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12月16日 衆議院選挙。 これと同時に行われる投票に国民審査ってものがある。
これに 高知白バイ事件が少し関連しているので書いてみた。
最高裁判事の信任投票をするわけだが、この仕組みが実によくできている。もちろん、権力側に都合の良いという意味でだ。
投票の方法自体は実に簡単で、投票用紙に書かれた裁判官氏名の上に〇×を付けるだけだ。この審査で有効票の50%を超えて×を書かれた最高裁判事は、国民から不信任とされ罷免されることになる。
これまでの最高不信任率、つまり×を付けられた割合は15%強。85%の国民は最高裁判事を信任しているという事になっている。最近では信任率が90%超も珍しくない。
この結果に対して、私は85%の人が信任しているというよりは、85%の人が最高裁に関心がないのじゃないかと考えている。その理由はおいおい書くとして、私としては、不信任率が15%そこそこというのは納得が行かない数字だ。先に書いた、司法への無関心ってものもあるだろうが、国民審査という投票システムにも大きな問題がある。
1) 白紙投票は信任投票とされる
普通、人の善し悪しを判断するには、それなりの資料が必要だが、投票対象の裁判官は氏名のみの記載で、判決などその他の情報は国民が自力で調べなくてはならない。そこまで熱心な人はほとんど×をつけていると思うが、一般的には「判断できない」として、白紙で投票するひとも少なくはないはずだ。また、名前も初めて見る人を、何も知らないで「×はつけられない」と無難な選択として「〇」を記入するかもしれない。
問題なのは、審査対象の情報不足と、棄権のつもりの白紙投票が信任投票扱いとされるってことだ。
2) 最高裁判事が国民に信を問われるのは10年に1回。
正確に書くと 最高裁判事に任命されて、10年経過した後の衆院選で初めて国民審査を受けることになっている。再審査はその10年後の衆院選となる
参照 ウィキペディア
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E8%A3%81%E5%88%A4%E5%AE%98%E5%9B%BD%E6%B0%91%E5%AF%A9%E6%9F%BB#.E5.88.B6.E5.BA.A6.E3.81.AE.E5.95.8F.E9.A1.8C.E7.82.B9
国民審査は衆院選と同時に行われることになっているが、毎回、すべての最高裁判事が信任を問われるわけではない。一度、審査をパスすれば、あとは国民審査の名簿に名前が載ることは10年後。だから、「あの判決はおかしい」と思っていても、その裁判官が国民審査の対象となることはめったにない。2回目の審査までに退官する場合がほとんどだ。また、最高裁判事の中には、一度も国民審査を受けないままに退官する人もいる (過去に2名)
以上の理由から、どのような判決を出したとしても、国民審査を逃れることは可能であり、また、それ以前の問題としてどのような判決を出してきた人か非常に分かりにくいから、まともな審査と言えない仕組みになっている。
今年の国民審査でも、国民審査を受けないままに退官しようとした最高裁判事がいる。須藤正彦裁判官だ。この裁判官、なんと、12月26日に退官が決定している。ご存じのように、「近いうち」と言っていた衆院解散は年内はないという見方が大方だったが、野田さんの英断?によって12月16日となったから、国民審査対象となった
それだけなら、別に気にすることはないかもしれないが、この須藤裁判官が11月に下した判決が、結構世の中の注目を浴びた。「高知白バイ事件」の国賠訴訟判決だ。
関連ニュース ⇒ 産経WEB http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9C%80%E9%AB%98%E8%A3%81%E5%88%A4%E6%89%80%E8%A3%81%E5%88%A4%E5%AE%98%E5%9B%BD%E6%B0%91%E5%AF%A9%E6%9F%BB#.E5.88.B6.E5.BA.A6.E3.81.AE.E5.95.8F.E9.A1.8C.E7.82.B9
関連サイト ⇒ http://matome.naver.jp/odai/2130019640049447801
もし、衆院解散が年明けになっていたら、この須藤裁判官は国民審査を受けることなく、無事に退官していたことになる。やり逃げみたいなものだ。
「う〜〜ん この白バイ判決はちょっと面倒なんだけど」
「確かに、あれは どう見ても冤罪ですからねぇ。再審も始まる可能性があります」
「なに馬鹿言ってんだよ。君は。上告棄却以外は考えられない事件だよ。問題なのは誰に言わせるか。そこが面倒なんだ」
「あっ そうですよね。だったら須藤君なんかどうです? 12月に退官予定ですから、国民審査で恥をかくこともないですし、それに・・・」
「それに?」
『彼は弁護士出身ですから。私達、官僚や裁判官出身と違って、言わば外様です」
「そうか。外様か、じゃぁ彼にやってもらうか」
なんて話はなかったかもしれないが、国民審査をパスできると考えていたことはまちがいないと思う。須藤氏の他にも、今年の名簿にある田原睦夫・岡部喜代子・大谷剛彦の御三方が怪しい判決を出している
まねきTV事件 TV番組視聴の画期的システムを開発した企業が最高裁で逆転負けした事件。勝ったのはそのシステムによって損害を受ける民放やNHK。
今 バツ10プロジェクトなるものが立ち上がっている。江川詔子さん達が国民審査対象の裁判官全員に×をつけることを提唱している。
参考サイト ⇒ 「「次の選挙で最高裁判事に×をつけよう」の呟き。」
http://togetter.com/li/410549
これほど冤罪がTVや新聞で報道されて、司法が問われているのに、マスコミは国民審査という国民の大きな権利の行使について口を閉ざしている。その理由もなんとなく見えては来る。仮にマスコミが恣意的に国民審査関連情報を報道しないとしても、先に述べたように、情報不足で適切な判断が下せないなんて言っていると、いつまでたっても司法は変わらないだろう。
50%以上の不信任は難しいだろうが、最高裁判事の全員に×を付けることで 今の司法に意思表示をすることが重要と考えている。
投票されるかたは、くれぐれも白紙にはしないようにお願いする。
以上 高知白バイ事件支援ブログより転載 http://blogs.yahoo.co.jp/littlemonky737/67523374.html
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