕事を選ばなければ雇ってもらえるのかというと、そうともいえない。例えば、介護職の人材が足りないと言われていますが、採用側も人を選んでいるんです。たとえヘルパーの資格を取っても、中年男性の需要はないと言われています」

 求人情報の仕事の内容にも、目を向ける必要がある。

 求人の中には“ブラック企業”も少なくないという。

「例えば、 “保険会社の調査員 中高年も歓迎”と書いてあったので応募してみたんです。すると、交通事故の現地へ調査に行き、警察や当事者に話を聞いて、分厚い事故調査レポートを書く仕事が交通費込みで1万円という歩合制でした。宅配弁当などの配達でも、自分の車を使う安い賃金の求人がある。最近こうした、信じられない金額で個人事業主として委託契約を結ぶような仕事が多いんです」

 民主党政権は、「最低賃金1000円」をうたっていたが、最低時給600円台から上がるどころか、最近は「個人事業主の契約にして、実質時給300円台」だと、Aさんは説明する。しかも、「車も保険も自己負担」と言われるなど、どんどん追いつめられているという。

「応募した中には、“経営コンサルタント 中高年歓迎”という求人がありました。すると、“HPを見てくれ”と言われたので見てみると、別のHPがあるんです。それをクリックしたら、経営コンサルタント部門もあるのですが、仕事の内容は、お金を貸す怪しい感じの金融業。取り立てをやらされるのかなと思いました。経営コンサルタントなら、日本政策公庫から融資が出る。法的にも微妙な感じがしました。いろいろと怪しい仕事が多いですよね」

 Aさんは、こうしたハローワークでの経験をきっかけに、どのように求人を載せているのか、どれくらいの人数が採用されているのか、求人の実態に疑問を抱いた。

 それでも、妻からは「会社員になってほしい」と言われ続けているため、怪しい企業にも応募してきたという。

「ハローワークでは違う業務で募集が行われていて、実態は振り込め詐欺だったという違法行為の求人もあるようですよ。ハローワーク側でも、つかめないんでしょうね」

厚労省も把握できていない
“カラ求人”の全容

 いったい、求人を出した企業は、実際にどれくらい採用しているのだろうか。

 ハローワークを管轄している厚労省の職業安定局に確認してみると、

「なかなか埋まらない求人もあるので、全体を通して集計していない」

 という。つまり、採用が決まるまでの求人の充足期間という基準は、設けにくいということらしい。

 また、“カラ求人”などの求人の実態についても「把握できていない」という。

 それでは、求人で募集している仕事内容が違う、あるいは、違法行為であることがわかった場合、どうなるのか。

「そういうことがわかった場合、適宜、ハローワークから指導が行きます」

 さらに、“指導”というのは、どういうものなのか?悪質な場合、罰則が伴うのか?と突っ込んで聞いていると、他の担当者が出てきて、こう答えた。

「ハローワークとしては、労働条件と違う求人票を記載されるのは、非常に問題がある。実際に働く内容で申し込みするようにと指導し、必要に応じて求人内容を訂正することになります」

 万一、申し込まれた求人の仕事内容が法令に違反している場合は、「紹介保留」の措置がとられる。

 何ヵ月経っても採用しようとしない企業の情報が確認できた場合には、求人者の求める人材をきちんと確認したうえで、それに見合った人を紹介するように努めているという。

「ハローワークでは、未充足求人のフォローアップを行っていて、何が原因なのか、分析したうえで対応することになります」

 それにしても、企業にとって、採用につながらない求人を出し続けることに、どんなメリットがあるのか。この担当者は、「何か助成金がもらえるということはない」と否定したうえで、こう付け加えた。

「ハローワークに求人を出すということは、人を採用したいからで、それ以外の何ものでもないと思う。応募する側のほうの問題もあるかもしれません」

 2011年度の新規求人数のうち実際に就職が成立した「充足率」は、26.9%。今年1月の実数をみても17.6%と、採用した会社は4〜5社に1社の割合という状況が続いている。にもかかわらず、厚労省としては、求人を出す企業側というより応募する個人の側の問題と認識しているようだ。

 このように「まともな雇用がない」という状況に加え、賃金などの雇用条件も悪化していると、Aさんは指摘する。

「国がデータ入力作業などの仕事をたくさん出しているのに、特定の大企業や団体に発注されている。国が中高年向けの仕事を発注するようなシステムができるといい。入札案件も山ほどありますが、中高年には仕事が回ってきません。十分利益を上げているような企業が持って行ってしまうのです」

 Aさんは、「このままでは、ますます生活保護が増える」と危惧する。そこで、今後、地方自治体の「シルバー人材センター」の中高年版ともいえる「中高年人材センター」を民間で立ち上げる準備を進めていて、一緒に協力してくれる人を探している。


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06. 2013年3月29日 09:54:07 : GnRfb4ci8o
【政策ウォッチ編・第19回】 2013年3月29日 みわよしこ [フリーランス・ライター]
ギャンブル依存症を知らずに依存症対策!?
「生活保護費浪費禁止条例」が逆効果になる可能性
――政策ウォッチ編・第19回
2013年3月27日、兵庫県小野市議会は、数多くの問題が指摘されている「小野市福祉給付制度適正化条例」を可決した。内容のうち特に問題となっているのは、「生活保護などの福祉給付を受けている人々が、ギャンブルなどの浪費を行っている場合には、地域住民が市に情報を提供する」という部分だ。そもそも、本人の生計の維持を危険にさらすほどの浪費に対して、周辺の人々が注目したり干渉したりすることは、問題の解決のために有効なのだろうか?

今回は、ギャンブル依存の研究者に、小野市の適正化条例への意見を聞いた。専門家から見て、小野市の試みに成算はあるだろうか?

干渉すればするほど
悪化するのが依存症

 2013年2月27日、兵庫県小野市議会に提出され、3月27日に可決(施行は4月1日から)された「小野市福祉給付制度適正化条例(適正化条例)」は、前回レポートしたとおり、

「生活保護などの福祉給付受給者であることは、そうでない人と異なる取り扱いを受ける理由になりうるのか?」

 をはじめとして、数多くの問題点をはらんでいる。そもそも、

「生活保護を受給している人が、(他の誰かによって)問題ありとみなされる消費をしている」

 という問題に対し、周辺の人々の視線や言動は、解決をもたらしうるのだろうか? かえって本人の反発を招き、

「お前らがそんな目で見るから、そんなことを言う上に言い方が悪いからムカついた。今まで以上に問題を起こさずにいられるか!」

 と自暴自棄の行動に走らせたりする可能性もあるのではないだろうか?

 筆者は、長年にわたってギャンブル依存の研究を行なっている滝口直子氏(大谷大学教授・文化人類学)に、専門家としての意見を聞いてみた。滝口氏は開口一番、

「地域のネットワークの中での『監視』『説教』『なじる』で、ギャンブル依存症者が回復につながった例はないです。そういう行動って、結局、『上から目線』でコントロールということですよね?」(滝口氏)

 と、小野市の適正化条例が意図するところに疑義を表した。自分では善意や親切だと思っており、口にしたり行動に移したりすれば自意識の満足も得られる行動が、相手の役に立っていない場面は、確かに少なくない。

「そもそも、自分にも他人にもコントロールできないのが依存症なんです。誰かがコントロールしようとすると、『コントロールをめぐってのパワーゲーム』という方向に行きます。ギャンブルを妨げられると、どんなことをしてもギャンブルをしようとします。依存してない人でも、『上から目線』で誰かに何か言われたら、反発しますよね?」(滝口氏)

 生活保護当事者であろうがなかろうが、人間の自然な心情に違いがあるわけはない。周囲の干渉で解決したように見えても、状況がさらに悪化する場合もある。

「アルコール依存と違って、ギャンブル依存は、隠し通したり騙し通したりすることができます。臭うわけでも、健康診断で問題が発見されるわけでもありませんから。それに、ギャンブルに依存している人は、『仕事もしないでギャンブルばかり』というイメージに当てはまるとも限らず、意外に、勤勉な働き者であることも多いです。ギャンブルには、元手のお金が必要ですから」(滝口氏)

