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卵子提供「問題ない」3割 岡山大、治療施設調査
早発閉経などで体外受精「ある程度肯定的」分析
早発閉経などのため卵巣機能が低下した女性が、第三者から卵子提供を受ける非配偶者間体外受精をめぐり、岡山大の中塚幹也教授(生殖医療)らのグループが不妊治療施設などを対象に実施した調査で、回答した415施設の30%以上が「倫理的に問題ない」との考えを示したことが9日、分かった。
中塚教授は「医療現場である程度、卵子提供が肯定的に受け止められている」と分析。一方で卵子を提供する女性の負担や採取時のリスク、子供の法的地位や出自を知る権利などさまざまな論点があることから「今後さらに議論を積み重ねるべきだ」と話した。
調査は昨年6〜8月、日本産科婦人科学会に不妊治療施設や周産期医療施設などとして登録している1157施設の責任者に調査票を郵送して実施、415施設から有効回答を得た。回答者の約半数は生殖医療が専門で、その他は周産期医療や一般産婦人科など。
卵子提供について、提供を受ける女性の疾患別に尋ねたところ、「倫理的に問題ない」との回答は悪性腫瘍の治療による卵巣機能不全(20〜30代)で39%、染色体異常で卵子がないターナー症候群で35%、早発閉経で42%だった。
これとは別に、中高年の不妊患者に卵子提供による治療をすることに「倫理的な問題はない」とする回答の割合は比較的低く、「40代後半の閉経前」で23%、「50代前半の閉経後」で12%。
実際に自施設で卵子提供による治療を実施する可能性があるとの回答は全体の10%以下だった。提供者確保の難しさや、設備がないことなどが理由とみられる。
調査では「現在パートナーがいない未婚の20〜30代女性」が自分の卵子を凍結保存することについても聞いた。「倫理的に問題ない」としたのは63%、自施設で実施する可能性があるとしたのは18%で、2%に当たる9施設は実際に実施例があるとした。
卵子凍結を望む理由としては、加齢に伴う卵子の老化を避けることなどが考えられる。中塚教授は「『今は仕事優先で、将来は子供が欲しい』という女性が今後増えていくだろうが、高齢での妊娠や出産にはリスクが伴うことを啓発することも重要だ」としている。
[日経新聞2月9日朝刊P.8]
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