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2013年1月22日 植草一秀の『知られざる真実』
指導教師の生徒に対する度重なる傷害が生徒の自殺を招いたとされる大阪市立桜宮高校の問題に関連して、橋下徹大阪市長が本年の同校体育科入試中止を強引に求めた。
大阪市教育委員会は21日に会議を開き、体育系2科について今春の募集を中止するものの、従来と同じ試験科目のまま普通科として入試を実施することを決めた。
体育科の入試を中止することとはしたものの、同校の普通科とは別に、従来の体育科を「普通科」の名称に変えて、従来の体育科の入試体系とほぼ同じ方式で入試を実施することにしたという。
結局、従来通りに入試を実施するが、名称だけを「普通科」と変えたものだと理解できる。
橋下市長の強引な要請があり、橋下氏の面目を保つためだけに今回の措置が採られたと見ることができる。
橋下氏の周辺が腫れ物に触るように橋下氏に接している姿が浮かび上がる。
テレビでは、テリー伊藤などのいわゆる「御用コメンテーター」が橋下氏を懸命に擁護するコメントを繰り返す。
こうしたコメンテーターは、田中眞紀子文部科学大臣がまだ正式に認可されていない大学の設置許可を最終的に認めなかったときに、どのようなコメントをしたのだろう。
大学設置が許可されることを見込んで勉強をしてきた生徒がかわいそうだから、大学設置不認可を撤回しろと大合唱していたのではないだろうか。
既得権益勢力の顔色をうかがって、その場その場で発言の趣旨を変えてしまうことに何の抵抗も感じないような人ばかりが、テレビ画面を占拠しているように見える。
日本は昨年12月から本年7月にかけて、日本の未来の命運を左右する重要な国政選挙の時期を迎えている。
この選挙に向けて、非常に激しい「メディア・コントロール」が実行されていると感じるのは私だけではないはずだ。
日本の既得権益にとっては、2009年の鳩山由紀夫政権の誕生など、許されざる失態だったのだろう。
今回、安倍政権が発足してメディアはこぞって安倍政権礼賛報道を展開しているが、鳩山政権が発足したときとは正反対である。
鳩山政権が発足したときには、日米関係を傷つけた、小沢一郎氏の「政治とカネ」問題をどうするか、鳩山由紀夫氏の政治献金問題はどうなのかなど、鳩山政権攻撃が嵐のように続いたのである。
アルジェリアでテロがあり、日本人が尊い命を失ってしまった。問題が発生してから、この悲しい結果が届けられるまでの間、日本政府が積極的な対応を示した形跡はない。
これが鳩山政権の対応であったなら、メディアは批判の嵐を政権に振り向けていただろう。
昨年12月の総選挙では、自民党が比例代表選挙で、全有権者のわずかに16.4%の得票しか得ていないのに、294の大量議席を手中に収めた。
小選挙区制度下の選挙では、選挙区で1位の得票を得た候補者だけが当選する。
自民党が多数議席を獲得した二大要因は、民主党が野田佳彦氏の詐欺師的な政策運営で主権者国民の総スカンを食らったことと、反民主・反自民の投票のかなりの部分が日本維新の会に流れたためである。
2009年の総選挙とその後の政治変化を踏まえれば、反民主・反自民票の受け皿は、2009年の政権公約堅持を貫いた小沢新党が中心になるのが当然の流れであった。
総選挙前に小沢新党が創設され、この小沢新党に反民主・反自民票が集中して流れる事態があらかじめ想定され、その阻止に向けて「橋下新党」の大宣伝活動が1年以上にわたって展開されたのだと理解できる。
橋下新党をメディアが大宣伝することによって、反民主・反自民票が小沢新党に集中するのを阻止しようとしたのである。
この戦術はものの見事に成功したように見える。
もっとも、不正選挙疑惑があり、その真相を確かめない限り、本当に「日本未来の党」が大敗したと断定することはできないから、不正選挙疑惑を払しょくすることが先決だろう。
それでも、メディアの大宣伝活動による「日本維新の会」支援活動が大きな効果を上げたことは間違いない。
問題は、この大きな策謀と言ってもよい動きがまだ続いていることだ。
7月の参院選に向けて、メディアは橋下徹氏を画面に登場させ続けるだろう。
桜宮高校入試問題をNHKが7時のニュース、夜9時のニュースで長時間を投入して報道すること自体があまりにも不自然である。
恐らく、橋下徹氏に関連した話題については、破格の取り扱いで報道するとの申し合わせが存在しているのだと思われる。
これに対して、小沢一郎氏については、悪意に満ちた報道以外は一切行わないことを申し合わせているのだと思われる。
この偏向した報道体制を7月の参院選まで継続し、参議院の構成を衆議院同様にしてしまうことが目指されていると思われる。
自公の与党二党、そして、みんなと維新の4党で参議院3分の2を占有されれば、憲法改正が進んでしまう。
参院民主党は既得権益勢力に属する議員と主権者国民派の議員が混在しているが、既得権益勢力に属する議員は憲法改正に賛成のスタンスを示すだろう。
憲法を変えるということは、「国のかたち」を変えるということである。
国民の意識が十分でなく、論議も不十分なまま憲法改正が知らぬ間に成立していたというのでは困る。
参院選に向けて、この重大事実をすべての国民が認識し、正しくない憲法改正が強行に推進されないように防御策を講じなければならない。
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