 生活保護を受給していると、「生活保護なのにギャンブル」という非難が突き刺さる。自由になるお金も少ない。だから、勤勉に働き、生活保護から脱却することもある。周囲の人々から非難や干渉を受けた結果、本人は経済的自立を遂げる。周辺の人々は、非難したり干渉したりすることによっても、本人の経済的自立によっても、精神的な満足を得る。一見、理想的な解決に見える。

「でも、そこで終わりではないんです。数年後、またギャンブルで大きな借金をしてしまうということになりかねません」(滝口氏)

 もしかすると、生活再建のために、自己破産して生活保護を申請するしかなくなるかもしれない。

「結局、監視やコントロールでは、悪くなるだけなんです。監視したり説教したりすればするほど、本人は、より上手にすり抜け、より上手に嘘をついてギャンブルするようになります」(滝口氏)

 パチンコ・競馬・競艇など、分かりやすいギャンブルだけが「ギャンブル」というわけではない。

「ギャンブルしていることを隠すとか、説教されたり非難されたり監視されたりするのを上手にすり抜けてギャンブルをするとか、そういう行動もまたギャンブルです。問題あるギャンブラーはたいてい、生活の何もかもをギャンブルにしています」(滝口氏)

 かといって、そのままの状況が続くことは、まず、本人にとって好ましいことではないだろう。本人自身も「やめられるものならやめたい」と思っていることが少なくない。問題は、どこで治療が受けられるのかである。

小野市のギャンブル依存者は
どこで治療を受ければよいのか

 関東の場合、依存症に関しては、国立病院機構・久里浜医療センターという一大拠点がある。Webサイトを見ると、アルコール依存症・インターネット依存症以外の依存症は見当たらないが、その他の依存症に対応しないというわけではない。また、ギャンブル依存症を含め、依存症治療に実績のある病院も数多い。入院して治療を行い、退院した後の生活を支える中間施設やグループホームもある。依存症からの回復には、同じ問題を抱えた人々との自助グループに参加し続けることが必須だが、特に東京近辺には、数多くの自助グループがある。自分に適した、長期に通い続けることのできる自助グループを見つけることは、それほど困難ではない。

 小野市のある兵庫県の場合はどうだろうか? アルコール依存症に関しては、兵庫県立光風病院に専門病棟がある。しかし、その他の依存症に関しては、そもそも情報がほとんど見当たらない。神戸市で開催される自助グループ「ギャンブラーズ・アノニマス」の案内を見つけるのが精一杯であった。

「行政の『こころの相談センター』に問い合わせれば、自助グループの情報は得られると思います。また、大阪に、依存症全般に関して定評のある精神科クリニックもあります。日本には、まだ『依存症専門職』の認定制度はありませんけど。また、京都には、中間施設(注)『京都マック』もあります。主な対象はアルコール依存症者ですが、ギャンブラーも行っています。そういうところに相談してみればいいと思います。あくまでも、本人がその気になれば、の話ですが」(滝口氏)

 行政も含めた周辺にできることは、情報を集積し、適切なタイミングで提供し、もし本人が回復のために何らかの行動をしようとしたときに「自助グループに通うための交通費を支給する」「治療のために他自治体に転居する手続きを円滑に進める」といった支援を行うことでしかない。滝口氏によれば、アルコール依存症の場合、自助グループに通うための交通費は、生活保護の医療扶助から支給されるということだ。

「でも、こういう関わり方って、善意だけで自然にできる言動ではないんです。どういうふうに関われば良いのかについては、経験を積んだ自助グループ等の方に教えてもらう必要があります。そうでなくては、単なる監視になってしまいます」(滝口氏)

 一般の人々が今日これからできることは、多くなさそうだ。さらに、産業界によって解決されるべき問題もある。オンラインゲームの「コンプガチャ」が問題になったのは、記憶に新しい。

(注)入院して治療を受けた後、地域生活に必要なスキルや習慣を身につけるなどの目的で入所する施設。病院と地域の中間なので「中間施設」と呼ぶ。

「日本のゲーム産業・ギャンブル産業にも、問題があります。害を少なくして益を大きくすることは、その産業界の責任だと思うのですが。日本だと、16歳の少年がパチンコ屋に入っても、周囲の大人は知らん顔ですよね。法律も守られていません。産業界の社会的責任を、もう少し考えてほしいです。生活保護だと、ギャンブルを充分に楽しめる経済的余裕はありませんから、ギャンブルなしで健康的に生活できる支援が必要です」(滝口氏)

 その支援は、監視やお説教や高圧的な指導ではないだろう。滝口氏は、今回の小野市の適正化条例を、どう見ているだろうか?

「イヤな雰囲気になりませんか? 『あの人は生活保護じゃないのか』という推測に基づく監視の雰囲気が出てくるとするなら、そういう社会は、健全ではありえないと思います。生活保護で、ひとまず最低限の生活が保証されることは、社会の安定につながります。生活保護は、排除すればするほど、社会にマイナスとして戻ってきます。声を出していくことが大事だと思います」(滝口氏)

なぜ生活保護率が低いのか
データで見る小野市の福祉の現状

 福祉に関する小野市のデータを見ていると、いくつか気になることがある。重度身体障害者の人数に対してヘルパー派遣の利用者が非常に少ないことと、精神障害者比率が非常に少ないことだ。

「小野市の保険と福祉」平成24年版によれば、平成23年の身体障害者(児)手帳所持者は1895人であった。現在の小野市の人口は5万241人である。人口を5万人とすれば、身体障害者手帳所持者の比率は、約3.8%となる。全国平均では2.9%である(平成24年障害者白書による)。この差の背景にあるものは、現時点では、筆者には推察のしようがない。小野市の高齢化率が、特に高いわけでもないからだ。

 しかし、身体障害者手帳で1級・2級となる重度障害者は、小野市には844人いる。この、日常的に何らかの介助を必要としているはずの人々の人数に対して、ヘルパー派遣(介護給付)の利用数は少ないように見受けられる。同資料によれば、平成23年、ヘルパー派遣を利用したのは32世帯であったという。可能性としては「身体障害者の多くが高齢で、介護保険の適用対象となっているのかも」「家族と同居している場合には、ヘルパーを派遣しないという運用がされているのかも」「介護給付の支給決定は行われているけれども、時間数が少なすぎるために、引き受ける介護事業所がないのかも」「障害者を対象とした介護事業所が非常に少ない(注)のかも」などが考えられるが、「それにしても、こんなに少ないということがあるだろうか?」という疑問を持ってしまう数字だ。他地域に、同様の比較のできるデータ(身体障害の等級別人数など)を容易に見いだせないため、本当に少ないのかどうかを現時点で断言することはできないが、申請や支給決定に関して、何らかの抑制策が取られている可能性は考えてもよいところだろう。

(注)「居住する自治体に障害者を対象とした介護事業所がない」というケースは少なくないが、「全国ホームヘルパー広域自薦協会を利用する」などの方法で対処できる。

 小野市の障害者数・ヘルパー派遣利用者数を、東京都世田谷区と比較してみた。


(*)小野市が公開しているデータは、人数ではなく世帯数。人数は不明だが、少なくとも世帯数と同数以上と考えられる。この「32(人)」は、見積もられる最少の人数。
(**)障害者数と(***)のヘルパー派遣利用率より推計。
(***)http://www.city.setagaya.lg.jp/kurashi/107/160/784/d00038069_d/fil/38069_4.pdf 10ページによる。
 障害者福祉に関して、もう一点、気になったのは、精神障害者比率が少ないことである。同資料によれば、精神障害者保健福祉手帳の所持者は177人である。総人口に対して、0.35%となる。全国平均の2.5%に対して、文字通り「桁違い」に少ない。障害者手帳を取得すること、すなわち精神障害者としての「公認」を受けることには、「犯罪に巻き込まれた時、加害側・被害側のいずれでも不利な扱いを受ける」など、障害者福祉制度の恩恵による若干のメリットを上回るデメリットがあるため、精神障害があっても手帳を申請しない人々は少なくない。特に地方では「将来の本人の進路が制約を受ける」「きょうだいの結婚や就職に支障がある」という理由で、手帳を申請しない選択がなされることも多い。小野市の場合、なぜ手帳を申請する精神障害者が少ないのかは、筆者には全く分からない。しかし、福祉行政・土地柄を含めて、何らかの背景があるのだろう。

