★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK142 > 811.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
金融理論で乗りきれない日本の経済 マネタリスト浜田・竹中・高橋を信奉する愚 (世相を斬る あいば達也) 
http://www.asyura2.com/12/senkyo142/msg/811.html
投稿者 笑坊 日時 2013 年 1 月 21 日 06:20:12: EaaOcpw/cGfrA
 

http://blog.goo.ne.jp/aibatatuya/e/9afd5c85a90116d7994ed98a302e893d?fm=rss
2013年01月21日 世相を斬る あいば達也

 浜田宏一、竹中平蔵が登場すると云う事は、久々にクルーグマン率いるマネタリスト・リフレ派の復活である。安倍晋三が復活したのと同時期なのが示唆的だ。難しいマクロ経済学など語っても意味がないので、単純に言えば、国家の規制を出来る限り排除する規制改革と金融理論に基づいて貨幣供給量を中央銀行の機能に於いて、ジャブジャブにする。つまり、北京ダックのように、食いたくない奴に無理矢理食わせれば、ぶくぶく太り肝脂肪もタップリのレバーが出来ると云う理屈だ。

 浜田宏一や高橋洋一の説を聞いていると、欧米も他のアジア諸国もやっている事で、今まで日本銀行が実施しなかっただけの、金融経済の常識をするに過ぎないと言っている。そして、日本の金融経済対策は世界から何周も遅れていたのだから、遅れを取り戻すだけに過ぎないとしている。ただ、それだけでは少々心配らしく、公共投資など積極的な財政出動が伴わなければ、その力は弱いと逃げを打っている。どうも怪しさが漂う。何故なら、貧富の格差が大きくなった小泉構造改革の音頭をとった竹中平蔵は、「あのまま、我慢にして規制改革を強化すれば、貧富の格差も是正出来た。中途で止めたから、欠点だけが目立って見える。ただ、株価は上がったではないか」等々と言い訳をしていたのを思い出す。

 失敗を犯した経済学者が、もっと時間をかけてやれば成功した。もっと思いっ切りやれば成功した等と戯言を言っていた訳だ。今度は、その上に公共投資による積極財政出動を加えたのだから規模がデカクなっている。高橋洋一などは、輸出製造業が円安で輸出を伸ばせば、最終的に賃金も上がるので、デフレは解消し、良好なインフレスパイラルの循環になると言っている。しかし、企業が賃金を上げるとは思えないと反駁すると、「そりゃ個々の企業の労働組合が頑張るしかないだろう。経済理論は労働問題にまで関与できないよ」とシャアシャアと言ってのける(笑)。

 野口悠紀夫の産業構造改革の提言に関してもケンモホロロな言い分で、何を夢のような事を言っている、具体的に産業をどのように変えるのか絵図も見えないと言い放つ。たしかに、野口の産業構造改革は具体性に欠け、産業のイメージが湧かないのは事実だ。おそらく、野口の説に於いても、外需頼みの日本経済の立ち位置を変えていない為に起きる曖昧さなのだと思う。筆者の予感だが、経済学で日本の構造的経済の変換を図ろうとしても、シーソーゲームの循環に陥るだけで、危機を脱する事は不可能なのだと思う。

 産業構造改革に於いて、過去の成功例、サムソン、アップルなどを例示するようでは、具体像が存在しないことを窺わせる。著作権や特許に精通するには、それなりの特許に関する知識もインフラも必要なわけだ。その整備だけでも時間が必要だし、その間何で経済を賄うかも議論されなければならない。ただ、経済成長戦略が規制改革でお座なりに付け足されても俄かに信じるには値しない。もう少し、ミクロな視点でも新産業の提起は可能なのではないだろうか。社会保障改革の中から生む事も可能だろうし、エネルギー問題、食糧自給問題からも生れるだろう。具体的な知恵の絞りが不十分に感じる。まぁマネタリストの経験則に則った定義も信用ならないだろう。グローバル市場経済が永遠である保証はゼロだし、EUやオバマのイデオロギーが彼らリフレ派のイデオロギーが主導権を握っていない現実を見れば、世界の潮流には逆行している。

 安倍政権は金融緩和、財政出動、成長戦略(規制改革?)を同時に行うアベノミクスだが、噂だけで円安と株高が急速に進み、順風満帆だ。金融緩和すれば円安になり、株高になる。そうすれば、輸出は増大、設備投資意欲も湧き、GDPは順調に伸びてゆく。そして、その後賃金も上がり、国民消費も回復すると云うのが専らのシナリオだ。ただし、括弧つきで、賃金が上がるのは交渉次第であり、上がるとしても数年後と云う但し書きがつく。此処のところを国民が見逃している可能性はかなりある。

