http://www.asyura2.com/12/social9/msg/167.html
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横浜市の公立学校で通知表を保護者に事前確認を求める
横浜市の公立学校で、通知表のコピーを事前に渡し、出席日数だけでなく寒天別評価を含めた成績についても確認を求めているという。市立高校が含まれているかどうかについては報道が分かれているが、市立小中では確実に行われている。
理由はご記載があったからという。しかし、ご記載なら学校内でチェック体制を徹底すればそれで済む話だ。いちいちコピーを生徒に渡しそれを回収して訂正が入っていないか、その訂正がはたして妥当なものかを保護者と確認するということのほうがよっぽど手間がかかる。
そもそも、出席日数、それも遅刻とか早退についてその回数の確認は保護者ができるかもしれないが、成績、特に観点別評価についてはほぼ教員の専任事項、それもかなり主観に基づいた評価でしかない。成績についても以前は相対評価だったのでそれなりに客観性があったが今は絶対評価なので事前に評価尺度が教員から公表されていない限り保護者が確認するすべはない。つまり、例えば、英語の成績は定期テストの点数が50%、授業中に毎回やる小テストが30%、宿題の提出が10%、授業中の発言が10%で評価を決めるというように評価の尺度が公表されていることが必要なのだ。しかも、他の生徒がそれらの評価尺度それぞれでどの程度きちんとやっているかをある程度は知っていなくてはいけない。絶対評価だからといって、全体の状況がある程度分からないと、例えば100点満点のテストで60点がいい成績なのか悪い成績なのか分からないからだ。平均が90点なら60点はよい成績とは言えないが、平均が30点なら60点はよい成績を意味する。
成績評価の基準が細かく公表されているかどうかは今回の報道にはない。
しかし、仮に成績評価の基準が公表されていても、横浜市のように事前に保護者の確認を求めるというのは異常だ。最初に書いたように、保護者に確認を求めるよりも学校内で確認するほうがよっぽど手間がかからないからだ。
どう考えてもこの横浜市のやり方は成績を保護者が学校と交渉できるものにするという意味だ。教育委員会によると成績の訂正はなかったというが、それなら事前に保護者に確認を求めることをやめるべきだ。出席日数の訂正なら事後に訂正すればいいだけだ。
成績を保護者が交渉できるものにするということは究極的には金で買えるものにするということのはずだ。2010年2月に出された週刊朝日の記事には東京6大学の学生の15%程度は筆記テストの「6×3−4÷2= 」を間違えたという。東大の薬学部2年生も間違えたとされていた。この算数は小学校4年生の問題で、既に小学校段階で試験問題を金で買ってカンニングをやっていたことを示唆していたが、今回の横浜市のやり方は同様な状況がより大規模に行われつつあることを示しているのだろう。
ひょっとしたら同様なことはクラス単位で既に全国的に行われているのかもしれない。それほど、今の教育はおかしくなっていると言わざるを得ない。地方の国立大学も相当程度インチキ入試がはびこっていると思う。
学校の運営側、つまり、平成5年だったかあのころに文部省から各大学の理事会などへ天下りした官僚がこういったインチキ入試の実態を知っているはずだ。現場の教授たちもかなりの程度こういったインチキに気が付いているはずだが声が上がっていない。
教育が腐ることはエリートシステム自体がおかしくなることを意味してる。行政が大規模におかしくなっている例は今では枚挙にいとまがないほどにある。こんなことをやっていたらどんどん国家破滅を早めるだけだ。横浜市は早急にこんなことは止めなければいけない。
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http://www3.nhk.or.jp/news/html/20121027/k10013065061000.html
横浜市教委“通知表 保護者らに事前確認”
10月27日 21時33分
通知表の成績などの記載ミスを防ぐためだとして、横浜市教育委員会がすべての公立学校に対し、通知表を配付する前に保護者や児童生徒に内容を確認してもらうよう指示していたことが分かりました。確認の際、一部の学校が通知表のコピーを渡しているのは不適切ではないかとする指摘を受けて、教育委員会は対応を検討するとしています。
横浜市では、昨年度、市内の小中学校で、通知表に別の生徒の成績を記載したり、出席日数を誤って記載したりするミスが相次ぎました。
こうしたミスの再発防止策の一つとして、横浜市教育委員会がすべての市立の小学校と中学校、それに高校や特別支援学校に対し、ことし7月、通知表に記載する成績や出席日数などを事前に保護者や児童生徒に示し、確認してもらうよう指示していたことが分かりました。
教育委員会では、確認する内容や方法についてはそれぞれの学校に委ねたということですが、一部の学校が通知表のコピーを渡しているのは不適切ではないかという指摘を受けたということです。
市の教育委員会は「ミスが後を絶たないため、事前に保護者に確認してもらうことで、減らしたいと考えている。内容は保護者との面談の際に示していることもあり、問題はないと考えているが、不適切とされた方法については今後検討したい」と話しています。
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http://news.goo.ne.jp/article/yomiuri/nation/20121027-567-OYT1T00544.html
学校が責任放棄?通知表、保護者に事前点検要請
2012年10月27日(土)15:20
横浜市教育委員会が通知表の記載ミスを防ぐため、配布前にコピーを児童生徒や保護者に渡し、成績や出席日数などをチェックしてもらうように各校に要請していたことがわかった。
市教委は「間違えて、子どもの気持ちを傷つける事態を避けるため」と説明。文部科学省は、こうした対策を把握していないという。保護者らからは「学校の責任放棄ではないか」と疑問視する声が出ている。
要請は7月2日付で、市立小中高、特別支援校の全515校の校長に通知した。誤記載の防止策として「組織的な点検」「担任の最終確認」などに加え、「児童生徒・保護者の事前確認」を「必ず行う」とした。