 では、生活保護に関してはどうだろうか? 小野市はやはり、「なぜ?」と疑問が持たれる少なさなのである。一世帯あたりの人数が影響している可能性も考慮し、世帯での保護率も算出してみた。


(*)は筆者による計算 <出典>全国:http://www.ipss.go.jp/s-info/j/seiho/seiho.asp
兵庫県・小野市:http://web.pref.hyogo.lg.jp/kk11/oshirase-sougoude-ta/toukeisyoheisei22nen.html
 小野市で生活保護制度の利用が少ない背景については、福祉支出抑制政策・地域性を含め、数多くの可能性を考えることが可能だ。しかし、小野市について「あの適正化条例の小野市」以上の知識をもたず、一度も足を踏み入れたことのない筆者には、現在のところ、

「特に豊かな地域というわけでもなさそうなのに、なぜ、生活保護率が、こんなに低いんだろう?」

 という疑問を提示する以上のことはできない。

 小野市の、今回の適正化条例に関して最も問題視されていることは、憲法違反であり、人権侵害の容認であるということだ。もちろん、それらは問題なのだが、本来ならば、市の全体に福祉支出抑制のプレッシャーがある可能性も含め、背景にあるさまざまな問題の1つひとつに、適切な対策が取られるべきだったと思う。しかし、熟議どころか、市議会での賛成多数という流れのもと、この条例案は可決されてしまった。

 生活保護はおそらく、問題が現れやすい氷山の一角にすぎない。生活保護や当事者が問題であるかのように見え、かつ見せられるときほど、氷山の本体に注目しなくてはならない。しかし、現実に小野市で起こった動きを支持する人々は、「あくまでも氷山の一角だけが問題なのだ」という視点に立っている。そこに在住しているわけでもない一個人は、あまりにも無力で、できることも少ない。

 次回は、3月11日に開催された、厚生労働省・社会・援護局関係主管課長会議についてレポートする。絶望せず、思考と行動を続けるために、まずは政策の現在を知ろう。

<お知らせ>

 本連載は、大幅な加筆を行った後、2013年4月、日本評論社より書籍「生活保護のリアル」として刊行する予定です。どうぞ、書籍版にもご期待ください。


07. 2013年4月05日 02:41:23 : nJF6kGWndY
【政策ウォッチ編・第20回】 2013年4月5日 みわよしこ [フリーランス・ライター]
生活保護は誰のための制度へと変わるのか?
厚労省・課長会議で明らかになった新たな運用方針
――政策ウォッチ編・第20回
2013年3月11日、厚生労働省・社会・援護局関係主管課長会議が開催された。生活保護を中心とした援護政策について、次年度の厚生労働省方針が、全国の自治体から集まった担当部署の課長たちに示される場だ。

その場では、いったいどのような方針が示されたのだろうか? また、2012年4月から今年1月まで12回にわたり開かれた「生活保護基準部会」・「生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会」などでの議論(政策ウォッチ編・第12回参照)は、どのように反映されようとしているのだろうか?

完全に上意下達の場である
「社会・援護局関係主管課長会議」


2013年3月13日に開催された「厚生労働省 社会・援護局関係主管課長会議」。会場は、霞ヶ関・厚生労働省から徒歩5分程度の会議場
 2013年3月11日、霞ヶ関の大規模会議場で、厚生労働省「社会・援護局関係主管課長会議(以下、課長会議)」が開催された。会議の趣旨は、

「来年度の社会福祉行政及び援護行政が適切かつ円滑に実施されるよう、都道府県・指定都市・中核市の担当課長等に対して、各施策の具体的な実施方針・内容や関係予算(案)に関して説明を行う」

 である。

 約200名ほどの参加者は、主に各都道府県・指定都市・中核市の担当課長の立場にある人々であった。この日は、東日本大震災の発災から満2年となる日でもあった。14時46分には、会議を中断しての黙祷も行われた。

 冒頭、開会挨拶に立った社会・援護局長の村木厚子氏は、最初に、震災被災と復興について「もう2年であり、まだ2年」と述べ、被災自治体への全国の応援に感謝の意を表明した。また、阪神淡路大震災の5年後、被災地の自治体職員に、

「他の地域の方から、『まだ復興やっているんですか』と言われることが一番つらい」

 と言われたエピソードを紹介し、豪雪被害など、震災以外の災害に際しても支援体制の重要性を強調した。

 ついで村木氏は、生活保護と生活困窮者の問題について述べた。生活保護受給者数は経済状況にリンクしているのだが、リーマン・ショック以後の深刻な不況からは回復しつつあるという。さらに、生活保護制度が最後のセーフティ・ネットとして機能していることについて、現場の自治体職員に感謝を表明した。また、制度を守って運用することの重要性と、生活保護受給者が経済的自立を遂げ、少し良い生活を営めるようになることの重要性を強調した。

 村木氏は最後に、社会福祉法人・社会福祉協議会・NPO・民生委員などの地域社会資源を活性化させ、生活保護しかなくなる手前のセーフティ・ネットを強化することの必要性について述べた。

 筆者は「これが会議?」という違和感を覚えながら、傍聴していた。そこでは、何か打ち合わせや意見交換が行われるわけではない。演壇があり、村木氏をはじめとする厚生労働省の人々が、一方的に方針を話す。シンポジウム会場のように演壇に向かって設置された席に座っている各地からの参加者たちは、ただ聴くのみである。活発な質疑応答が行われるわけでもなく、ただ、厚生労働省の人々が話し、参加者たちは聴くのである。

 地方分権をより活性化することの必要性・重要性が共通認識となりつつある現在、「会議」のスタイルがこれでよいのだろうか? たとえば結婚式場のように円卓があり、各地から集まった人々が円卓を囲んで、互いの地域についての情報交換や交流を行ったり、厚生労働省の人々と共に問題解決のためのワークショップを行うスタイルではどうなのだろうか? そんなことを考えながら、筆者も、会場の後部で、ただ傍聴していた。

 この会議で厚生労働省の人々が話すことがらは、次年度の社会援護政策の実運用に関する、厚生労働省としての見解であり、方針である。その中には、生活保護政策も含まれている。いったい、生活保護政策は、どのように変化しようとしているのだろうか?

社会的弱者に対する
政策のほとんどを含む課長会議


2013年3月11日に開催された、「社会・援護局関係主管課長会議」の資料は、厚生労働省サイトからダウンロードできる。印刷された紙の冊子では、厚さ4cmほどになる大量の資料だ
 今回の課長会議の議題は、

(1)平成25年度における社会福祉行政の運営及び関係予算(案)
(2)平成24年度における援護行政の運営及び関係予算(案)

 である。「社会福祉行政」には、

・災害被災者救助
・生活保護
・地域福祉
・福祉基盤の整備

 が含まれている。ちなみに「援護行政」は、第二次世界大戦によって戦死・抑留・戦傷病などの被害を受けた人々や遺族に対する生活保障・遺骨収集などを意味している。中国残留孤児に対する生活支援も、この「援護行政」に含まれている。障害者福祉も、社会・援護局の守備範囲内にあるが、今回の課長会議では取り扱われなかった。高齢者福祉は、老健局が対象としている。

 厚生労働省社会・援護局が対象としているのは、高齢者を除いた社会的弱者一般であると考えてよい。であれば、そこから提示される政策のすべては、

「立場の弱い人々に対して、何らかの底上げを行う」

 という視点から統一することが可能そうだ。しかし現状は、

「生活保護は生活保護、地域福祉は地域福祉、障害者福祉は障害者福祉、高齢者福祉は別部署」

 という感じで分断されている。

 今回は、生活保護に関して、どのような説明が行われたかを紹介する。

「適正化」の名のもとに
変質しようとする生活保護行政

 厚生労働省社会・援護局保護課長の古川氏は、生活保護法の見直し・生活保護基準の見直しについての考え方を説明した。

 2011年5月から行われていた厚生労働省・地方自治体の協議では、生活保護受給者の急増にどう対処するかが問題となっていた。2011年12月に取りまとめられた「生活保護制度に関する国と地方の協議に係る中間とりまとめ」では、

