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遺児の母、所得最低112万円 2010年平均
あしなが育英会調べ 進学断念増える懸念
あしなが育英会(東京・千代田)の高校奨学金を申請した母子家庭の2010年の平均所得は約112万円だったことが1日、同会への取材で分かった。同会が調査を始めた1998年以降で最低。勤め先の経営が悪化した影響で収入が減ったり、職を失ったりした母親が多いとみられる。同会は「進学を諦める子供が増えているのではないか」と懸念している。
あしなが育英会は病気や災害、自殺などで親を亡くした子供を支援する非営利団体。中学3年生の子供を対象に、進学するための高校奨学金制度を設けている。同制度に申請した母子家庭について、申請書に添付された市区町村発行の所得証明書を基に平均所得を算出している。
11年度に申請した母親741人の10年の平均所得は約112万円で、09年(約137万円)より18%減った。減額傾向にあり、調査を始めた98年(200万円)の6割弱の水準だ。
同会は一般家庭との格差も拡大しているとみている。国税庁の民間給与実態統計調査によると、民間企業に勤める人が1年間に支給された平均給与は、10年は約412万円。同調査は母子家庭への給与も含まれており、様々な控除制度が適用された後の所得金額と単純には比較できないが、同会調査の母子家庭の所得は98年は約4割で10年は3割弱まで低下した。
同会の工藤長彦理事は「収入が減ったことで子供の教育を諦める親も出てくる」と指摘する。
同会の奨学金は無利子で卒業後20年間に分割返済してもらう仕組みだが、こうした状況を踏まえ、返済期間の延長や奨学金の増額を検討している。「返済義務のない給付金を新設することも考えたい」(工藤理事)としている。
[日経新聞11月1日夕刊P.14]
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