 浜田・竹中・高橋リフレ派は金融緩和だけでは効果も半減するので、財政出動が必要だ。最も裾野が広い公共投資が財政出動として適切だとなる。これが自民党の「国家強靭化」とピッタリ合った。否、合わせたのかもしれないが、いずれにしても建設業界に金をバラ撒くと宣言したのだ。10年200兆の公共投資のようだが、この建設業へのバラマキが経済成長戦力と言われても納得出来ない。少子高齢化の国家で、今後既存のインフラ自体が不要なものになりかけていると云うのに、老朽化改修と云う美名の下で、不要なインフラの復活が起きることは必定なのである。

 過疎化が進み、10年後には人口の殆どが冥途に旅立っているような村落の橋や道路に金をかける工事が蔓延するのは間違いがない。余命5年と言われて、家を新築するような人間も居るだろうが、その多くは、その家に住み続ける息子や娘が居ることが前提だろう。まぁ、個人なら、それはその人の勝手だ。しかし、国家が行う場合は、税金なのだ。此処が決定的に違う。また、大震災の復旧復興で、既に建築資材などは高騰している。政府の公共投資によって、更なる資材高騰は避けられそうもない。逆に言うと、復興予算が不足する事態も起きるだろう。

 復興予算が不足するだけなら良いのだが、土木事業に携わる労働人口の増加問題も日本の将来を危うくする。土木事業従事者の増加は、一時の栄華を謳歌するかもしれないが、最終的にはバブルなのだから、消えるわけで、急激な失業問題を抱えるリスクも内在する。外需から内需経済への移行に、旧態依然の公共事業依存体質を保持している限り、新たな産業構造改革のシーズが絶える事になる。土木建設業界が積極的設備投資をすると云う保証もない。いずれ枯渇する公共事業の為に、銀行から借り入れまで起こして、企業が設備投資するかどうか懐疑的でさえある。

 つまり、自然の経済成長が得られなくなった結果、無理やり作る市場と無理矢理湧かせたマネーによって、無理矢理産業を活性化させ、バブルな実需を産みだすと云う按配なのだが、一皮剥けなければならない、哲学的国家像からはかけ離れた、老いているのに、俺は若いんだ!と強弁している気の毒な高齢者を見る思いだ。本当に、老成とか達観と、かけ離れた世界が政治なのだろうか。まぁたしかに、先回の選挙では老成や達観と無縁な人びとが熱心だった政党だけが生き残ったのだから、それが政治だとすれば、政治とは国家を滅亡させる為に存在している錯覚に陥る。


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年1月21日 06:39:17 : VbWAbFllIA
また負け惜しみのブログが出て来たな。
民主のデフレ政策でリーマン以来日本は世界最低の経済状況だった。
自公になったとたんに円安、株高だ。

3月には大型補正予算、また今月末には25年度本予算案
で国土強靱化計画10年200兆円が始動する。
これで日本経済は一気に復活再生するはず。
すでに東北震災現場や建設業からはうれしい悲鳴が聞こえている。
また国や地方自治体も公共事業の激増で職員は激務で過労死寸前。
今年の採用は定員削減を止めて大幅増とのことで学生や親も大喜びだ。


02. 2013年1月21日 08:10:49 : Ct68mlD6ug
国や地方自治体も公共事業の激増で職員は激務で過労死?(笑)
公務員が多過ぎるとゆう指摘もあるけどね

負け惜しみとかゆうこと自体が、君が屑だってことだよ


03. 2013年1月21日 08:21:41 : t4OE8qwFPM
円安も株高もきっかけがあっただけ

期待が外れれば又もとの木阿弥

アベノウンコミクスの化けの皮が剥れれば

あっという間。


04. 2013年1月21日 08:31:14 : VbWAbFllIA
>>02
震災で技術系公務員が国から千名、地方から2千名が動員されている。
それでも消化しきれずに予算の積み残しが数兆円有る。
このまま公務員を増やさないで国土強靱化計画だと本当に過労死が出る。
事実東北では100名単位の職員の過労死が出ている。