1.必要な人には支援を行う
2.勤労年齢層に対しては、生活保護の申請に至らないようにする
3.高齢者に対しては、社会とのつながりを密接にする
4.生活保護の適正化が必要
5.生活保護受給者の急増には対策が必要

 という考え方が共有され、その後の「生活支援戦略」や法案の基盤となっているという。

 しかしながら、生活保護を必要としており、容易に生活保護から脱却することもできない人々が数多く存在する現状に対して、何も手を打たずに「生活保護受給者の急増に対策を」というわけにはゆかない。

 このことは厚生労働省も認識している、たとえば保護課資料の3ページには、世帯主が稼働年齢層で、なおかつ世帯主は傷病・障害などの問題を抱えていない生活保護世帯(世帯類型でいう「その他世帯」)の急増が示されているものの、5ページの年齢別グラフでは、50〜59歳の生活保護受給者が多いことが示されている。本人に就労意欲があり、就職活動を懸命に行ったとしても、雇用されることが困難な人々である。古川氏は、

「この方々に対しては、生活保護以外のメニューで、きめ細かな支援を行うことが必要」

 と述べた。また、

「生活保護の問題は、生活保護の中だけでは解決できないと実感しました」

 とも延べ、自立支援・就労支援、第2のセーフティネットの必要性を強調した。

 もちろん筆者にも、自立支援・就労支援・生活保護以前の段階でのセーフティ・ネットの充実の必要性は理解できる。しかし、経済的自立や就労は、時代の流れや経済状況の影響を大きく受ける。セーフティ・ネットを拡充し、機能させるためにも、一定の社会保障予算が必要だ。そして筆者は、現在の社会保障予算は、まったく足りていないと考えている。生活保護費予算は、10兆円や15兆円であっても、少なすぎるということにはならないのではないだろうか?

 しかしながら、今回の会議は、国家予算の大枠についての議論を行う場でもなければ、予算に関して権限を持っている人々の集まりでもない。

なぜか強調される
「不正受給」対策

 今回の課長会議で、生活保護に関する今後の方針として示されたのは、

1.生活保護法改正
2.「生活支援戦略」を実現するための新法
3.生活保護基準の見直し

 であった。どれも問題や丁寧に議論されるべき論点を含んでいるけれども、ここでは、不正受給対策が非常に強調されていたことについて述べておきたい。

 資料には、「7 不正事案の告発等について」という章がある。4ページの短い章ではあるが、不正受給の問題を非常に重く見ていることが分かる。古川氏によれば、

「支援が必要な人には支援を行うためにも、支える側への納得が必要です。そのことが、制度の信頼、制度の維持につながります」

 ということであった。

「だから、小野市の条例案のようなものが、市民の相互監視や密告が必要なのだ。お笑い芸人の母親の生活保護受給のような問題に対策するために、扶養義務強化が必要なのだ」

 と考える前に、この資料で何が問題視されているかを見ていただきたい。

 資料70ページには、まず、

「不正受給件数は増加傾向にあるが、告発件数は低調」

 という現状認識が示されている。筆者はこの現状に疑問をもっている。この資料70ページには表があり、平成17年〜22年の5年間での不正受給件数・金額・告発件数が示されているが、1件あたりの金額は、平成17年より22年の方が低いのである。このことからは、金額の大きな不正受給が増えたのではない可能性、「100円玉を拾ったけれども申告しなかった」といった軽微すぎる不正が多く含まれている可能性、「生活保護世帯の子どもが収入申告義務を知らずにアルバイトしていた」など悪質性が極めて薄い事例を不正受給とした可能性などが考えられるが、資料を読み進めてみよう。

 読み進めると、

「悪質な不正事案に対しては、刑事告訴・告発を行う等、福祉事務所において厳正な対応が必要である」

 とある。そして、

「(国は)告発の目安となる基準の策定について検討する必要がある」

 という。

 では、どのような不正受給が、告発にふさわしいのであろうか? 70ページの表によれば、平成22年、告発件数は52件であった。概ね、各都道府県あたり1件程度の、極めて出現頻度の低い、しかしながら1件あたりの金額が多大なケースが問題になっていると考えてよいであろう。例を挙げるならば、

「数千万円単位の資産隠し」
「数億円単位にのぼる医療扶助の不正利用」
「5つの異なる自治体で生活保護を申請し、生活保護費を5重に受け取っていた」
「暴力団による組織的不正受給」

 といった、あまりにも出現頻度が低く、かつ金額や報道時のインパクトが大きい事例と考えられる。

 このような事例では、過去にも刑事告訴を含めて告発が行われてきており、現在の生活保護法や六法によるペナルティで充分であると筆者は考えている。

 資料のこの章では、暴力団員による生活保護受給に対しても、厳しく対応することが示されている。つまり、どう読んでも、金額や事例のインパクトが非常に大きな不正受給・暴力団員による生活保護受給以外は、問題とされていないのである。

 このような少数の事例に対して、「制度の信頼にかかわる」として対策を強化するのは、筆者には「大げさ」に見える。もしかすると、主目的は「適正化」でもなんでもなく、資料73ページの「退職した警察OBを福祉事務所内に配置」、すなわち、警察OBの再就職先確保なのかもしれないが。

「仕事がない」「求められる人材でない」を
無視した就労強化の行方は?

 古川氏による説明で強調されていた事柄の1つに、就労支援の強化がある。資料では、9ページ・17ページにあたる。また、就労支援の強化については、23ページ〜31ページに、「2 自立・就労支援の充実・強化、そのための体制整備として」と一節が割かれている。そのためにもケースワーカーの増員を図ることが、29ページに示されている。

 就労インセンティブの向上をいかに図ろうが、いかに就労支援を強化しようが、解決できない問題がある。「雇用状況が悪く、さらに生活保護受給経験はスティグマ視されるため、生活保護受給者の就労が困難である」あるいは「その生活保護受給者が、さまざまな理由により、労働市場に求められる人材ではなくなっている」という問題だ。その問題の解決として、最低賃金以下の「中間的就労」も含めて就労を途切れさせない施策が提示されているのだが、それで問題は解決するのであろうか? 解決するためには、

「生活保護受給経験をスティグマ視しないことを雇用側に求め、場合によっては雇用側に対するインセンティブとなる何かを用意する」

 によって雇用状況を改善し、一方で

「生活保護受給者に対しては、好条件での再教育の機会を提供し、前職以上に良好な条件での再就職を可能にする」

 といった、当事者の市場価値の底上げを行うことが必要なのではないだろうか? 困難な状況そのものに対処せず「仕事を選ばず、低賃金でも働け」では、何も解決しないように思えてならない。

 結局のところ、厚生労働省の人々の考え方が現在のようであること、厚生労働省主導で政策が決められること、「地方分権」と言いながらも地方の現場の人々が主役になれていないことなど、日本の現状のすべてが、現状を維持しつつの努力によって対応するには限界に達しているのであろう。何らかの大きな変革が必要であることは、誰もが認めるところだと思う。でも、どのような力がどのように働けば、変革が起こるのだろうか? その変革を、一部の人々にとってだけ都合のよい変革に終わらせず、広く全国民の利益とするためには、どうすればよいのだろうか?

