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マクド難民を考える(今朝の新聞を読んで)
今朝(2013.2.18)の朝日新聞に、毎日の様に朝5時から10時半まで、そして、夜間は終電の終わる午前0時まで、駅内待合室の椅子で過ごす人の記事が載っていました。マクド難民の特集です。
その人は、大阪で非正規の仕事をしていて、月に6万円くらいの収入なのだそうです。
それで、金がないから駅で寝ているが、マクド難民であったときよりは精神的に楽になったとのことです。また、週に2晩、1,500円を使って個室ビデオ店で過ごすようにしており、そのことが心身のリフレッシュになっているというような内容でした。
現在、この様な境遇の人は少なくなく、また、増える傾向にあるのだろうと思います。
また、安倍政権に変わり、物価が上昇傾向になるようですが、結局のところ、苦しい生活をしている人々が楽になる様な施策が今後行われるのかどうか。その事については、注視していく必要があるでしょう。
ところで、今回の記事を読み、“マクド難民”といわせる人々の問題は、“景気や雇用”の問題であるとともに、“生活力”の問題なのではないか、ということを感じましたので、その事について書きます。
実は、私も、収入が月に6万円くらいであることが少なくありません。それどころか、もっと少ない月もあります。それでは、なぜ彼らはマクド難民で、私はそうでないのでしょうか。
私は、そこに“生活力”の問題が絡んでくると思うのです。
それは、身の丈にあった生活を送ることができるかということであり、また、生活レベルを柔軟に変えることができるか、という問題でもあります。
まず、週2晩を個室ビデオ店で過ごすということは、月に換算して、8回12,000円の支出になるということがわかります。これは収入に比して馬鹿になる金額ではないでしょう。
住居について、特に今は学生が動く時期であり、福岡のベッドタウンたる西新あたりでは風呂付きで15,000円の物件があるそうです。大阪でも、風呂なしであれば2万円強で見つけることができるのではないでしょうか。
仮に22,000円で風呂なしの物件があったとしたら、基本的には月の支出10,000円増でより快適な寝床が見つかると言うことになります。もっとも、週2回銭湯に行くとしたら、その分の費用も発生するでしょう。
しかし、アパートに住んだ場合は水道光熱費も発生しますし、仮にそれを含めて月の支出15,000円増であると考えた場合、いかに収入との折り合いをつけていくことができるのでしょうか。
私は、食事を見直すことにより、折り合いをつけていくことができると思います。
つまり、外食をしたり弁当を買うのではなく、自炊を始めるべきだということです。
仮に300円の弁当を毎日食べたら、月に換算して下記の金額となります。
一日3食 300x3x30=27,000円
一日2食 300x2x30=18,000円
これは結構な金額であることが分かります。仮に一食300円の食事を一日3食摂っているとしたら、月の賃料に相当する金額が食費に費やされていることに気付くでしょう。
それに対して、自炊した場合はどうでしょうか。
食べ物は好みがありますが、幾つかの例をあげておきます。
焼きそば
1食分 40円(焼きそば三食分120円)+もやし10円分+きのこ10円分=一食60円+光熱費
一日3食 60x3x30=5,400円
一日2食 60x2x30=3,600円
うどん
1食分 20円(一玉)+白菜10円分+きのこ10円分+鶏肉10円分(冷凍)=一食50円+光熱費
一日3食 50x3x30=4,500円
一日2食 50x2x30=3,000円
ポテトフライ
30円(冷凍ポテト1Kgあたり150円)+もやし10円分+緑葉色野菜10円分=50円+光熱費
焼きそばやうどんばかりを食べていたら飽きてしまうでしょう。しかし、料理のバリエーションは増やしていくことができます。そして、注目すべき事は、自炊をするのとしないのとでは、月の支出が桁違いに違ってくるということです。
また住居の問題に戻ると、例えば、風呂付きアパートを2〜3人でシェアすることも可能なわけです。これは、その様な状態を許容できるかという問題があり、(私は個人的に嫌ですが)、45,000円の家賃を3人で割れば、一人あたりの費用は15,000円となるわけです。
更に、実家という要素が存在します。まず、実家にパラサイト(寄生)した上で働くという選択肢がありますし、また、実家が距離的に遠くないのであれば、遠慮なく甘えるべきでしょう。つまり、マクド難民になることを考えれば、夕食時におしかけて一食浮かせるべきなのです。
ここら辺のやりくりの問題を、都市生活者の“生活力”の問題であると捉えることはできないでしょうか。つまり、マクド難民の様な状態に陥っている人々には、ここまでに書いたような知識が必要なのではないかと感じるわけです。
また、この事については、マクド難民は知恵が働かないが故に当事者の責任であり、政治的、または自治体レベルでの救済が必要ないということにはなりません。彼らは経済的に困っているのですから、その生活が立ちゆくように早く援助の手を差し伸べるべきでしょう。
例えば、マクド難民向けに、住む家がないという証明書を役所が発行、また、その証明書がある人に対して一晩500円くらいで泊まれる安宿を作るというのはどうでしょうか。
税金で500円援助して、宿側一晩1,000円で何とかならないでしょうか。
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