技術系公務員の職務は複雑かつ高度なので
アルバイトや派遣ではとうてい無理。最低でも国立工学部か私立6大学卒。
この際1万人単位で有名国立私大卒を採用すべきだろう。
または既存の建設土木会社の優秀な社員を好待遇で引き抜くのも可では
ないか。東電にも優秀なのがいるだろう。


05. 2013年1月21日 08:52:03 : JfFbs5hoTk

巨大災害の列島・日本では、公共工事は永遠に続く、続かせねばならない。
小さい政府から大き政府へだ。

社会主義の一部導入とも言える、
混合経済・修正資本主義。

自由市場、自然市場、に任せてはいけない、国家が強力に関与する経済・社会。

学者どもは名を売るために必死で、いまさら社会主義とは言えないつらさが
あるのだろうね、しかし、部分的な社会主義・統制経済・計画経済の導入以外に、
末期資本主義を救う手立てはないのだ。


06. 佐助 2013年1月21日 10:13:49 : YZ1JBFFO77mpI : TUhrPgEJIU
負け惜しみかも知れないが,記憶力型の人間は、「十で神童、十五で才子、二十歳過ぎれば並の人」ということわざ、そのものなのだ。経験豊かな我々の方がまだ,知恵も工夫もあり,ノウハウに長けている。まだまだ負けない。

負け惜しみに取ってもらってもよい,警告しておく,今回のアベノミクス&素材・デザイン・色彩・プリント・などの1年技術ブームは世界信用縮小恐慌の大底を発生させる。このミニバブルが2015年〜2017年に為替、証券、銀行の一時停止を発生させることになる。覚悟しておくがよい。第二のリーマンショックは避けられない。国民は古今未曽有のパニックの体験を選択したのだから。

日本は世界恐慌とドル崩落の影響を避けることは出来ない,日本商品の世界的優位性は2019年まで継続するが、次々と後進工業国にイニシアチブを奪われる。そして自然エネルギーからの第二次産業革命に乗り遅れた日本の大企業は必死なる政府の援助を受けながら消滅します。そしてどの国も、米ドルとのぺッグ制によって、ハイパーインフレから脱出することができなくなる。


07. 新自由主義クラブ 2013年1月21日 10:24:38 : 41xQYjMxutK66 : Od3zRGIrsM
>>05氏へ

05氏の唯物史観に賛成します。

唯物史観に立てば、小さい政府から大きな政府へ、資本主義が、社会主義の一部導入とも言える、混合経済・修正資本主義へ移行するのは、歴史の必然です。

しかし、大きな政府への移行への恩恵に浴するのが、現状では、権力層のリタイア組・貧困層に限られているのが、中間層の恨みです。

資本主義社会から社会主義者会への移行過程において、如何に中間層への恩恵を図るかが、課題です。


08. 八景島 2013年1月21日 11:28:57 : MX6mc2lq14xEA : lzOcTKsnP6
あいばさんが経済についても深い知見をもっておられることに今更ながら感服した。
今日の毎日新聞に浜矩子氏の「危機の真相」と云う寄稿が掲載されていた。80年代のレーガノミクスの例を挙げ「いずれ劣らず悪徳商法だが、アベノミクスは恫喝商法が加わるだけよりタチが悪い」と切り捨てている。

高橋洋一は先週のビデオニュースでトリクルダウンがあるかどうかは労働組合の腕次第で私の知ったこっちゃないとか言っていた。更に欧米では左派が金融緩和政策を主導しているのだからデフレ脱却のためには金融緩和は常識だとも言っていた。
あいばさんの指摘どうり小泉政権で金融緩和策が途中で変わりやり足らなかったことがいけなかったのだとも弁解していた。

浜矩子氏はレーガノミクスは「双子の赤字」を生み落しインフレ病にかかる寸前だったが、連邦準備制度理事会(FRB)の引き締めによって救われた。アベノミクスはと云えば恫喝商法で日銀の独立性を阻止しようとしているためそんなうまい具合にはいかないだろうと指摘している。


09. 2013年1月21日 15:25:46 : OsvxbIyhl0
01. 2013年1月21日 06:39:17 : VbWAbFllIA
この人、単純な脳味噌爺さんだね。
いや〜、統一教会に雇われた安倍の信者かな?
アベノクソミックスで景気が良くなれば、どの国も苦労はしないよ。
20年以上出来なかったことが、今簡単に出来たら異様だろうが

  拍手はせず、拍手一覧を見る

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト
フォローアップ:

 

 次へ  前へ

▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK142掲示板

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。

     ▲このページのTOPへ      ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK142掲示板

 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