 次回は、「物価下落」を理由とした生活保護基準引き下げについて、詳細をレポートしたい。本当に、低所得層にとっての消費者物価は下落しているのだろうか? 消費者物価は実は上昇しているにもかかわらず、生活保護基準が切り下げられようとしてはいないだろうか?
http://diamond.jp/articles/print/34259


08. 2013年4月09日 11:01:11 : xEBOc6ttRg
 
【関西の議論】親→子へ連鎖する「貧困」、抜け出そうともがく子供たち、阻むものは…
2013.3.20 12:00
 親子2代にわたって生活保護の受給者となる「貧困の連鎖」が問題となる中、その連鎖を断ち切るため、堺市が来年度から受給世帯の高校生世代の支援を始める。支援内容を検討するため、市は昨年秋から高校生世代がいるすべての生活保護世帯を対象に、大規模な実態調査を実施。高校生や親たちの本音に迫ってきた。調査に関わったケースワーカーらからは「子供たちは予想以上にまじめに将来のことを考えていた。一方で親に課題があることも分かってきた。親以外の価値観を持つ人との関わりを増やすことも重要」との声が上がる。貧困の連鎖を防ぐ方策はあるのか。

(中井美樹)

初の「高校生調査」で判明、衝撃の事実

 「ほっとしたというのが正直な感想です。受給者の中には働くことに意味を見いだせない人は確かにいますが、子供らは思った以上に真剣に将来について考えていた」

 調査に参加した堺市の20代の男性ケースワーカーは、こう言って少し安堵(あんど)した。

 調査は堺市内に居住している15〜18歳の高校生世代の子供がいる約千世帯を対象に実施。ケースワーカーがアンケート用紙を持って自宅を訪問して、親と子供にそれぞれ直接聞き取る形式で行い、就職に関する意識や教育環境などについて質問を重ねてきた。

 その後の就労に大きく関わってくるのが高校生での進路決定とされながらも、これまで生活保護世帯の高校生の実態調査は全国的にも例がなく、市が関西大人間健康学部の岡田忠克教授と共同して初めて実施した。

 詳細な調査結果は来月末までにまとめられるが、市が速報値として確認した内容では、アンケートに応じた高校生世代約300人のうち、将来希望している職種について「決まっている」と答えた子供が半数を占めた。

 調査に参加した別の男性ケースワーカーは「資格を取りたいと話している子もいたし、テレビの世界で働いてみたいと夢を持っている子もいた。普通の高校生たちだった」と話す。

高い高校中退率

 しかし、子供たちの前向きな発言とは裏腹に、保護世帯の高校生の中退率は高い。

 高校中退者は就職へのハードルが高く、生活保護受給者の予備軍になりかねない。堺市が、昨年3月に市内の保護世帯の高校生世代を調査したところ中退率は約5・9%だった。一方、文部科学省の調査では、全国の高校生の中退率は約1・6%で、47都道府県で最も高い大阪府で約2・1%。生活保護世帯の高校生の中退率が、極めて高いことが分かった。

 「中退を思いとどまるように説得するのはやはり親。しかし、保護世帯ではその歯止めが利いていない場合が少なくない」

 現場を知るケースワーカーらはこう漏らす。

 親の中には、保護を受けていることに負い目を感じている人も少なくないため、自信を持って子供の問題に対処できていない場合があるという。

 「ほとんどの親は、わが子にちゃんと高校を卒業して仕事に就いてほしいと思っています。ただ、いざ中退などの問題に直面したとき『じゃあお母さんはどうなん』と言われれば、『やめずに頑張れ』とは言いにくいですよね」

 実際にあったケースとして、子供が高校1年生のときに「学校が合わないからやめたい」と言い出したが、遠慮もあって父親は反対できず、子供はそのまま中退。それから2年たった今も無職のままという。

 子供も就職を考えてはいるが、履歴書の書き方やインターネットでの情報収集など求職活動の方法が分からず、次の行動を起こせないままといい、父親も適切なアドバイスをできずにいた。

 今回の調査で子供の実態を把握できたことから、ケースワーカーは視野を広げるためにも、別の高校への再入学を勧めているという。

 別の女性ケースワーカーは「生活保護を長期間受給している家庭の場合、そこで育った子供は『就職して働いて社会の一員になる』という感覚が薄いと感じることもある。親と価値観の違う大人が関わることが大事だと思う」と話した。

働く将来像を

 こうした実態を踏まえ、堺市が来年度に計画している構想では、ケースワーカーとは別に高校生を専門にした「高校生世代支援員」を導入する。

 教員やカウンセラーなどの資格を持つ人を3人程度採用。主に高校中退予防を目的とし、ケースワーカーから「最近学校に行っていない」といった報告があれば、その世帯に派遣され相談にのる仕組みで、さらに大学生のボランティアによる学習支援などにつなげていく。

 市によると、ケースワーカーは担当する世帯数が多く、支援が行き届かないこともあった。さらに普段の訪問では、受給している世帯主との面接が中心。親の中には、子供とケースワーカーの接触を嫌がる人もあり、これまで子供と行政側が接点を持ちにくかった。施策を企画している生活援護管理課は「子供専門のスタッフができることで、子供の問題に介入しやすくなるはず」と期待する。

 「貧困の連鎖」をめぐっては、政府も対策を検討している。厚生労働省は、受給世帯の子供に対する学習支援を拡充することなどを盛り込んだ生活困窮者向けの自立支援法案の提出を目指している。

 一方、堺市は、保護世帯の高校生を対象に市内の企業などでのキャリア教育も検討中だ。大人に混じり、職場体験などすることで、安定した職業に就いて働くことの将来像を描いてもらいやすくするという。

 高校生を支援する施策に、現場のケースワーカーらはこう期待を込める。

 「仕事や就職について親に聞いても『分からん』と言われ、あきらめてしまう子もいる。保護世帯の親がもつ社会の情報量は少ない傾向にある。貧困の連鎖を断つためにも行政側が子供たちに情報を与え、働くことのいろんなモデルケースを見せることは必要だと思う」

© 2013 The Sankei Shimbun & Sankei Digital 


09. 2013年4月09日 13:35:30 : xEBOc6ttRg
2013. 4. 9
歌って踊れる「ジャニーズ系介護職」が支える老健
永井 学=日経ヘルスケア
 流行曲に乗り、踊るイケメン男子。堂に入ったダンスに感心していたら、一瞬、自分が何の取材をしているか忘れかけた。そうだ、ここは熊本市の介護老人保健施設「おとなの学校 本校」だったと思い出す。踊っているのは、理学療法士(PT)や介護福祉士、支援相談員など、老健施設に勤務する介護職員だ。

「卒業=在宅復帰」を目指して“授業”に臨む入所者


医療法人大浦会が運営する老健施設「おとなの学校 本校」でダンスを披露する「エバンジェリスト」たち

 おとなの学校 本校は、医療法人大浦会を中心に医療・介護の総合サービスを展開するピュア・サポート グループ代表の大浦敬子氏が設立した。「学ぶことが、生きる意欲につながる」と学習療法を積極的に採用し、2006年6月、大胆にも老健施設全体を「学校」に作り変えた。さらに培ったノウハウを生かし通所介護などをフランチャイズ展開しており、全国に“開校”の動きを広げている。

 学習療法やレクリエーションなどは、おとなの学校では「授業」という位置づけ。例えば、数字並べなどの訓練は「算数」、リハビリテーションは「体育」といった具合だ。入所者は「学校生活」を通して、在宅復帰である「卒業」を目指す。在宅復帰を学校の卒業になぞらえたことで、入所者は目的を持って生活できるようになり、在宅復帰率は劇的に向上した。

 かつて20%未満だった在宅復帰率は“開校後”の2007年度以降、一度も50%を切ったことがない。2012年度介護報酬改定で新設された、在宅復帰に積極的な老健施設を高く評価した新しい施設類型である「在宅復帰強化型老健施設」にも、難なく移行できたという。

職員が「ワーカーからプレーヤー」に
 この「学校生活」を舞台裏で支え、入所者の在宅復帰への意欲を高める手助けをしているのが、入所者向けの授業内容やイベントを企画する介護スタッフだ。冒頭のシーンは「音楽」の一コマ。昔の歌謡曲を流して、曲名当てクイズをした後に、介護スタッフによるダンスを披露したときの様子だ。

 踊っている介護職員は「エバンジェリスト」(伝道師)という肩書きを持つ。介護職の中から、おとなの学校の魅力を伝えるために選ばれた選抜メンバーだ。「自分たちは新しい介護職の伝道師であるというプライドを持って働いてほしい」(大浦氏)との願いから名付けた。

