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2013/01/20 【京都】孫崎享さん講演会 「戦後史の正体」から読み解く日米関係
http://iwj.co.jp/wj/open/archives/54234
2012年1月20日(日)13時半 、京都府南丹市の日吉町生涯学習センター「遊you ひよし」において、元外交官の孫崎享氏を招いて「『戦後史の正体』から読み解く日米関係」と題した講演会が開かれた。市民団体「口丹(くちたん)自然のくらし協議会」が主催し、約200名が聴講に訪れた。孫崎氏が外交官を務めた経験を元に執筆し、戦後の日米外交における知られざる内幕を暴いた著書「戦後史の正体」は、異例の22万部を超すベストセラーとなっている。講演会で孫崎氏は、著書で触れている日米関係や日中関係などの外交や安全保障に関して、日本が抱えている様々な課題や今後採るべき方策などについて、明快に解説した。
■主催 口丹自然のくらし協議会(詳細)
※掲載期間終了後は、会員限定記事となります。
■内容 13:30〜
•アピール 原発なしで暮らしたい丹波の会/ガレキから若狭を守る会
•講演 孫崎享氏(元外務国際情報局局長、元ウズベキスタン・イラン大使、元防衛大学校教授)
■Ustream録画
・1/2(13:26〜 1時間21分)
Video streaming by Ustream
0分〜 アピール/12分〜 孫崎氏講演
・2/2(15:10〜 1時間6分)
Video streaming by Ustream
◇
「『多くの国民の利益とは関係のない方向に行こうとする空気』が蔓延 孫崎享氏講演会:岩上安身氏」
http://sun.ap.teacup.com/souun/9799.html
2013/1/21 晴耕雨読
https://twitter.com/iwakamiyasumi
以下、連投。
2013年1月20日13時半に京都府南丹市で開かれた孫崎享氏講演会の報告ツイート。
孫崎氏「今、日本社会は、原発、TPP、増税、集団的自衛権など、将来を崩壊させるための種を蒔いているような危険な状況」
孫崎氏「TPP、増税、安全保障など様々な争点はあるが、私は先日の総選挙では原発問題一点が争点になれば良いと思っていた。原発問題は『我々は何を中心に生きていくのか』という価値観の選択だと思う」
孫崎氏「原発問題が争点となり、『命』や『健康』が、政治のありようの中核に行くべき。多くの人の民意が政治に働いていくべき。だが、残念ながら、総選挙の結果はそれとは全く違った。違うどころか、暗澹たるものだ」
孫崎氏「政治は時折ぶれるもの。安倍政権は6割超の支持率らしいが、いずれぶれる。だが、ぶれた際の拾う場所(受け皿)がもう無い。参院選が近いがリベラル的な所が負けると、憲法改正までいってしまうかもしれない」
孫崎氏「一番の心配は、日本社会が全ての問題において、議論できる社会ではなくなっていること。全く意味のない重要度が低い問題に論点がすり替えられ、推進されていく。それを一番分からせてくれているのが原発問題」
孫崎氏「本当は、我々には原発事故が起こる前に、危険性を予見するチャンスがあったのに、それをしなかった。私自身も、事故前は、原発は最先端のエネルギーとして、良いことをしていると思っていた」
孫崎氏「2005年に神戸大の石橋教授が『迫り来る大地震活動で未曾有の国難』『地震は原発にとって一番恐ろしい外的要因。多重防御が働かず炉心溶融や核暴走が起こる可能性がある』と日本の中枢である国会で警鐘」
孫崎氏「外務省の先輩である元スイス大使の村田光平氏が『チェルノブイリを経験し、どう対応したか、スイスから学ぶべき』と言ったら、閣僚から『政府の原子力政策に反対する文書を持ち歩く大使がいる』と批判された」
孫崎氏「村田氏は退官後の2004年から浜岡原発停止の署名を呼びかけ、一昨年に目標の100万人を突破。『周囲から白眼視され批判されることは少なくなかった。妻や子供にも迷惑が及んだかもしれない』と振り返る」
孫崎氏「安倍政権が誕生。原発の危険性を大手でほぼ唯一発言していたテレビ局の関係者は『雰囲気が変わってきた』と。電事連あたりから『あなた方の言っていることはどうも一方的すぎる』という声が届き始めた、と」
孫崎氏「TPP問題。TPP成立で、日本社会は物凄く悪い方向に行くと心配している。我々は『お金が無いから医者に行けない』という気持ちはあまり持っていない。しかしアメリカ社会は、所得水準で平均寿命が違う」
孫崎氏「ISD条項。投資家が国家を訴える制度。これは『投資する相手国の法律(例えば環境や食などの規制)により、期待した利益が上がらなければ、投資家が相手国を訴えることができる』というもの」
孫崎氏「投資家が訴える裁判所は世界銀行の一角(傘下)にあり、裁判官が誰でどんな論議があったかというのが一切出てきていない。こんな不透明な裁判所が『投資家の利益が十分に出なければおかしい』との判決を出す」
孫崎氏「高額の薬価。日本において低額の薬価は国民健康保険が面倒を見ている。そのうち(米国から)高額の薬価も国民健康保険で面倒見ろ、と圧力が来て、多分国民健康保険は潰れるか機能しないようになっていく」
孫崎氏「このような社会ができて得するのは、米国の大手生命保険会社だ。いまや産軍複合体、軍需産業以上の力を持っている。今、日本でTPPの推進役をやっている米国企業は、生命保険会社である」
孫崎氏「今、日本社会には『多くの国民の利益とは関係のない方向に行こうとする空気』が蔓延している。経団連の米倉会長は『TPPに入らなければ、世界の孤児になる』と言っているが、そんなことは全くない」
孫崎氏「増税について。1985年から今日まで、所得税や法人税の税収が減った額のトータルは、消費税増税で増収になる額よりも大きい。つまり1985年時点の所得税と法人税が得られれば消費税を上げる必要はない」
孫崎氏「『戦後史の正体』が異例の22万部。『原発に関して、重要なことを教えて貰っていない。原発だけではない、外交とか日本のありようなど、我々の知らないことがあるはず』と人々が考えている結果ではないか」
孫崎氏「もし鳩山由紀夫氏が総理にとどまる状況が続いていたら、大飯原発再稼動はなかった。TPP交渉にも行かない。尖閣諸島の紛争も起こっていない。増税もない。なのに『鳩山さんは駄目な政治家だ』と皆が言う」
孫崎氏「原発もない、TPPもない、尖閣でコトを起こさない、増税もない、そのほうが良いに決まっている。それを象徴する人が鳩山氏だった。にもかかわらず、皆で鳩山氏を馬鹿にした。何かがおかしい」
孫崎氏「普天間。沖縄県民の6〜7割が県内移設に反対。選挙前『最低でも県外移設』を掲げ、我々が選んだ一国の首相が実行に移そうとする時、『日米関係が大事だ』と誰も首相を支えなかった。それは偶然ではない」
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