事前確認などの防止策は、市教委と校長のプロジェクトチームが検討し、6月に決定した。
異例の対策に乗り出したのは、昨年11月に市立119校1371人、今年3月には67校858人など、通知表に大量の記載ミスが見つかったためだ。原因は、表計算ソフトへの誤入力などパソコンの操作ミスが多い。3段階評定の小学校で、5年生の評価欄に6年生の評価を書き込んだり、中学では5段階評定を1段階低く記載したりしていた。
市教委によると、実施方法や、児童生徒側から訂正要望があった場合の対応は各学校長の判断に任せている。事前確認を出席日数に限っている学校もある。市教委が今月19日にミスを発表した小学校18校(93人)、中学校1校(2人)は大半が未実施だった。
3学期制の学校は7月、2学期制では今月、通知表が配布された。市教委は事前チェックの結果、訂正がどの程度行われたかはまだ把握していないという。
横浜市青葉区のある市立中(2学期制)では、学校長が今月4日付で保護者に対し、「正式な連絡票(通知表)をお渡しする前に、ご家庭でもご確認を頂くことになりました。誤記がありますと、報道対象になるなど社会的に許されない状況となっております」などと文書で告知。5日に通知表のコピーを生徒に配布し、10日の正式配布前の9日昼までの確認を求めた。
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http://www.nikkei.com/article/DGXNASDG2703B_X21C12A0CR8000/
通知表、保護者が事前点検を 横浜市教委が要請
2012/10/27 23:23
横浜市教育委員会が、通知表の配布前に保護者や児童生徒に成績や出席日数の事前チェックをしてもらうよう市立の小中学校、特別支援学校全506校に要請していたことが27日、市教委への取材で分かった。
市教委は「子どもを傷つけるような記載ミスを防ぐため」としているが、保護者からは「事前に見るのは違和感がある」との意見が寄せられたという。
市教委によると、7月2日付の通知で、506校の校長に児童生徒・保護者に通知表を事前確認してもらうよう求めた。義務ではなく要請で、確認項目や方法は校長の判断に委ねた。市立高9校は含まれていない。
横浜市では昨年11月、小中高校で約1300人分について実際より低い評定を書き込むなどの誤記載が発覚。その後もミスが相次ぎ、部活動名を間違えていたケースもあった。今年5月から市教委と校長らのプロジェクトチームで対策を検討し、事前チェックも必要だと結論づけた。
横浜市青葉区のある市立中(2学期制)は今月初め、保護者に「通知表の記載ミスが報道されており、万全を期すためにも確認をお願いします」との文書を通知。5日にコピーを配布して確認を求め、12日に正式な通知表を渡した。
保護者から語句のミスの指摘などはあったが、出席日数や成績の訂正はなかったという。〔共同〕
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http://www.fnn-news.com/news/headlines/articles/CONN00234409.html
横浜市の小中学校で終業式前に通知表を保護者に確認
学期末に渡される学校の通知表が、ある学校では終業式の前に、まず通知表のコピーが配布されるという、前代未聞の事態となっていた。
神奈川・横浜市で、学期末に渡される通知表の中身を、事前に保護者に確認していたことが明らかになった。
横浜市内の小中学校で今起きている驚きの事実。
ある中学校で、終業式の前に生徒に配られたのは、保護者に確認を求めるための通知表のコピーだった。
横浜市の教育委員会は2012年7月、市内にある506の小中学校に、通知表の内容の保護者への事前確認をするよう指示を出した。
保護者に確認を行ったのは、成績や出席日数、観点別評価などの記載事項だという。
保護者へ確認してもらう内容とは、成績のほかに、出席日数や観点別評価なども含むという。
通知表を事前に見せ、了解を得るということについて、街では「おかしいですよ、何か。なんで親に確認? 先生が決めるんで、成績の基準は」、「『うちの子の方がテストの成績がよかったのに、うちの子は4なのに、なんでおたくの子は5なんだ』とか。たぶん、そういうのが、お母さんたちの会話で出てきて、苦情が出てくるんだと思う」と語った。
いったいなぜ、通知表を見せ事前に保護者に確認しなければならなかったのか。
横浜市教育委員会の今辻指導企画課長は「学校では、組織的にしっかりとやったうえで、念のために、もう一度、保護者・児童生徒に確認をということで、今回この事前確認をお願いするに至った」と語った。
そもそも、この通知表の事前確認には、背景があったという。
今辻指導企画課長は「2011年10月ごろに、非常に誤記載が多かったこともあって」と語った。
横浜市では、出席日数などの通知表の入力ミスが、相次いで発覚。
そのため、実際に通知表を渡す前に、保護者にチェックしてもらうものだと主張している。
この事前通知について、通知表に間違った記載を行ったことがある中学校の校長は、「いろいろな経緯があって、こうなっているけど、正確性を期すという点では、いいと言わないまでも、やむを得ない」と語った。
しかし、間違った記載を防ぐ方法として、そもそも、保護者への確認が必要なのだろうか。
東京・国立市の教育長を務めた石井昌浩氏は「間違いがあれば、それを正す方法はいくつかあるわけだから、保護者のチェックをいただくというのは、最悪の自分たち教師の本来の立場っていうのを、事実上放棄したことになる」と語った。
一方、横浜市の教育委員会・今辻指導企画課長は「事前に(通知表を)示すことで、保護者に評価評定の説明責任を果たしていく。それが、1つの目的でもあったと思っています」と語った。
(10/29 19:31)
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*6月8日の記事「近づく戦争・テロ社会、これらの動きを止めるべきでは?」から一連番号を付しています。<<1191>>TC:38051,BC:11167,PC:?、 Mc:?
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