 通常の老健施設であれば、介護職が歌って踊る必要はないだろう。だがエバンジェリストたちは、入所者の生活をより楽しいものにしようと、自主的に企画を実施している。「入所者や家族が喜んでくれるのを見れば疲れも吹き飛ぶ」とエバンジェリストの一人であるPTの河口明広氏は話す。その活動は、フランチャイズ先の施設や事業所での“授業”指南のほか 、伝道者の名前の通り、依頼された講演会や大学の講義での実演や、経済産業省や厚生労働省の視察への応対など多岐にわたる。


エバンジェリストは普段はPTや支援相談員などの業務をこなしながら、各種のイベントを企画して入所者を楽しませる。

「先生」たちの離職率も低下
 「おとなの学校への移行後、『先生』役を担うスタッフの意識は見違えて向上した」、と大浦氏は語る。「以前は何の変哲もない老健施設で離職率も高かったが、いかに入所者の“卒業”を支援するかというコンセプトが固まった今は、ほとんど辞めなくなった。皆、入所者をどうやって楽しませるかというアイデアを競って出し合っている」(大浦氏)。昨年5月、通所介護の「おとなの学校 南青山校」を視察した枝野幸男前経済産業大臣が評した「働いている方々が“ワーカーからプレーヤーに”なって活躍されている」という言葉が、スタッフの変化を端的に言い表している。

 この「ワーカーからプレーヤーに」という言葉は、職員だけでなく老健施設自体にも当てはまるだろう。2012年度介護報酬改定によって、老健施設は紹介された入所者をただ受け入れるだけでなく、自らの地域における役割を問い直し、進むべき道を選択する必要に迫られているからだ。今改定で新設された「在宅復帰強化型」はその象徴といえる。ほかにも「認知症対応」「重度化対応」「訪問機能の強化」「看取り」など、老健施設には地域ニーズに応じて様々な役割が期待されている。

 『日経ヘルスケア』 の4月号では「悩み、選び、進む老健」と題した特集記事を組んだ。本特集で扱うのは、地域の医療・介護ニーズをくみ取り、地域に不可欠な役割をどう演じるかという、まさに「プレーヤー」の視点を持った先駆的な老健施設ばかり。関心のある方は、ぜひご一読をお願いしたい。
https://www.facebook.com/nmonl


10. 2013年5月17日 21:35:02 : niiL5nr8dQ
 
【政策ウォッチ編・第24回】 2013年5月17日 みわよしこ [フリーランス・ライター]
事実上、利用できない制度へと変わる!?
生活保護法「改正」案の驚くべき内容
――政策ウォッチ編・第24回
2013年5月10日、政府・厚生労働省は、自民党厚生労働部会に対し、生活保護法改正案を示し、了承を得た。5月14日には、公明党も了承した。この生活保護法改正案は、本日、5月17日にも閣議決定されようとしている。

今回は前回予告した生活保護引き下げを前にした当事者の声を紹介する予定を変更し、この生活保護法改正案の内容と問題点について紹介する。

あなたは、「生活保護制度は不要」だと思いますか?

 2012年4月、お笑い芸人の母親が生活保護を受給していたことを発端として、いわゆる「生活保護バッシング」が始まった。2012年初夏から夏にかけては、数多くの不正受給事例がTV等のマスメディアで喧伝された。

 筆者には、「稼いでいるなら、困窮している近親者を扶養すべき」という論理は理解できない。「高額の所得があるのに」というのなら、所得税も高額になる。その所得税を社会保障に回せば、結果として、困窮している近親者は救済される。この「所得再分配」こそ、政府の機能の要ではないか。高額の所得を得たら、高額の納税を要求された上に困窮者を直接扶養することを求められるのでは、それこそ、生活保護当事者への批判としてしばしば言われる「働いたら損」そのものではないか。ちなみに、日本以外の先進国には、公的扶助の利用者の親族に対して扶養を強く求めている例はない。

 不正受給も同様だ。不正受給は、金額でも世帯数でも、生活保護当事者のごくごく一部にだけ見られる、「珍しい」と言ってよいほどの現象である。善か悪かと言えば悪ではあるけれども、その「珍しい」現象が全体を代表しているわけではない。悪であるからには、予防・対策が必要であることは間違いないかもしれない。しかし、その予防・対策には、人員・資金などのリソースが必要だ。貧困が拡大しつつある現在、不正受給という現象にリソースを集中させることに、何のメリットがあるのだろうか? それは、貧困の拡大という背景そのものに対し、何らかの対策となるだろうか?

 5月17日、つまり本日にも閣議決定されようとしている生活保護法改正案は、親族の扶養義務と不正受給対策を非常に強化し、生活保護費の用途を制約する内容である。もちろん、人間の価値観は多様だ。「困窮者は親族が面倒を見るべき」という意見はあってよい。日本では高齢者を中心に、そのような意見が根強いという現実もある。保護費のやりくりが適切に行えない生活保護当事者が存在することも事実である。筆者は「本人が行き詰まりを感じるまで放っておけばいい、世の中には多数のFPがいるし、非常に安価なやりくり講座もあるし」と考えているけれども、「指導して『あげ』なければ」と考える人々も、「立場の弱い人のプライバシーに口を突っ込んで快感を得たい」と考える人々も、日本には数多く存在する。

 しかし、個々の考え方・感じ方・思いがどのようなものであれ、「困窮する」という状況は、誰の上にも起こりうる。その時、最後のセーフティネットたる公的扶助がなければ、その人は死んでしまうしかない。だから、公的扶助が必要なのである。内容がどのようなものであることが適切かはさておき、公的扶助そのものの必要性を否定する人は、多くはないだろう。「自己責任」の国とされるアメリカでさえ、公的扶助の必要性までは否定されていない。むしろ、「レーガノミクス」以後の福祉削減への反省から、より手厚くする方向への動きがあるほどだ。

生活保護制度を有名無実化する
今回の「改正」案

 今回、厚労省が提示している生活保護法改正案は、筆者から見れば、事実上、公的扶助の有名無実化である。このように言えば、厚労省からも自民党からも公明党からも、

「そんなことはありません。生活保護制度がなくなるわけではありませんし、生活保護の申請権だって保障されています」

 という反論が返ってくるかもしれない。

 それでもなお、筆者は

「今回の生活保護法改正は、生活保護制度そのものの有名無実化です」

 と声をあげたい。この改正が成立してしまうと、生活保護の利用のハードルは「利用できない」レベルまで高くなる。本当に困窮したときには、ハードルの高さゆえに申請も行えない。これでは、公的扶助として機能しない。そのような公的扶助がメニューとして存在しているとしても、利用できないのであれば意味はない。「会社にハラスメント相談窓口は存在するけれども、相談を行うと退職に追い込まれる」という良くあるパターンと同じだ。

 ついでに言えば、障害者である筆者には、

「障害者福祉が、同様に変貌してしまうのではないか?」

 という危惧もある。2013年8月に予定されている生活保護基準引き下げは、日本の中以下の所得層の生活を困難にする方向へと、大小さまざまな影響を及ぼす。子どもの教育や高齢者の介護に対しても影響が及ぼうとしている中で、障害者に対して、さらに大きな困難が及ばないとは考えにくい。生活保護に関して「水際作戦」や「硫黄島作戦」の存在が広く知られるようになった時期には、障害者福祉にも同様の問題が存在し始めていた。文字通り「明日は我が身」だ。

申請を事実上不可能に近づける
「水際作戦」が法律に

 では、具体的には、どのような問題があるのだろうか?

