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http://bizmakoto.jp/makoto/articles/1302/05/news029.html
ファンドマネージャー・霜見さん夫婦を殺して埋めたとして渡辺剛容疑者が捕まった。渡辺容疑者の動きを見ると、トイレの洗剤を飲んで自殺を図ろうとするなど、おかしな点が目立つ。多くの疑問が残る事件だが、殺人犯をそそのかした者はいなかったのだろうか。
スイス在住のファンドマネージャー・霜見誠さんと奥さんを殺して埋めたとして渡辺剛容疑者が捕まった。
宮古島の城辺地区の農道でぶっ倒れているところを発見されたということで、報道によると、トイレの洗剤を飲んで自殺を図ろうとしていたという。
あまりにもサラっと流されているが、これはかなりおかしい。
ご存じの方も多いと思うが、トイレ洗剤を飲んでも人は死なない。もちろん危険な行為ではあるが、無意識に吐き出されることも多いし、せいぜい胃や食道の粘膜が損傷される程度だ。トイレ洗剤を用いた自殺志願者はだいたい他の薬剤と混ぜて硫化水素を発生させるのだが、そういうことをせずに一気飲み。
こういうワケの分からない行動をとる理由は3つ考えられる。
(1)単なるバカで、死ねると勘違いしていた
(2)情状酌量狙いのパフォーマンスだった
(3)別の自殺をこころみたが怖くなって錯乱した
(1)も(2)もありそうな話なのだが、個人的には(3)がいいセンをいっているのではないかと思っている。
宮古島が好きな人ならご存じだろうが、渡辺容疑者がぶっ倒れていた城辺地区というのは、美しい女性マムヤが身を投げたという伝説がのこる東平安名崎が有名で、そこまで行かずとも、周囲には断崖絶壁も多い。豊かな自然にもめぐまれているので、首吊りロープをかけるにはちょうどいい枝振りの木もそこらじゅうに生えている。つまり、2時間ドラマの犯人がラスト10分で向かうようなロケーションだったというわけだ。
しかし、渡辺容疑者はビビった。そんなの人間なのだから当たり前じゃないかと思うかもしれないが、問題はなぜそこでビビったのかという点だ。
ご存じのように、渡辺容疑者は閑静な住宅地に柵を立てて重機まで使って穴を掘るという、あまりに大胆不敵な犯行準備をしている。
さらに、福山雅治がくるパーティがある、なんてウソをついて自分自身で夫妻を誘っている。そんな派手におびきだせば、夫妻が知人に言うに決まっているので、当然足がつく。だから、警察は渡辺容疑者が否定をしても、早くから怪しいと思っていた。
しかも、死体遺棄現場に所有者のクルマをつかって夫妻を運ぶ。人を殺して埋めようという人間が、まさかNシステムの存在を知らないわけがない。
つまり、渡辺容疑者は「捕まえてください」と言わんばかりのヤケクソ的な手口をつかっているのだ。
これまでいろんな殺人犯を見てきたが、ここまでヤケになった場合はトイレの洗剤など飲まない。「覚悟」があるからだ。渡辺容疑者にはそれはない。というよりも、何か別のものにビビっているような気がしてならない。例えば、「共犯者」とか。
おかしな事件の噂
この事件についていろんな「噂」が流れているのは、みなさんもご存じのとおりだろう。
確かに、霜見さんはある粉飾事件のキーマンとして、金融庁をはじめとして捜査当局も注目していた。金融関係の人間たちに聞くと、特定の銘柄の名前や「株価操縦」なんて言葉がちらほらと出て、なかには「あれは仲間割れだよ」なんて断言をする者もいる。
真相は闇のなかだが、確かにおかしな点はたくさんある。例えば、警察によると、渡辺容疑者は5年前に霜見さんに投資で大損こかされたことを恨みに思って今回の凶行におよんだという。
その当時、渡辺容疑者が住んでいたマンションに行ってみたが、下町の住宅街にある築20年以上でオートロックもない中古マンションだった。「年収3億円」なんて周囲にふれまわっていたそうだが、霜見さんに大損こかされるだけの資産があったのかも疑わしい。
ならば、霜見さんに注ぎ込んだという「数億円」をどこからきたのか。渡辺容疑者が社長をつとめる「日鯨商事」があるグループのマネロンに利用されていたという「噂」もある。
事業がうまくいかず落ちぶれた男をそそのかして、自分の手を汚さずに「仕事」をさせた者たちはいなかったのか。
そういう構図で連想されるのは、2011年に起きた立川の警備会社で起きた6億円強奪事件だ。
ご記憶にある方も多いと思うが、国内史上最大の強盗事件で、これまで暴力団組員をはじめ23人が逮捕・起訴されたが、いまだに強奪されたカネの大半、3億4000万の行方が分かっていない。要するに、捜査は「黒幕」まで届いていないということだ。
実は事件発生1週間後、知り合いの暴力団関係者もこんな“予言”をしていた。
「立川の事件、もう追えないよ。あのヤマはいろんな組織が横断しているからカネは全部分配されて、海外にも流れたって聞いている。実行犯で逮捕される奴は出ても、口は割らないよ。家族とか何をされるか分からないし」
確かに、警備会社に侵入し、警備員を包丁で刺して重傷を負わせた無職の男性(42)は、法廷で震えながらこう述べている。
「今回の事件については、脅されて、やった事件なんで……そういう人と顔、合わせたくないってのあったんで……ここまで聞いたらやらないといけないっていう。家族もいるんで」
渡辺容疑者が社長をつとめていた「日鯨商事」には役員として、親族らしい女性が何人か名を連ねていた。残忍な殺人犯にも家族はいる。
答えは、そのあたりにあるような気がしてならない。(窪田順生)
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