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http://news.livedoor.com/article/detail/7305648/
暴走族時代の「いびつな絆」を温存したまま大人になり、凶悪事件を引き起こした関東連合のOBたち。首都・東京の繁華街で暗躍する彼らの「闇」に迫る。
■仲間以外は信じない
「少年時代のつながりがゆがんだ形で温存された、大人になりきれなかった大人たち」
東京・六本木の集団暴行死事件で20〜30代のOBら8人が逮捕された暴走族「関東連合」。その特徴を一言で表すと、こうなるだろう。昭和48年に東京都世田谷区や杉並区の暴走族の連合体として結成され、平成15年に解散。OBらは元横綱朝青龍や歌舞伎俳優の市川海老蔵さんなど、六本木周辺で発生した有名人をめぐる事件やトラブルで、たびたび登場してきた。
暴力団と違い、組織としての実体がないにもかかわらず、電話一本でOBらが瞬く間に集まり、集団で襲撃に及ぶといういびつな「結束力」を生んだ背景には、彼らの世代の“特異性”があるようだ。
関東連合で一時期リーダーを務め、今回逮捕された石元太一容疑者(31)の著書『不良録』によると、メンバーは現役当時、金属バットなどで武装し、対立グループの襲撃を繰り返していたという。
1対1ではなく、集団で襲いかかり、時には相手を拉致して執拗(しつよう)に痛めつけ、精神的にも肉体的にも屈服させる。逮捕されたOBらの多くは引退して既に10年以上の歳月が経過しているが、金属バットを使い集団で暴行するその手口は、少年時代と全く同じだ。
今回の襲撃を主導したとして逮捕状が出ている見立真一容疑者(33)は、引退後も現役時代の上下関係を保ち、暴走族時代からの対立グループと六本木周辺で抗争を継続してきた。殺害された藤本さんは、対立グループのリーダーに似ていたために、人違いで襲われたとみられている。
■先鋭化した「ロストプロセス世代」
芸能関係や飲食店経営などの自営業者が多く、振り込め詐欺などの違法行為に手を染める者もいる関東連合OBグループの根底には「仲間以外を容易に信じない」という排他性がある。
若者の世代論などを研究するサントリー文化財団上席フェローの佐藤友美子さんは、グループが属する昭和50年代生まれの世代について「中高生のころに携帯電話などが普及し、不特定多数の他人とかかわるプロセスを経ずに育った。いわば『ロストプロセス世代』だ」と分析する。
ロストプロセス世代は地元意識が強く、友人との「仲間内の論理」を何よりも優先する一方、他人への関心が極端に薄いという。仲間外れにされることを恐れ、人と違うことができず、「集団で同じことをする同質性」が特徴だ。
周囲から孤立するほどに、仲間との絆にすがり、先鋭化していった関東連合OBの姿は、まさにロストプロセス世代の典型だ。
「抗争を続けることこそ、仲間をつなぎとめる大事な要素なのだろう」。佐藤さんは、こう続けた。
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