 数多くの問題が含まれているうち、生活保護制度に対して「破壊力が大きい」と形容したくなるほどの影響を及ぼすのは、「水際作戦」の実質的合法化と、親族による扶養義務の強化、調査権限の強化である。この3つが相乗効果をもち、生活保護の申請を事実上不可能に近くする構造だ。

「水際作戦」とは、福祉事務所等の窓口で生活保護の申請を希望する人々に対し、就労の努力を求める・親族に扶養してもらうことを求めるなどの方法で「申請権はない」という誤解を与えたり、申請書を渡さなかったり、申請の意思があっても無視したりする対応である。もちろん、現在の生活保護法では違法である。


生活保護法改正案(上段)と現行生活保護法(下段)の比較。24条の1では、申請手続きがより複雑になっていることが明確に分かる
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 現在の生活保護法では、口頭でも、レポート用紙などを利用したメモ書きでも、福祉事務所等の窓口で申請の意思を示せばよい。実際には、口頭では意思表示の証拠が残りづらいし、メモ書きでは「申請書ではないので受け取りません」という対応を受ける場合もある。しかし、現在の生活保護法・厚労省通達・判例等では、このように意思表示が行われた場合も、「申請を受理する必要がある」という解釈が確立されている。

「簡単に申請できるから、安易に利用する人が増えたのでは?」

 という意見もあるかもしれない。しかし困窮者の多くは、充分な教育を受けていない。小学校・中学校に就学して義務教育を受けていたということは、中学卒業程度の学力を有することを必ずしも意味しない。もしかすると、知的障害を持っているかもしれない。年長の聴覚障害者の中には、知能を発達させるために必要な配慮を受けられなかった例も珍しくない。

 福祉事務所の窓口をやっとのことで訪れ、恐る恐る、生活保護を申請したいという意思表示をする人々の圧倒的多数は、このような人々だ。だから、申請のハードルは低くなくてはならないのである。そもそも、「働けるのに働かず、安易に生活保護に頼る」というタイプの生活保護当事者は、非常に少ない。身近にいれば感情を刺激されてしまうかもしれないが、比率では決して多くない。

 では、改正案ではどうなるのだろうか? 申請に関する条文は、以下のようになっている。

第24条1項
 保護の開始の申請は、第7条に規定する者が、厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書を保護の実施期間に提出してしなければならない。
 一 要保護者の氏名及び住所又は居所
 二 申請者が要保護者と異なるときは、申請者の氏名及び住所又は居所並びに要保護者との関係
 三 保護を受けようとする理由
 四 要保護者の資産及び収入の状況(生業若しくは就労又は求職活動の状況、扶養義務者の扶養の状況及び他の法律に定める扶助の状況を含む。以下同じ。)
 五 その他要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な事項として厚生労働省令で定める事項

24条2項
 前項の申請書には、要保護者の保護の要否、種類、程度及び方法を決定するために必要な書類として厚生労働省令で定める書類を添付しなければならない。
 申請は「厚生労働省令で定めるところにより、次に掲げる事項を記載した申請書」で行わなくてはならなくなる。文字の読み書きができないとしても、口頭では申請できない。申請書同等の事項を記載した用紙での申請も、受理されなくなる可能性が高い。

 また現在は、預金通帳のコピー・住居の賃貸契約書のコピーなどの書類は、申請後に提出してもよい。申請時に揃っているに越したことはないのだが、必ずしも揃えられるとは限らないからだ。困窮者の「DV被害を受け、着の身着のままで飛び出してきた」「失業して家賃を払えなくなり、アパートを追い出され、賃貸契約書を持ち出せなかった」といった状況に想像を及ぼせば、そのような時に「書類が揃えられないのならば、生活保護の申請は受理できません」という対応を受けることがどれだけ破壊的であるかは、容易に理解できるであろう。

 では、それらのハードルを乗り越えて、生活保護を申請すると、次に何が起こるのだろうか?

さらに申請を事実上拒む
扶養義務強化と調査権限強化

 改正案では、三親等以内の親族による扶養義務が強化される。

24条8項
 保護の実施期間は、知れたる扶養義務者が民法の規定による扶養義務を履行していないと認められる場合において、保護の開始の決定をしようとするときは、厚生労働省令で定めるところにより、あらかじめ、当該扶養義務者に対して書面をもって厚生労働省令で定める事項を通知しなければならない。ただし、あらかじめ通知することが適当でない場合として厚生労働省令で定める場合はこの限りではない。

生活保護法改正案(上段)と現行生活保護法(下段)の比較。新しく設けられる29条(資料の提供等)では、親族までプライバシーを丸裸にされる可能性もある調査内容が記載されている
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 現在でも、親族には「扶養できませんか?」という照会が行われるが、高額の所得や資産がある場合を除き、否応なく強引に扶養を求めているわけではない。家族・親族の関係が円満であるとは限らない。親族に、充分な経済的余裕があるとは限らない。しかし改正案では、扶養義務の履行を求めている。充分とされる扶養を行わなければ、洗いざらい調査されるのである(29条)。調査の範囲は、年金・銀行・信託会社など資産にかかわるものに始まり、勤務先の雇主にまで及ぶ。「あなたの親族が生活保護を申請したことを、利用しているということを、勤務先にバラすぞ、イヤなら扶養しろ」ということである。

 ちなみに、この調査は、生活保護を申請して利用する当事者に対しても及ぶ。また、生活保護を利用している期間だけではなく、未来永劫、関係者が死に絶えるまで続く可能性がある。明示的に期間の限定が記載されていないということは、そういうことを意味する。

 もともと生活保護制度は、働かないことを奨励する制度ではない。就労しているけれども収入が低い場合には、保護費との差額を受給することができる。いわゆる「ワーキング・プア」が生活保護以下の収入しか得られない場合には、生活保護を申請すればよいのである。少なくとも、生活保護水準の生活はできる。しかし、改正案が成立すれば、このような事例も少なくなるかもしれない。なにしろ、生活保護を受給していることが、勤務先にバレてしまう可能性があるのだ。

 24条8項には、

「ただし、あらかじめ通知することが適当でない場合として厚生労働省令で定める場合はこの限りではない。 」

 という但し書きがある。もしかすると、「DVや虐待の被害者に対する配慮は充分である」というアピールのためかもしれない。しかし、そのような場合の申請を「事実上、無理」にするのが、この改正案である。この但し書きは、何の意味を持つのだろうか?

法律が変わるのに
「運用は変わらない」のウソ

 なお、この生活保護法改正案に対し、厚労省・与党は、

「運用はこれまでどおり、変わらない」

 としている。たとえば、2013年5月15日の公明新聞には、以下のような記載がある。

「厚労省側は一部報道で、同改正案に保護の申請を厳格化する項目が盛り込まれたとの指摘があることに言及。これまで省令で定めていた規定を条文に盛り込んだもので現行の基本的な取り扱いと変わりはないと述べたのに対し、公明党側は誤解を招かないよう周知を要請した。

 また、厚労省側は「緊急で必要があれば、申請を口頭で認めるという取り扱いも当然ある」と述べ、引き続き必要な人への支援を行う考えを強調した。 」


2013年3月11日の厚労省課長会議資料より。「書類が揃っていないから生活保護申請を受理しません」という取り扱いを「不適切」としている
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 しかし、上位法の優越原則に照らせば、運用で「申請を口頭で認める」「メモ書きでも申請を認める」「添付書類が揃っていなくても申請を認める」といったことはあり得ない。法に違反する省令や運用規則を定めることは、不可能だからである。もし、そのような運用を行うというのであれば、この改正案そのものに意味がないということになる。

 ちなみに、3月11日に行われたばかりの厚労省・課長会議で配布された資料には

「例えば住宅賃貸借契約書や預金・貯金通帳など、申請者が申請時において提出義務を負わないものの提出を求めることを内容とした書面を面接相談の際に使用し、それらの提出が申請の要件であるかのような誤信を与えかねない運用を行っている事例等、申請権を侵害、ないし侵害していると疑われる不適切な取り扱いが未だに認められているところである。」


2013年3月11日の厚労省課長会議資料より。福祉事務所に対して行われる監査でも、「水際作戦」に類することが行われていないかどうかが厳しくチェックされる
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 とある。厚労省も、申請時に添付書類一式の提出を求めることは「申請権の侵害」と認めている。もちろん、社会保障審議会の生活保護基準部会・生活困窮者の生活支援の在り方に関する特別部会でも、今回の生活保護法改正にまつわる内容は、ほとんど議論されていない。

新規利用しづらくすればするほど
生活保護は「既得権」化する

 では、今回の生活保護法改正が成立してしまった場合には、どのような問題が発生しうるであろうか? もちろん、餓死・孤立死の増加や、親族間の深刻な紛争の増加は予想される。筆者はさらに、生活保護の「既得権」化を指摘しておきたい。

 しばしば耳にする意見に、

「生活保護は、一度取ったら既得権になってしまうから、当事者は脱却の努力をしなくなる」

 というものがある。数多くの当事者に接している筆者から見ると、脱却の努力を尽くしても「出口」はない。経済的自立を実現できる就労機会が見つかりにくい。努力の末に「心が折れて」しまい、現在は脱却の努力をできなくなっているという当事者も多い。いずれにしても、そういう当事者は「働けるのに働かない」「努力が足りない」「仕事の探し方が悪い」と非難されるのであるが。

 今回の生活保護法改正は、生活保護を実質的に利用できない制度にしてしまうであろう。すると、現在、生活保護を利用している人々はどうするだろうか? 人にもよるが、「可能な限り、生活保護から脱却しないようにしよう」と考えることが多いであろう。いったん脱却できても、また困窮しないとは限らない。次に困窮して生活保護を申請しようとすると、改正された生活保護法が適用されることになる。現在のまま生活保護を利用し続けていれば、法改正は遡っては適用されないので、現在の生活保護法が適用される。親族との関係が、やや険悪であったり疎遠であったりするなりに安定しているとすれば、多くの場合は「敢えて、紛争に発展させたくない」と考えるであろう。

 今回の生活保護法改正案は、現在でも究極の「守り」を強いられている生活保護当事者を、さらに強い「守り」へと動機づける可能性が高い。もちろん、その「守り」もさせないような、新たな攻撃が予定されているのであろう。思い過ごしであってほしいのだが。

 社会的弱者が生きられない、恐ろしい国になろうとしている日本。当事者は今、何を思い、どう考えているだろうか? 

 次回は、「夢は自立」と語る生活保護当事者の日常と本音を紹介したい。

<お知らせ>
http://diamond.jp/articles/print/36055


11. 2014年1月04日 00:59:45 : Un6heX4IUI
1: ジャンピングエルボーアタック(東京都):2014/01/03(金) 22:46:36.65 ID:cmeMUoQ40
東京エムケイ運転手ら40人超、未払い賃金求め続々提訴
2014年1月3日07時17分

 大手タクシー・エムケイグループの「東京エムケイ」(東京都港区)の運転手らが「求人票通りに月給が支払われていない」として、
未払い分の支払いを求める訴訟を東京地裁に相次いで起こしている。先月までに計42人が提訴。請求額は約4億円に上る。1月中に5
人が提訴予定で、最終的には全従業員の1割近い約50人になる見通しだ。代理人の弁護士は「同社の体質が問われる」と話している。

 訴えによると、同社はハローワークの求人票などで「固定月給35万円」として運転手を募集。だが、月8〜9日の公休日以外すべて
出勤しても、基本給に諸手当を加えた月額は、約20万円にしかならない。また乗車前の車の点検や降車後の洗車、運行記録の記入時間
など1日計2〜3時間ほどが残業時間に算入されず、月額10万〜30万円が未払いと主張している。

 一方、同社側は「固定月給35万円」は、公休日に出勤した場合の手当や残業代なども含む額▽点検や洗車に2時間もかからず、乗車
前や降車後は合計30分を勤務時間に算入している――などと反論している。

 同社は1997年設立で、東京の銀座、汐留の営業所からタクシーを配車するほか、成田、羽田両空港へのハイヤー送迎サービスなど
を展開。訴訟については「係争中なのでコメントできない」としている。

幵 幵 幵 スレ立て依頼所 幵 幵 幵
http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news/1388627170/
34 名前: ダイビングフットスタンプ(catv?) Mail: age 投稿日: 2014/01/03(金) 22:06:09.07 ID: Fuzw1c2C0


3: ジャンピングエルボーアタック(東京都):2014/01/03(金) 22:47:54.27 ID:cmeMUoQ40
固定月給35万円のはずが…
「あの求人広告は、いったいどこの会社の広告だったのか」。3年ほど前から東京エムケイに務める男性運転手は、給与明細を初めて見た
時、驚いたという。
求人広告の「固定月給35万円」にひかれて入社したが、月給は額面で30万円にも届かない。車両点検や洗車など乗車前後の時間の一部、
降車後にある毎日2時間前後の研修も勤務とみなされていない。
昨年秋、提訴に踏み切ると同僚も続いた。「今のままなら、これからも裁判が起き続けることに会社は気づくべきだ」と話す。
一方、千葉県成田市の営業所にはハイヤー運転手20人が勤務しているが、すでに18人が提訴。残る二人も準備中だ。提訴した男性による
と、早朝・深夜の送迎が当たり前のハイヤー運転の勤務は、睡眠時間が3時間を切ることもある。「賃金がいい加減では、意識の高い運転
手は育たない。会社のためを思って訴えた」と話す。

20140104000633_3_1


4: 不知火(愛知県):2014/01/03(金) 22:48:41.08 ID:H/cnLeJw0
ハロワは昔はマトモな会社多かったらしいけど
今はマジで糞みたいな会社しかないって聞くわ


18: フェイスクラッシャー(福岡県):2014/01/03(金) 22:53:21.74 ID:bH5rDX510
>>4
ノルマがあんのか知らんけど、昔、職安の職員が空求人でいいから出してくれ!!
雇わなくていいから!!って、よくうちの会社来とったで


5: 膝靭帯固め(京都府):2014/01/03(金) 22:48:55.19 ID:qp/ueyqI0
MKはいつ訴えられてもおかしくないからなw

9: フェイスロック(神奈川県):2014/01/03(金) 22:50:16.98 ID:Zdz67rIj0
タクシーって歩合じゃないんだ。
だから、あんなにノンビリ駅前で待ってるのか。


13: ジャンピングカラテキック(神奈川県):2014/01/03(金) 22:50:57.21 ID:X36ssYyV0
MK5


14: 不知火(庭):2014/01/03(金) 22:52:22.76 ID:/x/EakES0
こういうブラック悪質企業を消費者が使わないようにするのが一番よ
よほどのカスが経営してるんだろうな


15: 張り手(やわらか銀行):2014/01/03(金) 22:52:28.19 ID:eLUb5uAW0
>公休日に出勤した場合の手当や残業代なども含む額

これは固定給に入れちゃだめだろ


19: ジャンピングDDT(WiMAX):2014/01/03(金) 22:54:00.70 ID:qe1DW9RA0
>>15
中小は当たり前だよ
この額は残業代込みだよ〜とか面接でほざかれるのはデフォ
奴隷国家日本


16: フロントネックロック(大阪府):2014/01/03(金) 22:52:31.11 ID:A8RBNmvd0


実録!車に閉じ込めボコボコに蹴り退職強要/タクシー会社元社長によるパワハラ02
http://www.youtube.com/watch?v=_qK2qmsPG8I


62: エクスプロイダー(宮崎県):2014/01/03(金) 23:19:40.87 ID:DsYY6r680
>.>>16
キチガイ杉w
ワロタw


20: キングコングラリアット(大阪府):2014/01/03(金) 22:54:08.33 ID:weZsdDXs0
就職するからこんな目に合うんだ


21: ダイビングヘッドバット(関東・甲信越):2014/01/03(金) 22:54:17.21 ID:6yKb4AhMO
エムケイ=まじきっく
の略


36: タイガースープレックス(dion軍):2014/01/03(金) 23:04:13.09 ID:owil4O+D0
俺が7年勤めた会社の求人がハロワに出てた

腑に落ちない点が一つ
「賞与年二回有り」

俺は一度もボーナスというものを貰った事がない


38: ミラノ作 どどんスズスロウン(千葉県):2014/01/03(金) 23:05:22.71 ID:fd0aDgX80
手取りが35万円ってのと勘違いしたとか


70: 不知火(SB-iPhone):2014/01/03(金) 23:35:11.25 ID:KwomI+Zpi
いいぞ。どんどんこういう会社は提訴してやりゃいいんだよ。


85: ネックハンギングツリー(千葉県):2014/01/04(土) 00:00:13.59 ID:aH49rSA90
ハロワがダメならどこの求人を頼ればいいんだ…

http://hayabusa3.2ch.net/test/read.cgi/news/1388756796/


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